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『バーチャファイターeスポーツ』“非情の帝王”レオラオが頂点へ! セガ公式大会フォトレポート

栗田親方
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 2月5日(日)に開催された『Virtua Fighter esports』のプロ選抜を行うセガ公式大会「VIRTUA FIGHTER esports CHALLENGE CUP SEASON_1【3rd】FINAL」で優勝したのは、“非情の帝王”と呼ばれるレオラオ選手でした!

 約250点の写真とともに、“有観客”で開催されたセガ公式大会の模様をレポートします。

  • ▲ライトアップされたFREE部門の代表者16名の雄姿。

  • ▲2度目のFINAL進出で、見事プロライセンスを獲得したレオラオ選手。長年トッププレイヤーの1人として闘い続ける強さと、冷静沈着に相手の弱点を狙うクレバーなプレイスタイルから、“非情の帝王”と呼ばれる。

  • ▲準優勝のヨゴ選手も、プロライセンスを獲得。決勝戦では崩されたものの、持ち前のディフェンス力で次々と強力なライバルを倒していきました。


  • ▲3on3部門は、ざんあにFC(うめっち、キース、ベジット)が優勝。各プレイヤーにオリジナルアーケードコントローラーが贈られました。

“読み合い”に長けるゴウ最強の男が圧巻の優勝!

 ポテンシャルは全キャラ中でも随一ながら、扱いが難しく使い手の少ないゴウの最強プレイヤー・レオラオ選手が、準決勝を除いてすべて3-0という圧倒的な勝利で優勝。

 JeSUが発行するプロライセンスとともに、ゲーム内称号“スタープレイヤー”を獲得しました。

  • ▲優勝者のみに贈られる称号“スタープレイヤー”。

 レオラオ選手はかつて「カゲ(VF4)→アイリーン(VF5)→ゴウ(VF5FS)」とメインキャラを変えつつも、常にトッププレイヤーとしての強さを維持。

 唯一苦戦したうめっち選手との準決勝でも、相手キャラが勝手知ったるアイリーンだったことが勝因の1つと語っていました。

  • ▲現在最強のアイリーン使いである、関西のうめっち選手に勝利して笑顔を見せるレオラオ選手。

 決勝戦でレオラオ選手に敗れて準優勝となったカゲ使いのヨゴ選手も、優勝候補の一角であるハート様選手(鷹嵐)とのフルセット&フルラウンドの接戦を制し、見事プロライセンスを獲得しました。

  • ▲ハート様とのギリギリの闘いに勝ち、ガッツポーズを決めるヨゴ選手。
  • ▲決勝戦ではかなりの接戦が予想されましたが、鉄壁の防御力を誇るヨゴ選手のディフェンスを“読み”でこじ開け、驚異の3-0ストレートで勝利!
  • ▲大会後には、来る3月19日(日)に開催される、8人のプロによる賞金制大会の組み合わせ抽選も行われました(詳細は後述)。

大会結果まとめ

 ここからは、大会中に撮影した選手たちの写真(撮影:イトラ)とともに、試合の内容をレポートしていきます。

 大会のアーカイブは下記の公式配信ページをご覧ください。

  • ▲大会を進行する、お馴染みのMCやゲスト陣。【MC】橘 ゆりか、石飛 恵里花/【出演】『Virtua Fighter esports』チーフプロデューサー 青木盛治/【実況解説】組長、わさこん(※敬称略)

「3on3部門」結果

結果 チーム名 選手名1 選手名2 選手名3
優勝 ざんあにFC うめっち キース ベジット
準優勝 はねおし! はね ポメタロウ ゾンチャン
  • ▲代表チーム①「はねおし!」。U22のはね選手(ブレイズ)を“推す”ゾンチャン選手(レイ・フェイ)とポメタロウ選手(ジェフリー)は、それぞれ各キャラの使い手としてNo.1クラスのプレイヤー。解説席からは“家族(兄妹+お父さん)”と評されるなど、個性豊かなメンバーが揃いました。
  • ▲代表チーム②「ざんあにFC」。U22のベジット選手(ウルフ)は現時点でのU22の中では最強クラス。脇を固めるうめっち選手(アイリーン)&キース選手(ブレイズ)も、各キャラの第一人者という強者揃いのチーム。

 「U22の選手を必ず入れる」というルールで開催された3on3部門も、今大会で2回目。

 6人中3人がFREEのファイナリストでもあるというハイレベルな闘いを制したのは、3試合目の大将戦ファイナルラウンドまでもつれた激戦を制した「ざんあにFC」でした!

