『ロマサガ2』から『3』になった感覚。スクエニ新作『インペリアル サガ エクリプス』レビュー

まさん
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 スクウェア・エニックスから10月31日に配信予定の、PC/スマートフォン向け新作RPG『インペリアル サガ エクリプス』。本作は、2015年に配信されたブラウザゲーム『インペリアル サガ』の正式な続編となるタイトルです。

 物語は前作の舞台であった“ディスノミア”から新世界“ディミルヘイム”へと移り、主人公・リベルと歴代シリーズの登場人物たちが織りなす壮大な戦いが描かれます。

 シナリオは『サガ フロンティア 解体新書』などで短編を掲載し、前作の闇ルートなどでも好評を博したベニー松山さんが担当。

 本作では『サガ スカーレット グレイス』を含めたさまざまな歴代作品のキャラクターが集合し、主人公や敵にいたるまで好きなキャラクターとパーティを組み、冒険を楽しむことができます。

 本記事では、開発中のバージョンをプレイした担当ライターによるプレイインプレッションをお届け! 歴代作品のキャラクターとシステムのよい部分を詰め合わせた本作の魅力を解説していきましょう。

 なお、今回プレイしたのは開発中のバージョンであり、一部の画像や演出などが仮画像になっています。その点はご了承ください。

『インサガ』の続編は大丈夫か? ええ、むしろ若返った気分です

 コンシューマだけではなく、ソーシャルゲームやブラウザゲームでも人気が高い『サガ』シリーズ。前作の『インペリアル サガ(以下、旧作をインサガ。新作をエクリプスと呼称)』もその1つで、非常に人気が高い作品でした。

 しかし、日々新しいものに変わっていくのがPCの定め。ゲームを動かすためのツールだったFlashのアップデートおよびサポート対応が終了してしまうため、残念ながら今年の12月26日にサービス終了が決定してしまいました。

 本作は、そんな『インサガ』の魅力を受け継いだ新たな作品です。『インサガ』で培ったノウハウを活かしつつ、前作を知らない人でも遊べるようにシナリオやシステムが一新された最新作となります。

 というわけで、『インサガ』を遊んでいた身としては気になる『エクリプス』。早速クローズドベータ版を遊んでみました!

 とはいえ、自分は物語に関しては全然不安を抱いていなかったりします。だって、ベニー松山さんだもん! 前作では途中から参加していましたが、それまでの『インサガ』のイメージをガラッと変える闇ルートなどを執筆し、非常に好評だったライターさんなのです。ベニーさんのシナリオで、不安を抱くわけがないじゃないですか!

  • ▲前作のルート分岐が豪快に統合され、記憶が統合されて全部存在していたことになっているという設定。この思い切りが『インサガ』。

 えっ、前作の続きなの? 話が全然わからない……と思った人もご安心を。ぶっちゃけ、前作わからなくても大丈夫です。

 だって、前作の世界なくなってるし……。言ってしまえば、「前作のあとにいろいろあって新世界になりました」という流れさえ把握してればOK。だから、シリーズをまたいでキャラクターが知り合いなんだな~程度の認識でも、前作を引きずらずに遊べます。

 というか、プロローグでだいたい説明されています。一応、前作ではいろいろな神様が出てきたあーだ、こーだとあったのですが、まあ、ぶっちゃけ知らなくてもいいです。なぜなら、前作のシナリオで何があったのかを説明するクエストもあるから!

  • ▲『インサガ』の世界をひも解くクロニクルでは、前作の世界を観察していた主人公・リベルの回想で物語が描かれます。

 そう、本作の物語はまったく新しい世界で展開する『エクリプス』の“メインストーリー”と『インサガ』の世界で何があったのかを振り返る“クロニクル”の2本立てなのです。

 自分はてっきり、クロニクルは前作そのままの流れを光ルートから遊ぶものだと思っていたので、主人公・リベルが前作の世界に介入していく新シナリオのような形式でビックリ。いきなり、キューブルートの話が始まって驚きましたよ。

 前作を遊んだ人は、ぜひこちらも遊んでみてください。もちろん、どちらを先に遊んでもいいですし、同時進行で遊んでも大丈夫。2つの物語を楽しめる豪華な作品なのです。

  • ▲チュートリアルが終わったら、メインストーリーとクロニクルのどちらから始めても問題なし。いい意味で放り投げられる感が『サガ』らしいですね。

 なお、新しい方の『エクリプス』では、主人公リベルと『サガ フロンティア2』のジニー・ナイツ。ミーティアの3人(+変な生き物)で冒険がスタート。新世界で目覚めた主人公たちが、新たな驚異に立ち向かっていきます。キャラのテキストに関してはさすがというか、どんどん続きが見たくなる感じになっています。

  • ▲掛け合いが生き生きしていていい感じ。個人的には主人公の性別を女性にして、女性チームで冒険するとより賑やかで楽しそう。

閃き? 奥義? ……まさか れ ん け い?

