涙腺崩壊やむなし。なぜ上坂すみれさんの『グリムノーツ』朗読PVがエモいのか?

そみん
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 スクウェア・エニックスの『グリムノーツ Repage(リ・ページ)』で、カーリー(声優:上坂すみれ)による朗読PV“混沌の巫女の語られざる物語”が公開されました。

 これ、何も知らない人が聞いても上坂すみれさんの熱演で胸がグッときてしまうものとなっていますが、シリーズファンにとっては本当にエモいPVとなっていまして、涙腺崩壊やむなしというレベルなんですよね……。

 なぜこのPVがエモいのか、3つのポイントを紹介します!

※本記事内には物語のネタバレを含む表現がありますので、ご注意ください。

ポイント1:10代の少女からから80代の老婆時代まで演じ切る、上坂すみれさんの演技力がすごい!

 朗読を担当しているのは、声優やアーティストとして活躍している上坂すみれさん。

 多くのヒロインを演じてきた上坂すみれさんが『グリムノーツ』で演じるのは、かつて“混沌の巫女”と呼ばれた盲目の少女・カーリーとなりますが、今回の朗読PVではカーリーの人生ほぼすべてを1人で演じているところに注目です。

 そう、10代の少女時代から80代のおばあさんになるまでを、すべて上坂すみれさん1人で演じているわけですね。すごい!

 すごいというと語彙不足な感じでなんともですが、少女時代のあどけない愛くるしさ(というほど愛嬌があるわけでもありませんが、まあ、微妙に茶目っ気はあるかなと)に癒されつつ、一部の場面の鬼気迫る演技に圧巻されたり、その達観したがゆえの悲しさに胸を打たれたりと、カーリーという女性についての予備知識がなくても、その壮絶な人生に胸を打たれてしまう人は多いかと思います。

 ある意味、カーリーというキャラクターへの先入観なしに上坂すみれさんの演技を純粋に楽しめるのは、それはそれで特権的なものだと思いますので、上坂すみれさんの演技力を知っている方は、ぜひ一度朗読PVに耳を傾けてみてください。

ポイント2:巫女から学園長へ。カーリーという少女の人生が壮絶すぎる

 カーリーが初めて主人公(エクス)たちの前に姿を現したのは、『グリムノーツ』の8章となる“ジャンヌの想区”でのこと。

 空腹で倒れそうになっている盲目の少女であるカーリーは、エクスたちに助けられ、行動をともにします。


  • ▲第一印象から続く腹ペコネタ。カーリー=腹ペコ少女のイメージは強いです(笑)。

 やがて、“ジャンヌの想区”の物語が終わり、カーリーはエクスたちと別れますが、その後、10章“鏡の国の想区”では、エクスたちと敵対するロキとともに再び姿を現すことに。

 ここでようやく、カーリーの正体が明かされます。カーリーはフォルテム教団に所属し、カオステラーを生み出す力を持つ“混沌の巫女”だったのです。

 エクスの仲間であるレイナが“調律の巫女”であるのに対して、“混沌の巫女”と呼ばれるカーリー。ですが、混沌=単純な悪というわけではありません。

 “空白の書”の持ち主たちが集った秘密結社・フォルテム教団の目的は、“(童話をモチーフにした)この世界を、ストーリーテラー(正しいとされる物語の流れ)の支配から解放すること”。


 ざっくり説明すると、「『マッチ売りの少女』の少女は、なぜあんなにもかわいそうなのか。不条理だ!」と、“正しい物語の流れや筋書き”を変えてしまうようなもの。


 このあたりはまた、単純に「かわいそうだから」というわけではなく、“思考停止をした安定は停滞につながり、停滞はむしろ破滅に通じるからこそ、あえて停滞をかき乱すための混乱が必要(byロキ)”とか、その裏には“想区を統一し、支配するためにはさまざまな物語の構造を把握しなければならない”というフォルテム教団の聖主モリガン(や、その裏にいた“お月さま”)の思惑もあったりとか、複雑な事情もありますけど。

  • ▲モリガンの目論見はそれはそれとして、多くのフォルテム教団員は純粋にストーリーテラーからの解放を目指していました。だからこそ、モリガンの死後は教団が二分されることに……。




 さておき、ストーリーテラーからの解放を求めるカーリーと、物語を正しい形に戻す“調律”を目的とするエクスたちは、当然ながら敵対関係として何度も戦うことになります。

 ロキの集めた“空白のホムンクルス”を用いたカーリーは、15章“白雪姫の想区”でレイナの“調律”の力の源ともいえる“怪物(マキナ=プリンス)”の力でエクスたちを苦しめるものの、“怪物”の力を宿したロキが敗北。



  • ▲余談ですが、このマキナ=プリンスの登場時点での強さは完全にラスボスレベル。何度コンティニューをして倒したものだったか……微妙に今でもトラウマです(苦笑)。


 パートナーであるロキを失ったカーリーは、16章“ロミオとジュリエットの想区”では、運命に翻弄され、絶望した“主役”のなれの果てであるカオス・シンデレラとコネクトし、エクスたちに戦いを挑みます。


 その戦いに敗北したカーリーは、聖ジョージを名乗るシェイクスピア、タオとともに、エクスたちが歩む表の物語の裏で、物語の重要な役割を担っていくことに……。

 17章“御伽草子の想区”ではエクスたちとの共闘を果たしたり、18章“千夜一夜物語の想区”では聖主モリガンを宿した未来と過去を見通す大魔導士ユリーシャ(魔女シェリーの正体)と一触即発の危機を迎えたりと、少しずつカーリーとフォルテム教団の関係も変化を迎えていきます。

