セーラー服・泣きぼくろ・貧乳。あっ、これって…。漫画家・石原雄先生×美水かがみ先生の“愛犬家”対談で知られざる事実が!
- 文
- セスタス原川
- 公開日時
『世界の終わりに柴犬と』石原雄先生×『らき☆すた』美水かがみ先生のスペシャル対談(後半)をお届けします。
『世界の終わりに柴犬と』は、女子高生の“ご主人”と柴犬の“ハルさん”が文明の崩壊した世界を旅するTwitter漫画。言葉が通じる動物たちとの心温まるふれあいが話題となり、現在アニメ(漫画動画)も配信中です。
一方『らき☆すた』と言えば、オタク少女・泉こなたを中心とした友だちグループの賑やかな日常を描いたほのぼの4コマ漫画。かつて社会現象を巻き起こし、まもなく連載20周年を迎える大人気作です。
一見、何の接点もなさそうですが、実は原作者の両先生はどちらも、愛犬をモデルにしたキャラクターを作品に登場させるほどの犬好き。ということで、それぞれの愛犬との付き合い方や、お互いの作品について対談インタビューを実施しました。
後半では、愛犬との生活ぶりや『世界の終わりに柴犬と』『らき☆すた』の近況&今後についてお話いただきました。犬を飼っている方は共感できる点があり、飼っていない方もお二人の溺愛具合から犬の可愛らしさが伝わってきます。
お二人と愛犬の生活スタイルを深掘り
――愛犬との実生活の中で大切にしていることをお聞かせください。
石原雄さん(以下、石原):やっぱりワンちゃんと言えば散歩が全てですね。
美水かがみさん(以下、美水):本当に。それは完全に同意です。
石原:犬を飼うことの半分が散歩に詰まっていると思います。僕の場合は、そこで一緒に仕事のことを考えられるので、共同作業をしている感がありますね。その瞬間は大切な時間です。
美水:散歩の時間や距離ってどれくらいですか?
石原:朝と晩にそれぞれ連れていって、合わせて90分くらいですね。目安として年間1000km歩けばいいかなというイメージです。美水さんのお家はいかがですか?
美水:夏場は朝と夜、冬場は朝と夕方というように、暑さや寒さがゆるい時間帯にだいたい1日2回、1回につき60分から90分くらい行っています。
石原:わかります。冬場はすぐ暗くなっちゃうので早い時間に散歩に行きますよね。
――ワンちゃんのおかげで生活リズムは整いそうですね。
美水:仕事柄出勤が無いので融通が効くとも言えますが、散歩があるおかげで最低限の生活リズムが保たれています。こういう職業だからこそ、ワンちゃんとの時間を作れて、一緒に過ごせているとも言えますね。
石原:確かに、散歩がないと不規則な生活になっていたかもしれません。
――いろいろな方が投稿しているワンちゃんの写真は寝ている姿が多いような気がしますが、何か理由はあるのでしょうか?
美水:うちの子は特にその傾向があるのですが、起きているときになかなかカメラ目線をしてくれない子が多いのだと思います。
石原:うちも撮影には一苦労していますね。ここだけの話ですが、写真を撮るときはエサを掲げながらカメラを回しています(笑)。ライトの方からエサを向けると、ちょうどこっちを見てくれるんです。
美水:なるほど……そんなやり方が……。参考にします! でも、写真で見る寝顔よりは、圧倒的に実際の寝顔の方が可愛らしいので、できるなら実物の可愛さをお見せしたいです。
石原:それはめちゃくちゃわかります。
美水:写真で見ると、どうしてもリアルよりも数割減の映り具合になってしまいます。なかなか世の中に自分の愛犬の良さを伝えられないのがもどかしいです。
お二人にとっての愛犬の存在の大きさとは
――ご自身にとって愛犬とはどのような存在でしょうか?
