『夢現Re:Master』吉岡麻耶さんが作ってみたいゲームは? 演じた大鳥あいの感想や物語について語る
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工画堂スタジオから、6月13日に発売されるPS4/PS Vita/Nintendo Switch(ダウンロード専用)/PC/Steam用ソフト『夢現Re:Master』。本作に出演する声優・吉岡麻耶さんへのインタビューを掲載します。
本作は、工画堂スタジオのしまりすさんちーむによる、ゲーム制作会社を描いたアドベンチャーゲーム。帝都東京の都心からほど近い街、“虹園寺(こうえんじ)”にある小さなゲーム開発会社“ユリイカソフト”を舞台に、ゲーム制作者や声優たちの努力と葛藤を描きます。
吉岡麻耶さんには、大鳥あいを演じる際に意識したことやキャラとの共通点、ゲームについてなどをお聞きしました。発売を楽しみにしている人、吉岡さんのファンはぜひご覧ください。
――先ほど、生放送にご出演されましたが、いかがでしたか?
すっごい楽しかったです。皆さんからもいろいろな反応があったのですが、楽しすぎて見られませんでした。
――あいちゃんの服での登場に、ファンも驚かれていました。
この衣装もすごくいい! 再現度がすごく高くて感動しました。靴もイメージ通りなので、また着る機会があればいいですね。
――演じられた大鳥あいについてお聞きします。あいはどのようなキャラですか?
ごくごく普通の女の子で、仲がよかったけど疎遠になっている妹・こころを助けるために、こころが働くゲーム会社を訪ねてきました。それまでは家事手伝いをしていたような子でしたが、妹と仲よくなれるきっかけになることを願い、田舎から出てきたというのがゲーム序盤の流れです。
――大鳥あいを見た時の印象は?
引っ込み思案でおどおどしているイメージだったんですが、予想よりも背が高いなと思いました(笑)。あとは、名前通りに愛らしくてかわいらしいキャラだなと。ピンクとグリーンの衣装も優しそうで、誰からも好かれそうだと感じました。
――ピンクとグリーンの衣装は吉岡さんもお好きだとか。
そうなんです! 私はお部屋もピンクとグリーンにまとめているくらいに癒しカラーで好き。色の感覚は共感できて「いい組み合わせだよね」と思いました。
――性格や行動理念については、いかがでしょう。
あいちゃんは基本すごくいい子で、演技を通じて学ぶことが多かったです。
――学んだというのは?
「こういう返し方をすると、こんなにカワイイのか!」って、勉強になりました(笑)。
冗談はおいておいて、引っ込み思案ではあるんですが、話が進むにつれて自分の考えを出すようになってからは、生き生きとして、シンクロしやすくなりました。そのため、収録を重ねるごとに演じやすくなりましたね。
――アフレコの序盤と終盤ではやりやすさが大きく違ったと。
アフレコの時期も関係するのですが、ストーリー上の立ち位置が大きいかもしれません。あいちゃんは個性が少なくて、どんな色にもなれるイメージ。その反面、ストーリーを進めていろいろなヒロインと接していくうちに、色が濃くなっていく感じがしました。結果的に、私も演じやすくなりました。
――アフレコは何回くらいあったのでしょうか?
13回……!? 毎回3~5時間収録しているので、ゲームのアフレコとしてはすごく長いですね。テンションがそこまで上がるキャラではないので、のどに負荷を感じたわけではありませんでしたが、それでも量は多かったと思います。
むしろ、序盤は妹のこころちゃんに冷たくされるので、精神的な負荷がすごかったのです(笑)。何を言っても冷たくあしらわれるので、「何をずっとしゃべっているんだろう」としょんぼりして帰ることが多かったです。
――本作はゲーム会社が舞台となっています。吉岡さんはゲーム会社に、どのようなイメージがありましたか?
仕事でかかわることが多いのですが、声優はできあがったものに声を入れるため、開発の表面的なことしか知りませんでした。ただ、今回の作品でいろいろなことを知り、「こんなに大変なんだな」としみじみ感じました。
(同席していた)みやざー:会社にもよりますし、時と場合にもよりますね。
――ケースバイケースですよね。
私たちは完成しているものを見るだけですが、完成直前にバグが見つかった時の絶望具合などは、知って複雑な気持ちになりました。専門用語はそこまで出てこないのですが、ゲームが作られていく過程を知れたので、興味深かったです。
――ゲームを普段遊ばれますか?
