【大絶賛】『CoD』シリーズ最新作『Call of Duty:Modern Warfare II』はマルチはもちろん、1人でもバッチリ楽しめるFPS!

柏又
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 10月28日に発売された『Call of Duty:Modern Warfare II』。本作は、十数年にわたってシリーズを重ねてきた人気FPS『Call of Duty(以下、CoD)』シリーズ最新作にして2019年に発売された『Call of Duty:Modern Warfare(CoD MW)』の続編にあたるタイトルです。

 近年の『CoD』シリーズは、ストーリーモードである“キャンペーン”とシリーズを通して人気の対戦モード“マルチプレイヤー”に加え、協力プレイモード(本作の場合は“スペシャルオプス”)を搭載して1人から多人数まで幅広い人がそれぞれのプレイスタイルで遊べることが特徴です。

 そして、各モードが何かの“おまけ”ではなく、独立してしっかり楽しめるあたりが毎年シリーズを重ねても人気が色あせない魅力といえるでしょう。今回は、PS5版をもとに、各モードの概要やプレイ感について解説してきます。

キャンペーンは息をつかせぬ展開がめじろ押し!

 2019年に発売された『CoD MW』は、シリーズのなかでもとくに人気の高かった2007年発売タイトルのリブート作品として登場しました。プライス大尉をはじめとする登場人物や組織名は一部登場するものの、過去作とはつながりのない完全新規のストーリーが展開されました。

 今作では、前作ラストで構成員の国籍を越えて結成された特殊部隊“タスクフォース141”の戦いが本格始動します。世界各地を舞台に敵を追い求めていくうちに、その裏側に潜む陰謀が明らかになっていく展開がノンストップで描かれます。

 ところで過去作を知っている人なら“シェパード将軍”という名前に聞き覚えがあるのではないでしょうか。今作には、シェパード将軍と彼の私兵ともいえる傭兵部隊“シャドウ・カンパニー”が登場します。

 知っている人なら彼らが登場したらストーリーの展開はバレちゃうんじゃないか? と思うかもしれませんが、今作での彼らの描かれ方が絶妙に先の展開が読めそうで読めない感じになっているあたりは、個人的にはおもしろかったですね。

過去作を彷彿とさせるミッションも!

 ミッション面での注目ポイントは、リブートの元となった『CoD4』を彷彿とさせる2つのミッションでしょうか。ひとつめはAC130ガンシップでタスクフォース141を支援する“近接航空支援”です。

 プレイヤーはガンシップの兵器操作員となり、赤外線カメラの映像を見ながら味方部隊の脅威となる敵を排除していきます。シーンごとに撃つべき目標と、そうでない目標を判断しつつ、照準だけではなく使用する武器の選択をしていくところがポイント。

 やはり、最新のグラフィックで描かれた赤外線カメラの映像でこのタイプのミッションを体験することは隔世の感がありますね。また、地上部隊との通信のやりとりも細やかで、地上の激戦をずっと離れた上空で聞く、という独特の雰囲気がたまらないです。

 ふたつめは、草木を模したカモフラージュ“ギリースーツ”をまとった2人チームが敵地深くへ潜入するミッション“威力偵察”です。これの元ネタは『CoD4』屈指のステルスミッション“オールギリードアップ”(リマスター版では“偽装完了”)ですね。

 このミッションではプレイヤーはギャズとなり、プライスの指示に従って潜入と敵兵士の狙撃をこなしていきます。複数のターゲットを息を合わせて倒したり、草むらとギリースーツのカモフラージュ効果で敵の一群をやり過ごしたりと相変わらず緊張感が半端じゃないです。

 やはりリブート版だけあって、このミッションもパートナーであるプライスのアドバイスが非常に細やかで遊びやすくなっているところが印象的です。

 見るべきポイントをレーザーポインターで指示してくれたり、標的との距離に応じてどこまで上に狙いをつければいいかまでバッチリアドバイスしてくれます。

素材を集めてクラフトする一種のサバイバル要素も!?

