『どうする家康』2話感想。明かされる織田家でのトラウマ…負けるな、元康!

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 毎週日曜20時からNHKで放送の大河ドラマ『どうする家康』。第2回“兎と狼”のレビューをお届けします。

明かされる織田家でのトラウマ。負けるな、元康!

 前回の『どうする家康』第1回では、今川家の人質となっていた松平元康(後の徳川家康)の姿から物語が始まりました。

 ドラマの後半では、かの有名な桶狭間の戦いが起こり、今川義元が討ち死に。義元を討ち取った織田信長が、さらに兵を進めて元康のもとへ迫ってくるところで、第1回は終わりました。

 少し時を遡って、場面は元康(幼名は竹千代)が生まれた日に移ります。優しい両親の間に生まれ、周囲にも誕生を祝福されていた竹千代。

 このままこの両親のもとで育っていたなら、どんなに良かったことか。そう思うと、なんだか切なくなってしまいます。

 自国の両隣を強国に挟まれ、板挟みとなっていることを危ぶんだ父・広忠は、竹千代を安全な場所へ移すことを計画。子を思っての行動だったのでしょうが、これが裏目に出ることに。

 なんと竹千代は、移動の途中でさらわれ、織田家に囚われてしまいました。ここからが竹千代の、長く辛い人質生活のはじまりです。

 竹千代の身柄は織田信長が預かることになりますが、信長を含め周りにいる者たちはみな気性が荒く、粗暴なものばかり。竹千代も乱暴に扱われ、思わず「ここは地獄だ……」と嘆きます。

 それに対し、大きな笑い声を上げる信長。見ていて辛くなるシーンの連続です。まだ幼い頃に見知らぬ土地へ連れてこられ、見知らぬ人間に囲まれて、どんなに心細かったことか。

 それでも、現代に生きている私たちは、その後の徳川家康の活躍を知っています。この苦労が報われて、本当に良かった。そう考えると、まだしも救われる思いがします。

 まだまだ今の時点では頼りない元康ですから、少しもどかしく感じてしまうこともありますが、この後の成長を信じて見守っていきたい気持ちでいっぱいです。

元康の成長が光る! 覚悟を決めた男の姿

 さて、そんなトラウマともいうべき回想シーンを終えて、場面はもとの時代へ戻ります。

 目前まで迫っていた織田軍は、何事もなかったかのように兵を引いていきました。それに乗じて、元康たちは故郷へ戻ることを決意します。

 しかし、岡崎に戻りたい家臣たちと、駿府へ戻りたい元康のあいだで意見が割れてしまい、一行はバラバラに。さらに追い打ちをかけるように、松平昌久による襲撃を受けてしまいます。

 このだまし討ちのようなやり方に、戦国の世の厳しさを改めて突きつけられた気がしました。

 激しい銃撃を受け、命からがら逃げてきた元康たち。負傷した兵士の姿を見て、元康は自分の責任を感じ、切腹をしようとします。

 その場に偶然居合わせた本多忠勝は、それを見て介錯をしようと名乗り出ます。死を目前にして、初めて本音をぶつけ合うことで、二人の関係性にも少しずつ変化が。

 元康自身も覚悟を決め、松平昌久に毅然と立ち向かいます。第1回での情けない姿と比べると、とても頼もしくなったその様子に、筆者は感動すら覚えました。

 自信に満ちた元康の姿は、少しずつ周囲の人々へも変化を与えていきます。この背中になら付いて行きたい、と思わせる何かがあるのでしょう。

 まだまだ人の見ていないところでは、頼りない面もありますが、次回からの成長にさらに期待が高まりますね。

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