 システムも『インサガ』のいいとこ取り。むしろ、サービス開始時点だと『インサガ』よりもシンプルかもしれません。キャラがロストする皇帝継承やベッドなどもありません。いや、これは前作でもすぐに改善されたりなくなった要素ではあるのですが、前作のいい部分だけを持ってきています。

 特に、注目なのがバトルですね。3Dモデルになった近年のキャラクターを2Dで楽しめるのが魅力の1つでもありますが、往年の『ロマサガ』風の横画面で展開するバトルは、相変わらず『サガ』らしくて素敵! もちろん“閃き”も“連携”もあります!

  • ▲頭に電球がピカーと光って、新たな技を“閃く”。これが『サガ』シリーズのバトルですよ!

 最初からキャラクターの技リストが埋まっていたので「あれ? もしかして閃きはないのかな?」と思っていたのですが、ちょっと違いました。

 『エクリプス』は、閃くと既存の技が新技にパワーアップするイメージですね。たとえば“トマホーク”を使い続けると、新たに“フライ・バイ”という技を閃きます。トマホーク自体がそのままフライ・バイになるので、単純に上位の技になるようです。

  • ▲閃きによって、縦範囲攻撃の“なぎ払い”が“残像剣”に変わったリベル。上位互換に進化して、さらに鍛えていくイメージだと考えればいいのかも?

 SPなどの概念もなく、好きな技でサクサク攻撃できるのもいいところ。倍速やオートもあるので遊びやすさの面で抜かりはありません。

 もちろん、シリーズで人気の“連携”も存在します。技同士がつながって強力になるうえに、名前もおもしろくなるというシリーズ特有のシステムですが、今回は“連携率”がカギ!

 具体的に言うと敵をまとめて倒したり、弱点属性を突いて攻撃したりすると画面右側にある“連携率”が上昇します。ある程度たまると“連携”が発動するという仕組みですね。

  • ▲マルチウェイとなぎ払いで、マルチ商法にお金を払ってるような連携名に。長い連携名になるほどヘンテコな名前になって笑えるうえに強い! それが連携です!

 だいたい初期から範囲攻撃を持っているキャラクターが多いので、縦範囲や横範囲をズバッと攻撃できるのも気持ちいいですね。基本的にはお手軽なのですが、使いこなすと便利な要素として“補助スキル”というものもあります。

 これは、ターンの最初に使用することができる特殊なスキル。技とは別扱いで、使用してもターンが経過しないのでガンガン使っていけます。ただし、1回使うと数ターン使用できなくなってしまうので注意が必要です。

  • ▲攻撃力アップなどの補助効果がある“補助スキル”。最初は特に使わなくてもなんとかなりそうですが、ボス戦や長期戦で地味に効いてきそうです。

 さらに、長期戦になると最後の切り札“奥義”が発動できるのも見逃してはいけません。奥義は、キャラクターの下にあるゲージが100%になると使用可能。一発逆転を狙える超強力な専用技を発動できます。

  • ▲ジニーの下にある100%というゲージに注目。この状態になると奥義が使用できます。

 奥義は相手に攻撃して大ダメージを与えるものから、能力値が大幅にあがるものまで効果もさまざま。どれも強力なので、ボス戦で積極的に使いたいところです。というか、たぶん長期戦じゃないとゲージが全然たまらない感じなので、必然的に強敵相手に使うことになりそう。

  • ▲4ケタを超えるダメージ! 強力な奥義を持つキャラクターは優先的に入れておきたいところ。

 他にも『サガ スカーレット グレイス』のようなタイムラインの行動順(画面上の顏アイコン)を取りいれているなど、歴代シリーズの戦闘システムを混ぜ合わせたバトルになっているのが特徴ですね。

 いろいろな要素が入っていますが、タッチで技を切り替えるというシンプルな操作が基本なので複雑ではありません。属性による弱点の相関関係も画面上につねに表示されていますし、必要な情報はゲーム内で参照できるので迷うこともないでしょう。

念願のキャラクターを手に入れた……あとは育成!