 そもそもカーリーは、聖主モリガンが自分の目的のために力を分け与えた“人形”と呼ぶべきもの。ですが、いくたの冒険を経て、カーリーには“人形”以上の自我が芽生えていくことに。


 そして、20章“アーサー王の想区”でランスロットと知り合い、モリガンと本格的に決別。自らを犠牲にしてでもモリガンを止めようとしたカーリーは、その目に光を取り戻し、ようやく“人間”となったのでした。




  • ▲ここでのカーリーのパーティインは胸熱でした……! 正直、死亡フラグも立っていたので(苦笑)。

 こうして、最終章直前でようやくパーティメンバーにカーリーがくわわった時は、いちプレイヤーとしては非常に感無量でした。仲間になるまで長かった……!
(ちなみに『グリムノーツ』の時点で、聖主モリガンの故郷がアーサーの想区で、彼女はグリムノーツの一員として旅をしていたことが明言されています。この伏線は、のちに『リ・ページ』でしっかりと回収され、“騎士道物語の想区”でもいろいろなことが起こるのですが……長くなるので、ここでは割愛)

 そして21章、モリガンが“万象大全”の力で世界を書き換えた最終章となる“万象の想区”。そこでは、死んだと思われていたロキとの再会も果たし、聖杯の力を手に入れたモリガンとの最終決戦を迎えます。

 戦いの果て、モリガンを操っていた“お月さま”はエクスの体を乗っ取ろうとするものの、ファムの命をかけた犠牲によって、その危機は脱したかのように見えたのですが……。

ポイント3:カーリーはエクスと再会できたのか? 後日談もちょっぴりエモい

 さて、このようにカーリーが“万象の創区”での戦いを終えた後、続編の『リ・ページ』までの間に何があったのでしょうか?

 じつは、その部分が語られているのが、今回の朗読PVなんです。(大まかな情報はゲーム内でも明かされていましたけどね)

 ここからは『リ・ページ』のネタバレになりますが、結局エクスは“お月さま”に体を乗っ取られてしまい、仲間であるタオやレイナたちを殺害(さらっと書きましたが、いちプレイヤーとしては愕然としましたよ……)。レイナは最後の力を振り絞って“再編”を発動させますが、生き残ったのはシェインだけでした。

 シェインを保護したカーリーとロキは、エクスたちを救い出そうとしましたが、モリガンを失ったフォルテムは過激派と穏健派に分裂し、激しい内紛に見舞われてしまいます。

 やがて20代へと成長したカーリーは、過激派による爆発攻撃によって大ケガを追うことに。そして、その裏ではロキが過激派の暗殺を行うなど、フォルテム教団の混乱は続きます。

 そんな教団の未来を憂いたカーリーは、ヨハネことオスカーから託された“万象の栞”を継承し、フォルテム教団を“フォルテム学院”として新生させるのでした。

 ちなみに“フォルテム”とは、運命の女神“フォルトゥナ”を語源とするとともに、“未来”を意味する言葉でもあります。“希望の未来”を信じたカーリーの行動が、のちの『リ・ページ』に主人公レヴォルたちにも希望を与えたわけで、とても感慨深いものがありますね。

 その後、カーリーが30代のころ、無理がたたったのかロキはこの世を去りますが、カーリーはフォルテムを支え続けます。50代となり、年老いて、自分自身ではエクスたちを探せないと考えたカーリーは、古くからの友人であるパーンの力も借りてでも、エクスたちの捜索を続けます。

 そしてまた数十年、80代を超えるほどの年齢となったカーリーは、エクスやレイナとの再会を夢見ながら、息を引き取ったのでした……。

 このように、“大災厄”を最後に、数十年以上カーリーはエクスたちと再会することはありませんでした……。

 ですが、『リ・ページ』では、“万象の栞”を求めてフォルテム学院にやってきたレヴォルやシェインエクスらが、カーリーとロキの墓の前で、彼女たちの“魂”のような存在と再開する場面が描かれます。

 感動の再会……というほど重苦しいものではありませんが、シリーズファンとしては、こういうゆる~いところも、『グリムノーツ』らしくて、逆にホロリとさせられてしまいます。

  • ▲緊張感がないところが逆に……ねえ(涙)。

 こればかりは、サービス開始から数年間ゲームを遊び続けてきたファンの特権ともいえますが、もしカーリーの生きざまが気になった方は、メインストーリーを追っていくことで、同じような心の揺さぶりを感じられると思いますので、気長にぜひ!

まとめ:まずは気軽に朗読PVをご視聴ください!

 長々となりましたが、何はなくとも、まずは上坂すみれさんによる朗読PVを聞いてみてください。すべての話はそこからです!

 そこでカーリーという人物の人生に興味を持ったら、ぜひ『グリムノーツ Repage』をプレイしてみてください。カーリーが活躍する前作『グリムノーツ』の物語は、“回想”でゲーム開始直後から全部読むことができますので。

 そして、“童話世界でのヒーローのあり方”を描く『グリムノーツ』の物語テーマに興味を持ったら、ぜひ『リ・ページ』もプレイして、その世界観にどっぷりとハマっていただければと!
(『リ・ページ』の物語もかなり佳境となってきてますので!)

 ついでに言うと、兄弟作的な『グリムエコーズ』もまた、童話をモチーフにしており、大人も考えさせられるテーマが詰まった意欲作です。カーリーが出てくるわけではありませんが、こちらもぜひ!

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グリムノーツ Repage

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応端末: iOS
  • ジャンル: RPG
  • 配信日: 2016年1月21日
  • 価格: 基本無料/アイテム課金

グリムノーツ Repage

  • メーカー: スクウェア・エニックス
  • 対応端末: Android
  • ジャンル: RPG
  • 配信日: 2016年1月21日
  • 価格: 基本無料/アイテム課金