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リィンとの関わりも見どころに。アニメ『閃の軌跡』ラヴィ役・小市眞琴さんへインタビュー

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 2023年1月より放送を予定しているアニメ『The Legend of Heroes 閃の軌跡 Northern War(ノーザン・ウォー)』。電撃オンラインでは、本作の主人公であるラヴィを演じる、声優・小市眞琴さんへインタビューを行いました。

あまりしゃべらないだけに、ひと言に重みがあるラヴィ

――まずはTVアニメ『The Legend of Heroes 閃の軌跡 Northern War』の主人公、ラヴィアン・ウィンスレット(ラヴィ)に決まったときの率直な感想からお願いします。

小市眞琴さん(以下小市、敬称略):すごく嬉しかったです。ただ、やはり人気があって長く続いていて、元々のファンの方が多くいらっしゃる作品なので、どんな風にオリジナル展開を受け止めていただけるか……など、うれしさと同時にプレッシャーも感じました。

――ちなみに、原作の『閃の軌跡』シリーズはどんなゲームなのかはご存じでしたか?

小市:『閃の軌跡』シリーズの名前と、とても人気のある作品だということは知っていましたが、プレイしたことはなかったので、ラヴィ役に決まってからは作品のことを勉強させていただきました!

――ラヴィの第一印象はいかがでしたか?

小市:かわいい感じですが、あまり口数の多くない15歳……という、年相応な女の子なのかな、という印象でした。

――演じ始めてからはそのあたりの印象は変わりましたか?

小市:ラヴィはあまり自分の意見を言葉にせず、なにか言う前に行動しちゃう、先に行動で示すタイプなんだなって……と、カッコよく言っていますけど、実際にそばにいるとちょっと迷惑な部分もあるかもしれないです。「それ、ちゃんと言って~」みたいな(笑)。

 あとは、あまり喋らないって意味ではクールですけど、芯に熱いものを持っている女の子だと感じました。そういう部分はギャップというか、印象が変わった部分なのかなと。

――ラヴィは寡黙であまり言葉で語るキャラクターではないとのことですが、演じるうえで「こういう部分で“らしさ”を出そう」と意識した部分はありますか?

小市:ナチュラルにというか、ラヴィはあまり着飾ってない子なので、着飾った喋り方をしないようにしています。「私はこう思っているけど」ということを、ポンと言うような感じですね。

 でも、本当にひと言なので、役者からするとすごく緊張するんですよ。「あ、ひと言が来た」といった感じで(笑)。そこはもう緊張感を一切出さないように、スルっとラヴィらしさが出せたらいいなと、最初のころは考えながら演じていました。

――ちなみに、収録は順調に進んでいるのでしょうか?

小市:じつはもう収録はすべて終わっているんです。

――なるほど。となると、これから放送なのでなかなか言えない部分もあると思いますが、「ラヴィの魅力がこんな部分で見られるよ」などのオススメしたいエピソードはありますか?

小市:絶対に外せない部分でいえば、ゲームの主人公であるリィンさんとの絡みですね。彼女は“英雄”という言葉に縛られている子で、その言葉の意味がラヴィの中では漠然としているんです。

 おじいちゃんが英雄で、英雄の孫として自分もいるけれども、ずっとラヴィは“英雄”が一体何なのか分かっていなくて……。でも、“英雄”という言葉には縛られたり苦しんだりしているんです。

 そこに、リィンさんという本当の生きた“英雄”が目の前に出てくることで、ラヴィのなかでの考え方がひとつ変わるという流れですね。そこからお話も展開していくので、ここはターニングポイントで見どころのひとつだと思います。

――先ほどラヴィはあまり語らず、行動で自分を示していくタイプだとおっしゃっていましたが、ご自身で共感できる部分や、自分にちょっと似ているなと感じた部分はありますか?

小市:あまり自分に似ているところはないんですよね(笑)。ラヴィは15歳なりの悩みのようなものも抱えている子なので、そういうところは「私も15歳のころにそういうのあったな~」と感じました。感情移入していったら台本を読んで泣いちゃったこともありましたね。

 近いところにはいない子ですけど、結構そういう箇所で「あ、わかる!」ってなりました。そこは演じやすかったというか、感情移入していったら台本を読んで泣いちゃったこともありましたね。

――それは放送が楽しみですね。ぜひ「あ、ここは小市さんの感情が乗っているな」と意識しながら見たいと思います。

小市:ちょっと恥ずかしいですね(笑)。ただ、もちろんそこだけじゃなくてすべてのセリフに気持ちを乗せているので、ぜひよろしくお願いします。

――ともに内偵として行動するマーティン、イセリア、タリオンとの絡みで印象に残るやり取りはありますか?

