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『ロマンシング サガ3』先行プレイレポート! 2人のライターが新生した名作RPGの見どころを語る【電撃PS】

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 スクウェア・エニックスが2019年11月11日に発売するPS4/PS Vita/Nintendo Switch/Xbox One/PC(Windows10/Steam)/iOS/Android用ソフト『ロマンシング サガ3』HDリマスター版(以下、『ロマサガ3』)。

 オリジナル版をプレイしていないRPG好きライターと、『サガ』シリーズを愛してやまないライターの2人が、PlayStation 4版をプレイしてみて、それぞれの視点からのプレイインプレッションをお届けしていきます。

 本作は、1995年にスーパーファミコンで発売された『ロマンシング サガ3』初となるHDリマスター版。冒険に挑む順番や物語の展開がプレイヤーによって変化する“フリーシナリオ”や、戦闘中に新たな技を習得する“閃き”など、自由度の高さと戦闘の奥深さをあわせ持った『ロマサガ』シリーズの集大成ともいえるシステムが搭載されています。

 8人の主人公をはじめとするキャラクターたちの人気も高く、電撃オンラインで行った歴代シリーズの人気投票でも1位を獲得! 現在でも、シリーズ屈指の人気を誇るタイトルとなっています。

 HDリマスター版ではオリジナル版の『ロマサガ3』を丁寧に踏襲しつつ、背景などのグラフィックやUIをHD画質にあわせて一新。オリジナル版では語られなかったエピソードが語られる新ダンジョン"暗闇の迷宮"が追加されているなど、往年の『ロマサガ3』の魅力を損なうことなく、現代に合わせてブラッシュアップ!

 シリーズを遊び込んだ長年のファンはもとより、本作から初めて『サガ』シリーズに触れるユーザーまで、幅広い層が楽しめる内容となっています。

  • ▲新モンスターとのバトルや、キャラクターたちの新エピソードが楽しめる

自由度の高さと探索する楽しさが懐かしい!【はち】

 タイトルや『ロード・オブ・ヴァーミリオン』などとのコラボでキャラクターは知っていたものの、今までプレイしたことのなかった『ロマンシング サガ3』。今回HDリマスター版がPS4など、複数のプラットフォームで発売されるということで、さっそくプレイさせてもらいました。

 誰を選ぶか、どんな行動をとるか……プレイヤーの選択しだいで可能性が無限に広がる究極の“フリーシナリオ”RPGということで、いったいどのような部分が“フリー”なのかはまだわかりませんが、とにかくプレイを開始!

 スタートすると追加コンテンツ“あり”と“なし”が選択できますが、せっかくなので追加コンテンツありで始めてみます。続いて主人公8人のなかから1人を選びます。こんなに主人公がいると迷うに決まってますよね。決められない!!

 15分ほど悩んで、ロアーヌ貴族カタリナ・ラウランに決定。主人公の1人モニカの侍女で護衛士でもある、冷静沈着な剣士だそうです。さらに得意な武器も選べるようで、この時点でかなりの自由度の高さを感じて驚きました。

  • ▲もちろん名前も変更可能。好きな名前にしちゃいましょう!

 物語が始まると、なにやら重苦しい雰囲気……。詳しいことはわかりませんが、何やらロアーヌの君主ミカエルの座を狙っている怪しい人物が(こちらも主人公の1人)! それを聞いてしまったカタリナがお仕えするモニカ様は、外出中のミカエルさんのもとへ向かってしまいました。

 残されたカタリナはというと、怪しい人物側の兵に囚われてしまいます。しばらく経つとミカエルさんやモニカ様が帰還して、カタリナも解放。次のシーンではモニカ様が見知らぬほかの主人公(私の選ばなかった主人公キャラクター)たちにお礼を言っているではありませんか!

  • ▲ボイスはないのですが、笑い声が聞こえてくるような悪役の笑いっぷり!