 関西のチームである「ざんあにFC」は、U22のベジット選手(ウルフ)の活躍が目覚ましく、FREEファイナルに進出しているゾンチャン選手(レイ・フェイ)と3回闘って2度も倒すという強さを見せていました。

  • ▲先鋒で全5勝をあげたベジット選手。チームに勢いをもたらす大活躍!
  • ▲若手ウルフ使いの勢いに虚を突かれたか、予想外の苦戦を強いられたゾンチャン選手。

 関東&関西の混合チーム「はねおし!」は、大将のポメタロウ選手(ジェフリー)が底力を見せて6勝をあげるも、最後はキース選手に競り負けて敗北。あと一歩まで迫りつつも優勝を逃しました。


  • ▲七色の勝利ポーズを魅せてくれた“はねおし!”大将のポメタロウ選手。セルフ拍手やダブルピースには“かわいい”との声も……⁉
  • ▲2人の屈強なファイターに推されていたU22のはね選手。超格上の相手を得意の“ルチャ”でほんろうするシーンも見せましたが、惜しくも力負け……。
  • ▲お父さん(仮)の勝利をよろこぶ初々しい笑顔が素敵なはね選手。公式3on3大会が、若手の活躍の場として定着しつつありますね。

 余談ですが、優勝チームを支えたベテラン2人は、かつて「電撃バーチャ道」で開催された“電撃杯”の「第1回 電撃杯」「第2回 電撃杯」の優勝者コンビ。

 筆者的にはたいへん感慨深いものがありました……「ざんあにFC」おめでとうございます!


  • ▲若者の緊張感をやわらげつつも、温かく見守るベテラン勢の鑑。
  • ▲ベジット選手が「人生で最もうれしい」と語る、優勝が決まった瞬間の大ジャンプ!

「FREE部門」結果一覧

  • ▲今回の決勝トーナメント。左サイド&右サイドで1人ずつプロライセンスを獲得できるので、組み合わせ抽選は超重要!
結果 選手名 メインキャラ 活動エリア
優勝 レオラオ ゴウ 東京都 池袋
準優勝 ヨゴ カゲ 愛知県 豊田市
ベスト4 うめっち アイリーン 大阪府 大阪市
ハート様 鷹嵐 主にオンライン
ベスト8 いいとも カゲ 稲毛オーツーパーク
ちょっぱぁ~ リオン 三重県 四日市市
首無しライダー レイ・フェイ アミューズメントパークネオン
しろ ジャッキー 東京都 池袋
ベスト16 ぽろり 鷹嵐 主にオンライン
亜希 リオン 東京都 池袋
でんせつえすぴ~ ジャン 東京都 池袋
フルスイング リオン 福岡県 天神
ぷうた ジャン 沖縄県 那覇市
ゾンチャン レイ・フェイ 東京都 立川市
狂ちゃん サラ 大阪府 梅田
キリコ ベネッサ 北海道 札幌市
  • ▲トーナメントの左サイドに振り分けられた選手たち。
  • ▲トーナメントの右サイドに振り分けられた選手たち。

FREE部門:1回戦

 組み合わせのほうは、優勝候補のツートップと思われたハート様選手とヨゴ選手が、右サイドに固まったのが大きなポイント。少なくともどちらかは、プロライセンスを獲得できないことが確定しました。

 左サイドでは、レオラオ選手&うめっち選手という実力派プレイヤー2名を筆頭に、なぜか集まってしまった3人の強豪リオン使いから、誰かが抜けだしてくるかも……という展開が予想されます。

①ぽろり(鷹嵐)vs.レオラオ(ゴウ)

 かつてのバーチャファイター全国大会『格闘新世紀』で皆勤賞を誇ったぽろり選手が、ついに『VFes』でも公式大会に出場。

 “読み合い”の強さに定評のあるぽろり選手の、以前のような“活躍”に期待する古参プレイヤーは多かったのではないでしょうか。

 しかし、レオラオ選手からは「全出場選手のなかで最も“美味しい”」という分かりやすいコメントが……! ぽろり選手からも「秘策あり」というコメントはありましたが、結論としてはレオラオ選手の3-0ストレート勝利となりました。

