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『スターオーシャン 6』レビュー。シンプルにもテクニカルにも遊べるバトルシステムが絶妙!

Ak
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 スクウェア・エニックスより、10月27日に発売される『スターオーシャン 6 THE DIVINE FORCE』のレビュー記事を掲載します。

 なお、ストーリーのネタバレはありませんが、中盤以降の展開に言及している部分があるのでご注意ください。

SFとファンタジーが絡み合う重厚なストーリー!

 本作は「ダブルヒーローシステム」を採用。ゲーム開始時にレイモンドとレティシア、どちらかを主人公に選びます。

 おおまかな展開は両主人公とも同様ですが、選んだ主人公によって同じシーンであっても異なる視点で見ることができたり、二手に分かれる展開ではまったく別の場所で戦ったりもします。

 主人公によって異なるストーリーが楽しめるので、2周目を遊ぶ楽しみがありますね。

 SF側がレイモンド、ファンタジー側がレティシアと、おおまかに所属する世界観が異なるので、好みの世界観に合わせて主人公を決めるのもアリです。

 ちなみに自分はファンタジー要素が好きなので、レティシアを主人公に選択しました。

 本作の最大の特徴は、SF要素とファンタジー要素が混じり合った世界観。

 とはいえ両者が並列で進んでいくというよりは、王道ファンタジーの世界観をベースに、宇宙船や近代兵器などのSF要素が入り込んでくるといったバランスです。

 序盤のストーリーはキャラクターの顔見せという意味もあってか比較的ゆったりと進行しますが、中盤以降ある大きな出来事をきっかけにストーリーは急展開! SF要素も絡み合ってきて、先が気になる壮大な展開が続きます。

 基本的な展開は王道ファンタジーなので、昔ながらのRPGが好きな人にはとことん刺さるはず!

 自分が主人公に選んだこともあってか、序盤では世間知らずのお姫様のような印象だったレティシアも、中盤以降はその芯の強さが見えてきて非常に魅力的なキャラクターになっていきます。

 一見すると主人公っぽいのはレイモンドのほうかなという印象でしたが、中盤以降はレティシアの存在感がすごい! どちらかが主人公でどちらかがその裏主人公といったわけではなく、まさにダブル主人公といった感じです。

 レイモンドは今時珍しいくらいの真っ当な王道主人公! 宇宙を股にかける運送屋の艦長で、国の命運を背負って戦うレティシアを支えてくれる、頼れる兄貴分キャラクターです。

 二人の主人公以外にも魅力的なキャラクターは多く、仲間になるキャラクターも豊富。「仲間になりそうだな」と思ったキャラクターは、ほぼ仲間(一部はゲスト参戦)になった印象です。

 どのキャラクターも性格的にもゲーム性能的にも個性的で、仲間が増えていくのが楽しい!

 パーティーバランスとしては、操作キャラクターとして扱いやすい性能のレティシア&レイモンドを優先的に採用。

 それに加えて、貴重なヒーラーであるニーナ、もう一枠のキャラクターを使い分ける運用をしていました。

シンプルにもテクニカルにも戦えるバトルシステム

 本作のバトルシステムでは、フィールド上のモンスターとシームレスにエンカウント。アクション性の強いバトルシステムが楽しめます。ダッシュなどでその場から離れるだけで戦闘から手軽に逃げることも可能。

 ボタン連打でスキルを繰り出し、コンボをつなげていくのが戦闘の基本。

 スキルは事前にカスタマイズ可能で、好きな組み合わせでコンボをつなげられます。とはいえ複雑ではなく、基本的にどんなスキルでもコンボがつながるのでアクションゲーム初心者でも安心です。

 バトルシステム最大の特徴は、“VA(ヴァンガード・アサルト)”の存在。

 VAは、空中浮遊からの突撃が可能な特殊な能力で、離れた相手にも一瞬で接近して攻撃できます。バトル開始時の奇襲に使えるほか、戦闘中の回避や攻撃にも使用できます。

 さらに敵に見られている状況であれば、VAで接近しながら急旋回することで敵の視界から外れ、“ブラインドサイド”が発生。敵が一定時間スタンするうえ、ブラインドサイド状態の敵を攻撃すると、スキル発動に必要となる最大APが上昇するので恩恵が大きいです。