 「え? 私(カタリナ)が捕まっている間に何があったの……?」。おそらくほかの主人公を選んだ場合は、まるで違う物語が楽しめるのではないのでしょうか? 非常に気になるので、トーマスでもここまでプレイしてみることに。

 すると、カタリナとはまるで違い、馬が走らなくなったモニカ様を助けるストーリーが展開。こ、これがフリーシナリオか……序盤ですでに8人ぶんの物語が気になる気になる。

  • ▲サラやユリアンなどの主人公も合流していました。それぞれがどんな行動をしていて、メインのシナリオへとつながっていくのかが知りたくなります。

 ということで、ハプニングは一旦落着。ミカエルさんがカタリナのもとへやってきました。するとなんだか、いい雰囲気……2人はそういう関係だったの!? と、キュンとしていました……が、じつはミカエルさんは偽物! カタリナはダマされて、ロアーヌの宝剣マスカレイドを奪われるという大失態をおかしてしまうのです!!

 宝剣マスカレイドを取り戻すため、髪をばっさり切って旅に出るカタリナさん。いつも冷静な彼女がダマされてしまうとは、ホレた弱みというやつでしょうか? すごく大人なストーリーに、さらに驚かされます。

 さて、こうして冒険が始まったわけですが……どこへ行けばいいのかさっぱりわからない! この感覚すごく久しぶり!! このころのゲームといえば、ミニマップなどで“次はココへ行こう”などという指示があったりしましたが、この『ロマンシング サガ3』はストーリーこそ確認できるものの、街の人に話を聞いたり、自分で隅々まで探索することで、冒険するエリアも広がり、ストーリーを進めていくことになります。

 「あー! 次はココだったのか~」という発見や、街の人だと思って話しかけたら仲間になったりして、さらに驚きの連続! 仲間になるならないも、どうやらプレイヤーしだい。ここでも、フリーシナリオの魅力を実感させられました。

  • ▲やっと手がかりを見つけたときの喜びはクセになる!
  • ▲バトルはターンごとの行動をコマンド選択していくオーソドックスなもの。陣形を変えることで敵の攻撃を受けにくくなったり、さまざまなメリットが!

 町を4つほど冒険して、一番気になったキャラクターは怪傑ロビン。人々を助ける謎の覆面男で、登場するたびに流れるBGMが頭から離れなくなります。彼はいったい何者なんでしょうか? いつか仲間にできるたらうれしいですが、まだまだ先のことになりそうです。

 ここまでプレイして、プレイヤーの選択でストーリーや仲間が変化するため、自分だけの物語がつむがれていく楽しさをひしひしと感じました。メインのシナリオへと続く、主人公8人の視点での物語を見ることができるのは、私にとってはすごく新鮮! 何度も繰り返しプレイしたくなること間違いナシなので、初めて本作をプレイするという方も、ぜひこの自分の物語がつむがれている感覚を味わってみてもらいたいです。

HDリマスター版は、とにかく最高の大大大大大大大大名サ~~~~ク!【まさん】

 「まあ、私の大好きな『ロマサガ3』をHDリマスターしてくれたんですね。河津さんアリガトウ。お礼に熱いキッスを!」……というわけで、えーと、何がというわけなのかはよくわかりませんが、やっとサガファン待望の『ロマサガ3』HDリマスターが出ますね!

 みなさんも、ちゃんと移植されているのか? 追加要素がどうなっているのか? 気になっているところは多いでしょう。今回はいち早くPlayStation 4版に触れることができたので、1ファンとしてガッツリ遊んできたレポートをお届けしたいと思います。

あの名作がHDリマスターでさらに立派になりやがって……もう一度やってみよう!

 さて、実際にゲームを始めて最初に思ったのは、本当に"キレイになった『ロマサガ3』"というだということ。キャラクターのドット絵はそのままで、背景をキレイにするのは『ロマンシング サガ2』(以下『ロマサガ2』)と同じHDリマスター化の手法なのですが、とてもしっくりきています。

 よくあるキャラをキレイにしただけのHDリマスターとは違って、昔のイメージが崩れていません。背景の描きなおしも元のイメージを損なわず、脳内のイメージをそのままアップデートしたような美しさ。大事に作られていて好印象です。

  • ▲ポドールイやランスなどの雪に覆われた町もキレイ。季節感のある場所は、とくにHDリマスター化の恩恵を感じます。オリジナル版のころからHD並の画質だったのではないかという錯覚を抱きそうなほど。