美水:ありきたりな答えかもしれませんが“家族”ですね。僕はワンちゃんたちを支えているところもあると思いますが、逆に支えてもらっているところもあり、お互いにいい関係になっている……と信じています。
石原:家族であり、“相棒”のような存在ですね。昔は僕がエサをあげていましたが、今はハルさんのおかげでご飯を食べられていますからね(笑)。立場が逆転してしまっていますが、お互いに助け合っているということで、せめて相棒にしてもらいたいです。
美水:素晴らしい関係だと思います。残念なことにうちの子たちは僕に塩対応なので、どう思っているかわかりませんが……それでも喜んでいてくれたら嬉しいです。担当さんからは「美水さんよりも僕の方が懐かれていますよね」と言われてしまう始末ですよ(笑)。
石原:そんなことは……無いと思いたいですね(笑)。
美水:でも確かに、僕の場合はハスキーの方に手を出すと噛まれるのですが、担当さんはあまり噛まれない、という事実はありますね……。
石原:え、噛むんですか!?
美水:甘噛みですが、噛まれます(笑)。黒ラブは撫でられるのが大好きなのですが、ハスキーの方はどうも触られるのが好きではないようで…。それでもこねくりに行くので(笑)。
石原:僕は無いですね。噛むようなことはないですが、犬同士で吠えたり唸ったりの喧嘩みたいなことはあります。
美水:作品を見ているとハルさんは落ち着いている印象なので意外です。
石原:礼儀正しいワンちゃん相手は無いですが、突っかかってくる相手には反抗する態度を見せますね。そうなった場合、ハルさんは柴犬の中では大きいので大概勝ってしまいますが。
――こうして話を聞いていると、家庭ごとにワンちゃんとの関係性があるのがわかりますね。
美水:多分、僕が噛まれるのが特殊なだけかもしれませんね。今までの子は噛むことはなかったのですが、ミュウが初めて噛む犬で、僕にとっても初めての経験でした。叱られても続けることを見ると、向こうからすると遊びの一環と思っているのかもしれませんね。
でも触られるのが嫌な癖に、向こうからは体を擦り付けてきたり遊んでくれとおもちゃを持ってきたりするんですよね。ちなみにミュウから寄ってきても触ろうとすると怒ります(汗)。
石原:元気すぎるところも含めて可愛い、というのはあります。
美水:そうですね。噛まれても全然気にしないですよ。
お待ちかねの愛犬が登場……と思いきや?
――美水さんはご自宅で犬を愛でる会を開かれているそうですね。
美水:担当編集さんが犬好きの人と知り合うと、僕に連絡が来て開催されます。うちのワンちゃんたちはお客さんに愛想が良くて、いろいろなお客さんの案内をしていますよ。
石原:羨ましい……いつか絶対に行きたいです!
美水:ぜひいらしてください! 実は、私に『世界の終わりに柴犬と』を教えてくれたアニメーターの方がいて、その方が作品の影響で柴犬を飼い始めました。その方ともワンちゃんと通して交流しているので、ぜひきっかけになった石原さんも紹介したいですね。
――石原さんもご近所の方とワンちゃんを通して交流しているのでしょうか?
石原:僕もこの前にバーベキューを開催しました。近所のワンちゃんを呼ぶのが楽しみで楽しみで……(笑)。
美水:いいですね。僕もハルさんとバーベキューしてみたい……。
石原:そうだ! せっかくビデオ対談しているわけですし、ちょっとハルさんを呼んできます! ハルさーん!
~数分後~
石原:こちらハルさんです! ハルさ~ん!(なでなで)
美水:思っていたよりも大きいですね。そして何より可愛らしい……。でも、そうして一緒に部屋まで来てもらえるのは羨ましいです。うちのワンちゃんたちは僕の部屋に来てくれないので……。
石原:ワンちゃんたちは室内飼いですか?
美水:そうですね。昼間は石畳でお腹を冷やして寝ていますね。
石原:うちは昼間は庭にいるので、そこはちょっと違う部分かもしれません。
美水:なるほど。確かにその影響もあるのかもしれませんね。せっかくですし、うちも呼んできますね!
