『Here Comes Nico!(ニコが来た)』の優しい世界。ギスギスした時代だから、ニコニコ楽しくいやされたい【2022年インディーゲームおすすめ傑作選1】

まさん
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 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は2022年に発売された(移植、リメイクなども含む)オススメのインディーゲームを10連続で取り上げる特別企画をお届けします。

 まず最初のタイトルは、Nintendo SwitchとPC(Steam)で配信されている3Dアクション『Here Comes Niko!(ニコが来た!)』。PCでは昨年、Switchでは今年の9月1日に発売されたゲームです。今年はじめ、リアルでへこんでいた自分がいやされて優しい気持ちになれた作品で、ゲームとしてもやり込みがいがあってハマってしまった。そんな3Dアクションなんですよ。

 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

敵はいないし、ゲームオーバーもない!? 優しい世界でプロ友だちになろう!

 『Here Comes Nico!(ニコが来た)』は、ジャンプを駆使して高いところに上ったり、迫りくる敵を倒しながらステージをクリアする3Dアクション……ではありません!

 操作こそ3Dアクションなのですが、なんとこのゲームには敵が存在しないのです。高いところから落下してゲームオーバーになることもなければボス戦だってありません。なぜなら、このゲームの目的は敵を倒すことではないから。

 これは、とある理由でひとり暮らしを始めた主人公のニコが“プロ友だち”となり、人々と交流するゲームなのです。

 出会った人たちの話を聞き、ミニゲームで遊び、楽しく、明るく、元気にプロ友だちとして活動すればOK。お悩みを解決したり、お手伝いをしたりと、誰かのために頑張れば、必ず報酬としてのコインがもらえます。

 コインを一定数ためると次のエリアへの電車が開通し、どんどん新しい場所でお手伝いをしていく。優しくすればしただけ、優しさが返ってくるのです。

 え? そんなゲームが楽しいのかって? これがもう、本当に良くできているんですよ。暴力も死も敵を踏みつけて倒すこともない3Dアクションを、ここまで気に入るとは自分でも思いませんでした。

 壁に向かって連続でジャンプすれば、簡単に高所まで行けるニコの身体能力を生かしてあちこち飛び回り、ただ誰かのお願いを聞く。優しくすればしただけ、優しく返ってくる。素敵なゲームです。

 ニコはどんな時でも明るく笑顔ですが、自分自身にも悩みがあります。移動中の電車の中では、家族や友だちとの電話でそれが少しだけわかる場面も。

 ですが、仕事中は絶対に暗い顔をすることがありません。それは、あくまでもニコの悩み。電車から降りれば、プロ友だちとして楽しく明るいお仕事が始まります。

 辛いときはニコもプレイヤーも逃げていいし、誰かに優しくすれば、それは良いことになって返ってくる。当たり前にそうあって欲しいことをそう描いている3Dアクションなのです。

 敵も戦闘もいやらしいギミックもないのに、アクションとしても楽しいですし、キャラクターを動かして町の人たちを助けることに喜びがある。こんな3Dアクションがあったのですね。

 鉢植えのパズルやバレーボール。自分自身を釣り糸にくくりつけてから海にダイブして魚を釣る斬新な釣りなど、やり込み要素やミニゲームもいっぱい。翻訳で一部“龍”などの漢字が抜けてしまっているところはありますが、問題なく読めると思います。

 ゲームは遊びたいけど疲れている。でも、キャラクターを思いっきり動かしたい。そんなときに遊びたい作品です。

 傷ついているときは、ただただ優しい世界観に浸れる本作のような3Dアクションも必要だと思います。

 すべての要素を集めてやり込もうとすると大変ですが、あえてやらないのもアリ。クリアするだけなら収集要素はかなり緩いですし、すべて集めてもニコの境遇や悩みにハッキリした答えは用意されていません(一応、なんとなくわかる)。

 すべて集めるかどうかは自由。気に入ったらやり込めばいいのです。バカンスを楽しむように、ゆるくて素敵な世界でニコと一緒に遊びましょう!

『Here Comes Niko!(ニコが来た!)』商品概要
ハード:PC(Steam)、Nintendo Switch
ジャンル:アクション
メーカー:Gears for Breakfast(開発:Frog Vibes)
価格:各2,570円(税込)
※ダウンロード専売


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