グロ注意、でも…面白い! 殺害現場の掃除屋『シリアルクリーナーズ』はステルスゲームとして自由度が高い!!【電撃インディー#342】
- 文
- セスタス原川
- 公開日時
電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、Draw Distanceが配信中の『シリアルクリーナーズ』を紹介します。
2017年には前作にあたる『シリアルクリーナー』が発売されさまざまなプラットフォームでヒットしており、本作はその続編にあたります。
本作は、殺害現場の処理を生業とする“掃除屋”として、証拠の隠滅や死体の処理を行うステルスゲームです。自由度の高いステージで、警備員に見つかるかどうかのスリリングな体験を楽しめます。潜入プレイが好きな方は必見です。
なお、電撃オンラインでは尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!
隠れつつ死体処理を行うステルスゲーム
本作の目標は、ステージごとに設定された死体と証拠を処理することです。現場には警備員が徘徊しており、見つかってしまえば一発でゲームオーバーになってしまいます。
ただ処理を行うだけではすぐに発見されてしまうので、ハッキングで電気を消して警備員を誘導したり、ノイズを流して音をかき消したり、さまざまな工夫を行う必要があります。
警官の視界は狭めに設定されているので、発見される距離に関しては“ゲームらしい”設定になっていますが、ステージの多くは狭い通路や部屋が多く、工夫無しでは先へ進めない作りです。難易度は頭を使う箇所もありつつ、かといって詰むほど難しくはない、バランスの取れた難易度です。
ただ隠れるだけでなく、モノを投げて警備員をダウンさせたり、スライディングで吹き飛ばしたり、強引な行動も行えるのが本作の特徴。慎重なプレイで安全に処理を行うのも良いですが、それではいつか限界が来る場面もあるでしょう。ときには勇気をもって強引なプレイも必要です。
ただし、警官を殺害して排除することは不可能。一瞬だけ無力化することしかできないので“バレずに行動する”というステルスゲームのキモの部分は揺るがないゲーム性です。
扉1枚を挟んで警備員が歩いている瞬間は、ゲームとはいえハラハラもの。ステルスゲームならではの緊張感を楽しめました。攻略方法は人それぞれ発見できる自由度がありつつも、強引な突破は難しいという絶妙なバランス。ステルスゲームの良さを殺さず、不自由を感じさせない作りになっています。
ゲームオーバーになると前回のセーブした状態まで戻されてしまいますが、本作はいつでもセーブが可能で、証拠や死体を1個処理するたびにオートセーブが働きます。
見つかった瞬間にゲームオーバーとなるハードな仕様ですが、セーブポイントを意識することで何度もリトライしながらのプレイが可能。急いで雑になればなるほど失敗のリスクが高まるので、自動セーブに加えて急がば回れの精神でこまめなセーブを心がけると良いでしょう。
また、ステージクリアの条件には掃除機を使った血痕の処理も含まれます。見た目は血を処理しているので何とも言えませんが、床を綺麗にする作業はちょっとした爽快感があるので、この作業過程にハマる人もいるのではないでしょうか。筆者は、ゲームとはいえ死体掃除が少し楽しい……と思ってしまい「いやいや!」とすぐに頭を冷静にする、という場面が何度もありました。
ステージを進めることで明かされる謎
本作に登場する“掃除屋”は全員で4名。それぞれは得意分野があり、ハッキング、スプレーを使った落書きなど、特技を活かした妨害を行える仕組み。性格もネジの外れた癖のあるメンバーばかりで、キャラクターの会話劇も魅力の1つです。
ストーリーは、仲間である4人が集合した際にそれぞれが思い出を語り合い、その中で過去に仕事で関わった犯行現場を回想するという設定です。
ステージをクリアして会話を進めていくと、彼らの話の食い違いから新たな真実が明らかになります。仕事を達成する楽しさだけでなく、ストーリーの謎が明かされていく面白さも見逃せないポイントです。
犯行現場を掃除するという異色のステルスゲームである『シリアルクリーナーズ』。シチュエーションも相まって、人の深層心理にあるサイコパスな一面を刺激するような作品となっています。
ややグロテスクな部分こそあるものの、自由度の高さとクリアできた際の達成感はぜひプレイして欲しい内容となっており、オススメのタイトルです。
© Draw Distance, Serial Cleaners Copyright © Draw Distance S.A. All Rights Reserved.
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります