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『ガンダム エクバ』プレイヤー座談会第4弾。強豪プレイヤーたちが語る“PDF2022”開催スペシャル

あんまさ
公開日時

 バンダイナムコアミューズメントのアーケード向け対戦アクションゲーム『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2 クロスブースト』。本作を遊ぶプレイヤーの座談会を掲載します。

 今回は、『ガンダムVS.』シリーズで行われる全国大会「PREMIUM DOGFIGHT(以下、PDF)」特集として、前大会PDF2019優勝チーム「オフィスNGT」のしろあかさんとバーサーカー少年さん、『クロスブースト』のランクマッチでEXランクに到達したプレイヤーたちが激突する「EXバトルステージ」を2連覇した柿ピーさんとらいひさんの4名で、PDFや固定(チームホールド)について熱く語ってもらいました。

 なお、本座談会は10月中旬に実施! また、記事中は敬称略となります。

  • ▲左から、らいひさん、柿ピーさん、バーサーカー少年さん、しろあかさん。

しろあか

『機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム NEXT』全国決勝大会「Premium Dogfight'09」優勝
『機動戦士ガンダム エクストリームバーサスフルブースト』全国決勝大会「PREMIUM DOGFIGHT 2013」優勝
『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2』全国決勝大会「PREMIUM DOGFIGHT 2019」優勝

 ほかPDF並びにGGGPにて、輝かしい成績を収める熟練プレイヤー。PDF2019では騎士ガンダムを使い、バーサーカー少年さんとのペアで優勝を飾った。PDF2022では、プレイヤー座談会第3回に出演した長田ザクさんとともに、エリア大会までの出場権を獲得。最近では主に2000コストや2500コストといった低コスト機体を使う。

バーサーカー少年

『機動戦士ガンダム エクストリームバーサスマキシブースト』全国決勝大会「PREMIUM DOGFIGHT 2015」ベスト4
『機動戦士ガンダム エクストリームバーサスマキシブーストON』全国決勝大会「PREMIUM DOGFIGHT 2017」ベスト8
『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2』全国決勝大会「PREMIUM DOGFIGHT 2019」優勝

 PDF2019ではトールギスIIIを使い優勝。高コスト、低コスト問わずさまざまな機体を使いこなすオールラウンダーで、最近ではガンダム(初代)を好んで使っているとのこと。PDF2022には出場していませんが、今回は前大会優勝者としての視点で、PDFについて語ってもらいました。

柿ピー

『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2』全国決勝大会「PREMIUM DOGFIGHT 2019」出場
『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2クロスブースト』賞金制大会「GGGP2022」チームホールド部門 ベスト8
『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2クロスブースト』「EXバトルステージ #2」優勝
『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2クロスブースト』「EXバトルステージ #3」優勝

 『クロスブースト』から参戦したオーヴェロンを使い込み、『クロスブースト』のシーズンランキングにおいて、チーム部門で上位をキープし続けているプレイヤー。PDF2022では、「EXバトルステージ」で2連覇を果たしたときの相方であるらいひさんとともに、エリア予選の出場権を獲得している。

らいひ

『機動戦士ガンダム エクストリームバーサスフルブースト』全国決勝大会「PREMIUM DOGFIGHT 2013」出場
『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2クロスブースト』賞金制大会「GGGP2022」チームシャッフル部門 準優勝
『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2クロスブースト』「EXバトルステージ #2」優勝
『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2クロスブースト』「EXバトルステージ #3」優勝

 ターンエーガンダムを使い込み、柿ピーさんと同様に、シーズンランキングのチーム部門で上位をキープし続けているプレイヤー。直近で行われたGGGP2022では、チームシャッフル部門でターンエーガンダムを使い準優勝の成績を収めている。

PDFという特別な大会でのエピソード

――まずはPDFやGGGPなど、全国大会での思い出や経験になったことがあれば教えてください。

らいひ:自分は直近で行われたGGGP2022のシャッフル部門でのことですかね。相方がランダムで変わったりする不安定な要素が多い環境下で、ターンエーガンダムでしっかり前に出てダメージを与えていくことができ、大会でいつも通りの動きができたのはよかったです。成績は同率で準優勝でしたが、確信というか納得を得られた大会だったんで、個人的に満足しています。

――やはりシャッフルと固定だと普段と違うことを求められますよね。

らいひ:ゲームがもう全然違いますね。意思疎通が取れないうえに、飛んでくる弾や相方の位置が全然把握できなかったりするので。そのなかで組み合わせの事故も起きやすい3000コストを使い、どのタイミングで自分が攻めるのか下がるのかを判断し、思い描いたことをうまくできたのはいい経験になりました。

柿ピー:自分もGGGPの話になるのですが、GGGPでチームホールド部門に出場したことですかね。相方はらいひさんではなかったのですが、そのときの環境で一番強いと言われていた機体を相方に使ってもらって、最終的にベスト8まで行くことができました。

――その時、柿ピーさんが使っていたのはオーヴェロンですか?

