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母親が失踪した真相を探す謎解きゲーム『The Star Named EOS』をレビュー【電撃インディー#389】

紅葉つかさ
公開日時

 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回はアカツキ台湾の謎解きゲーム『The Star Named EOS』を紹介します。なお、プレイしたものはDEMO版となります。

 DEMO版は2023年2月7日3:00〜14日3:00(日本時間)の期間、無料でダウンロードできる予定です。

※本記事内にはDEMO版のネタバレを含む要素がありますので、ご注意ください。

 電撃オンラインでは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

行方不明の母親の足跡をたどる物語

 本作は、写真を通して母親が失踪した真相を探す謎解きゲームです。プレイヤーは、若き写真家の“Dei”として、過去に母親が送ってくれた写真や手紙から、記憶を思い出すように足跡をたどっていきます。


  • ▲記憶を思い出すという演出からなのか、母親の顔が映し出されないようになっていました。

 ストーリーの序盤では、“Dei”は母親が失踪していることについて、あまり重く感じている様子は見られません。どこか他人事のように思っているようにも見えました。

 そんなこともあって、親子の仲はあまり良くなかったのかとも思いましたが、母親からの手紙やプレゼントしてもらったカメラを大切に扱っていることから、それは間違っているようでしたね。何か理由があって忘れているということでしょうか。 


 また、背景などは手描きとなっており、どこか温かみを感じられるようなタッチになっていました。温かみのある背景と母親のことを他人事のように扱っている冷たさが非常にちぐはぐな感じがしましたが、過去の記憶をたどり、母親が失踪した真相に近づいていけば、受ける印象が変わっていくのでしょうか。ストーリーは、非常に気になる始まり方でしたね。

  • ▲部屋には仲が良かったことをあらわすようなものが残っています。

母親が送ってくれた写真を再現

 ストーリーは、母親が送ってくれた写真を再現して、自分が持つカメラで写真を撮影することで進行していきます。

 再現するためには、似たような場所で置物やカーテンなどを適切な位置に配置する必要があります。ただし、ストーリーが始まる“Dei”がいる部屋では、再現できそうな場所はありますが、植木鉢に花がなかったり、カーテンがなかったりと状況の再現は難しそう。そこで、部屋の中を探して、再現に使えそうなものがないか探すことになります。


 そこで、机の中や棚を調べることになるのですが、そこではさまざまな謎が待ち受けています。

 謎は特定の順番で操作するものや、記号、パスワードをそろえるものなど、たくさんの種類が用意されています。



 謎解きと言えば、ひとつの謎を解いて入手したものや見ることができるようになったものには、違う謎に使用したり、ヒントが記されているものもあります。


 つまり、謎を解くことができないときは、その謎を解くのに必要な情報が集まっていなくて解けないという可能性があるわけです。なので、謎が解けない場合はほかの謎から解いていくのがいいかもしれません。

 ひとつの場所に複数の謎があり、謎を解く順番は自由に決めることができるので、解けなかったらひとまず諦めて違うものに挑戦する。そうしていくことで、最終的には、解けなかった謎のヒントなどが集まり、すべての謎を解くことができるようになっています。


 また、謎を解いていけば違う謎のヒントを得られることもありますが、ヒント自体は謎とは関係ない場所に用意されていることもあります。壁に貼られた写真やポスターなどに隠されていることもあり、謎解きに詰まったときには、違う謎に挑戦するだけではなく、まわりを見渡してみることで新たなヒントなどを見つけられる場合もあります。

  • ▲謎解きに詰まったときにふと違う場所を見ることでヒントを見つけられることもありました。

  • ▲入手したものはいつでも確認して使用することができます。

 本作では、母親の写真を再現して記憶をたどることで、母親の失踪を探る物語となっています。母親の手紙や写真から親子仲は悪くなさそうなのに、“Dei”はなぜか他人事のように見えるのも、ストーリーが進めば明らかになっていくのかと考えれば、非常に気になります。


 本作の謎はすぐ解けるものもあれば、少し考えさせられるものなどありますが、全体的に簡単すぎず難しすぎない難易度になっており、謎解きゲームが苦手な人でも楽しめる内容だと感じました。

 ストーリーを進めるために必要な謎解きもそこまで難しいものではないので、ぜひ一度遊んでみてはいかがでしょうか。


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