PC版とは別物。だけど…! アプリ『シヴィライゼーション』新作は戦いが苦手でも科学や文化で制圧できるゲーム性が楽しい!!【冬のレビュー祭】

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 ネクソンより配信中のMMOシミュレーションアプリ『シヴィライゼーション:覇者の君臨』のレビューをお届けします。


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あの『シヴィライゼーション』がアプリゲームに

 ついつい没頭してしまう、中毒性の高いシミュレーションゲームとして根強い人気のある『シヴィライゼーション』シリーズ。

 その中でも、本作は“過去のシリーズ作品がアプリ化された”ものではなく、“アプリ用に新規開発された”まったく新しいシヴィライゼーションとなっています。

 ジャンルはMMOシミュレーション。これまでの『シヴィライゼーション』シリーズ作品は、NPCとの戦い、もしくは少人数のプレイヤー同士での対戦が主でしたが、本作では多人数でのマルチプレイが可能になりました。

 システム面では、従来の作品と違っている部分も多くあるので、シリーズファンも新鮮な気持ちでプレイできるようになっています。もちろん初心者の方にもオススメですよ!

基本部分は定番のシステムで初心者も安心! コツコツ領地を開拓しよう

 ゲームをスタートしたら、まずは文明を選択することになります……と、いきなり言われても、文明を選ぶってどういうこと? となる方もいらっしゃると思いますので、簡潔に補足しておきます。

 本作で言う文明とは、国と指導者の組み合わせのことを指しています。


 国ごとに指導者が設定されており、たとえば日本なら織田信長、イギリスならエリザベス1世というように、歴史上の人物が登場します。全部で14種の文明があるので、お好みの文明を選択しましょう。

 ただ、各文明は固有のバフ(ゲームを有利にする効果)を持っており、これは後述する勝利条件にも関わる大切なポイントです。なので、こちらにも目を通しておきましょう(好きな偉人がいる、という部分で決めるのもアリだと思うんですけどね。モチベーションも大事です)。

 ここでは大ざっぱに説明しますが、本作には制覇勝利、科学勝利、文化勝利という3つの勝利条件が定められており、文明にはそれぞれの条件に適した効果のバフが付けられています。

 つまり、自分がどういった勝利条件を目指すかによって、選ぶ文明はおのずと変わってくるのです。プレイ方針にも影響する印象があります。

 ですが、「よく分からないまま選んでしまったら、進めるのが難しくなってしまうのでは?」と感じてしまってもご安心を! 本作では1つのアカウントにつき、4つまで文明を作成することができます。別の文明でゲームを進めたくなったときは、新しいデータを作ることが可能です。

 ただし、進行状況などは文明ごとに別データとして保存されているため、新しい文明で始めた場合は、領地も最初から開発し直すことになってしまいます。ここだけは注意が必要です。

 筆者は、日本の文明を選択してゲームを開始しました。プレイを進めていく上での目的は、自分の領地を開拓し、発展させること。序盤は丁寧なチュートリアルがあるため、初心者でも迷わず進められました。

 領地の周りを偵察して資源を集めつつ、施設を建設していきます。施設ごとに完成するまでの時間が決められているので、のんびり待つもよし、専用アイテムやお金を使って時間を短縮するもよし。

 オススメは、建設を進めているあいだ、他の建築物の見た目をじっくりと観察することでしょうか。

  • ▲夜の間はぼんやりと明かりに照らされて、より美しく見えます

 和風建築を眺めるのが好きなので、こうしたゲーム内の建造物を見ているだけでも心が癒やされます。もっと拡大して見たいほどです。

 一番のお気に入りはこの池。この絶妙な青さに心が洗われます。

 はじめは平原に放り出され、みすぼらしい建物で生活していた領民たち。だんだんと街が発展していき、やがては立派な建物で暮らしはじめた姿を見ていると、かなりの達成感があります。

人類史を追体験! 文明ごとの建築デザインの違いにも注目

 ゲーム開始時点では、時代は古代ですが、次に古典時代、中世……というように、領地が発展していくごとに時代が進んでいきます。

 手に入る資源も最初は粘土ですが、やがては青銅や鉄、銅と徐々に変化。人類の歴史を改めてたどっているようで、ワクワクしますね。

  • ▲イギリスの文明を選ぶと、建物は石造りの厳かな雰囲気に!