~数分後~
美水:すいません。来てくれませんでした……。
一同:(笑)。
美水:いつも台所でおやつをもらっているので、今はそこにベッタリで来てくれませんでした。
石原:残念!
――いつか美水さんのお家に行かれた時のお楽しみということで……(笑)。
石原:楽しみにしています!
美水:ぜひいらっしゃってください! お客さんにはものすごく喜んで駆け寄っていくので。犬が好きな方なら「よしよしよし~」ってなると思います。
『せか柴』のご主人は『らき☆すた』に影響を受けていた!?
――来年には『らき☆すた』が連載開始から20周年を迎えます。長く続けられた秘訣は何かあるのでしょうか?
美水:僕の場合は休載もあったので20年ずっと続けてきたわけではないのですが、やはり自分だけでなく担当さんの力添えは大きいですね。あとは、精神的なところでワンちゃんが疲れを癒してくれたので、ここまでやってこられたのは間違いないです。
逆に、愛犬が居ない時期は癒しがなくて大変でしたね。チェリーが旅立ってから今の愛犬たちを飼うまで時間があったので、その時期は精神的に辛い時期でした。寝ている顔を見るだけで癒しを与えてくれますから、その存在感は大きいです。
石原:間違いないです。
――石原さんは『らき☆すた』に関する思い出はありますか?
石原:やはり『らき☆すた』と言えば、僕の青春ど真ん中の作品で、本当に思い入れがあります。僕はこなちゃん(泉こなた)が大好きでしたね。潜在意識に擦り込まれていたのか、自分が描くキャラクターも似てしまいます。
『世界の終わりに柴犬と』のご主人も、セーラー服で、泣きぼくろがあって、しかも貧乳っていう(笑)。本当に意識したわけじゃないのですが、改めて見ると影響されていたのかなと思います。
美水:確かに。ぱっと見だと絵柄も違うし気が付きませんでした。
石原:擦り込まれた好みの属性が集約された結果かもしれません。僕も『らき☆すた』の話が出たタイミングで気が付きました。
美水:そう言ってもらえるとすごく有難い話ですね。他にも、何かモデルになったり影響を受けたりしたキャラクターはいますか?
石原:登場するワンちゃんたちについては、実際にモデルにした子は多いですね。実際にお散歩中に会ったワンちゃんの写真を撮らせてもらって、それを参考にしたこともあります。田舎なので大型犬も居て、登場してはいませんがバーニーズやゴールデンレトリバーも撮影させてもらいました。
――もしかすると美水さんのワンちゃんも登場する日が来るかもしれませんね。
美水:確かに! こちらとしては、ぜひお願いしたいところですね。
石原:えっ! 逆にいいんですか!?
美水:喜んで写真の資料を送らせてもらいますよ。
――最後に、お二方の作品の近況とファンの方へのコメントをいただけますか。
石原:アニメについては、人気Vtuberさんが声優としてゲスト出演してくださいます。第48話では天使うとさんにご出演いただいて、ご本人による同時視聴も先日行われました。70話ではVtuberの犬山たまきさんのゲスト出演があります。ぜひみなさんご覧になっていただければと思います。
漫画の方は、これからも変わらず更新をしていく予定です。この後もハルさんの旅を描き続けていくので、楽しみに待っていただければ嬉しいです。
――『らき☆すた』は直近でいろいろと動きがあるとお伺いしています。
美水:大きい動きとしては、掲載誌が“みたいな!”に移りまして、11月に発売されたvol.3で顔見せをして、2023年の春頃発売予定のvol.4から本格連載をしていきます。僕の漫画に加えて、他の作家さんのスピンオフも並行して連載されるので、楽しみにしてください。
「みたいな!vol.3」で、「らき☆すた」再起動!
