愛犬を漫画に登場させちゃった『せか柴』×『らき☆すた』原作者が対談。スピンオフ作品『いぬ〇〇〇』制作か…!?
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- セスタス原川
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『世界の終わりに柴犬と』石原雄先生×『らき☆すた』美水かがみ先生の愛犬対談(前半)をお届けします。
『世界の終わりに柴犬と』は、女子高生の“ご主人”と柴犬の“ハルさん”が文明の崩壊した世界を旅するTwitter漫画。言葉が通じる動物たちとの心温まるふれあいが話題となり、現在アニメ(漫画動画)も配信中です。
一方『らき☆すた』と言えば、オタク少女・泉こなたを中心とした友だちグループの賑やかな日常を描いたほのぼの4コマ漫画。かつて社会現象を巻き起こし、まもなく連載20周年を迎える大人気作です。
一見なんの接点もなさそうですが、実は両先生とも大の犬好きで、愛犬をモデルにしたキャラクターを作品に登場させてしまうほど。そんな自慢のワンちゃんたちはどれほどかわいいのか? 愛犬の魅力や愛犬との付き合い方や、お互いの作品について対談インタビューを実施しました。
前半となる本記事では、お互いの愛犬の魅力やメディアミックスの感想・展望などをお話いただきました。
『らき☆すた』のアニメやキャラソンの裏話、石原先生の新作アイデアなども飛び出していますので、ぜひ最後までお楽しみください。
お二人の愛犬たちを紹介
――今回は犬好きの漫画化という共通点でお二人にお集まりいただきました。まずは挨拶がてら、ご自身のワンちゃんたちを紹介していただければと思います。
美水かがみさん(以下、美水):うちは現在2匹を駆って居まして、1匹は黒いラブラドール・レトリバーの“ルナ”という名前です。現在は12歳になります。
そして、もう1匹がシベリアン・ハスキーの“ミゥ”と言いまして9歳になります。
石原雄さん(以下、石原):黒ラブとハスキーの二頭飼い、とても羨ましいですね~! 個人的にハスキーはずっと飼いたいと思っている犬種なので憧れます。
美水:えっ、石原さんもハスキーがお好きなんですか?
石原:話を聞いていると、ハスキーはみんなやんちゃでお茶目、ドジっ子という話が多くて……、可愛らしいだけではなく、毎日ネタにも尽きなくて楽しく過ごせそうですよね!
美水:やんちゃ具合は個体差があるかもしれませんが、ドジっ子というのは確かにあると思います(笑)。
石原:9歳に12歳とどちらも高齢ですけど、全然そうは見えないですね。
美水:そうですね。2匹とも割と年齢は高いです。ラブラドールの方は年相応に見られることが多いのですが、ハスキーの方はまだまだやんちゃで、散歩しているときに会う方からは「若く見える」と言われることが多いですね。
ハスキーは1年経ったら落ち着くと言われていますが、未だに元気で赤ちゃんみたいな面を見せてくれます。今まで飼っていた犬の中と比べてもかなり活発ですね。
石原:これまでもワンちゃんたちを飼われてきたのでしょうか?
美水:そうですね。物心ついた頃からずっと犬たちと生活してきて、かれこれもう6、7匹目になります。人生の中でワンちゃんたちと過ごした時間はとても長いですね。
――続いては、石原さんのワンちゃんも紹介していただければと。
石原:“ハル”という名前の柴犬で、実家の方でずっと飼っていた犬です。実家から出る際に自分だけの犬として連れ出して、そこから一緒に過ごしています。
美水:ご自身で飼うようになって何か変化はありましたか?
石原:家族で飼っていたときよりも、散歩の負担はすごく増えましたね。
美水:すごくわかります! うちは家族で犬の面倒を見ていますが、必ず誰かが家に居ないといけないので、やはり犬を飼う上で大変なことは多いですね。
石原:散歩はご家族と一緒に行かれるのですか?
美水:散歩は基本的に母とふたりで、1頭ずつ担当します。ただ、どちらかが行けない時はひとりで両手にリードを持って散歩に行くことになります。
石原:その2匹と散歩している様子、想像するだけですごく良いですね~。羨ましいです!
美水:ハスキーの方は散歩が大好きなのですが、黒ラブの方はあまり散歩が好きではなくて。最近は歳なのもありますが、2匹でだいぶ違う性格をしていますね。多頭飼いをしていると、それぞれのバランスを取るのが難しいところです。
――『らき☆すた』に登場していた“チェリー”も、美水さんの愛犬がモデルになっていたとお聞きしました。
美水:実際に飼っていたチェリーとは違う部分もありますが、当時飼っていたハスキーがモデルになっています。そこについては、石原さんの『世界の終わりに柴犬と』のハルさんと同じですね。
石原:作中と同じようにホワイトハスキーだったんですか?
