『魔王学院の不適合者Ⅱ』アノス役・梅原裕一郎さんインタビュー。魔王の最強っぷりが収録の助けになった!?
- 文
- セスタス原川
- 公開日時
2023年1月より分割2クールで放送されるTVアニメ『魔王学院の不適合者 Ⅱ ~史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~』。その主人公、アノス・ヴォルディゴードを演じる梅原裕一郎さんへのインタビューをお届けします。
癖の強いアノスを演じるにあたり、梅原さんがどういったことを意識されたのか? アフレコ現場の雰囲気や作品の見どころもお伺いしましたので、ぜひご注目ください。
■TVアニメ「魔王学院の不適合者Ⅱ」第2弾PV
アノスを演じるのにひと苦労!?
――梅原さんが感じたアノスというキャラクターの印象を教えてください。
アノスは自身が強いこともあり、高飛車な見下しているともとれるようなセリフが多くなるキャラクターです。しかし、決して彼自身は相手を見下しているわけではありません。
強さや懐の深さゆえに自然と相手よりも上に行ってしまっているだけで、彼は自然体で喋っていることが多いですね。
ディレクションでも「嫌味なキャラクターにはしてほしくない」ということをよく指導されたので、自然に圧倒的な力を感じさせるようなセリフ回しにしようと意識して演じています。
また、彼の中には人間に対しての愛情もあるので、その優しさは要所で表現しようと考えていました。
――アノスの強さは戦いだけではないですよね。
ただ戦いにおいて強いだけでなく、迷いが無くて、自分の中に答えがあり、そこに至るまでの道筋を持っているところも心の強さもアノスの魅力ですね。そして、その強さで周りの人を引っ張っていけることこそが、アノスの本当の強みではないかと思います。
――その強さはどのように表現したのでしょうか? 苦労したポイントなどあれば教えてください。
あえて強く見せようとすると、どうしても虚勢を張っているように見えてしまうので、アフレコが始まった当時は自然体での強さの表現には苦労しました。
事前に用意していたのは少し高いトーンのアノスだったのですが、アフレコ中に声のトーンは作った感じにしない方が自然な強さが表現できると感じ、演じ方を調整しました。
――2期でもアノスが敵を圧倒するシーンが楽しみです。
基本的にはアノスが強いという大前提はあって、みなさんもそれは受け入れているところだと思います。敵が弱いわけではないのですが、アノスがその上を行ってしまうところは面白いですね。
アノスが勝つのは想像通りかもしれませんが、その勝利は爽快感があるものになっています。演じている身としても「~すると思ったか?」とか、決まり文句が出てくると「あ、勝ったな」と感じますね。
今回の2期の内容は学園を離れての話が出てきて、いろいろなキャラクターが絡み合ったストーリーになっています。そのため、アニメの台本を読んだだけでは「何の話をしているのやら……?」と感じる場面もありました。
そういうときは原作を引っ張ってきて、地の文を読みながらアノスの心情を整理していました。見ている方も同じ状況になるかもしれないので、どのシーンも目を離さず見て欲しいです。いろいろな情報や伏線がちりばめられていますよ。
――印象的なシーンがあれば教えてください。
アノスが幼い状態で出てくるシーンですね。同じキャラクターではあるものの、実質的には2人を演じる必要がある点に難しさを感じました。
演じ分け……できていたらよいのですが。まだ僕もマイクを通した実際の声は聴けてないので、自分でもどうなっているのやらという感じです。
――アノスと言えば決めセリフも魅力的なものが多いですね。
印象的だったのは「魔力を封じれば俺に勝てると思ったか?」という決めセリフですね。音響監督さんにも「もっとキメちゃっていいよ!」というディレクションをいただきました。
オーディション時にも「歌舞伎だと思うくらいでいいよ」と言われていたので、それを意識して演じるようになりました。戦う度にそういったセリフが出てくるので、見ている方も「待っていました!」と言わんばかりに楽しめるのではないかと思います。
――サーシャ、ミーシャと掛け合うシーンはいかがでしたか?
