『風ノ旅ビト』の開発が手掛けたゆる~く世界を探索していくアドベンチャーゲーム『Sky 星を紡ぐ子どもたち』をレビュー【電撃インディー#378】

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 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、名作として名高い『風ノ旅ビト』を手がけたthatgamecompanyの『Sky 星を紡ぐ子どもたち』のレビューを紹介します。

 すでにNintendo Switch版とスマホ版は配信されており、2022年12月にPS4版が登場しました。今回は、そのPS4版のプレイレビューとなります。

 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

広大で不思議な世界。説明の難しい面白さ

 本作は、美麗グラフィックで不思議な雰囲気の世界を飛び回り、さまざまなギミックを解いたり、怪しい場所を探索したりしながら、世界を巡っていくアドベンチャーゲームです。

 オンライン専用で、具体的なゲーム内容を説明するのは難しいくらい、通常のゲームの定石が当てはまらない内容となっていることが特徴。

 まず前提として、本作は基本無料で、外見を変えるパーツなどを手に入れるためにちょこっと課金要素が必要となるゲームとなっています。

 無料で基本すべてのことが可能なので、とにかく分からなければ、プレイしてみるというのも手です。なので、ぜひプレイしてみて下さい……というだけではさすがにレビューにならないので、ここでは本作の特徴と魅力の一部を解説していきます。

羽で空を飛びながら、世界の探索

 主人公は、背中の羽で空を飛ぶことができ、これを使って、この世界のエリアを探索していくことになります。

 世界は7つのエリアに分かれており、各エリアでは、どこかにいる精霊を探し出し、話しかけることで彼らを解放することができます。こうして各エリアの精霊たちを一定数解放すると、次のエリアが開かれます。

 これを繰り返し、世界中の精霊たちを解放していくのです。

 また、エリアにはいろんな場所に光る子どもが佇んでおり、話しかけると主人公の持つ背中の羽根が強化されていきます。多くの子どもたちと話し、空を飛ぶ力を伸ばしていくことも重要です。

世界の物語は、想像力で紡いでいく!

 ゲームのポイントは、この不思議な世界での行動や目的について、状況の解説が一切行われないことです。今何をしているのか、なぜ、こうなったのか。画面からなんとなくは伝わってはきますが、詳細が分からず、どこかモヤモヤすることもあります。

 そんな“まったく説明がない”部分を、自分で想像することが、本作の面白さとなっています。このゲームは、想像することが前提で、その想像力によって、どのようにでも解釈できるようになっているのです。

 “理解”しようとするのではなく、“想像”することで物語が広がっていく。そんなゲームといえるでしょう。

世界の探索は意外に難しい!?

 世界の探索については、基本的に羽根を使って上昇し、滑空しながら飛び回ることになります。操作には若干クセがあり、最初は慣れないかもしれませんが、慣れてしまえば問題ないレベルです。

 また、最初はあまり高くは飛べませんが、羽根がパワーアップすると上昇能力が上がり、気持ちよく飛べるようになります。

 ちなみに〇ボタン押しっぱなし(PS4版)で、次にどこへ行けばいいかが表示されるので、それに従っていれば、道に迷うことはなかったです。

 先述のように状況説明がほとんどないゲームですが、ゲーム自体に詰まることはまったくなかったので、こうしたアドベンチャーゲームに慣れていなくても大丈夫だと思います。

コミュニケーションは、頑張らなくていい

 本作の大きな特徴として、オンライン専用ゲームであることがあげられます。同じ世界を探索しているほかのプレイヤーの姿を常に見ることができ、彼らと交流することができます。

 ゲーム自体は3Dエリアを探索するアドベンチャーゲームですが、本質的な面白さは、このオンラインでの交流にあると感じました。

 とはいえ、オンライン要素はかなり緩いので、コミュニケーションは苦手という人も安心です。かくいう自分も苦手なのですが、本作のオンライン要素は相手のことを気にしないで遊べるので、とても助かりました。

 ゲーム中で出会うほかのプレイヤーたちは、お互い名前も分かりません。相手にキャンドルの火を灯すことで、自由にフレンドになることができます。

 この世界では、感情表現をしたり、鳴き声を発したり、楽器を演奏したりできるので、これらを使って一緒に探索したり、笑ったり、踊ったりすればいいのです。

 世界での体験は共有されるので、あるエリアでは、自分は何もしてないのに、たまたま一緒にいたほかのプレイヤーが仕掛けを全部解いてくれた……なんてこともありました!

 みんなそれぞれこの世界の楽しみ方が分かっているという感じで、ほぼ干渉してこない感じがとても居心地よかったです。

 ちなみに、最初はほかのプレイヤーは影のような姿をしていますが、お互いがキャンドルの火を灯し合うとハッキリ見えるようになるという演出もあったりします。

 また、仲良くなれば、世界中に点在するベンチに腰を掛け2人でチャットをすることもできたりと、深いコミュニケーションも可能。自分にあった付き合い方ができるのがいいですね!

ドレスアップで見た目も自由に!

 エリアで解放した精霊とは、自分の見た目をカスタマイズするアイテムを交換することができます。隠れた精霊や季節限定で訪れる精霊たちもおり、多くの精霊を解放することで、より多彩なアイテムをコレクションすることができます。

 種類も多いですし、イベントだけの限定品も多いので、かなり自由なカスタマイズができるのも嬉しい限り。

 ちなみに交換には、主にゲーム中に手に入る“キャンドル”を使います。こちら課金要素でもあり、お金で買うこともできます。基本的に本作の課金は、イベント限定のアイテムを直接購入する以外には、ゲーム内の様々なカスタマイズ用アイテムを集めるための時間を買う感覚ですね。また購入したアイテムはフレンドにプレゼントすることもできるようです。あくまで外見的なことで、ゲームの攻略には影響を与えないようです。

イベントで常に新しい驚きが!

 オンライン専用ということで、本作では、定期的に新たな季節イベントが開催され、新しい物語や新エリアでの探索が追加されていっています。

 こうしたイベントは今後も続くので、これからやってくる驚きもたくさんあるはず。最近始めたPS4ユーザーも、この先まだまだ遊べるはずなので、今から初めてもまったく遅くないですよ!

 なお、現在は“AURORAバーチャルコンサート”を開催中。これは2022年12月9日~2023年1月2日まで開催しており、ちょうどこの期間にレビュープレイした自分も楽しめました。

 こちら、チケットや参加条件などは不要で、全プレイヤーが参加できるので、ぜひ参加してみて下さい!



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