サイゲ新作『ワールドフリッパー』発表。ピンボール×ドット絵が生み出す新感覚アクションの評価は?

セスタス原川
公開日時

 サイゲームスより11月27日配信予定のiOS/Android用アプリ『ワールドフリッパー』の試遊レポートをお届けします。

 本作は、タップ操作でフリッパーを動かし、キャラを弾いてぶつけながら敵を倒すアクションゲームです。

 そんな本作のメディア向け試遊会に参加してきましたので、実際にゲームをプレイした感想をお伝えしていきます。

※プレイ画面は開発中のものです。

三者三様の少年たちが数多の世界を大冒険!

 物語は、記憶をなくした少年・アルクと、世界を跳躍できる装置“ワールドフリッパー”を動かせる少女・ステラ、獣に変えられてしまった元勇者・ライトの3人が出会うことでスタート。

 魔王を止めるため、ライトを元の世界に返すため、そして外の世界を見るため、彼らの冒険が幕を開けます。


キャラクター

  • ▲アルク(声優:逢坂良太)
  • ▲ステラ(声優:相坂優歌)
  • ▲ライト(声優:稲川英里)

ストーリー

世界は繋がりました
行こう! 新しい世界へ!

少年と少女が出会った日。天は煌めき、無限の《世界》がその姿を現した。

そこは忘れられた街だった。記憶を無くした少年と、彼に付き添う謎の少女。
二人以外には何もない、小さな世界。

しかしその平穏は、閃光とともに破られる事となる。

かつての《勇者》を名乗る不思議な動物、ライトの出現。
彼を追って現れた《魔王の影》。
そして忘れられた街は鳴動し、少女の口から運命が告げられる。

「ワールドフリッパー、起動します」

天に拓かれた新世界に跳躍する力を得て
少年と少女と、一匹の冒険が始まる。


ピンボールでもなく普通のアクションでもない?

 本作はフリッパー(ピンボールの球を弾くパーツ)によってキャラクター(球)を動かすゲームが、他にもさまざまな操作やアクションがあることが特徴です。

 ゲームを実際にプレイしてみると、確かになるほど。空中でタップすれば攻撃対象へ向かって移動でき、場外に落ちてもダメージを受けるだけでゲームオーバーにはなりません。

 とはいえ、バンパーや反射角を利用するテクニックや、意外と思った方向に飛ばせないといったピンボールの醍醐味はきちんと残されています。そこにアクションゲーム的なスキルやヤクモノ(ピンボールにおけるオブジェクト)が加わった新鮮味を味わえるゲーム性になっています。

 他にも、具体的にどのような部分がおもしろさのカギを握っているのか。プレイした中で注目した部分を挙げていきましょう。

ドット絵中心のゲームグラフィック

 ゲーム中の立ち絵以外のデザインは、細かい四角で表現したドット絵が中心となっています。

 このデザインを採用した理由は、大人たちが懐かしさを感じながらプレイできるという狙いはもちろん、最近ではドット絵風のイラストはオシャレな表現として若い人たちにも受け入れられていることが1つ。

 また、昔を知らない子どもたちもゲームがきっかけでドット絵に触れることが増えているなど、昨今は懐かしいだけでなく幅広く受け入れてもらえる魅せ方の1つになっているということに着目した結果だそうです。

 一方で、立ち絵はかわいらしさを感じるイラストで描かれています。一見すると2種類のデザインが混在しているように見えますが、周りがドット絵であるからこそイラストの美麗さが際立っています。

  • ▲細かい動きはドット絵のキャラクターたちで表現し、トーク内容は立ち絵で伝える。この二重構造がいい味を出しています。

操作は簡単、ハマると快感!

 基本的な操作は、フリッパーをタップして動かし、キャラクターを敵にぶつけて攻撃するだけ。フリッパーで弾いたあと移動したいところをタップすると、その場所に体当たりする“ダッシュ”が行えます。

 フリッパーで弾いて、ダッシュで方向を修正し、体当たりでダメージを与えていくことがおおまかなゲームの流れです。

 キャラクターの動きはピンボールを元にしているので、壁や敵に当たるとはね返ります。これを利用して、一度で何度も敵に体当たりすることが攻略のカギであり、何度もはね返って攻撃する様子は見ているだけで爽快です。

 忙しい人向けにオート機能も搭載されており、周回が必要になった場合もらくらくプレイ可能です。

  • ▲コンボが一定数を超えると、通常より強力なパワーフリップが使えます。貫通力のある攻撃で一気に敵を倒すのもかなり気持ちいい……。

スキルの組み合わせで編成は無限大

 キャラクターは各ステージに3人まで連れていくことができ、補助的な役割を持つユニゾンキャラクターを各キャラクターに1人ずつ付けられます。

 つまり、1つの編成に6人まで組み込めるということ。キャラクターはそれぞれ属性が設定されているので、属性相性を意識して編成することが重要です。

 また、キャラクターにはスキルが備わっており、条件を満たしてスキルゲージをためることで発動できます。スキルは、極太のビームを照射するダメージスキルや、キャラクターに追加攻撃のオブジェクトが付いてまわるバフスキルなど、幅広く用意されています。