美水:そうですね。今飼っているミゥでハスキーは3頭目でして、ミゥの前がチェリー。その前がシオンというオスのハスキーが居ました。シオンは、ちょうど『世界の終わりに柴犬と』に出てくるハスキーと外見が似ている子で、黒いハスキーでした。チェリーは当時の『らき☆すた』を描いているときに飼っていたワンちゃんで、残念ながらその後旅立ってしまいました。
石原:性格なども作中と同じような感じだったんですか?
美水:今飼っている子は活発ですけど、チェリーはものすごく大人しいというか、のんびりしているというか。出先から帰ってきても、お帰りとかお出迎えは全くしてくれない子でした。
話しかけても頭すら起こさないこともあって、顔を覗き込んで「ただいま!」と言うと、ようやく目だけチラッとこっちを見てくれるような子。それなのに、食べ物もらう時だけ喜んで来るような子でした。
石原:塩対応ですね(笑)。
美水:逆に今の子がすごく元気で、帰ってきたらダダッと寝ているところから駆け寄ってきます。同じハスキーでも個体差があるなと感じました。
――石原はどうしてご自身のワンちゃんを作品に出そうと思われたのでしょうか?
石原:やっぱり身近で見られる存在ですからね。作品の内容を考えたとき、もう自分が好きなワンちゃんをそのまま描こうと思いまして。ハルさんにそのままキャラクターとして出演してもらいました。
美水:犬を飼っていると、自分の愛犬の可愛らしさを発信したい気持ちが湧いてきますよね。
石原:もちろんそれも理由の1つです(笑)。ということは、美水さんがにチェリーを登場させたのも同じ理由ですか?
美水:そうですね。「こんなに可愛い犬がいるんだよ!」と読者の方に伝えたくて(笑)。
――お二方のお話を聞いていると、実際にワンちゃんたちに会いたくなりますね。
美水:本当に可愛らしい子ですよ。僕の担当編集さんも、打ち合わせと称しては犬たちを見に来ていますし。
石原:僕の場合、担当さんはまだハルさんと会ったことが無いですね。たまに動画を送ったりはしますが、しばらく日が空くと「先生が動画を送ってくれない!」と催促されます(笑)。
美水:僕の場合は家がそこまで遠くないというのもありますからね。
石原:担当さん関連のお話だと、打ち合わせの電話のほとんどは散歩中にしています。ネタが思い浮かぶのは基本的に散歩中で、逆にオチが思いつくまでは散歩から帰らないなんてこともあります。
愛犬家ならではの動物キャラクターへのこだわり
――美水さんは『世界の終わりに柴犬と』のどんなところがお気に入りですか?
美水:漫画を読ませていただいていて、ハルさんの可愛らしさに癒されています。今まで柴犬は飼ったことはありませんが、ワンちゃんたちの共通の部分として、ハルさんが言っていることがうちの子に重なる部分もありました。
美水:それと、石原先生の描く動物は“漫画ならではの可愛らしさ”だけでなくて、“リアルな可愛らしさ”もあるのが大好きです。自分がリアルな動物に可愛さを見出すタイプなので、たぬきは特にお気に入りのキャラクターです。自分でたぬきを描いても全然可愛くならないので、毎回すごいなーと思いながら読ませてもらっています。
石原:ありがとうございます。美水先生のハスキーは、『せか柴』に登場したハスキーの扱いを見て怒っていませんか?(笑)
美水:全然怒ってないです(笑)。飼っていた3頭とも性格が違うので完全に一致する子はいませんが「あるある!」と思うところもありますね。うちだとチェリーは大人しい子で、ミゥは頭は良くても勢いで動いてしまうタイプでした。
あとは、作中でオッドアイの子が出てきますよね。実は前に飼っていたシオンもオッドアイだったので親近感が湧きます。シオンは40キロ以上あったのですが、当時の僕よりも大きかったですね。最近のハスキーは小型化してきているみたいで、ミュウは20キロくらいです。
石原:40キロ……! なかなか大きいですね。
美水:半分くらいは外犬だったので、何を考えているのかもよくわからなかったのですが、今思えば作中のように厨二っぽいところがあったのかなと想像しながら読んでいます。
――ハルさん以外のキャラクターはどのようにして生み出したのでしょうか?
石原:自分が動物好きということもありますが、ハルさんを登場させてからTwitterなどで「他の犬も出してくれ!」という声がありました。その中でも「うちのラブラドールを出してほしい」みたいな細かい意見があって、それらを取り入れていたらどんどん動物が増えていった感じです。
美水:この記事が掲載されたら、また登場させてほしい動物のリクエストが来るかもしれませんね!
石原:そうかもしれません。一度登場させたい動物を募集したことがあるのですが、Twitterのリプライがすごいことになりました(笑)。
美水:カッパやアヌビスとはどういう経緯で登場させたのですか?