 さらにプレイしていて印象に残ったところが、素材を集めてアイテムをクラフトする要素のあるミッションでしょうか。

 過去作でも主人公がほとんどの武器を失って敵中で孤立するシチュエーションは割とあったのですが、今作では民家などからテープや洗剤などを調達して自力でアイテムを作成して切り抜けるパートがあります。

 作れるものは、鍵がかかったトビラや箱をこじ開けるものや、敵の目をくらます煙幕、地雷といったアイテムなど結構豊富。もちろん、入手できる素材に限りがあるので使いどころは難しいですが、『CoD』シリーズでこういうサバイバル要素があるというのもおもしろいと感じました。

マルチプレイヤーはプレイスタイルに合わせてルールが選べる

 やはり、『CoD』の人気を支える要素として欠かせないのはマルチプレイヤーでしょう。シリーズのオーソドックスな対戦形式と言える6人対6人のルールでは、倒す倒されるを繰り返しながら、戦場が目まぐるしく変わっていくスピーディな戦闘が存分に楽しめます。

 “クイックプレイ”でゲームに参加するシステムは前作と同様。始める前にフィルターを設定しておけば自分が遊びたいルールでだけ遊べます。

 クイックプレイのリストは、リスポーン(復活)無制限で遊べるものと、“サーチ・アンド・デストロイ”に代表される、制限があるものの2分されている感じなので、しっかり設定したいところです。

 筆者としては、従来のスナイパーライフルに加えて、バトルライフルやショットガンのようなあつかいにクセがあるもののプレイヤーをワンショットキルしうる武器種が増えたところが印象深いですね。

 今作は、メイン武器を2丁装備できる“オーバキル”のPERK(パーク:特殊能力のこと)が最初から使えるので、マップやルールの応じて積極的に組み込んでいきたいところです。

別ゲームと言っていいほどのプレイ感がある大規模戦

 今作は、前作にもあった“グラウンドウォー”と新ルール“インベージョン”の2つの大規模戦ルールが存在します。いずれも大規模戦専用のマップで行われる32人対32人のバトルとなります。

 グラウンドウォーはマップ内に設けられた拠点の制圧数を競うルール。『CoD』でいう“ドミネーション”ルールなわけですが、プレイヤーは自チーム内でさらに4人で構成された分隊内に配置され、やられた後でマップ内に健在な味方がいればその近くでリスポーン可能です。

 このほかに自軍が使用中のAPC(装甲兵員輸送車)や制圧済みの拠点を指定してのリスポーンが可能で、戦線復帰に有利となるポジションを選びたいところです。

 インベージョンは、プレイヤー+AI操作の兵士で構成された部隊が激突。倒した相手はプレイヤー5ポイント、AI兵士1ポイントとしてスコアに加算され、目標スコア達成を目指します。

 序盤はプレイヤーキャラ同士の激突になりますが、時間が経つにつれてAI兵士が登場しはじめ、さらにはプレイヤーが使用できる乗り物やキルストリークが入った救援物資などが出現してバトルがヒートアップしていくところが特徴です。

 両軍合計で64人ともなるとかなりの混戦で、ある場所では拠点の奪い合いが繰り返される一方で乗り物などを活用して相手の警戒をすり抜けたプレイヤーが飛び地を奪うなどまったく展開の読めない戦いが繰り広げられます。

 また大規模戦マップは、建物が込み入った場所とひらけた場所がはっきりしているので、高所に陣取って相手を狙撃するし烈な戦いも焦点のひとつです。

 ルールによってある程度立ち回りがはっきりしている6人vs6人のルールに対し、自分が立ち回るべき役割を考えながら戦うところが大規模戦ルールのおもしろさだと筆者は感じました。

 使用中はチームの攻め手が1人減ってしまう“リーコンドローン”などのフィールドアップグレードの使いどころも大規模戦ルールのほうが多いと思います。

より細かい調整が可能なカスタマイズ要素も奥深い!