 さらにユニゾンキャラクターは、スキル発動時にメインキャラクターと“ユニゾン”して2つのスキルをあわせた合体技を発動させることができます。

 この組み合わせを考えることで、戦略の幅が大きく広がることでしょう。



  • ▲『シャドウバース』のアリサ、『グランブルーファンタジー』に登場するカリオストロやクラリスなど、サイゲームス作品の人気キャラクターたちも登場。

経験値を自由に振り分けてレベルアップ

 キャラクターはレベルに応じて強くなっていきますが、本作はゲームを遊んでいると“エクスポッド”という機械にも経験値がたまっていきます。

 経験値は好きなキャラクターに振り分けられる仕組みになっているため、途中で手に入れたキャラを育てるのもラクチン。バトルに参加したキャラクターが経験値を得るシステムよりも、柔軟にゲームをプレイできます。

 また、キャラが持つアビリティは、ツリーダイアグラム方式の“マナボード”で順々に獲得可能です。ドット絵で描かれたマナボードやエクスポッドはどこかほっこりするデザインで、育成については機能も見た目も文句ナシといったところ。

  • ▲武器を装備させてキャラクターをさらに強化! 装備は覚醒させることでより強力になります。

マルチプレイでみんなと遊ぼう

 本作は1人でも十分に楽しめますが、複数人で共闘するマルチプレイも見どころの1つ。試遊会では、実際に3人パーティを組んでマルチプレイを体験できました。

 マルチプレイは、全員で1体のボス討伐を目指します。パーティを組む時には、ルームを立てて友だちと遊ぶことも、ランダムマッチングで仲間を募集することも可能です。

 マルチプレイとソロプレイの大きな違いは、スキルのチェイン機能です。仲間のスキルにあわせてスキルを使うとチェインが発生し、4チェイン以上になると最後に特殊な攻撃が発動します。

 チェインが続けば続くほど最後の攻撃が強くなるので、プレイヤー3人×キャラクター3人で、合計9チェインを目指していきましょう。

  • ▲ボスの攻撃前には弱点が表示され、ここに攻撃を集中させるとボスの技を中断させられます。まさにチームワークの見せどころ!

 試遊会では顔を合わせてのマルチプレイだったので、「スキル使えます!」など声を掛けあってチェインを狙いやすく、協力しているという実感をより一層味わうことができました。

 かと言って普段のプレイでチェインができないわけではありません。仲間のスキル発動タイミングは右上のアイコンでわかるので、離れた場所で遊んでいても十分にチェインを狙えます。

 今回は用意してもらったレベルMAXキャラクターがそろったアカウントでマルチプレイに挑戦しましたが、それでもレベルの高いボスはかなりの苦戦を強いられました……。

 強力なボスを倒すには、個々の成長はもちろん仲間とのコンビネーションが必要不可欠なので、協力し甲斐のあるモードになっていることは間違いありません。

懐かしさ、新鮮さ、遊びやすさを備えた期待の新作!

 本作のポイントは、やはりプレイして数秒で理解できるゲーム性のわかりやすさ。ピンボールという誰もが知っている遊びを題材にしているため、極論を言えばチュートリアルを見なくても大丈夫なくらい直感的に遊べます。

 とはいえ、もちろんただのピンボールゲームではないことは前述した通り。ボールアクションにスキルや特殊行動などのアクションゲームらしさが加わり、新感覚のゲームとして完成されています。

 「ノンストップ体当たりアクション」というジャンルを始めて聞いた時にはいまいちピンと来なかったのですが、遊んだあとにはピンボールにもアクションにも当てはまらない、この呼び方がしっくりくると感じました。

 ちょっとした息抜き感覚で楽しめるような敷居の低い作品になっていますし、ゲーム離れしてしまったオトナ世代の方には懐かしい感じのドット絵に、グッと刺さるものがあるかも……?

 実は、試遊会前に「自信を持ってお送りするタイトル」という宣言があり、「さて、どんな粗が見つかるか……」と斜に構えていたのですが、蓋を開けてみればぐうの音も出ない完成度でした。

 筆者もイチオシの『ワールドフリッパー』の配信はもう間もなくスタート。ちょっと軽い気持ちで初めてみると意外とハマってしまう、そんな魅力を秘めた作品です。ぜひお試しあれ。

© Cygames, Inc. / Citail Inc.

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