『機動戦士ガンダム 水星の魔女』7話感想&考察。株式会社ガンダム!? ミオリネの変化を描きつつシャディクとニカにも何かが?
- 文
- てけおん
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11月20日に放送&配信されたアニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第7話“シャル・ウィ・ガンダム?”の感想をお届けします。
【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第7話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことを強くオススメします。
OPの映像が少しだけ変わりましたね! OP後半のデリングが大写しになるあたりに、2機のモビルスーツが映っています。本作のガンプラまわりに関する情報を集めていらっしゃる方であれば名前を知っていそうな機体でしたが……劇中ではどのような形で登場するのでしょう? デリングと重なるように登場したことに意味がありそうですが、さて……。
ミオリネがカッコよかった!
続いて本編について話していきたいと思います。第1クール折り返しとなる第7話では、ミオリネをメインにしたエピソードが展開していきました。
ミオリネいわく彼女とシャディクが腐れ縁――つまり前から面識があったと明かされますが、シャディクによると以前のミオリネは人のために動く性格ではなかったそうです。
そんなミオリネは、追い詰められたスレッタとエアリアルを救うために新会社ガンダムの設立を提案。なんと憎んでいる父に頭を下げ、見事融資を取り付けます。7話ではミオリネのカッコよさが存分に出ていたと思います。
物語が始まった当初は、地球に行くことを一番の目的としていたミオリネですが、もしもスレッタが困っていたとしたら、地球に行くことよりもスレッタのことを優先しそうな……というか、スレッタも地球行きも両方達成するように動きそうな、そんな気がします。
はからずも事業投資を募るパーティで株式会社ガンダムの立ち上げ話を通してしまったミオリネですが、これってどこまで計算の上でどこからがアドリブだったんでしょうかね?
人って何か気になるものが目の前にあった時に「私だったらこうするな」と無意識に考えてしまったりするもので、経営戦略科でもトップの成績を誇るミオリネだったら、エアリアルを見てどう利益につなげるか? を無意識のうちに考えていたのかもしれません。
とはいえ、もしもスレッタを助けるためにプレゼンできるレベルに即興でアイデアをまとめたのだとしたら、なんとも末恐ろしいなと。
ミオリネの背中を押したのは……
ミオリネが株式会社ガンダム設立のプレゼンの際、デリングに頭を下げさせたのは2人の人物の言葉が後押しになっていると思います。
まず1人目はプロスペラ。7話でもミオリネとプロスペラは会話をしていますが、まあ煽る煽る。理事長室に住んでいることなども挙げ、デリングを嫌っているミオリネがいかにデリングのおかげでいい扱いを受けられているのかをわからせていました。デリングの元に駆け寄る際、ミオリネの脳裏にはプロスペラの言葉が浮かんでいました。
そして2人目はデリング本人。デリングって、ミオリネの言葉を冷たく却下しているように見えて、ヒントを与えているように思えるんですよね。「信用が“お前には”ない」や「“子どもの意地”に付き合うつもりはない」など。これらは裏返せば“信用のある誰かを上手く使え”や“子どもの意地を捨ててアピールするなら話を聞く”と言っているようにも取れます。
そんな2人の言葉の通りに動く形になったミオリネは、見事融資を勝ち取りました。ですがこの株式会社ガンダムをめぐる一連の流れ、デリングやプロスペラ、そして御三家の面々はどこまで想定の範囲内だったのでしょうか? デリングやプロスペラは狙っていた通りの着地であったようにも思えました。
ガンダムに対する御三家のスタンスが見えてきた気が?
7話では御三家のやりとりが多くあり、その中でGUNDフォーマット技術――すなわちガンダムに対する各社のスタンスが少しずつ違うのかな、というのが見えた気がします。
ペイル・テクノロジーズは、かつてヴァナディース機関にいたベルメリアを所属させ、GUNDフォーマットの開発を続けていました。さらに強化人士など倫理的には問題のありそうなものですら貪欲に使うスタンス。
また7話の後半でミオリネが株式会社ガンダムについてのプレゼンをした際、お金の話をしたタイミングでニューゲンが映ったのが印象的でした。ミオリネのプレゼンに口を挟まなかったということは、この流れに乗っかったとしてもペイル社としては損はない、と踏んだのかもしれませんね。そしてプレゼンが成功した後でゴルネリは「風向き、変わりそうね」とも。
ペイル社のCEO4人はGUNDフォーマットの開発が進んでいくことを少なくとも後ろ向きに捉えているようには見えませんでした。
続いてグエルパパことヴィムが率いるジェターク・ヘビー・マシーナリーについて。ペイル社がガンダムを開発していたことについて「いやしい」とヴィムが言っていることから、カテドラルの協約である“GUNDフォーマット搭載機の開発禁止”を守るスタンスに思えます。
ダリルバルデのドローン兵器についても公式サイトでは“意思拡張AIによって自律行動を行う新型ドローン兵器”とありますし、GUNDフォーマットとは違う方向での兵器開発を目指しているのでしょう。ただしデリングの暗殺を目論むなど、野心(グループトップに立ちたいのか、それ意外なのかはわかりませんが)は人一倍ありそうですね。あと、御三家CEOの中ではもっとも表情に出やすいタイプだと思います。
グラスレー・ディフェンス・システムズのCEOであるサリウスは、“GUNDフォーマット搭載機の開発禁止”を守るスタンスだと思われます。7話冒頭でサリウスは「ペイル社にも我々の計画に協力してもらいたい」と言いました。“我々”という言い回しをしていたことから、いつからかは不明なもののジェターク社とはつながっていたように思えます。
さらにファラクトがガンダムであることをタテにペイル社を糾弾するのではなく、「デリングの手を読むため」に利用しています。7話の終盤では「やはり認めたな、ガンダムを」と言いました。今後サリウスはデリングと敵対する側に回るのでしょうか? それとも別の思惑が……?
