【レビュー】ラハールが『ディスガイア7』に乱入! ストーリーが熱く、稼ぎにも役立つDLCを高評価ッス!

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 日本一ソフトウェアがPS4/PS5/Nintendo Switchで発売中の『魔界戦記ディスガイア7』。1月26日の発売から、多くのプレイヤーに遊ばれています。

 本記事では、実際にプレイした感想とともに、本作の魅力や特徴、加えて2月2日に配信されたDLC第1弾、2月16日に配信されるDLC第2弾の紹介をお届けします。

 『魔界戦記ディスガイア』シリーズは、“史上最凶のやり込み”と独特な世界観が魅力のシミュレーションRPG。マス目状に設定されたステージを、プレイヤーが育てたユニットを動かして、ターン制のバトルを繰り広げます。

 本作は『ディスガイア』シリーズの最新作。前作『6』から引き継がれた要素はもちろん、新たな要素が盛りだくさんの作品です。和風の魔界・日ノ本魔界群を舞台に、はぐれ武士のフジ、アパレル会社の社長・ピリリカなど、魅力的なキャラクターが物語を盛り上げていきます。

 本記事では、実際にゲームを遊んで、楽しかった部分、ハマった部分などを紹介。記事後半には、DLC(ダウンロードコンテンツ)の内容を紹介していきます。

 なお、本記事ではネタバレを極力避け、ストーリーに関するネタバレやクリア後のステージなどは掲載していません。

育てるだけでは物足りない!? 史上最凶のやり込みがさらなる進化!

 キャラクターやアイテムを育てることに重きを置いたやり込みSRPG『ディスガイア』シリーズ。ハマる理由はさまざまで、ストーリーはもちろん、推しのキャラクターを育てる、ステータスの数値を上げる、アイテムを育ててキャラクター育成の準備をするなど、人によって好きなところが異なるでしょう。

 最新作『ディスガイア7』では、やり込み要素にさらに磨きがかかり、キャラクターの育成だけではなく、アイテムの育成要素に手が加わりました。さらに自動戦闘(オート)機能の充実、オート機能を使ったPvPなども実装されています。

  • ▲ヘルプが充実しているので、初心者も安心。

 まず『ディスガイア』シリーズでは、キャラクター育成とアイテム育成の2つの軸が存在します。キャラクターを育成すればレベルが上がってステータスが上昇し、その分だけ強くなっていきます。

 もう1つの軸であるアイテム育成。装備を育てておけば、それを弱いキャラクターに装備させることで、一気に敵を一掃できるくらいの戦力に引き上げることが可能です。

  • ▲育てる前は数百、数千のパラメータですが、育成終盤には数万、数十万というパラメータになっていきます。

 本作で特にオススメしたい部分は、アイテム育成について。もちろんキャラクター育成についても従来と同じくらい楽しいのですが、本作ではアイテム育成要素に新たなシステム“アイテム転生”が追加されたことで、より育成部分でのやり込みが充実しました。

 簡単に“アイテム転生”とは何なのかを説明すると、育てたアイテムを別のアイテムに転生させられるシステムです。アイテムにはそれぞれ特徴があり、杖なら魔法の射程が伸びる、とある弓なら敵を状態異常にできるなど、同じ武器でも個性が生まれることがあります。

 それらのアイテムを別のアイテムに転生させることで、魔法の射程が伸びる防具、攻撃すると敵を状態異常にできる剣など、特殊な効果を持った独自アイテムを作り出せるわけです。

 しかし、すべてが自由に転生できるわけではなく、転生先はある程度ランダムの3つのみ。杖から剣に転生させたいと考えていても、必ず転生先に剣が現れるわけではありませんでした。

 このアイテム育成がかなりハマる要素であり、目標のアイテムを作ろうとしている道中で、思いもよらぬ追加効果が生まれ、さらに転生先の幅が増えることもあるのです。

 育成しているうちに「あれ、こっちの方が強いかも……?」、「この特徴を得られたなら、別の転生ルートの方が実用的かな」といったように、プレイヤー自身が考える余地が出てきて、単純作業になりにくくなっています。

 もちろん、狙ったアイテムを作り出すことができれば、当初の予定通り強力なアイテムも生み出せるので、それもまた楽しさのうちの1つ。

 アイテム育成だけでも、キャラクター育成と同じくらい、ハマれる遊びが用意されているのです。

  • ▲特定のポイントを使ってアイテムを強化することができます。

 上記ではアイテム育成に注目しましたが、キャラクター育成の部分でも“魔ビリティー”というコスト制の特殊能力を自由に組み替えられたり、キャラクターを同じ部隊に編成させて経験値を分配させられたり、チート屋を使って敵のレベルを上げて経験値をより大量に獲得できたりと、育成の自由度は非常に高いです。