柿ピー:そうですね。練習量も増やしつつ、一番自信のある機体で万全の状態に仕上げて公式の大会の壇上に行くことができたので、自分の中では結構満足しています。

バーサーカー少年:優勝したPDF2019の相方が隣にいるしろあか先生だったのですが、過去のPDFで2回優勝経験のある方と組むのはプレッシャーが結構ありました(苦笑)。決勝トーナメントに進出できるベスト8までは行きたいと思っていたのですが、実際に本番でそこまで行くことができ、そして気負わずやって優勝できたのは安心しましたね。

  • ▲PDF2019優勝「オフィスNGT」バーサーカー少年さん(左)、しろあかさん(右)。

――では、その相方であったしろあかさんはいかがですか?

しろあか:PDF2019は元々ほかの人と出ることになっていたのですが、予定が合わなくなって出場自体諦めてました。そんなときに知り合いから「少年くんが空いてるみたいだけど組んでみない?」と聞かれて、「向こうがいいなら出たい!」と返したところOKをもらえ、ギリギリのタイミングで出場することになりました。

――わりと即席に近い形で出場することになったんですね。

しろあか:そうですね。練習時間もあまり取れなかったんですけど、思ったよりも勝ち進ことができてビックリしました。

――ちなみに、過去のPDFでも思い出はなにかありますか?

しろあか:初めてPDFに出たのは『機動戦士ガンダムVS.ガンダム』の時代だったのですが、普段通りのプレイが全然できなく、いつもなら絶対にやらないようなプレイをして負けちゃったんですよね。優勝したとき以外の大会での負け方は大概そういった感じなので、そうした状況を治していきたいといつも考えています。

強者たちが固定でやる練習方法とは?

――柿ピーさんとらいひさんはペアでPDF2022に出場するとのことですが、固定で練習するときに心がけていることや、立ち回りで意見をぶつけ合うことはありますか?

らいひ:僕たちは片方が通常の機体(ターンエーガンダム)で、片方が時限換装系の機体(オーヴェロン)なのですが、特に時限換装するオーヴェロン側の形態には注意して立ち回っています。3000コストを使っている身としては、相方が強い状態のときに一緒に攻めたいので、それまでは体力を残すように気を付けています。逆に相方が通常時のときは、こちらもある程度フォローを入れたりする感じです。攻めたりはしないけど相方が減らないように、特に相方の形態や耐久値に気を付けて意思疎通をとっています。

柿ピー:2人で練習していくなかで同じような負け方が何回かあったんですけど「この負け方はダメだから、次からはミスをなくすようにしよう」と話し合いをするときはありますね。とにかくミスを繰り返さないということを、自分は練習するときに一番心がけています。

――例えばなんですけど、負け試合の敗因を探すためにリプレイ機能を使って反省会をするなんてことはありますか? 

らいひ:プレイを見直すとかはあまりしないですね。ひどい負け方をした試合って、その原因がどこにあるのかは自分も相方もすぐに見つけられるので。

柿ピー:お互い「ここがダメだった」とプレイ後に指摘して、数をこなすことを重視してプレイしてます。

らいひ:試合中に「これだけはやめて」って言うことのほうが多いですね。そのほうが負け筋に繋がっているということをわかってくれるので。

――バーサーカー少年さんとしろあかさんは、PDF2019はギリギリのタイミングで組むことになったとのことでしたが、限られた時間でどういったことを重視して練習していたのでしょうか?

しろあか:要所で「どっちを狙った方がいい?」とかは聞いたりしていました。ほかには前作のLバースト(リンケージバースト)がブーストゲージと弾数を回復させる効果があったので、欲しいときに言ってという声かけをしていたぐらいですかね。その大会で自分は騎士ガンダムを使っていて、強化状態に入るときにプレッシャーのような衝撃波を飛ばすのですが、そういった範囲系の武装を味方には絶対当てないように意識していました。

バーサーカー少年:僕はその大会でトールギスIIIを使っていて、3000コスト側なので自分の動きたいようにやらせてもらいました。そのなかで、対戦中に「こうしてほしい」って思ったことはとりあえず提案してみて、しろあかさんに合わせてもらっていた感じです。

――自分がやりたいことを遠慮せずに言ったうえで、お互いの意見をすり合わせて形にしていった感じですかね?

しろあか:そうですね。相方に気を使ってなにも言わないより、遠慮せずに考えを言うことが結果に繋がったのかと思います。

固定で強くなるために必要なことは?

――大会経験はないけど固定の大会に出たいと考えているプレイヤーの方々に向けて、固定で強くなるのにはどうしたらいいですかね? アドバイスがあれば教えてください。

バーサーカー少年:EXバーストを使うタイミングとか、ロックする相手を味方と合わせたりとか、そういった過程を理解して勝ちの流れにもっていけるかどうかが重要だと思っています。シャッフルと違って固定はそれが顕著に出やすくて、2人で練習するときは勝ちに持っていきやすい流れをいかに早くつかめるか、そういったことを考えながらプレイしていくのが一番いいと思います。

――「ここで相手にEXバーストを使わせたら勝ちだな」とか、「このままだと何やっても負けそう」とか、そういったことを対戦中に感じることはありますよね。

バーサーカー少年:「この状況を維持していたら勝てる」と気づくことも大事なのですが、逆に「このままだと負ける」という状況をイチ早く気づいて、その流れをどうしたら止められるかを考える……逆転できる戦略やパターンの構築を対戦の数で培っていくのが大事だと思います。

――やはり経験の数は重要ですね。しろあかさんはいかがですか?

しろあか:先ほども言ったのですが、やっぱりお互いの意見はちゃんと遠慮せず言うことが大事だと思います。あと、SNSって、いろんな意見があるじゃないですか。それをそのまま鵜呑みにするのではなく、自分たちのペアなりにちょっと改良して試したりすることも重要かと。

――周囲の意見に流され過ぎてもよくないと?

しろあか:自分より上手い人たちがこうしてるから、自分たちも同じことしようと結論付けるのではなく、実際にやってみたら合わないなんてこともあるので、ちゃんと相談することが肝心なことだと思います。

――柿ピーさんはどうですか?

柿ピー:例えばよく組む人と大会に出ることになったとき、まずはお互いのモチベーションがしっかり合ってるか、最初の段階で確認しておくのが一番大事かと思います。練習をたくさんやりたいっていう人もいれば、少しの練習でも内容がよければいいみたいな人もいます。考え方の違いで険悪になってしまうこともありえるので。

――学生時代の部活ってわけではないですけど、チームプレイが必要な競技やゲームで、お互いの目標ラインが違ったら練習中に空気が悪くなることもありますよね……。

柿ピー:お互いのモチベーションをあらかじめ合わせておけば、意見もすんなりと聞き合える状態になると思うので、まずは気持ちの部分を整えてから、実力を上げていくのが大事なのかと感じています。

――モチベーションの違いで相方と言い合いになる可能性もあるということですね。らいひさんはどうでしょうか?

らいひ:やっぱりシャッフルと固定で全然違うゲームだという部分が大事なんじゃないかと思っています。例えばシャッフルで勝率が高い人が固定に挑戦したとき、今までやってきたことが全然できないなんてことはよくあって。味方の耐久値や状況はより見えるようにならないといけないんですよね。固定を組む相方がこうしてほしいとか要求してくることがあると思うんですけど、当然自分のほうにも要求があるわけで。それらをいかにすり合わせていくのかがすごい大事だと思うんです。

――シャッフルだと自己判断で行動することばかりですが、固定だと相方の意見も聞かないといけなくなるので大変ですよね。

らいひ:お互いの使っている機体にも左右されやすいんですよね。機体のなかには守られることでめちゃくちゃ強くなる機体もあれば、逆にずっと疑似タイマン(1対1の状況を作ること)をやっている方が強い機体もあるじゃないですか。2人で組んでいくなかでお互いにとって一番強い戦略を見つけつつ、格闘機であればプレッシャーを与えるぐらいの行動に抑えて相方にとってもらうとか、そういった戦略の幅を広げていくことが重要かと。最終的に一番いい塩梅のところで状況に応じた戦略を組み立てるっていうのが、シャッフルと固定で一番違うところじゃないかと思います。固定をやるうえではそこが大事ですね。

相方を見つける秘訣はSNSにあり?

