傑作『SDガンダム バトルアライアンス』のグラフィック、シナリオ、やりこみ要素などの魅力を紹介【冬のレビュー祭】

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 バンダイナムコエンターテインメントから発売中のアクションRPG『SDガンダム バトルアライアンス』の魅力をレポートします。

 本作は、等身やデザイン等をデフォルメした『SDガンダム』を題材にしたアクションRPG。ミッションを攻略して敵のモビルスーツ(MS)やモビルアーマー(MA)を倒していきます。

 リアル等身のMSはもちろん好きですが、デフォルメ等身のMSは大好き。ただ、SDガンダムのシミュレーションRPGとして代表される「SDガンダム ジージェネレーション」シリーズ等に比べるとSDの機体が活躍するアクションゲームジャンルのタイトルはやや少なめです。ともすればWiiで発売された『SDガンダム スカッドハンマーズ』以来になるのではないでしょうか。あれはあれでとがっていて好きでしたね。

 この筆者は16年待ったのだ!

 すみません、言いたかっただけです。というわけで100時間以上プレイし、全機体を開発しているうえに、トロフィーをコンプリートしてもなおプレイし続けている私が、本作のオススメポイントを改めて紹介していきます。

 なお、電撃オンラインではこの冬に遊びたい注目作に関する特別企画“電撃冬のレビュー祭”を展開中。発売前の新作タイトルや発売済みの名作タイトルなど、注目作品のレビューなら電撃オンラインにおまかせ!

 あわせて、Amazonギフト券1万円が当たる“冬の電撃オンライン祭(冬の電撃祭)”も実施中なので、ぜひご参加ください。

SDなのにリアルなグラフィックと迫力のアクションがたまらない!

 デフォルメされていることもあり、機体のサイズは小さめです。ただ、昨今はハード性能があがり描写能力が向上したことで、細かいところまで書き込まれています。パッと見は綺麗でカッコいいのですが、カメラを寄せると装甲に細かい傷がついていたり塗装が剥げていたりと、リアルな表現をしているところがニクイです。

 イベントシーン同様に迫力ある機体を動かせる喜び……あれはいいものだ!

 機体の見栄えがいいからこそ、フォトモードが欲しかった! ジオラマのような感じで機体を配置して撮影する簡易のものでもよかったので……いや、今からでも遅くはないので追加してください!

 リアル等身の機体と比べて手足こそ短いのですが、アクションの動きはしっかり再現されています。番組で何度も見たようなアクションを何度もこの手で操作できるわけです。そんな射撃攻撃と格闘攻撃を組み合わせて、オリジナルのコンボを生み出していくのも楽しいです。

 あとビーム・ライフルでも効果音(SE)が機体ごとに違うところはいいですね。アクションをした時、迫力の演出とともにおなじみのSEが聞こえるのはたまりません。キャラゲームなので当然と思いきや、そういうところで手を抜いているようなタイトル、わりとありますから。

 各機体にはロールが存在。ロールとはわかりやすく言うと役割のようなもので、“オールラウンダー”、“インファイター”、“シューター”の3つがあります。同じロールでも射撃や格闘、スぺシャルアタック(SPA)などの性能・特徴が異なるので、機体の操作感はまるで違います。

 発売後のオンラインマルチプレイではシューターが人気でしたが、その後のアップデートでロールアクションに手が加わり、どのロールも使いやすくなっています。

 使いやすい機体や強い機体を操作するのはもちろんですが、せっかくのガンダムゲームなので好みの機体を選べる環境になったのはうれしいですね。

名シーンやクロスオーバーシーンを見られる熱いシナリオがたまらない!

 本作では小隊長(プレイヤー)の所属するギャザーロード隊(GR隊)を取り巻くオリジナルの物語と原作の名シーンを再現した物語が展開。『ガンダム』の歴史データを管理する“G:ユニバース”に異常が発生したため、小隊長とGR隊に所属する“ユノ・アスタルト”、G:ユニバースの水先案内人となる“サクラ・スラッシュ”らは異常をきたした『ガンダム』の物語に介入して、正しい流れとは異なってしまった物語を元に戻すというのが主な目的になります。

 原作とは異なる物語が展開するということで、作品の枠を超えたクロスオーバーが生まれます。例えばデストロイガンダムの現れた市街地に、リゼルやシナンジュが出現したり、マスターを探すマリーダさんの駆るクシャトリヤの前にマスター・アジアが搭乗するマスターガンダムが登場したり、といった感じ。

 個人的に熱かったのは、クワトロ・バジーナとキラ・ヤマトに引っ張られるイベントが続く“宇宙の渦”。“仮面”に関係する敵が続いていたのですが、最後に出てきたのは……“まさかの彼”という展開でした。ここはぜひゲームで見てください。

