ペルソナ25周年を祝った一大イベント「PERSONA SUPER LIVE P-SOUND WISH 2022 ~交差する旅路~」レポート

電撃オンライン
公開日時

 アトラスの人気RPG『ペルソナ』シリーズのライブイベント“PERSONA SUPER LIVE P-SOUND WISH 2022 ~交差する旅路~”が、千葉県の幕張メッセにて2022年10月8日、9日の2日間に渡って開催されました。

 前回のライブから約3年ぶりとなった今回のライブは、DAY1では主に『ペルソナ5』『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』『ペルソナ3』『女神異聞録ペルソナ』の楽曲を、DAY2では主に『ペルソナ5』『ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ』『ペルソナ4』『ペルソナ2罪/罰』の楽曲を披露。セットリストを見ると重複している楽曲のほうがまれ、ということがひと目でわかる、圧巻のボリュームでした(セットリストは本記事の最後に掲載しています)。

 終演後には、『ペルソナ3』から『ペルソナ5』までの主人公が全員集結する新規ビジュアルがお披露目! そこでリマスター版『ペルソナ3 ポータブル』と『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』の発売日が、2023年1月19日であることも発表されました(号外のデータは現在ペルソナチャンネルで配布中です)。

 本イベントの模様は10月17日(月)23:59までアーカイブ配信され、チケットは10月17日(月)20:00まで購入することが可能です。まだご覧になっていない方も「DAY1しか見に行けなかった……」という方もぜひ、ご自宅でどっぷりと『ペルソナ』サウンドの世界に浸ってください!

 ということで、以降では各日のライブレポートをお届け。とはいえネタバレなので、ぜひ先にご自身の目と耳で、内容盛りだくさんのライブをご視聴することをオススメしますですよ。

DAY1レポート

 ここからはLyn(稲泉りん)さん、川村ゆみさん、Lotus Juiceさんが出演し、『ペルソナ3』と『ペルソナ5』の楽曲を中心に演奏されたDAY1の様子をレポートしていきます。

 DAY1で開演前アナウンスを担当したのは『ペルソナ2 罪/罰』の周防達哉。まさか令和の時代にタッちゃんからの新たなメッセージを聴くことができるなんて、といきなり感慨深い気持ちに……。

 また『ペルソナ5』からモルガナも“無線制御ペンライト”の動作チェックに駆けつけ、客席を盛り上げます。開演前から作品の垣根を超えて『ペルソナ』の世界を感じることができ、サブタイトル“~交差する旅路~”の意味を改めて噛みしめ、シリーズ25周年を祝うライブなんだなとシミジミと実感できるステキなひとときとなりました。

名曲の数々にペルソナダンサーが花を添える

 ライブのオープニングでは、スクリーンに歴代『ペルソナ』シリーズの映像が流れて懐かしさで胸がいっぱいになります。

 どんなライブになるのか期待に胸を高鳴らせていると、ついに1曲目『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』のオープニングテーマ『Colors Flying High』がスタート! Lynさんの伸びやかな歌声に、客席のボルテージも急上昇します。さらに畳みかけるように川村ゆみさんが『ペルソナ3』の主題歌『Burn My Dread』を歌って、『ペルソナ』サウンドの世界に一気に引き込まれる展開となりました。


 3曲目の『Want To Be Close(ペルソナ3)』、4曲目の『Tokyo Daylight(ペルソナ5)』からは、各作品のキャラクターに扮したペルソナダンサーたちが、華やかなダンスでも客席を楽しませてくれます。

 『ペルソナ3』では男性主人公、岳羽ゆかり、伊織順平、山岸風花、荒垣真次郎、『ペルソナ5』は主人公、高巻 杏、喜多川祐介、芳澤 かすみ、中盤の曲からはカロリーヌ&ジュスティーヌの姿で登場! おっとりした雰囲気を残しつつかわいく踊る風花、ノリノリでキレのあるダンスを見せる杏など、美しいだけじゃなくそれぞれの個性がわかるダンスに思わずニヤリとしてしまいました。


 Lotus Juiceさんは、『劇場版ペルソナ3 #2』の主題歌『Fate is In Our Hands』を披露。本シリーズはゲームだけでなく、アニメも名曲ぞろいなんですよね。ラップの迫力とリズミカルに紡がれるリリックの心地よさを、生のライブで味わえる幸せは言葉になりません。