 『サガ』シリーズと言えば育成! 本作でも、じっくり育てられる要素がたくさん用意されています。

 パーティに入れるキャラクターはガチャで手に入れるのですが、本作ではキャラと装備が混ざったガチャになっている点に要注意。チュートリアルが終わると10連ガチャを引けるのですが、何回も引き直しができるので★5のキャラと装備をいくつか手に入れておくことをオススメします。

 ちなみに、物語で同行するジニーとミーティアはあくまでも同行者であり、チュートリアルが終わると仲間からはずれてしまいます。そんなヴァン先生……ひどいです。とか言わずに何回も引き直しできるので、好きなキャラクターで始めましょう!

  • ▲ガチャは前作と同じ演出。かけっこしてゴールにたどり着いたキャラが排出されるので、最初の時点で姿が見えてもゴールするまで油断できません。

 少し引き直ししてみた体感としては、★5もわりと出ます。★5を複数狙うとなると、ちょっと引き直しは必要でしょうが……何回でも引き直せますからね!

 とはいえ、実はゲーム序盤の初心者ミッションで“★5キャラ確定チケット”がもらえます。なので、最低1人は★5がいた方がいいですが、それ以上こだわらなくてもいいかもしれません。むしろ、キャラと装備の★5が出たら遊び始めてしまっていいでしょう。

  • ▲まあ、私は好きなキャラが出たら★3でも飛びついちゃいますが……!

 話を戻して……ガチャでキャラクターや武器を手に入れたら、次は育成のターンです。曜日ごとの素材クエストなどで手に入れた素材でキャラを強化したり、限界突破でレベル上限を上げたりと、いわゆるソーシャルゲーム的な育成になっているので、イマドキのゲーマーならすぐにわかると思います。

 属性が多いので素材の種類も多いですが、仕組みはとてもオーソドックスです。クエスト選択時に欲しい素材クエストを検索できるので、「今日は、どの素材クエだったかな?」とすぐには思い出せない私のような人も安心です。

  • ▲キャラを強化して限界突破でレベル上限を解放。育成は前作よりもソーシャルゲーム的なシンプルさになっていて、わかりやすくなりました。

 武器の強化もありますが、素材を集めてレベルアップという流れは変わりません。おそらく、サービスが始まったばかりで一新されたこともあり、1回複雑になった『インサガ』を受け継がずにシンプルにしたのではないでしょうか。

 要素が増えていた前作を遊んでいると少し物足りないかもしれませんが、サービスが続けば自然と前作にあった要素も追加されていくはず。今は、まったくの新作ゲームとして遊ぶのが正解ですね。逆に今回から始める人には入りやすく、勧めやすいのがいいところでしょう。

  • ▲素材を集めて武器を強化! これまた非常にわかりやすくてグッド。

ようこそ! 『エクリプス』は楽しんでいただけたかな?

 正直なところ、自分はサービス開始前の『インサガ』から遊んでいたので、要素がかなり整理されていたのに驚きました。ストーリー的には続編ですし、間違いなく『インサガ』の血を受け継いでいるのですが、遊んでいる感覚としては『インサガ』をシンプルにして再構築したように感じます。

  • ▲士気ゲージを使って放つ強力な“全軍突撃”など、前作の要素も健在。とはいえ、バトルの感覚は全然違います。

 クエストをこなして育成やバトルをする以外の要素としては、キャラクターを派遣して素材やゲーム内通貨“ケロ”(『魔界塔士Sa・Ga』の時の単位ですね。懐かしい)を収集する“遠征”があるくらい。

 『インサガ』が『ロマサガ2』に近い帝国運営ゲームだったら、『エクリプス』は自由に冒険を楽しむ『ロマサガ』や『ロマサガ3』くらい違います。

  • ▲遠征で“ケロ”をゲット。入手したケロは陣形などの購入に使います。ガチャを引く有償通貨は、前作と同じクラウンです。

 前作のサービス開始時はメチャクチャ尖ったゲームだったのですが、本作は非常に堅実。PCだけでなくスマホでも遊べるようになったこともあって、直感的にわかりやすく遊べるゲームになっています。

 作中の世界同様に、前作を継承しつつもいい意味で引きずらずに新しく生まれ変わったと言っていいでしょう。『インサガ』を遊んだことがある人も、まだ遊んだことがない人でも楽しく遊べる『インペリアル サガ エクリプス』。サービスが始まったら、ぜひ遊んでみてください!

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インペリアル サガ エクリプス

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • プラットフォーム: Yahoo!ゲーム ゲームプラス/DMM GAMES
  • 対応端末: Windows/Mac/スマートフォン
  • ジャンル: RPG
  • サービス開始日: 2019年10月31日
  • 価格: 基本無料/アイテム課金