 レオラオ選手は、最重量級の鷹嵐に対しても大ダメージを与えられる迦楼羅(かるら)を中距離でうまく当てていたほか、要所で“投げさばき”を成功させ、全キャラ中最大効率を誇る投げに対してリスクを与えていました。

 とはいえ、2~3試合目は3-2という僅差の接戦。鷹嵐というハイパワーなキャラクターが相手なだけに、勝利したレオラオ選手もホッと胸をなでおろしているように見えましたね。

  • ▲ぽろり選手。

  • ▲レオラオ選手。

②いいとも(カゲ)vs.亜希(リオン)

 前大会に続いて2度目の出場となる千葉の強豪カゲ使い・いいとも選手が、今回が初登場となるリオン使い・亜希選手を迎え撃つ形。

 実力差はほとんどないと思われる組み合わせでしたが、両者ともに自分のペースで試合を組み立てるのが得意なため、いかに早めに流れをつかむかが勝負どころでした。

 試合が始まってみると予想通りのシーソーゲーム。先にリーチをかけたのはいいとも選手でしたが、亜希選手も底力を発揮して粘りを見せます。

 最終的にはフルセットまでもつれつつ、要所でバックダッシュ対策のミドルキックを決めていた、カゲ使いのいいとも選手が勝利しました。

  • ▲いいとも選手。

  • ▲亜希選手。

③うめっち(アイリーン)vs.でんせつえすぴ~(ジャン)

 お互いにFINAL大会の常連といえるプレイヤーですが、実はでんせつえすぴ~選手はベスト16の壁を破れないでいました。

 しかも、今回の相手は本人が「最も当たりたくない」と話していたうめっち選手。開幕から暗雲が真っ黒に漂いはじめます……。

 そして結果は、ある意味で有言実行。セットカウント3-1でうめっち選手があっさりと勝利を収めました。

 でんせつえすぴ~選手は、勝利した試合も3-2でギリギリのうえ、ほかの試合では2本も取れずに無念の完敗。

 安定感のある強さには定評があるだけに、来シーズンでは待望のベスト8進出を実現してもらいたいですね。

  • ▲うめっち選手。

  • ▲でんせつえすぴ~選手。

④フルスイング(リオン)vs.ちょっぱぁ~(リオン)

 3人いるリオン使いのうちの2人が、運悪く1回戦でぶつかってしまった形。

 かつて『スタープレイヤー』として活躍していた福岡のフルスイング選手と、「電撃チャンピオンシップ」の優勝称号“電光石火”を持つちょっぱぁ~選手の実力は、現時点ではほぼ互角ではないかと思われました。

 その予想のとおり、試合はフルセット&フルラウンドまでもつれる超接戦。

 フルスイング選手が2~3試合目をともに3-0で連取したときは、そのまま終わりそうな気配もありましたが、ちょっぱぁ~選手が意地の3-0返しで最終戦へもつれこみます。

 そして、最後の試合も一進一退のシーソーゲーム。

 先にリーチをかけたのはフルスイング選手でしたが、ちょっぱぁ~選手が得意の“入水(リングアウト)”で取り返すと、続く最終ラウンドも力強く勝利し、2回戦進出を決めました。

  • ▲フルスイング選手。

  • ▲ちょっぱぁ~選手。

⑤首無しライダー(レイ・フェイ)vs.ぷうた(ジャン)

 2大会前にも1回戦で当たった因縁の組み合わせ。決まったときは両者ともに苦笑いを決めていました。

 前回は首無しライダー選手が勝利したのですが、結果から言うと今回もその形に……。しかも、3-0、3-0、3-1と圧倒的なカウント数で首無しライダー選手が快勝しました。

 ぷうた選手は大会前から直近のやり込み不足に悩んでいましたが、複数の構えへの対策がキモになるレイ・フェイ戦ということで、対応を思い出す前に貫通されてしまったようにも見えましたね……。

 本人もかなり悔しそうにしていたので、次回のリベンジに期待したいところです!