2人の性格が違う性格なので、アノスも2人と会話をするときは、それぞれで何となく会話のテンポ感も変わってきますね。
ミーシャは言葉数こそ少ないですが、アノスの心中を把握していることが多く、阿吽の呼吸になるような場面もありました。彼も頼りにしている部分があります。
サーシャは2期になってギャグ寄りになることが多くなっていた印象です。そういったやり取りがアノスとできるということは、それは心が通じ合っている証に感じますね。アノスの言葉1つでサーシャが一喜一憂する様子は面白いところです。
――アノスは強いだけでなく優しさも持っているところが魅力的ですよね。
そうですね。ただ、その優しさが猫可愛がりするようなわかりやすい優しさではなく、包容力のような優しさというのが演じがいのあるところです。甘いセリフよりも、アノスについていけば大丈夫だろうと安心感を与えてくれるようなセリフが多かったですね。
――原作を読んだ感想はいかがでしたか?
登場人物が多く、舞台もたくさんあり、それらが細かく練られていますよね。秋先生のなかに、本当にこの世界が存在していることを感じました。
魔族と人間というアニメや小説では馴染み深い題材ではありますが、そのなかで過去と現在を絡めることでおもしろさを生み出しています。物語全体には難しさを感じる部分はありつつも、1つ1つのお話はわかりやすく作られていますね。
いろいろな場所に伏線も張ってあるので、あとになって「あ、ここはそういう意味だったのか」となる部分もあります。先の話を見た後に、改めて1話から見直すことで、セリフの真意に気が付くはずですよ。
――そういった伏線をお芝居の裏側で表現されたということですね。
今回のお話は“神の子”を探すというテーマで、それが誰なのかを探っていく物語になります。
ただ、直接的に描かれていない裏の描写があるので、それを踏まえてアノスを演じるのは難しかったですね。台本のセリフを見ているだけでは見逃してしまうことが原作には描かれているので、そこは汲み取って反映させました。
――そのニュアンスもディレクションで指示があったのでしょうか?
ディレクションでも、音響監督さんに助けてもらうことが多く「実はこのセリフにはこういう意図があって……」ということを教えていただきながらアフレコを進めていました。
ベテラン声優陣との掛け合いで緊張しなかったのはアノスのおかげ!?
――アフレコで他の演者さんと掛け合った感想はいかがでしたか?
1期でそのキャラクターを既に演じている方が多く、その中でアノスを演じることは難しいところもありましたが、周りの方々に頼もしさも感じました。みなさんのお芝居に乗っかり、その空気感を感じながら、最初の方は探り探りでやらせてもらいましたね。
ミーシャやサーシャをはじめ、キャラクターたちとはシリアスなシーンだけでなく、日常的な会話もあります。そこのアノスは素の部分というか、面倒見があって愛情深い部分が出ていたので、演じていて楽しいシーンでした。そのシーンを見てもらえれば、アノスの人となりがよく分かってもらえると思います。
――アフレコに入られて、演者さんやスタッフさんたちの雰囲気はいかがでしたか?
みなさんの熱量は感じましたね。スタッフさんはもちろん、役者さん同士、役者さんとスタッフさんが和気藹々としている現場でした。役柄的にいろいろな方と掛け合うのですが、役者さん同士の絆を感じました。
――他の作品とは少し違った雰囲気だったということですね。
作品ごとに現場の空気感というものがあるのですが『魔王学院』は1期の段階では、そのときからコミュニケーションが取れていたことを想像させる雰囲気でした。スタッフさんについても、音響監督さんのディレクションも堅苦しさは無く、楽しく作品を作ろうという意識を感じました。
――2期から参加する梅原さんもその空気には馴染めたのでしょうか?
そうですね。みなさんに温かく迎えていただきまして、それこそ楠木ともりさん、宮本侑芽さんとは、他の現場で少し前にお会いしていまして「次から始まりますね」「アノスよろしくお願いします」みたいな話をしていました。
みなさんから共通して言われるのは「アノスは大変だと思いますが頑張ってください」ということでした(笑)。
確かに原作を読んで予想はしていましたが、実際にアフレコが始まって2話くらいのタイミングまでは「これは……難しいな」と、みなさんお仰っていたことがわかりました。それでも、現場の雰囲気が良かったので試行錯誤しながらいろいろと挑戦させてもらっています。
――1期では、1話だけの登場キャラクターをベテラン声優さん演じる配役で注目が集まりました。2期でもそういった驚きはあるのでしょうか?
2期でもいろいろな声優さんが登場します。というか、この現場では僕が一番のぺーぺーみたいなところもありますが(笑)。
――やはりベテランさんと掛け合う際には緊張されるのでしょうか?