――今度は固定の練習をする前段階の話になりますが、「興味はあるけど相方がいなくて固定はやったことがない」といった方に向けて、どうやって相方を探すのがいかアドバイスできることがあれば教えてください。

らいひ:自分が聞いたことのあるなかだと、10連勝したときにリザルトキャプチャーというものが「ガンダムVS.モバイル」で入手できるじゃないですか? その10連勝したときの画像をSNSにアップしたりすると、「この人強いんだな」って認知に繋がったりするのかなと。こうしたことを面倒くさがらずに続けたりすると「店外やってみませんか?」って誘いをもらう流れになっていって、店外固定の相方が見つかるなんて事例を聞きますね。

――やはりSNSを活用するのが一番の近道ですかね?

らいひ:自分の知り合いでそういった方法で相方を見つけ、今回のPDF2022に出ることになったという例もあります。SNSを使って「自分結構勝ってます!」っていうアピールができるなら、選択肢として考えてみるものありじゃないかなと思います。

――そういった事例もあるのですね。柿ピーさんはいかがでしょう?

柿ピー:自分もSNSが一番大事だなとは思ってます。自分は栃木に住んでるんですけど、都心に比べたらやっぱりプレイ人口が少なくて、休日なのに人が賑わってなくて対戦できないことが昔からありました。うまくなりたいんだけど、あんまり対戦できなく辛いなって気持ちを積もらせていたりもしていたり……。『マキシブーストON』になって全国のプレイヤーと対戦できるようになって、「この人強い」とか「この人と組んでみたい」という気持ちが高まっていきましたね。SNSでフォローして声かけしてみたりだとか。「自分が用事で都内に行ったときに、よければ一緒にやりませんか?」みたいな感じで声をかけたりして、そこからモチベーションが一気に上がりましたね。

  • ▲画像は家庭用『マキシブーストON』のもの。

――『マキシブーストON』がリリースされて、どの時間でもどこのゲーセンからでも全国のプレイヤーと対戦できるようになって、一気に活気づきましたよね。

柿ピー:『エクバ2』で店外固定システムがついて、自分的にはめちゃくちゃありがたい気持ちでいっぱいです。地元に相方がいなくても、誰か誘えばたくさん対戦ができると思ったので、「この人強いな!」と思った人に自分からアプローチをかけにいきました。実力が合わないとかの理由で組んでもらえないこともあるかもしれませんが、自分から声をかけていくってのが大事だと思います。「萎縮せずに行動すべし!」ってところですかね。

機体を選ぶときは性能重視か、はたまた使い勝手重視か?

――みなさんが大会に出るとなったとき、相方と話し合って機体を決めると思うのですが、自分の使う機体の選定基準はなんでしょうか? 例えば環境で一番強いと言われている機体を使うとか。

しろあか:『ガンダムVSガンダムNEXT』のときはキュベレイで大会に出たんですけど、環境的にはトップより少し下の位置にいる機体でした。

――あの時はたしか、ウイングガンダムゼロとターンエーガンダムの2強と言われてましたよね?

しろあか:そうですね。キュベレイは準強機体といった位置でした。それで優勝したので次もこのスタンスでいけるかなと思い、初代『エクバ』の大会ではストライクフリーダムガンダムを使いました。そうしたら見事に1回戦でボコボコにされて……次からは最上位の機体を選ぶようにしました(笑)。そのときのバージョンにおいて1強と言われるレベルの機体がいたら絶対にそれを選ぶんですけど、複数いる場合は相方に聞くことが多いですね。

――『エクバ2』のときはトップと言われた騎士ガンダムを使っていましたよね。

しろあか:高コストはHi-νガンダムかトールギスIIIか、低コストは騎士ガンダムでしたね。あのときは迷わなかったです(笑)。

  • ▲画像は『エクストリームバーサス2』のもの。

――『フルブースト』のときはどうでしたか? たしか当時、高コストはウイングガンダムゼロやリボーンズガンダムで、低コストはガンダムMk-IIだったかと思いますが?

