櫻井翔主演『大病院占拠』5話感想。武蔵のえみり救出大作戦! そして“鬼”たちの間に不協和音が!?【ネタばれあり】

電撃オンライン
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 日本テレビにて、毎週土曜日よる10時より放送中のドラマ『大病院占拠』のレビューを掲載します。

 『大病院占拠』は、鬼の姿をした謎の武装集団によって占拠され大病院で、休職中の刑事(櫻井翔)が、人質を救うため犯人に立ち向かうサスペンスドラマです。

 武装集団と、捜査官・武蔵三郎の緊張感あふれる頭脳戦、そして色の違う鬼の面を被ったそれぞれの正体にも注目です。

 2023年1月ドラマの注目作である本作を、ドラマ大好きなライターがレビューしていおきます。

 本作は原作のないオリジナル。先がどうなるかまったく分からないので、あれこれ考察するのも面白そう。

 犯人となる10人の鬼の配役がキャスト欄でモザイクになっており、彼らを誰が演じているのか、という考察も楽しみの1つです。

※この記事には、ドラマのネタばれが含まれています。

第5話 大救出

えみりの救出大作戦!

 病院の外にいた紫鬼の手により、“鬼”たちの手に落ちた武蔵の娘、えみり。その中継映像から、冷凍庫に閉じ込められていることが分かります。

 体温低下を考えると、残された時間はあと1時間。青鬼は、“夫婦の罪”とし、武蔵に救出するよう要求します。今回は失敗するとえみりが死ぬということで、絶対に失敗は許されません。武蔵も焦りなのか、普段より悪態が多かったですね。

 また、病院内では、警察に撃たれた佐渡が死に瀕しており、武蔵の妻の裕子が手術をすることになります。

 今までと違い、病院内外で夫婦それぞれにミッションが与えられた感じですね。直接の救出なので、夫婦の罪(恐らく青鬼の目的)については分からなかったのが残念です。またここで、“鬼”同士の不協和音も垣間見えましたね。

テキパキと進む救出作戦が気持ちいい

 毎回そうなのですが、武蔵のミッションはとにかくテキパキとスムーズに進みます。若干ダイジェスト感はするのですが、このテンポ感は気持ちいいですね。今回も、防犯カメラ確認→逃走車の特定→経路の特定と、テキパキ捜査してくれるので分かりやすい。

 サクッと割り出した場所にいくも、これは空振り。もちろん見る側にとっては想定内。そんなに簡単に見つかるわけないのです(ドラマ的に)。

 さらに、車の乗り換えに気づき、えみりがいるのが冷凍トラックで、移動していると判明、そしてNシステムで追跡、車の特定と、あれよあれよと進んでいきます。

ザッピング演出はだいたいスカしです

 やがて、トラックの内側(娘)と外(武蔵)の様子が、ザッピングする形で描かれる演出が! 日本のドラマでこれがあると、ほぼ間違いなくスカし(すれ違い)です。内側と外側は、同じ場所ではありません(または時差があります)。

 案の定、トラックにえみりは乗っていませんでした。まさにドラマのセオリー通りです。このあとの、盗聴器を壊される(→けど、実は2つある)というのもそうですが、本当にセオリー通りに展開するので、「ほら、やっぱり、思った通りだ!」みたいな、ちょっとした喜びを得られるんですよ、このドラマ。もしかしたら、こうしたセオリーを楽しむドラマでもあるのかも(笑)。

そしてあっという間の救出完了

 そうこうしていると、えみりが目覚め、近くにあったダンボールで身を包むファインプレイ。なかなか賢い娘です。

 このダンボールのロゴから会社名、付近を走る冷凍庫を特定、車内の音から駐車場であることが判明など、これまたあっという間に場所を特定。武蔵は、見事えみりの救出に成功するのでした。

意外に緊迫した手術シーンと、謎のメール

 一方同時進行している病院の様子では、裕子の要望で看護師が外から呼ばれることになります。もちろん警察関係者なのですが、入り口で盗聴器を発見されても、もう1つあるというのは、やはりセオリー通りです。