小市:この4人はそれぞれが所属していた場所から集められて、1つのチームとして行動していくんです。なので、序盤の話ではそれぞれがどんな人物なのかが語られますし、ラヴィと関わる中で彼女から見た3人の印象も変わっていきます。

 楽しいシーンもあって、4人が集まったときの安心感みたいなのが生まれますね。

――となると、この4人はチームというより家族という感じでしょうか?

小市:家族というよりはチーム、という気がしますね。頼れる仲間といったところでしょうか。

――よく戦争物では「ともにいる仲間が家族だ!」みたいな表現をすることも多いですが、そこまで深く絆が……というわけではなく、少しドライな部分もありながら協力しあう間柄、という感じでしょうか?

小市:そうですね、そちらのほうが近いと思います。すごく信頼しあっているし、どんどん家族のような関係になっていくのですが、最初のほうは4人とも“軍人らしさ”という部分があったのかなと。

 とはいえ、ラヴィはチームの最年少ということもあり、周りのみんなもすごく彼女を支えてくれて、温かく見守ってくれているな……というのは常々感じています。たぶん、同い年がその行動したら怒られてしまうようなこともするので(笑)。

 仲間たちとは年齢が離れているから、妹みたいな感覚で見られているのかもしれません。イセリアはラヴィに対して姉のように接するシーンもあるので、彼女との間には姉妹のそれに近い感情もありそうです。

自分の“英雄”とはあこがれたり自分を助けてくれる人

――ここからは個人的なお話になりますが、ラヴィも含めたこの4人で、もし小市さんが友だちになるとしたら誰でしょうか?

小市:友だちだったらイセリアが一番楽しいんじゃないかな? と。

――イセリアは“ノリは軽いけれど、実は一番まとも”とプロフィールにありますね。

小市:そうなんですよ。シリアスな雰囲気になると「あ、なにか盛り上げなきゃ!」みたいな部分があるんです。

 あ、でも一番と言うなら、気難しいところはあるけどタリオンかな、とも思いました。ストッパーになってくれるんです。ラヴィはちょっとぶっ飛んでいるし、イセリアも結構突っ走っちゃうタイプでもあるので……。

 そして、そんな3人を温かく見守ってくれるマーティンさんは、ヘラヘラしながらも大事なところではカッコいい立ち回りを見せてくれるという(笑)。演じている中村(悠一)さん、さすがだなって思いました。


 振り返ってみると、誰か1人というよりは、みんなと友だちになりたくなりますね。

――『英雄伝説』というタイトルを始め、さまざま場面で“英雄”という言葉が出てくる本作ですが、小市さんが考える“英雄”とはどんな存在でしょうか?

小市:すごく難しい質問ですね。人によりけりですが、例えば織田信長とか歴史的な偉人たちも“英雄”と言われればそうですし。

 でも、自分にとっての“英雄”と考えると、私にとってのヒーローみたいな存在になってくれる、身近にいる人を指しているのかなと。例えば、苦しい状況を助けてくれる人だったり、声優として目標となるあこがれの人だったり……でしょうか。

――小市さんは殺陣やアクション、スポーツなど身体を動かすことが得意とうかがっています。本作はノーザンブリアでの戦いを描く物語ということで、もし戦場で「武器を取れ!」と言われたら戦う自信はありますか?

小市:いやー、ないですね(笑)。とはいえ、究極な選択として「どこかに入れ」と命令されたら、ビビリなので救護班とか、或いは銃とか矢とか後ろから狙えるのがいいですね。

 ゲームの世界に飛び込んで「どれをやります?」となったら、前線で両手剣とか持って守りもせず「わー!」って振り回すのに憧れるタイプですけど、やはり自分の命がかかってくるので後方支援かなと。

――では最後に、放送開始を待つファンに向けてメッセージをお願いします。

小市:全12話、メチャクチャいいストーリーだなと感じながら演じさせていただきました。

 原作を知らない方でも楽しめる作品だと思いますし、原作を知ってる方ならば「なるほど。そこがつながっているのか」、「この事件はここで起きているのか」など、知ってる目線だからこそ楽しめる、ちょっとした仕掛けもたくさん盛り込まれています。

 もちろん、登場するキャラクターも原作を知っていればより親近感がわきますし、知らなくても楽しめる内容ですので、ぜひゲームファン以外の方にも観ていただきたいです。

 私自身、アニメを見て『閃の軌跡』を知った方が「うん、面白いじゃん」と、原作のゲームにもハマってもらえるようなきっかけの作品になればと思いながら演じているので、ぜひ楽しんでいただけたら幸いです。

©2023 Nihon Falcom / 「閃の軌跡 NW」制作委員会

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