 本作は、史上最凶のやり込みシミュレーションRPGの最新作に恥じない作品だと、筆者は遊んでいて感じました。いい意味で、時間が奪われてしまいますよ。

オート機能の遊びやすさに感動した。『6』とは違う自動戦闘の楽しさ

 キャラクターの育成、中でもレベリングの方法は、プレイヤーによってさまざま。攻撃範囲の広い技で敵を倒してレベリングする従来の方法はもちろん、回復魔法での経験値取得を利用した方法、ガ邪ポン&ドリンクバーを活用する方法など、遊ぶ人によってお気に入りの方法があることでしょう。

 ただ、どの方法でも、ステージのクリアが必要であることは間違いありません。そこで本作では、レベル上げの過程でかならず通ることになる“ステージの攻略”において、オート機能を使った“魔心戦”、さらにその魔心戦の周回プレイをスキップできる要素が実装されています。

 どういうことかというと、「このステージを10回クリアすればレベルが1000上がるな」と思った時に、ただ単純に10回クリアするのではなく、10回分のスキップを行うことで、10秒足らずでレベル1000に到達することができるわけです。

 ただし、周回スキップには“魔ソリン”と呼ばれる特別なカウントが必要。“魔ソリン”は手動でステージをクリアすることで貯蓄されていきます。また、ステージクリアのターン数が早ければ早いほど、消費される“魔ソリン”の量は減っていきます。

 「でもオート機能ってどう動くかわからないから使いたくないんだよな」と思ったあなた。安心してください。『ディスガイア7』では“魔心エディット”という機能を使うことで、自分が思ったようにAIを動かすことができます。

 キャラクターごとに設定可能な“魔心エディット”をあらかじめ組んでおくことで、例えば「バフをもらってから特定の特殊技で攻撃する」、「敵からもっとも離れた位置に移動して、魔法を使用する」、「敵のHPがもっとも高い敵に攻撃して欲しい」といった要望を、オート戦闘ながらも自分の想定した戦略で戦うことができるのです。

 この“魔心エディット”も本作の魅力の1つ。前作『6』から生まれたシステムではありますが、『6』にはなかった“周回スキップのための戦略”をはじめ、オート機能に遊びが増えていて、便利なAIから遊んでいて楽しいAIに昇華されています。

 さらにオート機能を楽しめる要素の1つとして、PvPによる“ランクバトル”の実装も語るに欠かせません。本作では、プレイヤーが育てたキャラクターで対戦できるPvPが用意されています。

 “ランクバトル”では、プレイヤーの関与は不可能。すべてオート戦闘である“魔心戦”で試合を行います。

 そのため、どんなケースにも対応できるAIだったり、自分が思う最凶の戦略を組み立てるAIだったり、なにも考えず火力で押し切るAIだったりと、プレイヤーの想定した戦い方が反映されたPvPを楽しめるようになっています。

 自分が考えた戦略で勝ち切れたときは「それ見たことか」、相手の戦略を想定できなかった場合は「そんな戦略があったのか……」と、一喜一憂が楽しい対戦となっています。そこからさらに戦略の幅を増やすためにキャラクター育成をするのも、本作の流れの1つです。

 加えて、ランクバトルは周期的にルールが変わり、例えば“女性キャラクターのみ”といったように、使用キャラクターに制限がかかる場合もあります。

 その場合も新たな戦略を生み出すため、使用するキャラクターを考えて育成し、AIを組み替えます。このとき、アイテムを育成しておけばキャラクター育成の手間を省くことができ、これまでの育成が無駄になることはありません。

 オート機能1つをとっても、キャラクター育成につながりやすくAIの組み替えも楽しめる点が、本作における“魔心エディット”の魅力だと言えるでしょう。

DLCを遊んでみた! 過去作のキャラクターが日ノ本魔界群を観光する

 なお『ディスガイア7』では、2月2日からDLC第1弾が配信されており、さらに2月16日からDLC第2弾も配信されます。内容は以下の通り。

DLC第1弾
・魔王と魔神と箱入り娘編
・熱血男と姫魔王と夢見る少女編
・優等生とラスボスと元大統領編
・地獄の主従と愛の堕天使編

DLC第2弾
・優しい悪魔と歌姫と怪盗天使編
・ゾンビ兄妹と天使な妹編
・不良とカレーと女体化魔王編

 本稿では、実際に各DLCのオススメポイントを紹介していきます。ちなみに、DLCの適用は、購入後に拠点内の“スペシャルコンテンツ屋”を通さないといけないので、プレイする際は注意してください。

  • ▲購入して仲間にすれば、拠点での操作キャラクターにもできます。推しキャラがいるなら購入待ったなし!