  • ▲首無しライダー選手。

  • ▲ぷうた選手。

⑥ゾンチャン(レイ・フェイ)vs.ハート様(鷹嵐)

 キャラクター相性としては鷹嵐に分がある組み合わせですが、なんとこれまでの大会戦績はゾンチャン選手が勝っているとのこと。

 最強クラスの鷹嵐使いであるハート様に対して、レイ・フェイで勝つのはかなり厳しいと思われたのですが、1試合目を取ったのはなんとゾンチャン選手! 噂通りの結果を見せつけてくれました。

 しかし、長期戦においては百戦錬磨のハート様選手に分があったようです。2試合目以降は3-1、3-0、3-0とゾンチャン選手を圧倒。対応力の高さを示して悠々と2回戦に進出していました。

 余談ですが、次にハート様選手と闘ったレイ・フェイ使いの首無しライダー選手は、鷹嵐へのカウンターピックとしてゴウを使っていました。やはりキャラ相性としては、かなり苦しいのかもしれませんね……。

  • ▲ゾンチャン選手。

  • ▲ハート様選手。

⑦ヨゴ(カゲ)vs.狂ちゃん(サラ)

 東海勢と関西勢というお隣エリアのお2人ということで、仲良く登場シーンを演出する一幕がありましたね。

 試合のほうは、優勝候補のヨゴ選手が有利と思われましたが、やはり鉄壁の防御で狂ちゃん選手のサラを寄せ付けずに1試合目を勝利します。

 「女性キャラは全部使える」という狂ちゃん選手は、2試合目にベネッサをピックしますが、なんと3-0で返り討ちに……!

 あとがない狂ちゃん選手は、1試合目で3-2と善戦したサラに望みを託しますが、1試合目と同じく3-2で惜しくも敗北。

 勝機は十分にあったようにも思われましたが、結果としてはヨゴ選手の3タテストレート勝ちとなりました。

  • ▲ヨゴ選手。

  • ▲狂ちゃん選手。

⑧キリコ(ベネッサ)vs.しろ(ジャッキー)

 北海道から乗り込んできたキリコ選手は、キャラ相性としては分が悪いジャッキー使いのしろ選手という難敵に対峙します。

 前回の3on3では、プロプレイヤーのとんちゃん選手を含むジャッキーチームを倒して優勝し、「ジャッキー同キャラ最強」という結果を収めたしろ選手ですが、ベネッサ戦もお手の物でしたね。

 3試合目こそ接戦になったものの、3-1、3-0、3-2の3タテで難なく強豪ベネッサ使いのキリコ選手を下し、優勝候補のヨゴ選手が待つ2回戦へと駒を進めます。

  • ▲キリコ選手。

  • ▲しろ選手。

FREE部門:2回戦

 1回戦の結果に大きな波乱はなく、どちらに転ぶか分からない組み合わせはあったものの、おおむね勝つべくして勝った強豪が2回戦に駒を進めたように思われました。

①レオラオ(ゴウ)vs.いいとも(カゲ)

 1回戦を3タテでサクッと済ませ、勢いに乗るレオラオ選手。

 その勢いは、1回戦で死闘を制して勝ち上がってきたいいとも選手をも飲み込みます。

 1試合目では、どちらかというとカゲ側が有利なレクタングルステージ(通称:カステラ)を引きながらも3-2で競り勝つと、2試合目は3-0ストレート!

 しかし、3試合目ではいいとも選手が先行して2本先取。3本目もあと一歩まで迫ったのですが、レオラオ選手の冷酷無比な逆3タテが発動し、セットカウント3-0ストレートという圧巻の結果となりました。

  • ▲左:レオラオ選手。右:いいとも選手。

②うめっち(アイリーン)vs.ちょっぱぁ~(リオン)

 カメレオン選手が優勝した「SEASON_0【2nd】FINAL」の1回戦でも発生した組み合わせ。

 そのときはちょっぱぁ~選手が2-0でストレート勝ちだったため、うめっち選手としてはリベンジマッチという形になりました。

 試合内容は、前回の対戦と違って一進一退。うめっち選手が先行するも、ちょっぱぁ~選手が2連勝して先にリーチをかけます。

 しかし、3on3部門で優勝して温まっているうめっち選手は、劣勢からでも変幻自在の連係でちょっぱぁ~選手に逆襲!