 なお、今回も『ロマサガ2』のHDリマスター版と同様に、ゲーム開始時に追加コンテンツの有無を選べるのですが、ぶっちゃけ追加アリを選んだほうがいいです。

 追加部分は“暗闇の迷宮”として独立していますし、追加要素を軽く遊んだ限りでは往年のイメージを壊すような悪い追加ではありませんでした。それに、町長のイベントが……おっと、コレはあとでお話ししますね。

 よし、前提となる部分は語ったのでさっそく遊ぶぞ~! 主人公は誰にしようかな? 昔、初めて『ロマサガ3』を買って遊んだときはトーマスを選んだんだよな~。う~ん……でも、今回はエレンに斧を振るってほしいので、エレンでスタートすることにします。体術が得意武器なんて納得できない!

 まあ、それはともかく、基本的には誰を選んでもベースとなる大筋は変わらないのが『ロマサガ3』のいいところですよね。どの主人公を選んでもよいし、細かい部分が気になるなら周回も楽しめる。人気が高いのもうなずけます。

  • ▲初心者は、ほかの主人公だと仲間にできないカタリナや、あとはユリアン、トーマスあたりがオススメかもしれません。

 え? サラでラスボスまでプレイしろ? ハハハハ。経験者ならちょっと回避したくなる人も多いと思いますが、でもご安心を! 今回は”NEW GAME+”があるので、もし詰まってしまった場合でも、引き継いでやり直せます! この主人公よりアッチがよかった……なんて人も、引き継いでやり直せる親切設計。なので、気にせずに好きなキャラで始めましょう。

ウワサどおり、いや、ウワサ以上におもしろいフリーシナリオだ

 『ロマサガ3』の魅力とひと口に言ってもいろいろありますが、やはり自由過ぎるフリーシナリオが一番の魅力ではないでしょうか。序盤のロアーヌ襲撃イベントが終われば、ほぼ自由。どこへ行くにも誰と出会うのも、何をするのもプレイヤーしだいです。

 自分が選んだエレンの場合は、トーマスたちと一緒にピドナへ行くか、それともハリードとツヴァイクへ向かうかで、オープニングイベント後についてくるキャラクターが変わります。

  • ▲自分はハリードとエレンの組み合わせが大好きなのですが、今回はピドナへ向かうトーマスに同行。ピドナへ行けば、序盤からほかの町にも行きやすいですからね。

 そしてもう、ここからは本当に自由。どのイベントを先にやっても誰にも怒られません。仲間にするのもしないのも、誰かと別れるのも自由。これが『ロマサガ3』ですよ!

  • ▲誰を仲間にしてもいいのですが、町をうろついている家出娘と酒場にいる詩人は、条件を満たさないと仲間からはずれません。

 プレイヤーが行ける場所は、街の住人から新しい町を教えてもらうか、船で訪れることで増えていきます。まだイベントが起きないような地域に行こうが誰も止めてきません。自分の行き先は自分で決める!

 今回は、メニュー画面の”冒険記”で、自分が見たイベントの流れを確認できるので、もし何をしたらいいか忘れてしまっても大丈夫。今は過去の攻略本や攻略サイトもネット上にあふれていて、先人の知恵に頼って遊ぶ手もありますが、じっくり探索しながら進めていくおもしろさも、本作でぜひ感じてほしいですね。

  • ▲新しい町が出る条件を見たすと、地図に地名が出現。それ以降、いつでも地図から行けるようになります。どんどん新しい町に行って、序盤で地図を埋めてしまうのもアリですよ。

 まあ、ぶっちゃけ1周目は何も情報を入れずに試行錯誤するのが楽しいんですけどね。氷湖の主にいきなり挑んで泣きを見るのもよし! そもそも、なぜかイベントが発生しないな……と、ハリードで首をかしげるのもよし!