しろあか:自分はジオングかガンダムMk-IIにするか迷っていて、相方からジオングがいいですって言われたので急遽練習して仕上げました(笑)。

――しろあかさんは基本的に相手に合わせるスタンスで機体を選んでいるんですね?

しろあか:低コストのときは基本的にそうですね。

――らいひさんはどうですか?

らいひ:1強だった場合は迷わずその機体を選ぶんですけど、現在の『クロスブースト』の環境で「どの機体が一番強い?」と聞かれたら、結構難しい状況になっていると思います。自分が得意とするところと、性能が一致する機体を選ぶのが大事だと思うんですよね。

――性能が高い機体でも、プレイスタイルと合わないことはありますよね。

らいひ:そうした機体が仮に攻めを得意とする性能だとしていて、攻めることが好きなプレイヤーだったのなら、その機体を選んだ方が咄嗟のシーンでも対応しやすいと思います。逆に守りがちなプレイヤーだと、その機体を選択してもうまく扱えないと思うんですよね。機体との相性もあるので、1強の環境でない限り、自分が合わやすい機体を選ぶのも大事だと思います。

――環境を把握してプレイスタイルに合った機体を探すのも1つの選択肢というところでしょうか。バーサーカー少年さんはどうやって機体を選んでいますか?

バーサーカー少年:僕はPDFに出るたび、低コストと高コストを交互に使っているんですけど、選ぶうえでも強い機体を把握しておくことは大事かなと。強いと言われているトップ層の機体をひと通り触ってみて、自分に合うものを探し、「これだな!」と思ったものを選んで練習するのがよさそうだと思っています。

――柿ピーさんはどうですか?

柿ピー:似たような意見になってしまうんですけど、直近で行われたGGGPではジャスティスガンダムの使用率が高く、自分も最初はジャスティスガンダムを使おうと練習していました。個人的にも当時の環境ではジャスティスガンダムが一番強いと思っていたのですが、練習しても全然結果が出なくて……「自分には向いていないな」と。

――オーヴェロンで出ようとは思わなかったんですか?

柿ピー:オーヴェロンは当時もずっと使っていたのですが、一度調整されたこともあり、周囲の意見を聞いてジャスティスガンダムを使っていたんです。そこで思ったのですが、一番強い機体を練習するのも大事ですが、今まで培ってきたものを大切にしたほうがいいのかなと。本番で実力をしっかり発揮できる状態にすることのほうが勝ちに繋がると思い、最終的にオーヴェロンで出ることにしました。

――やり込んできたことはウソをつかないと。

柿ピー:無理して練習した機体で大会に出て、指が全然動かないこともあったんですよね。逆に自分がたくさん使ってきた機体であれば、どんなことが起こってもリカバリーする術が身体にしみついていると思うので、やはり自分が一番自信がある機体を選んだ方がいいのかなと思っています。

タイムアップ時に勝敗判定がつくことで、大会での立ち回りに大きな変化が!?

――『クロスブースト』からタイムアップでの決着および、制限時間残り30秒になると“スコア優勢or劣勢”といった戦況が表示されるようになりました。これによって野試合や大会での立ち回りに変化はありましたか?

らいひ:野試合でも大きく変わりましたね。少し前の環境だとG-セルフ(パーフェクトパック)とジャスティスガンダムのペアが流行ったと思うんですけど、これらの機体は自分から攻めに行く必要が一切ないので、中遠距離から撃ってけん制合戦をする立ち回りが多かったですね。今だと、1500コストと2500or2000コストのペアで無理攻めをせず、タイムアップを視野に入れて立ち回る戦法とか流行っていますね。そういったペア相手には、早い段階から無理やり攻めに行くことを考えないといけなくなっていると思います。

――タイムアップを視野に入れたペア相手に、どう攻略していくのかを考える必要があるわけですね。

らいひ:僕たちの場合(ターンエーガンダム、オーヴェロン)ですが、タイムアップで勝てる展開もあるので、そのルールが有利に働くのであれば無理に攻めたりはしません。ただ、劣勢のときはオーヴェロンが通常時でも出なければいけなくなるので、難しい選択を迫られる場面も増えたんじゃないかと思っています。

――そんな時限換装系の機体を使っている柿ピーさんはどうですか?

