『ウォッチドッグス レギオン』はさまざまな人物の人生を体験できる作品に――開発者インタビューをお届け!

電撃PlayStation
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 ユービーアイソフトより2020年3月6日発売のPS4/XBOX ONE/PCソフト『ウォッチドッグス レギオン』。本作は、インターネットで個人情報から都市インフラにいたるあらゆるものがコントロールされるスマートシティを舞台としたオープンワールドアクションの最新作です。

 今作は従来のアメリカからイギリス・ロンドンに舞台を移します。主人公は個人ではなく、現体制に不満を抱く市民たち。プレイヤーは、そんな人々をリクルートしてハッカー集団“DEADSEC(デッドセック)”を結成、スマートシティを管理するシステムを利用し、不正に手を染める存在に対抗します。

 編集部は10月6日に東京で開催されたイベント“UBIDAY2019”に合わせて来日した、クリエイティブディレクターのクリント・ホッキング氏へインタビューを敢行。本作の気になる部分や、トークショーに参加した“UBIDAY2019”の感想などさまざまな内容についてお聞きしました。

  • ▲クリント・ホッキング氏。

各部門と共同してゲームのビジョンを作り、守るのが自分の仕事

――まず最初にクリエイティブディレクターという役職について教えていただけますか?

クリント・ホッキング氏(以下、敬称略):クリエイティブディレクターは、開発に携わる各部門のディレクターとコラボレーションしてゲームのビジョンを作り、それを守っていくことが仕事となります。

――先日、ホッキングさんも参加された“UBIDAY2019”ですが、今回のようにユーザーとの距離が比較的近い形で行われるイベントは日本でもかなり珍しいものだと思っています。実際イベントに参加した感想はいかがでしょうか?

ホッキング:先日はわたしも非常に楽しませてもらい、ゲーム業界自体がもっとこういった機会を増えるべきだと感じました。作ったゲームを改善するにあたって、実際にプレイヤーがどういうところで刺激を受けて、どこを気に入っているのかといった様子をこうして実際に見ることができるのは、重要なところですね。

イギリスならではの要素をビジュアルに盛り込んだ『ウォッチドッグス レギオン』

――“UBIDAY2019”のステージでは「『レギオン』のロゴに含まれる三本線は“3”のことだよ」とおっしゃってましたが、今作のタイトルを『3』ではなく『レギオン』とした理由について教えてください。

ホッキング:今回は過去2作とは変わっている部分が多くあります。今作を『3』ではなく『レギオン』とすることで、従来作のファンに単なる“次の作品”ではない期待感を抱かせることができたのではないかと思っています。

――『ウォッチドッグス』シリーズは1作目と2作目で物語のトーンがまったく異なる作品になりました。その流れのなかで、今作はどのようなイメージで制作しようと考えましたか?

ホッキング:おっしゃる通り、1作目はかなりダークかつシリアスで(個人的にはちょっとメロドラマ要素が強すぎかな、と思いましたが)、反対に2作目はカラフルで明るいビジュアルが採用されていたと思います。今作の舞台はロンドンということで、初代のシリアスさや『2』のカラフルさに加えて、イギリス人独特の反権力的なユーモアをビジュアルに盛り込んでいます。

――前作『ウォッチドッグス2』は、実際のサンフランシスコの街をかなり高い再現度でオープンワールド化していましたが、今作のロンドンはいかがでしょうか?

ホッキング:今作においても、できるだけ実際のロンドンの街を再現するよう心がけています。ロンドンで特徴的なのは、街の景観を守るためにランドマークをさえぎるような建築を規制する法律が実際にあることです。オープンワールド化においては、この景観規制を踏まえたうえで、実際の街からイメージをふくらませていく、という作業を行っています。

 また、実際に政府が公開しているロンドンのデモグラフィック(人口統計学属性)をもとに、キャラクターの人種や収入、性別などの分布を設定しているのでよりリアルな再現度になっていると思います。

たとえやられても、プレイヤーがあきらめない限りデッドセックは終わらない

――今作は、不特定多数の市民でデッドセックを結成するわけですが、プレイアブルなメンバーが全員死亡したり逮捕された場合はどうなりますか?

ホッキング:本作のキャラクターにはデッドセックに対する好感度のようなものが設定されていて、たとえばデッドセックにリクルートした人物が死亡するとほかのキャラクターも影響を受けます。

 リクルートには彼らの持つ悩みなどを解決する必要があるのですが、その過程を経てメンバーとなったキャラクターが死亡すると、その人物の家族や恋人といった人物がリクルートの際に助けてもらったことに恩義を感じてデッドセックへの参加を申し出てきます。

 たとえ参加したメンバーが全滅しても、彼らの近しい間柄の人が新たにリクルート可能となるのでゲームで詰まる心配はないかと思います。

――“UBIDAY2019”のステージでは、実際の人物をスキャンするだけではなく、スキャンした人物のパーツから登場人物を生成していると話されていました。登場するキャラクターは、プレイヤーごとに完全なランダムとなるのでしょうか?

ホッキング:登場人物はプリセットではなく、スキャンしたパーツから生成されています。しかし、完全なランダムというわけではありません。

 本作では“センシス”というデータベースが用意されていて、ここには世界を形作るうえで重要なさまざまなルールがあります。たとえば、ゴミの収集をしている人がいたとすれば、その人はロンドンのどのあたりに住んでいるか、週末はなにをして過ごしているか、といったプロフィールをセンシスによって設定しています。

――最後に日本のプレイヤーに向けてメッセージをお願いします。

ホッキング:本作の特徴として“キャラクターの人生を歩める”ことがあります。本作では、1人だけではなくさまざまなキャラクターの視点や人生観を楽しめます。

 “UBIDAY2019”では、コスプレイヤーさんが思い思いの衣装でキャラクターになり切っていましたが、本作でいろいろなキャラクターを使ってゲームを遊ぶことについても“異なるアイデンティティを持つ”という意味で通じるところがあると思います。いろいろなキャラクターを使ってそれぞれの人生を楽しんでもらえると幸いです。

――本日はありがとうございました。

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