 また、領地の発展状況にあわせて、施設の見た目にも変化が起こります。文明によってデザインが変わるため、気分を変えたいときは別の文明を選ぶのもありかもしれませんね。

 時代を先へ進めるための条件は、リストにまとめられています。プレイをする上での目標になりますし、おかげで「次に何をすればいいか分からなくなってしまった」という状況も生まれにくいです。

 プレイ感が大きく変わるのは、中世に入ってから。ここで初めて他プレイヤーと遭遇することになります。

 逆に言えば、中世に入るまではじっくり自分の領地の発展に専念できるということでもあります。初心者がいきなり熟練のプレイヤーに攻め込まれてしまった、なんてことは起こらないようになっているので安心ですね。

 本作を初めてプレイする人でも慌てずに、基本的な流れをつかむことができるのが良いところ。

 白い雲の向こうに薄っすらと見える他プレイヤーの拠点を眺めていると、武者震いでゾクゾクしちゃうかも?

ロケット打ったもん勝ち!? 戦いの強さだけがすべてじゃない!

 本作では9週間(1シーズン)ごとに勝利条件が決められており、それを達成することではじめて、ゲームに勝つことができます。

 また、この勝利条件は同盟ごとに判定され、達成すべき内容も一人でやり遂げるには難しいものばかりです。そのため、基本的には同盟を組んで、他のプレイヤーと協力しながら条件達成を目指すことになります。

 勝利条件は制覇勝利、科学勝利、文化勝利の3種類。まず制覇勝利は、戦いに強いものが勝ちという、最も分かりやすい条件です。

 フィールドには13箇所の世界遺産が点在しており、これらを占拠することで制覇ポイントをゲット。これを100万ポイントまで集めることが制覇勝利の条件です。当然ながら、同盟同士の熾烈な奪い合いが発生します。

 そうした争いを切り抜けられたものこそが勝者という、戦闘力の高さが求められる勝利条件です。

 次の科学勝利は、ロケットを最も多く発射したものが勝ちという、科学の発展が要求される条件です。

 ゲームを進行していくことで、自分の領地内の科学力をどんどん上げていくことができます。ロケットの打ち上げができるまで発展したら、数多くのロケットを打ち上げましょう。

 ロケット発射のたびに科学ポイントが獲得できます。これを100万ポイントまで貯めると条件達成。戦いではなく科学力で勝利をおさめることも可能なのです。ここが本作の面白いところ。

 それだけではありません。最後に紹介する文化勝利ですが、これは発明品や美術品などの傑作をたくさん作り上げたものが勝ちとなり、アイテム製作に関わってくる条件です。

 本作では、博物館で発明品や美術品を製作することが可能です。出来上がった作品のグレードに応じて、文化ポイントを獲得することができます。

  • ▲ちなみに製作を行う際は、このようなパズルをプレイします。ルールは同じ絵柄を3つ揃えるシンプルなもの。

 さらに文化勝利では、自然遺産を占領することでもポイントがもらえるので、文武両道の勝利条件とも言えます。このポイントが100万に到達すると、文化勝利の条件達成です。

 こうした科学勝利や文化勝利のように、たとえ戦いが苦手でも別の方法で勝つことができるというのが、本作の最大の魅力と感じました。これは『シヴィライゼーション』シリーズの特徴でもあり、それを上手くアプリ版に落とし込んでいる……と言ってもいいでしょう。

 もちろん、そうした戦いや競争には参加せず、のんびり文明の発展を楽しむというのも一つの手です。本作には多くの選択肢があり、自分にあったものを選べるという点で、他にはないものを感じました。

 記事執筆時点では、全体チャットなどで同盟のメンバー募集が積極的に行われており、「ロケットで科学勝利を目指そう!」というような、楽しげな募集文も多く見られます。

 まずはどの勝利条件を目指すかを決めてから、同じ目標をもった同盟に加入すれば、さらに本作を楽しめるはず。PC版とは異なるゲーム性ですが、これはこれで。戦いではない、一風変わった勝利を目指すのも一興かもしれませんよ!

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