柿ピー:“スコア優勢”と表示されたとき、内心は「今は優勢だから行かなくていいんだ」となるんですけど、本能というか今までのクセで「引き分けになるから攻めないと!」ってなることがあるんですよ(笑)。まだその感覚に慣れなくて、30秒前のスコア優勢or劣勢が表示されても、結構攻めちゃったりしていますね。

――長年やってるプレイヤーからすると、引き分け=お互い負けという概念がしみついちゃってますよね(笑)。しろあかさんはどうでしょうか?

しろあか:『クロスブースト』稼働初期にリボーンズガンダムが流行っていたんですけど、210秒で倒すは大変なんですよね(笑)。で、よく「時間ないからいかなきゃ!」ってなるんですけど、迎撃され続けて気づいたら負けてるってことがよくありました。それがタイムアップで勝敗つくようになってからは、「無理しなくても有利をちょっとずつとっていけば勝てる」って考えになって……そういう面で自分はすごく助かっています。無理やり行って迎撃され続けて負けるということはなくなりましたね。

――PDF2022では結果や立ち回りにどのような影響を及ぼすと思いますか?

しろあか:一番懸念しているのは、らいひさんが言っていた1500コスト絡みの低コストペア相手の場合ですかね。自分が低コスト(2500or2000コスト)で相方が3000コストの場合、相手が1500コスト絡みになったとき、自分と相方が同時に耐久値を減らしてしまうとタイムアップでは絶対に勝てないほど厳しい状況になります。基本的には「自分が減らないようにはする」って言っているんですけど、2人一緒に減ることだけはなくそうといつも心がけてやっています。

――引き分けを視野に入れて立ち回るのは難しいといったところですかね。

しろあか:そうなりますね。あとはどちらかの耐久値が早々に減ってしまったら、「じゃあ先に落ちるわ!」と早めに言うようにしていますね。タイムアップにするのではなく、倒し切るぐらいに攻めて、そこからタイムアップを狙うかの判断をするようにしています。

強豪プレイヤーが『ガンダムVS.』シリーズや『クロスブースト』に望むことは?

――今後『ガンダムVS.』シリーズ、またはPDFという大会に期待していることや望むことはありますか?

らいひ:今回のPDFに関してですが、店舗予選の抽選で出られなかったみたいに、強いプレイヤーでも挑戦することができずに終わってしまったというのを見て、もったいないなと。オンライン形式でもなんでもいいので、挑戦したいプレイヤーが挑戦できるようにチャンスを増やしてほしいとは思いました。

――店舗のキャパシティの問題もあるので、現状は抽選になってしまうのも仕方ないところではありますが、大会に出ることも叶わないというのは残念ですよね。柿ピーさんは何かありますか?

柿ピー:自分はタイアップで勝敗がつくようになったのであれば、リザルトの算出方法を教えてほしいですね。いろいろなプレイヤーが検証してくれたことで、EXバーストを使ったら1000ポイント入ることを初めて知ったときには驚きました。それこそGGGP2022のとき、1500コストが自分より高いコストに攻撃を当てると大幅にスコアが稼げることを知らなくて「なんでこんなに負けているんだろう?」と考えることもありました。

――ベルガ・ギロスが流行っていた時代ですよね。

柿ピー:そうですね。大会のときもスコアの付き方がわからず、どう対策していいのかわからなかったので……内部的にどういった算出方法で決められているのかを教えてほしいと思いました。それを知ってるプレイヤーのほうが絶対的に有利になってしまうこともあるので。

――バーサーカー少年さんはどうでしょう?

バーサーカー少年:僕もタイムアップの話になるんですけど、リザルトのスコア関連で一度調整が入ったんですけど、それでもまだ1500コストがタイムアップ時にはかなり有利だと感じています。難しいとは思うんですけど、もう少し公平になるように調整してもらえたらなと思っています。あと個人的な願望なんですけど、初代ガンダムにアメキャン(アシストメインキャンセル)をつけてほしいですね(笑)。

――初代ガンダムのアメキャンについては、初代『エクバ』から言われていることですよね(笑)。しろあかさんは何かありますか?

しろあか:今クロブフェスをやっているじゃないですか? そのなかのデュアルセレクトがすごく面白い機能だなと思っていて、PDFとかなにかしらの大会のルールに実装してほしいなと。敵チームに合わせて機体を変えるといった感じで、戦いの幅が広がって面白いんじゃないかなと思っています。ほかにも、スコアバトルとかも好き勝手できるうえに、コストっていう制限がないので、大会であったら盛り上がるんじゃないのかなと。

――今回のPDFは各大会(エリア、全国)で、機体を一度決めたら変えられないシステムでしたよね?