 ライブのMCコーナーでは、アーティストがステージに全員集合します。今回のライブは世界同時中継ということで、配信で見ているファンに向けて全方向のカメラに手を振る3人の姿がとても微笑ましく感じました。

 言うまでもなく、シリーズの楽曲を手掛けるサウンドクリエイター・目黒将司さんも、バンドメンバーとしてライブに参加。川村さんの提案で、観客全員で目黒様(今回は大明神ではなく、川村さんはあえて様と呼んでいました)を拝むお約束(?)のやり取りも健在でした。

 また、『Wiping All Out(ペルソナ3 ポータブル)』では、藤田真由美さんが映像にて出演されていました。『ペルソナQ2』もそうですが、P3女性主人公も要所要所で登場して華を添えてくれるのは、ファンには嬉しいポイントです。

明智&アイギスもダンスで参加!

 本ライブでは、DJ WAKAさんによる『女神異聞録ペルソナ』メドレーを聴くことができました。『神話覚醒』からアトラスサウンドチームの小西利樹さんがギターを掻き鳴らした『通常戦闘』まで、思い出深い曲の数々に聴いていて鳥肌が立ちました。どれだけ時代が流れても、名曲の持つパワーって色あせないものなんですね。

 後半戦になってますます盛り上がりを見せるなか、『PERSONA 3 THE MOVIE #3 Falling Down』の挿入歌『One Determination』では、荒垣の生き様を感じられるようなソロダンスと、彼の運命を受け入れて前に進む主人公たちの様子を描く、まるで舞台を見ているようなドラマ性の高いパフォーマンスを見ることができました。

 『Throw Away Your Mask(ペルソナ5)』では主人公と明智吾郎、『Burn My Dread-Last Battle-(ペルソナ3)』では男性主人公とアイギスの3D映像がスクリーンに現れて、ライブだけの特別なダンスを見せてくれます。2組のそれぞれの関係性を想うと、一緒に踊っている姿を見るだけで胸に迫るものが……。


 DAY1のラストを飾ったのは、『ペルソナ3』のエンディング『キミの記憶』です。川村さんが曲の終盤に心のなかで一緒に歌おうと客席に呼びかけると、来場者も声には出せないもののライトで一生懸命応え、心のなかで歌っている様子が伝わってきました。名曲によって会場全体が1つになる温かな空気のなか、ライブは終わりを迎えます。

 しかし客席の熱いアンコールの手拍子に導かれ、アーティストたちは再びステージへ。『Our Moment(ペルソナ3ダンシング・ムーンナイト)』、『Deep Breath Deep Breath(ペルソナ3)』、『僕らの光(ペルソナ5ザ・ロイヤル)』を聴かせてくれました。

 いよいよ楽しいライブも本当に終わりかと思いきや、モルガナとコロマルの声でもう1曲聴けることに! DAY1最後に『ペルソナ5』でオタカラを奪う日に流れる「Life Will Change」にあわせて、2作品のペルソナダンサー総出演する豪華ステージが待っていたのです! 特別課外活動部そして心の怪盗団に見事にハートを奪われ、夢のようなライブは幕を閉じました。

DAY2レポート

 お次はLyn(稲泉りん)さん、平田志穂子さんがメインシンガー、ゲストにLotus Juiceさんを迎えたDAY2の模様をお届けします。

 DAY2の開演前アナウンスを担当したのは『ペルソナ2 罪/罰』の天野舞耶。お姉ちゃんのこと、忘れたことなんてなかったよ! と個人的に思ったのはさておき、開演前からDAY1とDAY2との違いを楽しませてくれるとは、と期待は高まります。

 オープニングムービーでは歴代作品のイゴールが登場。ここもDAY1と違うポイント。どの作品でも大変お世話になってまいりました。今回のライブでもよろしくお願いします。作品が進むたびに解像度が上がるイゴールの姿に自らの思い出を重ねていると、いよいよ楽曲がスタート!

