難易度が自動調整!? いつでも歯ごたえある攻略が楽しめるSTG『Mecha Ritz: Steel Rondo』をレビュー【電撃インディー#362】

カワチ
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 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は11月2日にNintendo Switch版が発売されたHanaji GamesのレトロSTG『Mecha Ritz: Steel Rondo』のレビューをお届けします。

 本作は2016年にSteamで発売され、レビュー評価が“非常に好評”をキープ(※2022年11月現在)しているレトロスタイルな縦スクロールSTG『Mecha Ritz: Steel Rondo』。今回は11月2日に発売されたNintendo Switch版をプレイしてのレビューになります。

 なお、電撃オンラインでは尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

テンポよくボスが現れるので気持ちがいい

 ゲームは通常のショットと、ショットボタンの長押しで出せる特殊ショット、ボムの3つを使い分けて進んでいくという内容。シューティングとしてはオーソドックスなシステムなので戸惑うことなく入り込むことができると思います。

 ショットとボム以外には被弾を防いでくれるシールドも存在しており、こちらはボムと同様にストックしておくことが可能。ピンチを脱するのに役立ちます。

 優れているのはゲームデザイン。プレイして感じたのはザコ戦が短めに区切られており、テンポよくボス戦に突入するのでつねに気分を盛り上げてくれるということです。

 ボス戦前には、そのボスの名前や説明文が表示されるので、そのボスのバックボーンを想像する楽しみがあります。登場する敵はすべてロボットですが、説明はコミカルでどれもどこか人間臭いので読んでいておもしろいです。



 ボス戦がはじまってからは、スピーディーなBGMが流れるなか、弾幕の嵐をかいくぐるような苛烈なプレイになり、迫力のある戦いが楽しめます。

 また、本作がもうひとつ優れていると感じたことはランクシステムを採用している点です。

 本作ではプレイヤーの腕前に応じて難易度が変わる仕組みになっているところが特徴。筆者はシューティングの腕前が高くないので普段はイージーなどでプレイすることなどが多いのですが、それはそれでコンティニューが無限にできたり、ボムが無制限に使えたりして緊張感がないこともあるんですよね。

 その点、本作は操作がうまくなければ簡単なままですし、自機がやられずにうまく進むことができれば難易度が上がって歯ごたえのある内容に変わっていくので、きちんとやり込みがいを感じることができます。

 なお、ゲームの最初にランクを選べるので腕に自信がある人は最初から難しくすることもできます。また、ランクも上がる一方ではなく、失敗すれば下がります。

 低難易度でも簡単すぎないように調整されており、ゲームがうまくない人でもしっかり試行錯誤しながら進めるような絶妙な難易度。コンティニューが無いので緊張感を保てるところも個人的には好きなポイントです。

 ボムを惜しみなく使えばエンディングまで到達することは容易なので、難しすぎてクリアできずに心が折れるという心配もありません。

機械だけが支配する世界を舞台にした独特な空気も必見

 本作はグラフィックや世界観、BGMも素敵な作品。公式サイトで観たり聴いたりすることができるアートグラフィックやサウンドがビビッと来たのならぜひプレイしてみてもらいたい作品です。

 ストーリーは天才少女ヴェローチェの手により人類は消滅し、彼女が生み出した機械だけが支配する世界になります。プレイヤーは無念のままに死んでいった人々の心が宿った戦闘メカ“Mecha”を操作してヴェローチェに反逆するという内容になっています。

 ストーリーのデモでは“Mecha”の孤独な描写とヴェローチェの悠々自適な生活が交互に描かれる流れになっており、その対比が面白いです。ぜひプレイして内容をチェックしてみてください。


 ゲームに関しては5ステージでクリアできるようになっており、遊ぶにはちょうどいいボリューム。また、一方で繰り返し遊ぶことでルート分岐があったり、新しい機体が使えるようになったりと多彩な要素があり、長く遊べる作品です。

 値段も1,500円と手頃なのでSTGの入門としてもオススメしたい1作になっています。レトロ風のBGMも素晴らしいので、ぜひ音楽を聴きながらプレイしてみてください!


©HEY Licensed to and Published by Hanaji Games GK

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