 ナジュ砂漠に迷い込んじゃって、わけもわからずうろつき、泣きながら神王の塔に自力で迷い込むのもよし! 自由に冒険しちゃってください。

 いや~それにしても、あらためて遊ぶと、町の人の何気ない会話で世界観がしっかり伝わってきて、ストーリーが記憶よりも数倍おもしろい! 大人になった今遊んだからこそ発見できる喜びがありました。300年後を舞台にしたスマートフォン向けRPG『ロマンシング サガ リ・ユニバース』が出るのも納得するくらい、設定が作り込まれてることがよくわかります。

血と汗と涙と王家の指輪をヤーマスの店に流せ……!

 フリーシナリオの次はバトル……と行きたいところですが、その前にちょっと『ロマサガ3』経験者向けのお話しをしましょう。やっぱりみなさん、どこまでオリジナル版でできたことが再現されているのか気になりますよね? 私もなんですよ! なので、早速魔王殿に向かってみました。そう、みなさんご存知“王家の指輪稼ぎ”のためです。

 『ロマサガ3』では、知っていると便利なお金稼ぎの技として"王家の指輪を2,500オーラムで売って、10オーラムで買い戻す"というテクニックがあります。こういうユーザーに有利な裏技ができるのか、試してみたくなるじゃないですか。はい、試してみました。

 魔王殿で「指輪を……(ヤーマスの店で売って買い戻すといいぞ)」というアラケスからのメッセージを受信したら、すぐさまランスへGO! 聖王家の当主から王家の指輪をもらえば準備万端。さあ、指輪を売るぞ~。

  • ▲“王家の指輪”を持ってヤーマスの店に入り、指輪を2,500オーラムで売ると……?

 やったー! 2,500オーラムで売った王家の指輪が、きれいな指輪になって10オーラムで買い戻せる! こういう過去にできたお金稼ぎが、ちゃんとできるのはうれしいですね~。

 本当にプレイした感覚は昔の『ロマサガ3』のままだなあ……。ほかにも試したいテクニックはありますが、そろそろ脱線しすぎて怒られそうなので、ゲームそのものの魅力に話を戻しましょう。

素晴らしいバトルだったぞ! いやー動いた、動いた

 『ロマサガ3』の魅力を語るなら、戦闘中に技を覚える”閃き”をはずすことはできません。もちろん、バトルの楽しさも健在です。ボス戦でひらめく瞬間や見切る瞬間の熱さは言うにおよばず、今回はボスがアニメーションするのがグッド!

 片足でケンケンしながら画面端からやってくるアラケスの足腰の強さや、グネングネン動いて妖艶なビューネイなど、グニグニ動く四魔貴族の姿に感動しきり。ドット絵のボスが違和感なくニュルニュル動いている……最高ですね!

  • ▲バトルの楽しさは健在ですが、敵の強さも健在。“大回転”で半壊になる我がパーティを見て、20数年ぶりに四魔貴族の恐ろしさを思い出しました。

 まあ、動きに感動している間にあっさり負けたのですが……。『ロマサガ3』はシリーズのなかでもプレイしやすいほうだとはいえ、やっぱりそこは『サガ』。しっかり技を覚えたり、相手が使ってくる技の“見切り”を修得して、強くなってから挑まないと勝てませんね、ハハハハ!!

 でも、四魔貴族たちはとても優しいので、彼らに負けた場合はダンジョンの入口まで帰してくれます。『サガ』とは思えない優しさです。無傷で返してくれるので、ついつい勝てないのに何度も挑んで、強い技を覚えたくなります。ボスや中ボスを道場替わりにして鍛えるのが楽しいんですよね。

 今回はデータ引き継ぎの“NEW GAME+”もあるし、後述する"暗闇の迷宮"にも強敵が出るので、オリジナル版より鍛えるメリットが大きい! アスラの話はあえてしませんよ。

  • ▲最も戦いやすいアラケスに勝てないようでは、四魔貴族の誰にも勝てません。ブレードロールを見切って出直してこなければ……!

 最初はどうやって勝つのか絶望するようなボスでも、陣形を意識したり、技の見切りを装備していったりと、準備してリベンジするのも醍醐味です。というわけでブレードロールを見切り、回復術を装備してリベンジ。覚えたばかりのマキ割ダイナミックでカチ割ってやる!

