『どうする家康』5話感想。正信の妙案“瀬名奪還作戦”がとある密告で失敗だなんて…

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 毎週日曜20時からNHKで放送の大河ドラマ『どうする家康』。第5回“瀬名奪還作戦”のレビューをお届けします。

作戦実行部隊として服部一党が登場! しかし頼りない感じが否めない……?

 前回、駿府に捕らえられている瀬名や子どもを取り戻そうと決意した元康。第5話では救出作戦を実行するために、奇策を得意とする本多正信の力を借りることにします。

 正信の考えた案とは、伊賀忍者の服部一党を使って、こっそり瀬名たちを奪還するというもの。そこでさっそく正信は頭領の服部半蔵を半ば強引に誘い出し、総勢28名の服部一党が集結します。しかし集まったメンバーはなんとも貧相で統一感の取れていない者たち……。「このメンツで本当に作戦が成功するのか?」と思わず疑ってしまうようなメンバーで、不安が拭えません。

 そんな中、作戦は着々と進んでいき、服部一党のメンバーは瀬名の侍女・たねに接触。今川氏真たちにバレない形で、元康の書いた“忍びが助けに行く”というメモを瀬名へ届けることに成功します。

 そして救出作戦を知った瀬名はすぐさまその伝言を両親に明かし、関口一家で出奔しようと説得しますが、母の巴は猛反対。というのも、どのような形であれ、これまで仕えてきた今川家を裏切ることになるからです。

 しかし夫である氏純の「わしらが今川様に見限られておるのじゃ。そしてワシは今川家がかつてのように立ち上がることは、もうないと思うておる」という言葉を聞いて、元康のところへ行くことを決心します。

奪還作戦が今川勢に筒抜けに……一体なぜ?

 そうして奪還作戦当日。夜に今川領への侵入を試みようとした服部一党でしたが、なぜか氏真の家来たちが万全の態勢で待ち受けており、多くの犠牲者が出てしまいました。頭領である半蔵は仲間が命を張って守ってくれたため、なんとか逃げ出すことができたものの、結果として作戦は失敗。なぜ作戦が今川勢にバレてしまったのでしょうか。

 実は巴がお田鶴に作戦を打ち明けていたことが原因でした。お田鶴は兄の鵜殿長照から指示を受け、関口家か何か企んでいないかを探るスパイだったのです。もちろん巴自身は関口家を裏切るつもりはなく、古くから一緒に過ごしてきたお田鶴にひと言別れを言うために作戦を話してしまったそう…。

 巴のせいで元康たちの作戦がバレてしまったことには変わりありませんが、巴の気持ちも分かるため、なんとも悔やまれるシーンでした。

 その後、出奔しようとしていた関口一家に対して氏真は死罪を言い渡します。作戦を今川勢に伝えたお田鶴は「ひと時の気の迷いによる過ちなので、寛大な処分を」と関口家を必死にフォローしますが、他の者に示しがつかないという理由で氏真の宣言は覆りません。死罪はお田鶴の密告が原因ではあるものの、彼女自身もまた“完全に悪人”というわけではないようです。

 奪還作戦は失敗に終わり、最悪の事態を招いてしまった第5話。元康たちが絶望に暮れる中、正信と半蔵はまだ瀬名たちの救出を諦めていない様子でした。果たして新たな策で無事助け出すことができるのか、次回の展開にもぜひ注目していきたいですね。

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