— vol.3(11/18発売)【MITAINA!(みたいな!)】編集部 (@MITAINAmagazine) November 22, 2022
新作4コマ掲載に、平野綾さん、加藤英美里さん、福原香織さん、遠藤綾さんのお祝いコメント、さらに美水かがみさんインタビューなど大特集!
カドカワストア店舗特典は「らき☆すた」ポストカード!https://t.co/uwgXKpUC4l#らきすた #MITAINA3 pic.twitter.com/JL3kLUAkuq
美水:他にも“つかさ☆プロジェクト”という企画で、聖地である久喜市鷲宮の鷲宮郵便局の横につかさ立像を設置してもらえることになりました。まさか等身大のつかさを置いてもらうことになるとは思わず、僕もすごいなと思っているところです。
美水:それに加えて、クラウドファンディングで行われた企画で、久喜市鷲宮のゆるキャラである“かがみん”と対を成す存在として、新たに“柊つかさ”をモチーフにしたゆるキャラを製作中です。まだ詳細は決まっていませんが、お正月頃にみなさんにお披露目できる予定です。
石原:作品から市町村のゆるキャラが2人も生まれるって、すごいですね。
美水:久喜市商工会鷲宮支所(旧鷲宮商工会)で実施していただいたクラウドファンディングだったのですが、有難いことに開始から数時間で目標金額の240万円を達成できたと担当編集さんから連絡がありました。みなさんのおかげで、さまざまな企画が動いていると聞いているので、ぜひこれからの『らき☆すた』にもご期待ください。
『世界の終わりに柴犬と』アニメ―ションコミックが好評配信中
『世界の終わりに柴犬と』のアニメ(漫画動画)がYouTubeで配信中です。ご主人役に内田真礼さん、柴犬・ハルさん役に田村睦心といった豪華声優陣がキャラクターボイスを担当し、『せか柴』の物語が臨場感たっぷりで楽しめます。
■第一話
『らき☆すた』ゆく年くる年年越しトークライブが開催
『らき☆すた』の年越しトークライブ「大晦日だねかがみん、新年だなこなた」が、12月31日22時頃から久喜市商工会鷲宮支所で開催予定。原作者・美水かがみさんと“チームらき☆すた”のメンバー、そしてTVアニメ『まえせつ!』に出演したアニヲタ芸人“ふりいくっ!”さん他、濃いメンバーによるゆるゆるトークライブとなっています。
展示会の告知はもちろん、昨今のアニメ業界について参加者との意見交換も行われるそうです。『らき☆すた』トークライブで年越しして、そのまま鷲宮神社で初詣するのも一興かも?
開催日時(予定)
2022年12月31日22:00頃~2023年1月1日1:00時頃
開催場所(予定)
久喜市商工会鷲宮支所2階会議室(埼玉県久喜市鷲宮4丁目8-8)
出演者(予定)
美水かがみ(原作者)
加藤剛(編集長)
伊藤敦(企画P)
千葉誠(企画AP)
西山洋介(宣伝P)
ふりいくっ!(アニヲタ芸人)他
※日時、場所、参加者など予告なく変更される可能性があります。
※新型コロナウイルス感染症の状況などにより中止となる可能性があります。
※混雑状況によって入場できない可能性があります。
【らき☆たま展】←こちらと場所はちょっと違うのですが、年末といえば初詣で恒例の鷲宮神社さん。この鷲宮の地で「らき☆すた」スタッフが何やら企んでいる様子です。
— らき☆すたアニメ15周年 (@AnimeLuckystar) December 14, 2022
参加メンバーの皆さん、かなりいいとs…良い年を迎えたいということで、ちょっと張り切っているようです。#らきすた #らきたま展 pic.twitter.com/wZKknjY04Y
© 石原雄/柴犬大好き倶楽部
©美水かがみ
©美水かがみ/らっきー☆ぱらだいす
Copyright 久喜市商工会鷲宮支所/LUCKY☆STAFF. All Rights Reserved.
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります