『機動戦士ガンダム水星の魔女』3話感想。グエルの表情の変化がとてもいい…でもあのオチは予想外

文: てけおん

公開日時: 2022年10月16日(日) 22:30

最終更新: 2022年10月20日(木) 19:46

　まさかのオチでビックリしました。

　10月16日に放送＆配信されたアニメ『機動戦士ガンダム水星の魔女』第3話“グエルのプライド”の感想をお届けします。

機動戦士ガンダム水星の魔女
感想まとめ

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『機動戦士ガンダム水星の魔女』第3話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことを強くオススメします。

　ネタバレの注意も終わったところでさっそく。

　まさか、スレッタがグエルに求婚されて終わるとは……。なかなかに衝撃的で考えていたことが吹っ飛んでしまったので、配信で見直しながらこの感想を書いています。

　エアリアルとダリルバルデによるモビルスーツ戦――スレッタとグエルの決闘がやはり大きな見せ場となっていつつも、グエルの心の動きなどもしっかりと描かれていたのがとてもよかったです。

　父親であるヴィムからは結果だけでしか評価されず、手を上げられることさえあるグエル。セセリアが彼に嫌味を言った時にスレッタがかばっていましたが、それが母の教えだと話す際に、グエルは父に殴られた頬に手を伸ばしかけます。こういう絵の芝居に彼の心の機微が表れているようで、「いいな」と感じました。

　また、決闘が終わって会話する時はまだ険しい表情をしているグエルですが、スレッタが手を差し伸べた時にふわーっと表情が変わっていくところも印象的でした。結果以外のところで自分の価値を認めてくれたのはスレッタが初めてだったのかもしれませんね。

　2話までだとただのいばりんぼで横恋慕さんだったグエルですが、今後物語でどのような動きを見せてくれるのか興味深いです。

　モビルスーツ戦に関しては、前回ガンビットによる遠隔攻撃でなすすべなく倒されたグエルが、序盤で「ヤツ（本体）はおとりだ。あのドローンもどきが3時方向から……」とスレッタの狙いを予想していたり、AI操作を切断した後もスレッタに「あの人強い……！」と言わせたりと、グエルが単なる“かませ”ではない描写がされていました。実際今回は、ブレードアンテナを“切った”のではなく、衝突による衝撃で“折れた”形で決着が着いていましたし。

　また、ライフルによる攻撃を2回防がれたスレッタが、即座にガンビットをライフルに再装着して強化していたのは「おおっ！」と思いました。排熱処理の水散布（雨）で減衰されてしまいましたが、減衰されていなかったらどうなっていたのでしょうか。

　余談ですが、この水散布が最後の求婚シーンで“天使のきざはし”を作り出し、荘厳な雰囲気を演出していたのは……雨の使い方がめちゃくちゃキレイでうなってしまいました。

　そしてエランの「決闘は平等ではないよ」のセリフも、今後の決闘で何かが起こりそうなことを予感させてくれます。決闘の宣誓の際には「1対1の個人戦を採用」と言っていたことから、ひょっとしたら複数で戦う場合もあるのかもしれませんね。場合によってはスレッタとグエルが共闘する……なんてちょっとアツい展開があったりしたらおもしろそうですね。

第3話でその他気になったこと

　他に気になったのはなんと言ってもプロスぺラの仮面が第3話にして早くも外されたこと。そしてヴィムとプロスぺラの取引の内容が“デリングの暗殺未遂について”のことだと明かされます。「なんでわかった？」と尋ねるヴィムに、プロスぺラは「企業秘密です」と返したわけですが……。取引に使っていることから、単なるウワサ話程度ではなく確たる証拠を持っているんだと思われます。はたして彼女がどうやってこの情報を入手したのか、気になりますね。

　また、ニカとの会話で、エアリアルの群体制御――ガンビットの操作について触れられていたのも気になるところです。いずれ、こうした部分の設定も明かされるのでしょうか？　楽しみなところです。

　その他、エランの動きも今後どうなるのか見逃せません。連絡先を交換しただけでなく、グエルとの決闘直後は真っ先にお祝いの言葉を贈っていました。好意を抱いているというわけではなさそうですが……。

　今回、出撃の際に「LP041、スレッタ・マーキュリー、エアリアル出ます!!」と言っていましたが、『ガンダム』シリーズならではな感じがしてテンションが上がりました。

　ここまでの3話ともスレッタが予想外の言葉を突き付けられて終わっていますが4話はどうなるのでしょうか？　次回タイトルは“見えない地雷”。これはMS戦のこと？　それとも人間関係のこと？　気になります！

機動戦士ガンダム水星の魔女
感想まとめ

『機動戦士ガンダム水星の魔女』

【スタッフ】※敬称略
企画・制作：サンライズ
原作：矢立肇／富野由悠季
監督：小林寛
シリーズ構成・脚本：大河内一楼
キャラクターデザイン原案：モグモ
キャラクターデザイン：田頭真理恵／戸井田珠里／高谷浩利
メカニカルデザイン：JNTHED／海老川兼武／稲田航／形部一平／寺岡賢司／柳瀬敬之
チーフメカアニメーター：久壽米木信弥／鈴木勘太／前田清明
副監督：安藤良
設定考証：白土晴一
ＳＦ考証：高島雄哉
メカニカルコーディネーター：関西リョウジ
設定協力：HISADAKE
プロップデザイン：絵を描くPETER／えすてぃお
コンセプトアート：林絢?
テクニカルディレクター：宮原洋平
美術デザイン：岡田有章／森岡賢一／金平和茂／玉盛順一朗／上津康義
美術監督：佐藤歩
色彩設計：菊地和子
3DＣＧディレクター：宮風慎一
モニターグラフィックス：関香織
撮影監督：小寺翔太
編集：重村建吾
音響監督：明田川仁
音楽：大間々昂
製作：バンダイナムコフィルムワークス／創通／MBS