魔王と魔神と箱入り娘編(第1弾)

登場キャラクター
・ラハール
・エトナ
・ロザリンド

追加楽曲
・『魔王城へようこそ』
・『新魔王城はいかが?』
・『ロザリンド』

 観光に来たラハールたちは、仲間とはぐれてしまい、フジたちと出会います。ピリリカが用意した“元祖・暗黒まんじゅう”をのどに詰まらせてしまったりと大変。

 さらにロザリンドの恋愛話は、フジやラハールにはキツいようで……? 3Dモデリングのロザリンドのかわいさにも注目です!

熱血男と姫魔王と夢見る少女編(第1弾)

登場キャラクター
・アデル
・セラフィーヌ
・フーカ

追加楽曲
・『Wonder Castle』
・『Don’t Turn Back』
・『アタシ☆宣言』

 セラフィーヌが開催する“バトル・ロ愛ヤル”に参加するフジやアデル、フーカたち。それぞれの目的のため、彼らは拳を交えます。バトルロイヤル方式のステージであるため、ステージ上で敵キャラクター同士が殴り合うのもおもしろいところ。

 個人的に、アデルの魔ビリティー“日々是精進也”が“取得クラス経験値+50%、取得技経験値+50%”と、育成に使えそうなのでほしくてたまりませんでした。

優等生とラスボスと元大統領編(第1弾)

登場キャラクター
・マオ
・デスコ
・アクターレ

追加楽曲
・『Extreme Outlaw 王者』
・『Smash Beat』
・『White Tiger』

 マオの実験のバイト代目当てに、合流するフジとアクターレ。マオの実験とはいったいなんなのか。無事に終わるわけもなく、そこにデスコも加わって……? しっかりデスコがアクターレのことを「アホターレさん」と呼んでいるところがGOOD。

 そのほかオススメポイントは、アクターレのBGM『White Tiger』が聴けるところです。

地獄の主従と愛の堕天使編(第1弾)

登場キャラクター
・ヴァルバトーゼ
・フェンリッヒ
・フロン

追加楽曲
・『Candlelight』
・『Arcadian Vampire』
・『戦友よ』

 日ノ本魔界群に存在する鰯魔界。イワシ愛を語るヴァルバトーゼと、彼と行動を共にするフェンリッヒ、そして愛の伝道師・フロンが登場します。しっかりイワシの豆知識も忘れずにしゃべる閣下、さすがです。

 ヴァルバトーゼの魔ビリティーがかなり個性的なものになっているので、購入した際はぜひ確認してみてください。ちなみに、過去作の大人気BGM『戦友よ』も聴けます。

優しい悪魔と歌姫と怪盗天使編(第2弾)

登場キャラクター
・キリア
・メロディア
・アルティナ

追加楽曲
・『Moving On』
・『Hamony Heim』
・『トライエンジェル』

 悪魔がハッピーエンドの歌を唄うという、異常事態を生み出している歌姫・メロディア。ハッピーエンドの波動を持つとされるキリアとアルティナの話を聞くことに。しかし、人情アレルギーのフジはそれを聞いて……?

 家族としてのハッピーエンドを語るキリアと、旅行中イワシに夢中で見向きもされないアルティナの本音が聞ける貴重なストーリーとなっています。

ゾンビ兄妹と天使な妹編(第2弾)

登場キャラクター
・ゼット
・ビーコ
・シシリー

追加楽曲
・『Missing You』
・『Orange Memory』
・『Heaven’s Blossom』

 怨泉を楽しみに来たゼット、ビーコ、シシリーの3人。しかし、ゾンビは怨泉に入れないと知ったゼットは暴れまわってしまいます。そこでフジとピリリカは騒ぎを聞きつけ、ゼットを止めることに。

 その間に、いつの間にか気が合って仲良くなったビーコとシシリーにも注目。シシリーがお兄ちゃんたちを見習う行動をするところに、ほほえましさを感じます。

不良とカレーと女体化魔王編(第2弾)

登場キャラクター
・ラズベリル
・ウサリア
・ラハールちゃん

追加楽曲
・『Love Combination』
・『Popping Pink』
・『Devil Rock Hero』

 なぜかセクシー美女になってしまったラハール(この姿の時はラハールちゃんと呼ばれています)。そして村の中でマッサージをする不良少女ラズベリルと、カレーの配布を行うウサリア。

 魔界流の不良を勘違いするピリリカや、フジの性格がわかった時のラズベリルやウサリアの反応がオススメポイントです。

 DLCにより、さらに遊びが広がる『ディスガイア7』。育成に本腰を入れる前に購入して、魔ビリティーを活用するもよし。育成環境が整った後に購入して、好きなキャラクターを最凶にするもよし。ナンバリングではあまり見られなかった、シリーズの垣根を超えたキャラクター同士の会話シーンは必見なので、プレイすることをオススメします。

 まだ本編をプレイしていない人は、ぜひ史上最凶のやり込みシミュレーションRPGを体感してみましょう!


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