しろあか:一度機体を決めて申請したら、その大会中はもう変えることはできないですね。だからデュアルセレクトのルールを入れた大会を見てみたいですし、参加してみたいと思いました。機体が1択の人にはちょっと辛いかもしれませんが……。機体ピックの読み合いとかも面白そうですし、見てる側も「次はどっちの機体を選ぶんだ?」みたいに盛り上がれるんじゃないかなと。


――いろんな機体が見れるようになるし、視聴者視点としても興味出ますよね。ほかに希望することなどはありますか?

しろあか:トレーニングモードで時限強化系の武装を常時無限に使えるようにしてほしいですね。あとはガンダムエクシアやクシャトリヤの復活時みたいに、特殊な形態とかもトレーニングモードで使いたいですね。野試合で「相手が復活形態になっているけど、何してくるかわからない」なんてこともあり、調べたいと思っても対人戦じゃないとできないので。

――ユニコーンのデストロイモード時のコンボ練習がしたいだとか、そういった要望はよく聞きますよね。

柿ピー:自分の耐久値も下げられるといいですよね。根性値とかあるので、自分の耐久を1とかにして、そのときに格闘コンボでどれだけダメージが伸びるのかも調べたい。

しろあか:格闘ゲームとかでよくある、敵が一定の行動しかしないみたいなのもあるといいですよね。相手にずっとシールドを構えるような設定にして、盾めくりの方法を調べたり。そのあと追撃を入れたらどれだけダメージが出るのかも調べられますし。

らいひ:そういう機能があったら、トレーニングモードもより楽しくなりそうですよね。

しろあか:自分はトレーニングモードが好きなので、そういった機能をどんどん追加してもらえると嬉しいですね。

PDF2022で活躍するであろう機体や選手は?

――全国大会まであと少しとなったPDF2022ですが、注目機体や注目選手(ペア)はいますか?

しろあか:注目機体はターンエーを推してます(笑)。あとは1500コスト絡みの低コスト編成がどれだけ勝ち上がるのかが楽しみですね。注目選手は香川のキヨさんです。一応、相方の長田ザクさんも推しておきます。

――一応相方推しですね(笑)。バーサーカー少年さんはどうでしょうか?

バーサーカー少年:注目機体は調整が入って難しいと言われているジャスティスガンダム(2500コスト)ですね。理論値は高いのかなと思っているんで、実際どれだけ使われるのかも気になっています。注目選手はSHO∞選手とれい選手のペアが一番推しですね。

――GGGP2021を優勝したペアですね。柿ピーさんはどうですか?

柿ピー:ガンダムレギルスがちょっと気になっています。以前から強いとは言われているんですけど、今まで大会で上位まで来たことがあまりなかったので。あの機体は理論値というか、ずっと弾をかわし続けながら当てるということができる機体じゃないかと思っていので。

――ガンダムレギルスも今大会では注目されている機体ですよね。注目選手はいますか?

柿ピー:注目ペアはジュニア選手とナスタン選手のカバカーリー&アッガイ【ハマーン搭乗機(通称:ハマッガイ)】のペアです。カバカーリーが少なくなったというのもあるんですけど、ハマッガイの使い手があの人しかいないので、どう対策していいのかわからなくて困ってます(笑)。オンラインとかで対戦してもズバ抜けて強いというか、「なんだこれ?」みたいな感情になるんですよね……。あのペアは優勝してもおかしくないんじゃないかと思っています。

――ちまたでは、ナスタンさん1人でハマッガイの勝率を上げているとウサワされるほどですからね(笑)。らいひさんはどうでしょうか?

らいひ:注目機体に関しては、僕自身一番強いと思っているターンエーですね。先日のRX-93ff νガンダム(通称:福岡νガンダム)とインフィニットジャスティスガンダム【ラクス搭乗機】の調整があったとき、ターンエーガンダムも一緒に調整されるんじゃないかと思っていました。今回は調整が入らなかったことで、ついに強い人たちもターンエーガンダムを本格的に乗り出したので、「実際に大会でどこまで勝つのか?」というのも注目しているポイントです。

――注目選手はいますか?

らいひ:ちゃんるい選手とRe-sinon選手のペアですね。大会成績はいつ見てもアベレージが高くて、野試合でも当たるたびに「やっぱりズバ抜けて強いな」って思わされるペアです。福岡νガンダムとジャスティスガンダムの組み合わせなのですが、先ほどバーサーカー少年さんが理論値が高いと言われている機体を使っているので注目しています。機体が違ったら申し訳ないですが。

我らにとって『ガンダムVS.』シリーズは「人生」! PDFは「集大成」!

――そろそろ終わりも近いということで、みなさんにとって『ガンダムVS.』シリーズとはというところを聞かせてください。

しろあか:自分は『ガンダムVS.』シリーズ歴がおそらく18年を超えているので、もはや人生ですね。

バーサーカー少年:僕も初めてプレイしたのが小学生のときの家庭用『機動戦士ガンダム 連邦vs.ジオン』で、そこから全シリーズ触っていることを考えると、同じく人生って答えになりますね(笑)。ゲームといったらガンダムっていう認識になるほどです。

  • ▲画像は『機動戦士ガンダム 連邦vs.ジオン』のもの。

柿ピー:自分も年齢の半分ぐらいはこのシリーズをプレイしているんで、人生と言わざるを得ないんですね。現状でも『クロスブースト』以外のゲームはあまりやっていないんですよね。ガンダムが好きで始めたというのもあるんですけど、どんどん強くなりたいという気持ちが大きくなっていました。一度始めたら中途半端で終わらせず、とことんまでやり込む性格なので、人生と言うよりかは本気になれる趣味という答えのほうがしっくりきますかね。

らいひ:ほとんど被りますが、やっぱり今までの人生でやってきたいろんなことのなかで、一番熱中したのがこのシリーズになるんですよね。言葉を借りるようで申し訳ないんですが本気になれる趣味、本気になれる遊びっていうのがすごくピタッとあってくるのかなと思います。人生って言うレベルには、まだいかないかもしれないですが(笑)。

――さらにお伺いしますが、みなさんにとってPDFとはなんでしょうか?

柿ピー:僕は目標に挑戦する場ですね。ここで結果を残したら、みんなに名が知れわたるというか、自分の実力をみんなに見せて認知してもらえるんじゃないかと。しっかりと練習して、頑張ってきた成果をPDFで出したいと思っています。

バーサーカー少年:PDFは1タイトルで1回しかないので、その期間内でやってきたことがどれだけ通用するのか、全国の強豪プレイヤーが集まるなかで腕試しができる最高の場。タイトルごとの集大成だと思います。

らいひ:まさに集大成という言葉がぴったりだと思います。1タイトルに1回、それもリリースしてから時間がかなり経っている環境下で、自分にとってベストの相方と組んで臨むのがPDFになると思います。

しろあか:同じく集大成ですかね(笑)。1作品1回なんで、自分の実力が出せる最高の環境というのはほかにはない、そういう捉えています。

PDF2022への意気込みと全選手に向けてのメッセージ

――最後になりますが、お三方には今回のPDF2022への意気込みを、バーサーカー少年さんは前大会覇者として出場される人たちへのエールなどあればお聞かせください。

らいひ:『クロスブースト』ではターンエーガンダムを持ち機体にしてやってきて、その機体が強い環境で行われる今回のPDFなので、気持ちは優勝したいです。今までのやり込みを本番でも見せられると最高です。

柿ピー:自分はらいひさんとPDFに出場しますが、現状でターンエーガンダムが一番強いかもしれないと言われてる環境、その中でも一番の使い手だと思っている相方と出られるのは光栄です。上に上に行けるようにとは思うのですが、なによりも練習の成果を本番でしっかりと出せるよう、悔いを残さないようにしたいですね。

しろあか:目標として連覇をしてみたいとは思うんですけど、まずは来月あるエリア決勝に勝ちたいですね。出場権を取りたいっていうのがとりあえずの目標です。

バーサーカー少年:大会は今までやってきた実力が出るんですけど、焦りやミスといった動揺や運で勝負が左右されることもあると思うんですよね。ですので、あんまり勝ちたい勝ちたいと気負わず、いつもの自分のプレイをするんだということを心がけて、選手の方々にはがんばってもらいたいです。

(C)創通・サンライズ (C)創通・サンライズ・MBS

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機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2 オーバーブースト

  • メーカー: バンダイナムコアミューズメント
  • 対応機種: AC
  • ジャンル: アクション
  • 稼動日: 2021年3月10日
  • 料金: オープン

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