 4試合目を3-0、5試合目を3-1と、終盤はちょっぱぁ~選手に付け入る隙を与えず、プロライセンス獲得がかかる準決勝への切符を手に入れました。

  • ▲左:うめっち選手。右:ちょっぱぁ~選手。

③首無しライダー(レイ・フェイ)vs.ハート様(鷹嵐)

 1回戦に続いてレイ・フェイとの対戦となったハート様選手としては、キャラ相性的にも確実に勝っておきたいところ。

 しかし、ここで首無しライダー選手が用意していた“秘策”が飛び出します。

 3-2の接戦でレイ・フェイが破れると、なんと首無しライダー選手としては初のキャラチェンジ。ゴウを使ってハート様の鷹嵐に挑みます。

 1回戦でぽろり選手の鷹嵐を倒したレオラオ選手のプレイを見る限り、確かにゴウは有効打かもしれません。あとは練度しだい、というところでしたが……惜しくも3-2で相撲を倒し切れず、手痛い2敗目を喫します。

 あとがなくなった首無しライダー選手の悩みは、大会慣れしたバーチャファイターなら容易に想像できることでしょう。比較的キャラ相性がよいゴウ継続か、魂のメインキャラであるレイ・フェイに賭けるか、2つに1つを選ばなければなりません。

 そして首無しライダー選手が出した答えは、メインキャラのレイ・フェイ。結果は3試合目も3-2と健闘したのですが、惜しくもセットカウント3-0でFINALの舞台から去ることになりました。

  • ▲左:首無しライダー選手。右:ハート様選手。

④ヨゴ(カゲ)vs.しろ(ジャッキー)

 2回戦の最終戦は、カゲ対ジャッキーというバーチャファイターらしい組み合わせ。

 しろ選手のスピード&パワーがヨゴ選手のガードを超えられるかが焦点でしたが、結果としてはセットカウント3-1でヨゴ選手の勝利。

 ジャッキーの連係力を活かしたアグレッシブなスタイルで、3-0とヨゴ選手を圧倒した試合もありましたが、惜しくも涙を飲む形となりました。

 しかし、負けた試合も2-3、2-3、1-3と競っていたため、あと少し勝負運がしろ選手側に転んでいれば……という実力伯仲の名勝負だったといえるでしょう。

  • ▲左:ヨゴ選手。右:しろ選手。

FREE部門:準決勝

 本大会の大一番といえる準決勝。勝者はプロライセンスを獲得できるため、選手たちが最も勝ちたいと願う試合がこの2試合なのです。

 勝ち上がった選手の実力は当然ながらトップクラスのため、どちらも最終戦までもつれる大激戦となりました。

①レオラオ(ゴウ)vs.うめっち(アイリーン)

 “非情の帝王”の正念場がやってきました。かつてメインキャラとして苦楽を共にしたアイリーンが、うめっち選手という最高の乗り手とともに目の前に現れたのです。

 試合の流れも、1試合目こそ3-1で勝ち取ったものの、2~3試合目は1-3、0-3となすすべなく落とし、うめっち選手に追い込まれてしまいます。

 しかし、“帝王”たるもの簡単には崩れませんでした。

 どっしりと構えてうめっち選手の連係を耐え凌ぎつつ、要所で高火力の投げやさばき技、さらには下段投げや投げさばきまで巧みに決めまくり、最後の試合は3-0ストレート!

 ベスト4に1人しか残れなかった関東勢が、激戦の末にプロライセンスを獲得しました。

  • ▲うめっち選手が優勢に試合を進めるも、的確な“読み”とアイリーン対策で流れを取り戻すレオラオ選手。

  • ▲プロライセンス獲得を決め、思わず笑顔がこぼれる“非情の帝王”。

②ハート様(鷹嵐)vs.ヨゴ(カゲ)

 前大会では準決勝でじゃんぬ選手に競り負け、あと一歩のところでプロライセンスを獲得できなかったハート様選手。

 しかし、相手はよりによって「ハート様選手は得意」と豪語するヨゴ選手。苦い記憶がよみがえる難敵を乗り越えなければ、プロゲーマーへの道は開けません……。

 おそらく今大会のベストバウトだったと思われる両者の対決は、お互いの様子見から静かにスタート。まずは鷹嵐側に有利なローフェンスのステージを引いたハート様選手が、3-0ストレートでヨゴ選手を打ち砕きます。

 その後は互いに譲らずシーソーゲーム。先にリーチをかけたのは、3試合目で得意の“カステラ”ステージを引いたハート様選手でした。前回の雪辱まであと1勝と迫ります……!

 追い詰められたヨゴ選手でしたが、ハート様選手に対する“自信”はまだ砕かれていないようでした。4試合目を3-2でなんとか取ると、続く5試合目でも3-2のファイナルラウンドを冷静にゲット!