  • ▲ちなみに、私は攻撃力が上がる“スペキュレイション”が一番好きな陣形です。

 その後も、うぉお~! ビューネイ! ビューネイとの空中戦だ~! と1人で盛り上がりながら編集部で遊び続け、ただファンが楽しんでいるだけみたいになってきた自分。昔オリジナル版を散々遊び込んだんですけど、あらためて遊んでも、本当におもしろい。『ロマサガ3』ってよくできてるな……。

  • ▲ブレードロールを閃いて、自分のテンションがアップ。でも、あっさり負けたうえに特別な空中戦だからゲームオーバー。このくやしさも“サガ”なんですよね。

これが新要素か。なかなかいいもんだな

 そうそう。HDリマスター版は、ただ過去の作品を移植しただけではありません。新ダンジョン"暗闇の迷宮"や、一部のイベントに追加があるなど、ちょっとした新要素があるのも明らかになっています。

 はい。そんなわけで探してみました新要素! 「情報を入れずに自分の目で見たい!」という人は、ココから新要素に触れるので、読まずに飛ばしちゃってOKです。ゲームを買って自分で確かめてみましょう。

 では、覚悟はいいですか? こほん。やはり、まずはみなさんが気になるキドラントの町長からいきますか。ファンの間では有名な町長のイベントにあるというウワサの追加要素。気になりますよね? 自分はもう真っ先に見ようと思って、ねこいらずを持ってニーナを助けに突撃してきました。いざ、町長のもとへ! 本当に新しいイベントはあるのか!?

 あっ、み、見たことがない○○が! こちらはぜひみなさんの目で確かめてほしいのですが、非常に“サガ”らしい展開!! 違和感もなく、すごく本作らしい追加イベントというか……『ロマサガ3』をプレイしたことがある人は、絶対見ておくべきでしょう。あんなん笑うわっ!!

 そして次に、追加要素の一番の目玉である"暗闇の迷宮"ですね。この迷宮、てっきりクリア後に開放されるような隠しダンジョンだと思ったら、かなり早い段階で行けます。出す条件も、普通に遊んでいればわかるレベル。

 何より驚いたのが迷宮の構造でした。じつは、四魔貴族を倒してアビスゲートを閉じるごとに奥の階層にいける仕組みになっているのですが、途中の階からショートカットできるんですよ。本編を進めつつ、ちょこちょこと探索できるのです。親切じゃない?

 迷宮内では断片的に人物の想い出が語られ、特定の地点に対象となる人物を連れて行くと、その人物のイベントが回想シーンとして挟まります。ボス戦もあるので油断はできませんが、勝つとよいことが……。

 今のところ公式の発表で明らかになっているのはハリードとユリアンなのですが、主人公たち以外にも、暗闇の迷宮でイベントがあるキャラクターがいます。たぶん、断片的な声が聞こえてきた時点で『ロマサガ3』をやり込んでいる人なら気づくはず。

 さて、いろいろと語ってきましたし、まだまだ語り足りないのですが、いったんここらへんでお開きとしましょう。トレードやマスコンバットのようなミニゲーム。ロビンのような個性的な仲間。語ってない魅力的な要素が盛りだくさんのゲームなのですが、あとは実際に遊んでもらったほうがいいですから。

 今回遊んでみて思ったのは、本当に心から安心できるくらい『ロマサガ3』だということでした。製品版も買う予定ですが、驚くほどにオリジナル版の感覚そのままです。もちろん、いい方向にブラッシュアップされてるので、厳密に言えばオリジナル版そのままではないのですが、プレイした感覚は古きよき『ロマサガ3』そのもの。往年のファンなら確実に満足できると思います。

 でも個人的には何より、初めての方に遊んでもらいたいです。戦闘システムやフリーシナリオ、キャラの個性など、いわゆる『サガ』的なイメージの集大成が『ロマサガ3』なんですよ。バランスも尖り過ぎず、優しすぎずで『サガ』入門としてもオススメできます。HDリマスターはよいきっかけだと思うので、ぜひ遊んでみてください!

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ILLUSTRATION: TOMOMI KOBAYASHI

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