キャラクターとはいえ、隣でその方が演じられているわけなので、意識してしまうことは多いですね。それでも、意外とこの作品では意識せずに演じられたと思っています。というのも、アノスがあまりにも強すぎるせいですね(笑)。
他の作品だと、大先輩に対しては対等な掛け合いをするべきところで若干上下関係が出てしまうお芝居になってしまうこともありましたが、この作品ではあまりなかったですね。
――アノスが憑依しているような感じでしょうか?
はい。セリフを喋っているだけで、いつの間にか上の立場に立っている感じでした。ある意味、アノスだからこそやりやすかったところかもしれません。
――まだアフレコは途中とのことですが、もうアノスを演じるのは慣れてきましたか?
序盤よりは撮り直すことも少なくなってきましたね。それでも、まだまだです(苦笑)。
――梅原さんにとっても今までにないキャラクターということですね。
そうですね。戦う場面で決めセリフを言ったかと思えば、他のシーンではギャグとまで行かなくてもシュールギャグのシーンもありますし、昔の部下に諭すようなセリフもあり、いろいろな顔があるキャラクターです。
――アノスは声のトーンに変化はなくても、感情の起伏は感じられる部分がありますよね。
過去の部下と掛け合うシーンは、アノスの中にも積み重なった想いがあったと思います。それでも、アノスはアノスなので感情的にはなりつつもひ弱にはならないようにしました。それでも、ポロっと出るセリフに少し弱い部分を乗せることもあります。そのさじ加減が難しくも楽しくもあるキャラクターです。普段にブレがないキャラクターなので、見ている方もその一瞬のブレを見るとグッと感じるものがあると思います。
――最後に作品を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。
1期が大人気の作品ということで、参加させていただくことを嬉しく思います。ストーリーは複雑に絡み合っている話なので難しさもありますが、目を話さず見て、アノスと周りのキャラクターたちがどういう動きをしているのか注目してもらいたいです。
分割2クールなので、その辺りはじっくりと描かれていると思います。ぜひ最後まで見ていただければと思います。
放送・配信情報
【放送】
2023年1月7日より各局にて放送開始!
TOKYO MX 1月7日(土)より 毎週土曜24:30~
とちぎテレビ 1月7日(土)より 毎週土曜24:30~
群馬テレビ 1月7日(土)より 毎週土曜24:30~
BS11 1月7日(土)より 毎週土曜24:30~
読売テレビ 1月10日(火)より 毎週火曜27:41~
テレビ愛知 1月10日(火)より 毎週火曜26:05~
AT-X 1月7日(土)より 毎週土曜24:30~
【リピート放送】毎週(水)20:00~/毎週(金)8:00~
※放送日時は編成の都合等により変更となる場合もございます。予めご了承下さい。
【配信】
dアニメストアにて地上波同時・単独最速配信決定!
dアニメストア……1月7日(土)より 毎週土曜24:30~
ABEMA……1月14日(土)より 毎週土曜24:30~
niconico(ニコニコ生放送/ニコニコチャンネル)……1月14日(土)より 毎週土曜24:30~
ひかりTV……1月14日(土)より 毎週土曜24:30~
GYAO!……1月14日(土)より 毎週土曜24:30~
FOD……1月14日(土)より 毎週土曜24:30~
バンダイチャンネル……1月14日(土)より 毎週土曜24:30~
Hulu……1月14日(土)より 毎週土曜24:30~
TELASA(見放題プラン)……1月14日(土)より 毎週土曜24:30~
J:COMオンデマンド メガパック……1月14日(土)より 毎週土曜24:30~
milplus 見放題パックプライム……1月14日(土)より 毎週土曜24:30~
U-NEXT……1月14日(土)より 毎週土曜24:30~
アニメ放題……1月14日(土)より 毎週土曜24:30~
Amazon……1月14日(土)より 毎週土曜24:30~
DMM TV……1月14日(土)より 毎週土曜24:30~
ytv MyDo!……1月15日(日)より 毎週日曜10:00~
TVer……1月15日(日)より 毎週日曜10:00~
NETFLIX……1月14日(土)より 毎週土曜24:30~
都度課金サイト
Rakuten TV……1月14日(土)より 毎週土曜24:30~
music.jp……1月14日(土)より 毎週土曜24:30~
ビデオマーケット……1月14日(土)より 毎週土曜24:30~
HAPPY!動画……1月14日(土)より 毎週土曜24:30~
クランクイン!ビデオ……1月14日(土)より 毎週土曜24:30~
ムービーフルplus……1月14日(土)より 毎週土曜24:30~
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