 武器やグレネード、PERKを組み合わせるシリーズではおなじみカスタムクラス要素。先に書いたとおり、オーバーキルが最初から使えるので武器の組み合わせにかなり自由度がある印象です。

 筆者的には、ベータテストではボーナスPERK枠だった“クイックフィックス”がアルティメットPERK枠になったのでボーナスPERK枠になにを入れるかが悩みどころですね。

 製品版でとくにおもしろく感じたのが、カスタムした武器の使い心地を実際に撃って確かめられる“射撃場”の存在と、レベルMAXになった武器にのみ可能な“調整”要素でしょう。

 射撃場は、武器のカスタマイズ画面で△ボタンを長押しするとそのまま移動できる場所で、人型の標的を撃って実際の感触を確かめられます。距離ごとに3つの標的があるので、銃のぶれ方や遠距離での威力の減少具合も確認しやすいです。

 もうひとつの調整は、レベルMAXの武器に追加される機能で、特定のアタッチメントの重さや長さを細かく変更できるというもの。変更によって武器の性能が微妙に変化していくさまを円グラフなどで視覚的に確認できるのもグッドです。また、この画面から直接射撃場へ行くこともできるあたりも親切ですね。

協力プレイの難易度は前作よりマイルドに。共闘前提のミッション構成もおもしろい!

 今作のスペシャルオプスは、プレイヤー2人で協力して目標を達成する密度の高い内容になりました。『CoD MW』のスペシャルオプスは、全周から敵が無限に襲撃してくる非常に難易度の高いモードでしたが、今作は要点さえ押さえればクリアはそこまで難しくない、マイルドな難易度に調整されています。

 発売時に挑戦できるミッションは3つで、内容はステルス任務の“隠密”、敵基地攻略が目的の“立ち入り禁止”、エリア防衛の“ディフェンダー:ザヤ山”と目的がしっかり分かれています。どのミッションも初見だとクリアまで30分前後はかかると思います。

 たとえば、防盾付きの銃座についた敵を倒すために片方がおとりになるとか、2つの拠点を同時に攻めてきた敵を2人で手分けしつつ倒していくなど、敵の配置や数、種類はプレイヤー2人で攻略する前提で設定されている印象を受けました。

 筆者はフレンドがいないので知らない人とマッチングして遊んでいますが、無言でも連携っぽい動きができてかなりおもしろい!

 方向キーの↑で狙った敵やオブジェクトの存在を相手に伝えるping機能もあるので、ボイスチャットなどの細かなコミュニケーションがなくても簡単な意思疎通は可能です。

 プレイヤーがマルチプレイヤーに集中しているせいかマッチングに時間こそかかりますが、プレイヤーや武器の経験値も得られるのでぜひ挑戦してほしいですね。

マルチプレイヤーから協力プレイまで幅広いプレイヤーを受け止める懐の深さが素晴らしい!

 筆者はPS2で発売された『Call of Duty 2:Big Red One』以来のシリーズファンで紹介や攻略記事もPS3の『CoD3』あたりから担当していました。

 『CoD』は毎年最新作が発売されるので毎年“おもしろい!”って記事を書いていて、それってどうなの? と、思わないこともないのですが、実際プレイすると最終的に“おもしろい!”って感情しか湧かないので、自分で言うのもなんですがもうどうしようもないですね。

 今作は、協力プレイモードが比較的マイルドな難易度から始められるので、シリーズのなかでも全部の要素を安心して推せる『CoD』だと筆者は思っています。

 マルチプレイヤーは、6人対6人と32人対32人でまったく別の遊び方になっているので、両方体験すると新たな発見があるかもしれません。

 初心者の方は、まずはキャンペーンからプレイするといいでしょう。クリアしたらメニューの一番下にある3つのミッションがスペシャルオプスなので協力プレイを楽しむか、“プライベートマッチ”を選んで“ボット設定”で自分以外全員をAI操作のキャラにして対戦の雰囲気から体験するのをオススメします。

 とにかく初心者にもなじみやすいFPSが『CoD』だと筆者は思うので、ぜひチェックしてほしいですね。


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