どうかエリゼを“理由”にしないであげてください(アルフィン皇女)【軌跡シリーズ名言集】

Zenon
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 日本ファルコムの名作ストーリーRPG『軌跡』シリーズの名言集をお届けします。

 本記事で紹介するのは、『閃の軌跡II』に登場するキャラクター、アルフィン皇女のセリフ。本作の主人公・リィンに対し、彼女の親友であるエリゼを想いながら告げた名言を紹介していきましょう。

※本記事内には物語のネタバレを含む表現がありますので、ご注意ください。

どうかエリゼを“理由”にしないであげてください(アルフィン皇女)

●幕間 白銀の巨船(英雄伝説 閃の軌跡II)

 エレボニア帝国の皇族であり、双子のセドリック皇太子とともに“帝国の至宝”と呼ばれるほど美しく聡明で、民衆からの人気もあるアルフィン皇女。帝都の聖アストライア女学院に通う15歳の少女で(『閃II』時点)、主人公リィンの妹であるエリゼとは親友の間柄です。

 《貴族連合軍》が引き起こした帝国の内戦では、リィンの目の前で連れ去られ、貴族連合の旗艦である《パンタグリュエル》に乗せられていました。


  • ▲『閃II』物語の冒頭、アルティナによって連れ去られるアルフィン皇女とエリゼ。リィンは「絶対に取り戻してみせる」と誓います。

 その後、内戦により疲弊する帝国を渡り歩き、散り散りになった仲間を集めてきたリィンは、貴族連合を率いるカイエン公爵によって《パンタグリュエル》へと招待されました。《蒼の騎神》の起動者クロウとともに、《灰の騎神》を駆るリィンを仲間へ引き入れようという魂胆です。


 貴族連合に義はない。しかし、自分が手を貸すことで内戦が一日でも早く終わり、かつての日常が戻ってくるなら……と、リィンの心は静かに、でも確実に揺さぶられます。

 そんななか、主賓室を訪れたリィンはそこに囚われていた(VIP扱いですが)アルフィン皇女と再会を果たします。


 この半月のどれほど長かったことか。思わぬ再会に叫びながらリィンの胸へ飛び込むアルフィン皇女。


 一緒に連れ去られたエリゼは別の場所へと連れていかれ、ここにはいませんでした。アルフィン皇女と会えたのはよかったけど、最愛の妹の安否も気になるリィンは少し落胆気味。

 このあとどうするのかとリィンに尋ねると、意外にも「迷っている」と返事がありました。前述の通り、一日でも内戦を早く終わらせ、苦しむ人を減らすためなら。そしてアルフィン皇女やエリゼに不自由をかけている現状を放ってはおけないからと語ります。

 12年前にシュバルツァー家に引き取られ、エリゼの“兄”として過ごしてきたことで今のリィンがあるのは間違いありません。



 幼いころに起きた“鬼の力”の暴走の思い出。エリゼは怖かったはずなのに、変わらず接してきてくれたのが嬉しくて、「妹だけは守り抜いてみせる」と、その時に誓ったそうです。

 だからこそリィンは迷っているのだと語りました。その誓いを果たすためならば、信念を曲げてでもエリゼを優先し、貴族連合に協力するべきなのではないかと。

 そんな独白を聞いたアルフィン皇女は、強いまなざしと口調でリィンを叱咤します。「兄様、しっかりしてください!」と、まるでエリゼの気持ちを代弁するかのように。ここはプレイヤーとしても「ハッ」とさせられたのを覚えています。


 エリゼはリィンの“誓い”に対し、申し訳なさと心地よさを感じていたとのこと。大事な人が自分だけを優先してくれるとなれば、それは心地いいはずですよね。



 でもそれはエゴに過ぎないと気付き、エリゼはリィンが追ってこれない(?)女学院行きを決めます。その理由はほかにもあるけれど、リィンを無用の罪悪感で縛りたくないというのが一番の理由だったのだと、アルフィン皇女は教えてくれました。

 だから……とアルフィン皇女が続けて発したのが、今回の名言となります。





「どうかエリゼを“理由”にしないであげてください」

 エリゼの望みは、リィンが過去の罪悪感ゆえに自分を優先してくれることではなく、信念のままに行動してくれること。ゆえに、たとえリィンが“エリゼのため”という理由で信念を曲げて貴族連合に協力したところで、エリゼが喜ぶはずがない、とアルフィン皇女は諭します。



 そしてリィンは新たな境地に至ります。ここの「守っていたはずなのに……守られていたんだな」と、「師匠にもらった中伝……やっぱり早すぎたんだな」も、リィンの心情がこもったひと言として印象深いですね。

 気持ちを改めたリィンは、アルフィン皇女との逃避行(デートと言いたくなるような雰囲気……?)へ。(以下、ダイジェスト)。


 脱出経路のダクトへ先に入ろうとするアルフィン皇女(気付いてない)を止めるリィン。……どこかの捜査官とは違いますね。

 スパイ小説のようでドキドキすると語るアルフィン皇女。逃避行を楽しんですらいます。


 兄であるオリヴァルト皇子のライバル・《怪盗紳士》ブルブランと意気投合する様子も。


 高速で跳んだり走ったりする本格的な逃避行にドキドキが止まらない……というより、お姫様抱っこされていることに対して、ですね。この状況で甘い雰囲気を作る2人に《西風の旅団》のゼノもツッコまざるをえません。



 一流の猟兵団《西風の旅団》の守りを、分身を出す超高速の挙動で鮮やかに突破してみせたリィン。目を潤ませながら「もっと強く抱きついてもいいですか」と尋ねるお姫様は、完全に恋する女の子ですね。



 本日何度目かの“不埒な人”宣言されたリィン君は、お姫様抱っこから瞬時に片担ぎスタイルへ移行し、少し強引にアルティナを排除しました。


 “不埒”というワードに反応したアルフィン皇女から責められますが、出口が近かったので誤魔化しきれたようです。

 最後はオリヴァルト皇子から「逃避行を満喫していたようだね?」と冗談交じりに言われましたが、無事を確認し合います。

 いかがだったでしょうか。血がつながっていないからこそ、家族として、兄としてエリゼを優先しようとするリィンに対し、その場にいない親友に代わってその思い違いを叱りつけるアルフィン皇女の名言をお送りしました。

 シスコンを拗らせていることで有名なリィン君ですが、その根底にはただの愛情ではなく恩義みたいな感情もあって複雑なんですよね。妹の幸せのためなら一般人に奥義まで繰り出しちゃうくらいですから(『閃III』某エピソードより)。

 このエピソードはアルフィン皇女とエリゼの確固たる絆とともに、本当にリィンとエリゼは互いのことを想い合っているんだなと感じられるので、個人的にはとてもグッときたシーンになります。そして、アルフィンが冗談ではなく真にリィンに想いを寄せ始めたのもここからだったのかな、と思ったり。

 シリアスなものからコメディ的なものまで、軌跡シリーズにはほかにも数々の名言が存在します。今後もそれらを不定期にピックアップしてお届けしていく予定なので、お楽しみに!

※画面はPS4『英雄伝説 閃の軌跡II:改 -The Erebonian Civil War-』のものです。
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