石原:そこら辺のキャラクターは自分が勝手に登場させました。犬だからってアヌビスも出せるだろうと思って(笑)。
メディア展開の話題も、気づけば犬の話に…
――お二人ともご自身の作品がアニメ化されているわけですが、アニメ化で大変だったこと、うれしかったことなどをお聞かせください。
石原:僕はそこまで大変なことは無いですね。楽しかったことは、お散歩仲間に作品のことを教えることですね。しかも、YouTube配信なら簡単に見てもらえますから。あとは、こちらから言わずとも知っていてもらえたときは嬉しいですね。
美水:アニメ化されて、自分の描いたキャラクターが動いて喋っているのは幸せでしたね。あの喜びは何事にも代え難いものです。
当時のエピソードと言えば、家の地域が放送局の関係で放送をリアルタイムで見られなかったことが印象的です。当時住んでいた埼玉の家は、テレビ埼玉もTOKYO MXも映らなくて、いただいたシロバコ(※)を「今頃みんな見ているんだろうな……」と想像しながら見ていました。
(※)制作スタッフの確認用に配られる白い箱に入ったビデオテープ。記録メディアが違ってもシロバコと呼ばれることが多い。
美水:あとは、グッズが増えるのが嬉しかったですね。今は少なくなったと聞きますが、当時はキャラクターソングが活発だったのが印象的です。
石原:確かに『らき☆すた』の頃はキャラソン人気がすごかったです! 今って、あまり無いんですか!?
――言われてみれば、アイドル作品以外のキャラソンは少なくなってきている印象です。
石原:キャラクターソングとかも原作者監修とかはあったんですか?
美水:監修はしていませんが、歌詞を見て聴いて「すごくキャラクターのこと理解している!」と驚いてばかりでした。自分のキャラクターの歌ができるのは嬉しかったです。
――石原さんは『せか柴』の派生コンテンツとして今後やってみたいことはありますか?
石原:作品に関連した犬のグッズを作ってほしいですね。それも実用的なやつだとなお嬉しいです。
それと、最近はハルさんと一緒にキャンプを始めたので、慣れてきたら犬とのキャンプ漫画とか出せたら嬉しいですね。「犬とのキャンプ講座!」みたいな。
――ワンちゃんと行くキャンプもあるのですね。
石原:普通のキャンプよりもいろいろと大変ですよ。キャンプ場で走り回ったり、ご飯を食べられたり。あとは、犬に合わせて厚さや寒さを対策することもありますね。今はいろいろ試行錯誤しているところです。
美水:キャンプ場で同じようにワンちゃんを連れてくる方もいらっしゃるんですか?
石原:連れ込みが大丈夫な場所は結構いらっしゃいますね。周りにも苦戦している方はよく見ます。この前はテントを留めているペグを掘り返しちゃってえらいことになっている方が居ました(笑)。
美水:面白そうなので、ぜひ作品化してもらいたいですね。
石原:そうですね。新作の『いぬキャン△』が始まるかもしれません(笑)。
一同:(笑)。
~後半に続く~
『世界の終わりに柴犬と』アニメ―ションコミックが好評配信中
『世界の終わりに柴犬と』のアニメ(漫画動画)がYouTubeで配信中です。ご主人役に内田真礼さん、柴犬・ハルさん役に田村睦心といった豪華声優陣がキャラクターボイスを担当し、『せか柴』の物語が臨場感たっぷりで楽しめます。
■第一話
『らき☆すた』ゆく年くる年年越しトークライブが開催
『らき☆すた』の年越しトークライブ「大晦日だねかがみん、新年だなこなた」が、12月31日22時頃から久喜市商工会鷲宮支所で開催予定。原作者・美水かがみさんと“チームらき☆すた”のメンバー、そしてTVアニメ『まえせつ!』に出演したアニヲタ芸人“ふりいくっ!”さん他、濃いメンバーによるゆるゆるトークライブとなっています。
展示会の告知はもちろん、昨今のアニメ業界について参加者との意見交換も行われるそうです。『らき☆すた』トークライブで年越しして、そのまま鷲宮神社で初詣するのも一興かも?
開催日時(予定)
2022年12月31日22:00頃~2023年1月1日1:00時頃
開催場所(予定)
久喜市商工会鷲宮支所2階会議室(埼玉県久喜市鷲宮4丁目8-8)
出演者(予定)
美水かがみ(原作者)
加藤剛(編集長)
伊藤敦(企画P)
千葉誠(企画AP)
西山洋介(宣伝P)
ふりいくっ!(アニヲタ芸人)他
※日時、場所、参加者など予告なく変更される可能性があります。
※新型コロナウイルス感染症の状況などにより中止となる可能性があります。
※混雑状況によって入場できない可能性があります。
【らき☆たま展】←こちらと場所はちょっと違うのですが、年末といえば初詣で恒例の鷲宮神社さん。この鷲宮の地で「らき☆すた」スタッフが何やら企んでいる様子です。
— らき☆すたアニメ15周年 (@AnimeLuckystar) December 14, 2022
参加メンバーの皆さん、かなりいいとs…良い年を迎えたいということで、ちょっと張り切っているようです。#らきすた #らきたま展 pic.twitter.com/wZKknjY04Y
© 石原雄/柴犬大好き倶楽部
©美水かがみ
©美水かがみ/らっきー☆ぱらだいす
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