 東海勢No.1のカゲ使いが、見事プロライセンスを獲得しました。

  • ▲前大会、準決勝で涙を飲んだハート様選手が、自らの勝利を祈る……。

  • ▲フルフルの大接戦をモノにして、逆転勝利を決めたヨゴ選手が渾身のガッツポーズ!

FREE部門:決勝

 勝者にはゲーム内称号“スタープレイヤー”が与えられる決勝戦。

 プロライセンス獲得を決めて穏やかな表情も見せるお2人の対決は、予想外のワンサイドという結果になりました。


レオラオ(ゴウ)vs.ヨゴ(カゲ)

 両者ともに、「最強のバーチャプレイヤーは?」という問いに対して候補者として名前が挙がる超一流プレイヤー。

 お互いの強さやプレイスタイルは両者ともに把握しており、それらをふまえての接戦が予想されましたが、蓋を開けてみればレオラオ選手がセットカウント3-0とヨゴ選手を圧倒!

 「相手の行動を読んでリスクを与えるのが得意」と語っていたレオラオ選手が大一番でその強さを発揮し、本来はローリスクなはずのヨゴ選手の選択肢をことごとく刈り取ることに成功しました。

 特に圧巻だったのは、最終ラウンドとなった3試合目の5ラウンド目。バックダッシュでカゲの螺旋(←P)を紙一重でかわしてからの最大投げ、ヨゴ選手の逆転をかけた投げに対して投げさばきなど、相手の選択肢を読み切った対策が美しいまでに決まっていました。

 ヨゴ選手もただで負けたわけではなく、2~3試合目は2-3の接戦だったこともあり、どちらか1つでも取れていれば、“対応力”を長所とするヨゴ選手の逆転劇もあったかもしれませんね。

  • ▲これまでと違って和やかな雰囲気の対戦前。

  • ▲火力の高いゴウが勢いよく先制し、そのまま駆け抜ける流れとなりました。

プロゲーマーによる賞金制大会の組み合わせ抽選

 大会終了後には、かねてより予告されていた賞金制大会について、3月19日(日)にTUNNEL TOKYO(東京・大崎)で開催されることが発表されました。

 気になる賞金のほうは、優勝者に100万円、準優勝者に30万円というビッグな内容。『バーチャファイター』もここまで来たか……と思えるような、豪華な金額となっていました。

  • ▲大会名は「VIRTUA FIGHTER esports PRO CHAMPIONSHIP 2023」。

 試合の流れは、8人のプロがAリーグとBリーグの2つに分かれてリーグ戦(各3試合先取)を行い、1位抜け同士が決勝戦(5試合先取)を行うというもの。

 8人のプロの中でも特に一目置かれている、とんちゃん選手と赤丹しわぽ選手は別リーグに分かれましたね。

  • ▲新たなプロ2人を加え、総勢8人となった『バーチャファイターeスポーツ』のプロプレイヤー(※青木Pは、欠席したびた選手の代役)。

  • ▲抽選前、リラックスした雰囲気のプロプレイヤー達。

  • ▲実況・解説を終えた組長さん&わさこんさんも、抽選の結果に興味津々。

  • ▲抽選結果はこちら。筆者の主観ですが、パワーバランス的に程よく分かれてめっちゃ面白そうな感じです!

  • ▲優勝者に送られるゲーム内称号は、なんと「創造神」。なんかすごそう!

大会前にはプロゲーマー5人の組手イベントを開催

 本大会前には、これまでにプロライセンスを獲得した5名のプレイヤーによる組手が開催されました(※びた選手は体調不良で欠席)。

 なんと朝の10時から開催されており、早めに来場したプレイヤーはプロプレイヤーたちとの対戦をたっぷりと楽しめたのではないでしょうか。

  • ▲1人目のプロ、カメレオン選手(パイ)。※2人目のプロ、びた選手(パイ)は体調不良で欠席。

  • ▲3人目のプロ、赤丹しわぽ選手(パイ)。

  • ▲4人目のプロ、バルゴ選手(ジャン)。

  • ▲5人目のプロ、とんちゃん選手(ジャッキー)。

  • ▲6人目のプロ、じゃんぬ選手(ジャッキー)。

  • ▲組手の様子を見守る青木P(シュン)。

フォトギャラリー(撮影:イトラ)

 これまでに掲載した写真ほか、大会中の雰囲気が伝わるさまざまな写真を掲載しておきます。























































































































































































































































©SEGA

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