 バトルシステムは要素が多く一見すると複雑そうですが、実際に動かすと意外なほど直感的に楽しめます。“ブラインドサイド”を狙うのも非常に簡単で、複数体から標的を集めている状況であれば、てきとうにVAで高速移動するだけでも複数体のスタンが狙えます。

 シンプルなボタン連打でも、VAを絡めたテクニカルな立ち回りでも戦える、幅広い人が楽しめるバトルシステムが絶妙ですね。

 ちなみにVAはフィールドの移動にも役立ちます。慣れるまでもなく、簡単操作で空中への移動が可能で、高低差があって複雑な地形であっても全く気にならないほど快適に移動できます。さらに中盤以降、空中で2回VAが使用可能になってからは高所への移動がさらにラクに!

 ダッシュ移動でもVAによる移動もそれほど移動速度は変わりませんが、とにかく楽しいのでVAを多用したくなりますね(笑)。

 通常のモンスターとのバトルはそれほど難易度が高くないですが、ボス戦はなかなか歯応えがあります。

 しっかりレベル上げをして敵の行動を見極めないと難しいバランスなので、アクションゲームに不慣れな人や、サクサクストーリーを楽しみたい人は難易度を下げるのもアリ。難易度を下げるとボス戦もサクサク攻略できます。なお、難易度選択はバトル中以外であればいつでも可能。

カスタマイズ要素も豊富でプレイヤーごとの個性が出せるのが楽しい!

 リンクコンボのカスタマイズでは、バトルスキル、アクティブスキル、ユーズアイテムを自由にアクションボタンに割り振れます。

 消費APの少なく小回りの利くスキルで手数で攻めるか、大技を組み込んで大ダメージを狙うか、プレイヤーごとに戦略性が変わるのが楽しいです。

 自分の場合は、よく使うボタンにコスパのいいコンボを組み込みつつ、ボタン長押しに大技やアイテム使用を割りふる運用をしていました。APが続く限りはコンボをつなげることが可能なので、VAなどで最大APを増やしていくことでよりコンボをつなげることが可能になります。

 スキルや能力の解放は、レベルアップでたまるSPを消費してパネルを解放していくという、RPGとしてはオーソドックスなもの。

 能力値を高めるか、新たなバトルスキルの解放を優先するかなど、こちらもプレイヤーごとに好みが分かれそうですね。スキルの強化にもSPは必要なので、何に使うかはけっこう迷います。

ミニゲームなどのやり込み要素も充実

 街中では、“ソーア”と呼ばれるミニゲームを楽しむこともできます。

 ソーアは、一見チェスのようですが、変則的な囲碁のようなルールのミニゲーム。ポーンを組み合わせてデッキを組んで遊びます。

 場に出したポーンごとの攻撃力の合計値でターン終了時に相手にダメージを与えられるので、いかに強力なポーンを場に多く出せるかが勝負の鍵を握ります。

 味方ポーンで敵ポーンを囲むと消滅させられるので、ポーンを置く場所も重要。陣取りゲーム+ボードゲームのような戦略性が味わえます。

 全体的にそこまで難易度は高くないので、街ごとに楽しめる収集要素のように楽しめます。

 また、ミニゲームで入手したポーンはアクセサリーとして装備可能。特定の種族に対してダメージボーナスを得られたり、強力な効果も多いので収集が楽しいです。

 ちなみに、ポーンは『スターオーシャン』シリーズのほか、早期購入特典のDLCアイテムとして『ヴァルキリープロファイル』や『ラジアータストーリーズ』など、歴代トライエース作品のキャラクターも収録! 中には意外なキャラクターもいたりするので、そちらもお楽しみに!

 王道ストーリーと、間口の広い爽快アクションが楽しめる本作。歴代シリーズとストーリー上の直接的なつながりはないので、シリーズ未経験者でも安心です。ファンタジーやSFが好きで、王道かつボリュームのあるRPGが楽しみたい人は、ぜひ遊んでみてください!

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