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中世+SFで自由な世界。自分の選択で物語が変わる時間泥棒な『The Last Oricru(ラスト オリクル)』が面白い…面白すぎる!【電撃インディー#344】

なんでもゆうこ
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 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、GoldKnightsが開発、Prime Matterが発売するアクションRPG『The Last Oricru(ラスト オリクル)』のレビューをご紹介!

 本作はPS5/Xbox Series X|S、PCでプレイ可能なダウンロード専用ソフトで、本記事はPS5版をベースに執筆しています。

 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

プレイヤーの行動が世界の運命を変える!

 まず『The Last Oricru』を語るうえで欠かせないのが、この作品がプレイヤーの決断によって物語が分岐するようにゲームデザインされているという点です。

 舞台となる惑星ワーデニアは中世の荒々しさとSFが入り交じった世界。ここでは、武力や伝統でこの世界の秩序を保つ人間のような見た目をした色白の“ナボル”と、彼らに虐げられつつも抵抗する、二足歩行のネズミ“ラットキン”が対立しています。

 主人公はこの作品に登場する数少ない地球人のシルヴァー。彼は他の仲間たちと同様に記憶をなくした状態で目覚め、ナボルの僧院の総主教より何度倒されても甦る不死者となっていることを知らされます。

 さらに、惑星を救うため稽古をさせられることに。そこで対立関係にあるあるラットキンを倒すように言われるのですが、ここで“稽古をする”と“自分は処刑人じゃない”という一見何気ない選択肢が発生。ここでの決定が一方の勢力との関係性に変化を及ぼすのですが、本作ではこういった重要な選択を迫られる場面が数多く存在します。


 展開が変化するのは選択肢による決定だけではありません。特定のボスを倒せる否かや、敵に見つからずに行動できるかなど、時にはプレイヤーの行動の成否が影響することも。

 次々と訪れる分岐点によって、とある勢力と友好的な場合にのみ表示される会話が省略されたり、登場人物の生死が決定したり、侵入ルートやボスが変化したりと、物語には大小さまざまな変化がもたらされていきます。

 もちろん、物語の大局においてもプレイヤーの決断は影響を及ぼし、結果として複数のエンディングへ分かれていきます。

 ナボル側について保守的な世界を維持するのに協力するか、ラットキンに味方して革命を起こすか、はたまたどちらとも手を組まず、謎に包まれた第三勢力と破壊のかぎりを尽くすのか。すべてはプレイヤーの決断次第です!


武器を持ち替えてプレイスタイルをチェンジ

 『The Last Oricru』の戦闘は、剣や斧などの武器による攻撃と盾でのブロックやパリィを基本に、回避・ローリングを交えて行っていきます。

 ほとんどのアクション実行時にはスタミナを消費するため、スタミナの管理は非常に重要なポイントに。時には下がってスタミナを回復させつつ、敵とのバトルを繰り広げていく必要があります。


 なお、激闘の末に倒されてしまうと主人公はその場に“エッセンス”を落とします。エッセンスはターミナルでのレベルアップや金貨との交換に使用され、エッセンス回収前に再度倒されたり落下死したりすると消失してしまうという、いわゆる“死にゲー”でおなじみのシビアな側面も。

 スタミナ管理だけでなく、それぞれの武器に付いているメインアクション、サブアクションを把握しておくことも、戦闘を有利に進めるうえでは欠かせません。

 本作におけるメインアクションはいわゆる通常攻撃で、サブアクションは突きなどの強力な“サブ攻撃”か、炎や雷のダメージを乗せるバフや範囲ダメージなどの“特殊能力”となっています。

 各アクション、とくに“特殊能力”は武器にひも付いているため、本作でプレイスタイルを変えたい場合は武器の持ち替えが必須です。

 魔法剣士風に戦いたいなら、例えばメイン武器に片手剣、サブ武器に魔法の杖を装備し、通常は剣で攻撃しつつ、遠方に強敵が見えたら杖に持ち替えて火球を放てばそれらしい雰囲気に!

 その他、ポールウェポンを両手に持って勇猛果敢に突撃したり、大鎚の特殊能力で周囲の敵を凍結させたりと、さまざまな戦い方が楽しめます。

 なお、右手と左手用の装備は分けられていて、左手には盾のほか魔法を放つことができるオーブ、マナ吸収器なども装備可能です。

 ちなみに武器の特殊能力や魔法を使用するにはマナを消費しますが、本作にはマナポーションはありません。

 マナを回復する方法は、マップに点在するターミナルに触れるか、前述のマナ吸収器で敵を攻撃して補充するのみ。そのため、弓兵など攻撃の隙が大きい敵でマナを補充し、強敵やボス戦で特殊能力を使うなど、マナの使いどころを考えつつ戦っていく必要が出てきます。

 防具に関しては、一式そろえて装備することで最大HP増加や物理ダメージアップなど複数の恩恵が受けられるセットボーナスが用意されています。

 また、防御面で不安がある防具だとしても探索中に入手できる素材を使ってアップグレードしていけるため、ボーナス効果でだけでなく見た目でもある程度装備を選べるのはいいところ。

フレンドと力を合わせて戦うべし!

 オンラインとオフラインの2人協力プレイに対応している本作。ターミナルからCOOPモード選び、オンラインマルチプレイヤーを作成したあとに該当するフレンドを招待すれば、知り合いと気軽に共闘できます。

 オフラインでの2人プレイは“スクリーン分割”を選んだあと、新規のプレイヤーが2つ目のコントローラーから画面の指示に従って操作(PS5版では×ボタンを入力)することでスタートします。

 進行状況はセッションを作成したプレイヤーに合わせられるため、フレンドが本作に慣れていない場合は序盤のステージから開始するのがおすすめです。

 仲間が倒されてしまっても復活させられるのでご安心を。うれしいことに入手アイテムは共有となるので、装備の権利を争わずとも済むだけでなく、慣れないフレンドもすぐにパワーアップ!


 さらに、2人協力プレイでは1人がもう1人をロックオンすることでライトニングチェインを発生させたり、増幅の盾を装備してフレンドの魔法を強化したりと、共闘のみの特殊な攻撃を繰り出すことも可能です。入手装備2倍、楽しさも2倍の協力プレイをフレンドとぜひ。

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