 本作のシナリオを担当されているのは、『スーパーロボット大戦OG』シリーズや『無限のフロンティア』シリーズ、『NAMCO x CAPCOM』『PROJECT X ZONE』シリーズなどの作品を手掛けた森住惣一郎さん。オールスター作品のシナリオを数多く担当しており、世界が異なる人物の掛け合いや熱い展開はお手の物です。

 いっぽうで名シーンも楽しめるのが特徴。アイナとギニアスの掛け合いや、シン・アスカとアスラン・ザラのバトルなどなど、見逃せないシーンばかり。「鉄の子宮が必要だったのね……」とは名セリフですねえ。

 全部の『ガンダム』作品を知らなくても、G:ユニバースの案内人であるサクラ・スラッシュがミッションの背景を解説してくれるので安心です。

 さらに書いておきたいのはDLCの追加ミッションの豪華さ。キオ・アスノがガンダムAGE-FXで参戦し、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』のメンバーとともにハシュマルを倒すことになる“呪われし秘宝”、宇宙世紀のパイロットらと共闘する“神話の行き着く先”、騎士ガンダムがひたすらに勘違いを続ける“月と光の騎士”、第1世代のコロニー“ムーン・ムーン”を舞台に、妹を探しに来たジュドー・アーシタと、ムーンガンダムのストーリーが展開してくると思いきや、月から御大将が乱入してくるなど濃い展開の“月の禍つ神”。

 そして、グラハム・エーカーとヒイロ・ユイらと部隊を進めていく“破壊による再生”、ダバオに現れたホワイトベースと一年戦争時代のジオン軍らとの抗争が描かれる“運命の閃き”。

 “運命の閃き”では、一年戦争のガンダムたちとペーネロペーが組んで戦うのですが、後半でクェスが出てきて「大佐を困らせないでよ」と言ったり、一年戦争時代のアムロに「あんたちょっとセコいよ」と言ったりと愉快な展開ばかりでお気に入りです。ただΞ(クスィー)ガンダムを倒すのが大変なので、拡張パーツがガッツリ入手できるなど、さらなるご褒美が欲しかったですね。

 あとDLCのストーリーミッションはマップが大きく、物語が長いのでしっかり楽しめるのも特徴です。

やり込み要素が沼すぎてたまらない!

 本作の最終的な楽しみに、機体強化のやり込み要素があります。

 機体に装備させることでさまざまな効果を付与させられる“拡張パーツ”。どのパーツをつけるのかによって、使い心地がガラッと変わることが楽しく、ロールや機体特性にマッチするものを模索していく作業がたまりません。

 機体の得意部分を伸ばすのか不得意な部分をフォローするのか、相手の攻撃をいなすための効果を選ぶのか……性能を強化する値や割合だけでなく、ランダムで決まる効果も含めて、いい拡張パーツを求めるべく夜な夜なミッションを周回するのです。

 ここでポイントになるのはDLCのミッション。一部の強力なパーツは有料のミッションでのみ手に入るのですが、無料のミッションでも有用なパーツが入ります! むしろ、EXミッションの07、08あたりを回している人が多いくらい、使えるパーツが出るので狙っていきましょう。

 というか、シナリオを楽しみつつ、新機体の設計図が入るミッションと、高難度ミッション“EXミッション極”がセットになっているので、有料コンテンツは優良なコンテンツで買いなんです!

1作で終えるにはもったいない出来! 続編のためにプレイして!

 アップデートでバランスが調整され、プレイしやすくなったのですが、モビルアーマー戦のバランスは強いままで残してほしかったとも思います。なぜならば原作でもライバルたちとのバトルは激戦だったため。強敵を攻略することに楽しみがあり、倒した時の喜びがあると個人的には思うのです。もしくは序盤は倒しやすくして、ハードは難しさを残すという調整でもいいのかなと。

 そんな気になるところを差し引いても、良さがあってちゃんとおもしろい『バトルアライアンス』。だからこそ要素をやりつくしても、理想の拡張パーツを求めたり、まったり楽しんだりするべく、夜な夜なオンラインマルチをプレイしているわけです。

 タイトルが気になっているのであれば、セール時でもいいので購入してやっていただきたい! 楽しんだうえで、気になる部分は声を上げていただくことが次回作につながると思うわけです。正直、1作で終えるのにはもったいないタイトル。シナリオの構築が複雑ですし、収録などもあるため、すぐには出せないと思うのですが、シリーズ化してくれることを願っています。

 体験版もあるのですが、やれることや機体が増えてきてからが本当におもしろい部分になるので、ぜひ購入してプレイしてみてください。みんな、『バトアラ』ってとってもいいところだぞ。早く買ってこい!

©創通・サンライズ

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