その他気になったこと
●シャディクについて
ミオリネとの会話シーンでシャディクは、他人のことを考えるようになった彼女を評して「変わったよ君は。残念だ」と言います。でもその顔は、そんなに残念そうでもないんですよね。むしろ微笑んでいるような? 何を「残念だ」と言っているのが何を意味しているのかも気になるところです。
今のところシャディクについて印象的なのは、1話でスレッタがグエルを追い詰めた時に笑顔を浮かべていたシーンや、そして3話で養父であるサリウスにスレッタを探るよう言われた時に「おもしろくなってきたな」と言うシーン。そして7話でミオリネがプレゼンを成功させたときには拍手を送っていました。なんとなくですが、今の状況を大きく変えてくれる何かを欲しているような、そんな気がします。
●ニカ姉とシャディクについて
7話では、ニカ姉とシャディクについてもなんだか不穏な雰囲気が漂う描写がありました。こちらも気になりますね。
シャディクが料理をお盆にのせたあたりだと、ただ単に場に慣れておらず緊張しているだけに見えたニカ姉ですが、その後シャディクが声のトーンを落とし「こないだはありがとう。ニカ・ナナウラ」と言ったところ、特に名前を呼ぶあたりでハッと何かに気付いたような描写だったんですよね。
前々からシャディクとやり取りをしていたというよりかは、会話の途中で「こないだ」あった出来事にまつわる人物がシャディクであったのだと気づいたかのような……。
シャディクの言う「こないだ」がいつ、そしてどんな出来事があったのか、とても気になります。
ミオリネのプレゼンが成功した後は笑顔を見せていたニカ姉。これからも地球寮の頼れる存在として登場し続けてほしいな~と思っています。
●プロスペラ、まだ隠している手がありそう?
ここまでの物語を見ると、エアリアルが無事残っているのって不可思議に思えるところもあるんですよね。
2話や7話ではあわや廃棄寸前といったところでしたし、1話ではミオリネが、5話ではエラン(強化人士)が単独で操縦できる状況になってしまっています。その他5話では地球寮のメカニックたちがエアリアルの整備をしていました。これらのことから推察できることとして……。
1:エアリアルが廃棄されないという絶対的な裏付けがある。
2:エアリアルが技術解析されても問題ない。
3:万一エアリアルを喪失しても別の手段がある。
4:よっぽどの楽天家さんである。
4は冗談として、1~3は可能性がありそうかな……と思っています。今回新しくなったOPでデリングの後ろにMSがいたように、プロスペラの背後にも何か出てきたりするのかな、なんて。
●この時グエルはどうしていたの?
なんだかグエルが出てくれないと寂しい気分になってしまいますね。8話以降で出番はあるのでしょうか!? 株式会社ガンダムの立ち上げメンバーとして出てきてくれたりするといいな~と思いつつ、8話以降も楽しみにしたいと思います。
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』
【スタッフ】※敬称略
企画・制作:サンライズ
原作:矢立肇/富野由悠季
監督:小林寛
シリーズ構成・脚本:大河内一楼
キャラクターデザイン原案:モグモ
キャラクターデザイン:田頭真理恵/戸井田珠里/高谷浩利
メカニカルデザイン:JNTHED/海老川兼武/稲田航/形部一平/寺岡賢司/柳瀬敬之
チーフメカアニメーター:久壽米木信弥/鈴木勘太/前田清明
副監督:安藤良
設定考証:白土晴一
SF考証:高島雄哉
メカニカルコーディネーター:関西リョウジ
設定協力:HISADAKE
プロップデザイン:絵を描くPETER/えすてぃお
コンセプトアート:林 絢雯
テクニカルディレクター:宮原洋平
美術デザイン:岡田有章/森岡賢一/金平和茂/玉盛順一朗/上津康義
美術監督:佐藤歩
色彩設計:菊地和子
3DCGディレクター:宮風慎一
モニターグラフィックス:関香織
撮影監督:小寺翔太
編集:重村建吾
音響監督:明田川仁
音楽:大間々昂
製作:バンダイナムコフィルムワークス/創通/MBS
【出演声優】※敬称略
スレッタ・マーキュリー:市ノ瀬加那
ミオリネ・レンブラン:Lynn
グエル・ジェターク:阿座上洋平
エラン・ケレス:花江夏樹
シャディク・ゼネリ:古川 慎
ニカ・ナナウラ:宮本侑芽
チュアチュリー・パンランチ:富田美憂
デリング・レンブラン:内田直哉
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