小さいころはゲームがヘタなのでそこまでプレイしませんでした。『マリオ』をやってもすぐに残機がなくなる(苦笑)。パーティゲームをやったら、一人だけやられて見ることになるんです。
最近は選択肢を選べば進んでいくゲームがあることを知ったので、ハマるようになりました。例えば恋愛アドベンチャーゲームとかもやりました。でも、コンプリート欲がすごくあるので、最後に本命のキャラを攻略して堪能します。
――吉岡さんの中に、ルールがあるんですね。
そのため、今回のゲームもそうやって味わいたかったのですが、台本の進行上は、一番クライマックスからの収録だったので、「私の楽しみ方とはちょっと違うな」と思いながらの収録でした。
(一同笑)
――台本を読んだ時にどのような感想を持ちましたか?
さっきも話した妹とのやり取りが印象的でした。演者としてやっているのですが、あいちゃんの気持ちになって演技をする。序盤はこころちゃんに響かない展開が続くので、心の届かないつらさをしみじみ感じました。
あとは、エンディングがおのおの印象的でした。コンプ欲の話ともかぶるのですが、全部の展開を知って台本を読むのかは迷いました。知って演じると、それを加味して演技できるのですが、あいちゃんと同じ目線ではなくなります。結果的には知って演じたのですが、最後まで悩んだところです。
――開発から指示されたことはありましたか?
あまりありませんでした。あいちゃんは私が演じていて、半分くらいは私個人が入っているのですが、制作陣の想いも入っているので、ドンドン言っていただいたほうが、個人的にはやりやすいんですよね。私がドM気質なので(笑)。
でも、「あいちゃんそのもの」と言っていただいたので、一緒にキャラを作れたと思いました。
――登場人物はモブに至るまで女性のみというところで苦労されたなどはありますか?
そこまで強く意識はしませんでしたね。たまたま声をかけているキャラが女性だった。別に男性がいる世界だったとしても、そこまで演技に違いはなかったと思います。キャラとして見た時に、自然に好きになりました。
――本作にはかけだしの声優のななちゃんが登場します。彼女はバイトをしつつ声優もしていますが、共感するところはありましたか?
ななちゃんはすごいですよね。声優をしていて、ゲーム会社にいて、バイトもしている。なんてできる子なんだと感じました。
私は、専門学校に入ったわけではなく、たまたま家の近くに養成所があって、通っているうちに声優になったので、バイトしながらとか、学生しながら声優を目指す、声優の仕事をするのは理解できます。
――あいちゃんは妹が好きなゲームを作るために奮闘します。誰かのために強く何かをしたいと思ったことはありますか?
……ないですね。いや、ウソです!(笑) ただ、私はプラス思考なので、誰かのために始めたことでも自分が楽しくなってしまう。結局、自分のプラスになるだろうと思っているので、「あの子のためにどうしても!」ということはそこまでないと思います。
私は一人っ子なんですが、もし大好きな妹がいて、困っていたら助けるだろうと思います。そのうえであいちゃんは強いと思います。田舎から出てきて、心を寄せたい妹が冷たくしてきたら、私ならばめげてしまいます。
――もし、吉岡さんがゲームを作るとしたら、どんなゲームにしますか?
難易度が低いゲームにします。あと、私が唯一クリアしたのが、声優を勉強しだした時に、友だちにオススメされた『ファイナルファンタジーIX』なんです。最後で号泣したんですが、そこからエンディングを見て、その世界を楽しめる体験が終わることが怖くなるようになりました。
そのあとで『ファイナルファンタジーX』と『ファイナルファンタジーX-2』も買っているんですが、エンディング直前でやめています。
――でも『X-2』を遊ばれたなら、『X』のエンディングの展開も知ってしまいますよね?
それはなんとなく察していたんですが、何も知らない気持ちでやりました(笑)。
RPGだと、エンディングはおそらく1つだと思うのですが、アドベンチャーゲームだとエンディングがたくさんある。それであればエンディングをもし1つ見ても、別のも見られる。そのため、とにかく簡単で、エンディングがたくさんあるタイトルを作りたいです!
――おいしいのを最後に残すということですが、吉岡さんが本作をプレイする際、最後に見たいルートはどれですか?
エンディングの落ち着きとしては、最後はこころルートがいいです。でも、そうなると最後までこころちゃんに冷たくされるので、1回クリアした後に、いろいろな子をクリアして、究極のエンディングがある2段階タイプが本当はいいんですよね。
――特に注目して欲しい描写やエピソードをお願いします。
やはりストーリーというか、ゲームを進めるとわかる“真相”です。だからすべてのエンディングを見て、この世界を隅から隅まで味わってほしいです。すべて見たら、もう一巡プレイしたくなるくらい深みがある。それは台本を読んだ時にも感じて、おもしろいと思いました。
すべてを知ると、普通にゲーム会社で皆が奮闘するだけでない、違う景色が見えてくると思うのでそこを楽しんでいただきたいです。よろしくお願いします!
(C)KOGADO STUDIO,INC.
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- メーカー: 工画堂スタジオ
- 対応機種: PS4
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- 発売日: 2019年6月13日
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