『ハーヴェステラ』インタビュー。体験版からの改善点やストーリーの見どころは?
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スクウェア・エニックスから11月4日に発売されるNintendo Switch/Steam向け生活シミュレーションRPG『ハーヴェステラ』のインタビュー記事を掲載します。
『ハーヴェステラ』開発者インタビュー
本作のプロデューサーである高大輔氏、ディレクターでありシナリオも担当する古屋海斗氏、開発ディレクションを手掛ける受田直之氏にお話をうかがいました。
――ファンタジー+スローライフSLGというジャンルを選んだ理由や狙いなどを教えてください。
高大輔氏(以下、高):
もともとスローライフSLGというジャンルが好きで、自分たちなら従来とは違う切り口でゲームを作れるのではというのが制作のきっかけです。
生活SLGというジャンルでは可愛い、等身の低いキャラクターがメインになることが多いですが、本作では等身を少し高めにして、J・RPGらしい3Dキャラクターにしています。とはいえリアルになり過ぎないよう、バランスには気を使って世界観やキャラクターを作っていますね。
――体験版の反響はいかがでしたか? また、反響を受けて調整する部分はありますか?
高:
予想以上にさまざまな方にプレイしていただけて、多くの反響をもらえました。厳しい意見としては、時間経過に関するシビアさについての意見が多かったですね。
時間経過に関しては、1日の時間管理の大切さを重視したゲームデザインになっているので、1日ですべてができるようなバランスにはしない予定です。とはいえワールドマップの移動に時間がかかりすぎるという点は、アップデートで修正予定です。
できるだけ発売同日のタイミングに間に合わせられるよう頑張っていますが、間に合わない場合は発売後のアップデートで対応します。
アクションが単調だという意見もいただきましたが、これに関しては、意図的にアクションが苦手な人でも楽しめるようなバランスにした部分もあります。ただし、ストーリーを進めると解放されるジョブを変えることで、アクションに幅が出てくるかなと思っています。
またローディング時間が長いという点に関しても、どこまで改善できるかはわかりませんが現在調整中です。
――体験版ではスタミナの管理が難しいというような意見もありましたが、製品版では緩和されるのでしょうか?
高:
体験版時点では、食材を使って料理ができる“調理台”を作れたプレイヤーが少なかったのも、スタミナがシビアに感じた一因かなと思います。
調理台を設置すれば料理が可能で、料理で胃袋が満たされていればスタミナは自動回復するので、製品版ではそれほどスタミナが枯渇しにくい想定です。
できれば調理台は、早めに拡張するのがオススメですね。ちなみに料理台は拡張すると報酬として出荷すると高額になるアイテムを獲得できるので、序盤で拡張しても問題ありませんよ。
――体験版では行ける街が1つでしたが、別の街ではどんなことが可能になるでしょうか?
古屋海斗氏(以下、古屋):
街によって別の種を買えたりと、ショップにも違いがあります。ほかには、街ごとに“街クエスト”と呼ばれるクエストが用意されています。
いわゆるお使いのようなクエストではなく、1個1個にしっかり起承転結のあるシナリオがあり、作り込んでいるのでお楽しみいただけるかと思います。ちなみに、街クエストでは報酬として種や素材が獲得可能です。
また街では仲間ごとに交流イベントも発生します。交流イベントでは仲間のキャラクター性はもちろん、世界観設定などの秘密に迫れるようになっています。
――本作のストーリーの見どころを教えてください。
古屋:
星を救う物語ということで、J・RPGらしいスケールの大きい物語になっているかと思います。最初は小さな違和感や事件から始まり、徐々に世界の謎に迫っていくRPGらしい楽しさに仕上げています。
ストーリーボリュームは進め方によってまちまちなので、具体的に何時間とは言いにくいですが、50~60時間程度をイメージいただければと思います。まだまだPVでも見せていない部分も多いので、ぜひご期待ください。
――選択肢による物語の分岐などはありますか?
古屋:
大きな分岐はないですが、“死季”を解決するという困難に立ち向かうなかで、重大な決断を迫られることはあるかもしれません。
――さまざまなキャラクターと親交を深められるのも本作の魅力ですが、注目のキャラクターは誰でしょうか?
古屋:
ネタバレになるので詳細は言えない部分も多いですが……世界の謎に迫るという意味では、ハイネの交流クエストは重要になっているので、注目してほしいです。
――冒頭のキャラメイク以外にも、主人公の見た目をいじれるような要素はあるのでしょうか?
古屋:
冒頭のキャラカスタマイズ以外にはないですが、ジョブを変えることによって大きく見た目を変えることができます。
――本作のバトルはアクションが苦手な人でも遊びやすく感じましたが、バトル部分の魅力を教えてください。
高:
シンプルに、誰でも楽しめるのが魅力です。通常のRPGと同様に、レベルを上げれば進められるようなデザインになっています。
――ジョブごとに得意な属性があるとのことですが、適切にジョブを選んでプレイするのと、ジョブを絞ってプレイするとでは、どのくらい難度の差は出ますか?
高:
スキルの属性による影響が大きいので、切り替えながらプレイすることが基本的には推奨です。ただし、レベルさえ上げれば特定のジョブを集中的に使っても問題なく進められます。
――本作の難易度はどのくらいになるのでしょうか?
高:
基本的にそこまでシビアではないです。製品版では「何日までに何々をしろ」というようなゲーム内時間での時間制限などもないので、マイペースに楽しめるかと思います。
――一日の時間管理が重要になりそうですが、上手にプレイするコツはありますか?
高:
基本的にはマイペースに楽しんでいただいて問題ないですが、作物の売却金額は重要になってくるかと思います。
作物によって収穫にかかる日数や売却金額が異なるので、よりお得な作物を見つけられれば、効率も上がってくると思いますね。
同じ種であっても購入金額は街によっても異なるので、ぜひ利益が出る方法を模索していっていただければと。
それと第3話以降、妖精が作物の納品を依頼してくる“妖精オーダー”というシステムも解禁されます。いわゆるサブクエストのような要素で、それをこなすことで畑のレベルが上がり、収穫効率や作物の質も向上します。要素の解放によって、お金も効率的に稼げるようになっていきますね。
――システム開発での苦労話や裏エピソードなどがあればお聞かせください。
受田直之氏(以下、受田):
企画当初では、キャラクターは4.5等身で、視点はトップビュー、戦闘もシームレスではなく切り替え方式のコマンドバトルでした。新感覚の冒険RPGを作ろう! ということで作り始めて、試行錯誤していった結果現在のような形に落ち着きました。
――最後に、発売を楽しみにしているユーザーへのメッセージをお願いします。
高:
新しいジャンルのゲームになっているので、みなさんいろいろな遊び方で楽しんでいただけばと思います。
古屋:
いろいろな部分にこだわって作っているゲームですので、隅々まで遊んでいただけるとうれしいです。
受田:
取り返しのつかない要素はないので、ぜひそれぞれのペースで楽しんでもらえたらと思います。
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