 Lynさんの『Wake Up, Get Up, Get Out There(ペルソナ5)』がオープニングを飾り、続けて平田志穂子さんが『Pursuing My True Self(ペルソナ4)』を披露すると、ここまで静かに高まっていた会場のテンションは一気に爆発。演者さんと観客のみなさんとのコール・アンド・レスポンスなどなくても、客席を埋め尽くすペンライトの動きで、ステージを含む会場が一体になっていることを実感します。


 もちろんDAY2でもペルソナダンサーズたちの存在感はバツグン。『Your Affection(ペルソナ4)』ではクマ、菜々子、自転車で疾走する陽介、そしてP4主人公の姿で登場し、決して色褪せない、思い出の日々を描きました。

DAY2も初の試みばかりで、目も耳も離せない

 DAY2でのDJ WAKAさんのパフォーマンスは『ペルソナ2 罪/罰』より数々の戦闘曲が中心に。原曲を尊重したDJプレイ、雰囲気バツグンのMVに、苦戦したあんなボスやこんなボスのことを思い出していたら、やはりDAY1に続きアトラスサウンドチームから小西利樹さんがステージに登場! 演奏された『舞耶・テーマ(ATLUS Konishi Remix)』に筆者の心もチョメチョメ完了されました……!

 盛り上がり続けるライブ会場でしたが、そこに水を指すように響いたのは足立透の声。いやぁ足立さん、わざわざライブに来てくれるなんて、なおさら盛り上がるってもんですよ。楽曲は『Ying Yang(TVアニメ ペルソナ4 ザ・ゴールデン)』、と来れば歌うのはDAY2のGUEST、Lotusさん! さらには足立とP4主人公の姿をしたダンサーたちが、彼ら2人ならではの絆を演出します。


 また、DAY1で行われた3D映像による演出はDAY2でも健在で、『Counter Strike(ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ)』にてジョーカーとフォックスが登場! 客席を沸かせました。

 そしてDAY2いったんの区切りとなる楽曲は『Never More(ペルソナ4)』。こちらも『キミの記憶』同様、過去のライブでは客席と一体となっての合唱も行われてきましたが、今回はおあずけ。しかしながら、みんなきっと、心のなかでは全力で歌っていたのだと思います。

アンコールではまさかの面々が……!

 当然その後はアンコールへと突入。「みんなー、おまたせー!」という久慈川りせの声が突如響くと、スクリーンに3D映像でりせが登場! アンコール1曲目は、まさかのりせが歌う『True Story(ペルソナ4 ザ・ゴールデン)』でした。曲の途中からはりせコスチュームのダンサーたちも登場し、P4主人公たちはベースやドラムを演奏するかわりに、親衛隊としてキレッキレのオタ芸を披露。さすがダンサー陣、ダンスにまつわることならなんでもできる。

 さらに『You Are Stronger(ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ)』では、アトラスサウンドチームから喜多條敦志さんが参戦し、自らが作曲した曲を華麗にキーボードで演奏!「となると次はあの人も来るのでは……!」と思ってしまいますよね。その期待は裏切られず、続く『GROOVY(ペルソナ5 ダンシング・スターナイト)』、『Dance!(ペルソナ4 ダンシング・オールナイト)』では、やはり楽曲制作を担当したアトラスサウンドチーム・小塚良太さんが、こちらもキーボードにてノリノリで演奏。個人的にこれは嬉しすぎるサプライズ!


 また『Break Out Of...(ペルソナ4 ジ・アルティマックス)』では、皆月翔の姿をしたダンサーがステージに現れ、P4主人公との激しい殺陣が展開。最後までお客さんに楽しんでもらいたい、というアトラスのエンターテイナー魂がビシビシと伝わります。

 そしてDAY2アンコールのトリを飾ったのは『星と僕らと』。Lynさんの歌声を聞きながら、「確かに、それぞれの作品世界を生きていく彼らの旅路と、現実世界を生きていく私たちの旅路とが、幕張メッセで交差したんだな……」などと、ちょっと気取ったことを思わずにはいられない、シットリとした余韻を感じながら、DAY2の幕は閉じました。


セットリスト・参加アーティスト一覧


最後に会場の様子をお届け

 会場の入り口には、大きなフラワーアートが飾られていました。これはファンの「花を贈りたい!」という声に応えて、企画賛同者の数に応じてフラワーアートがグレードアップしていくという施策の成果。その豪華さからも『ペルソナ』シリーズがいかに愛されているかが伝わります。

 会場内ではスペシャル展示も行われ、過去に開催された『PERSONA SUPER LIVE』の写真が散りばめられたパネルや、『PERSONA5 the Stage』で使用されたヨハンナ、1/1立像の“タナトス(ペルソナ3)”、“イザナギ(ペルソナ4)”、“アルセーヌ(ペルソナ5)を見ることができ、来場者は足を止めて思い思いに記念撮影を楽しんでいました。

©ATLUS ©SEGA All rights reserved.

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

関連する記事一覧はこちら