 そして、肩を撃たれただけだと思っていた佐渡の容体は非常に悪く、医療ドラマ並みの緊迫した手術シーンへ。

 そんななか、“鬼”たちに、看護師が警察で、盗聴器がもう1つあるというメールが届きます。

 外からきたメールなので、間違いなく警察関係者に内通者がいるようです。それも警察を送り込んだことを知っているので、ある程度事件を知っている人。

 和泉(ソニン)、駿河(宮本茉由)、相楽(白洲迅)、丹羽(平山浩行)……。うーん、なんだか全員怪しいですね(笑)。

 ちなみに今更ですが、本作の登場人物は全員昔の日本の地域名になっています。でもさすがに物語とは関係なさそうですね。

鬼たちの関係性の変化に注目

 そして、“鬼”たちは手術室に乗り込んで、もう1つの盗聴器の在処を問いただします。ここで青鬼が看護師を撃ったことから。“鬼”たちの仲間割れを引き起こすことに。

 “鬼”同士で互いに銃を向けあう演出、いいですね。ここから、桃鬼と灰鬼の親子は、青鬼のやり方に反発していることがわかります。その間を取り持っているのが、復讐を終えて冷静になっている緑鬼でしょうか。この辺の関係性も面白い!

 桃鬼と灰鬼が不満を言っているのを、茶鬼がこっそり覗いてるシーンもあり、この先、一波乱ありそうな気配です。

次は播磨院長の罪を暴く!?

 病院の内外で武蔵夫婦がそれぞれのミッションが無事終えたあと、いろいろ次の展開が続きます。

 まず、えみりが救出された駐車場では、院長の播磨が写った映像が映し出されていました。

 そこへ、次のミッションは、播磨がそのホテルで起こした悪事を暴くことと告げられます。“鬼”たちは、最初から武蔵をここに誘導するため、えみりを誘拐していたのでした。そのことがわかり、武蔵の「嘘だろッ!」が出たところで、次回に続きます。

すべての鬼たちの素顔が判明!

 今回の見どころはもう1つあり、それは、これまで少しづつ明かされてきた“鬼”たちの素顔がすべて明かされたことです。

 前回までの5人に加え、赤鬼(忍成修吾)、青鬼(菊池風磨)、黑鬼(ベッキー)、黄鬼(柏原収史)、白鬼(真飛聖)が開示。これで素顔(=演じる俳優さん)だけは全員判明しましたが、素性に関してはまだほとんどわかっていません。

 演じる俳優さんについては、まぁぶっちゃけるとネットでは早い段階で解明されて(顔半分出ていれば、分かる人は分かりますから)いて、まったくその通りだったので、驚きはまったくなかったです(笑)。

 見どころはやはり1話の時点でバレバレだった青鬼こと菊池風磨くんですが、個人的な注目は、赤鬼こと忍成修吾さん!!

 この方、主演クラスはあまりないですが、刑事ドラマやミステリードラマの常連役者さんで、刑事ドラマでこの人がゲストにいると、十中八九この人が犯人という、日本ドラマ界を代表する屈指の“犯人俳優”の1人です。

 クセのある悪役やらせたら抜群の存在感なので、なんだか悪役側にいてくれるだけで引き締まる感じがします。

 ただ、“味方と思わせて本当は悪人”という役が多い印象なので、今回も最初は警察側にいて、裏切って欲しかったなぁ、なんて思ったりしました(笑)。

因幡の動きと“鬼”たちとのコラボ

 もう1つ忘れるところでした。病院内で潜伏していた配信者、因幡も動きだします。桃鬼たちの動画を盾に、独占インタビューを持ちかけてくるのですが、これが結果として“鬼”たちとのコラボ配信を実現させることに。

 それにしても、取り引きの材料が弱いですね。これだけの事件を起こしたのだから、素顔の動画晒されるくらい、どうでもいい気がします。この配信者、優秀かと思ってたのですが、こにきてなんともいえない小物感が……。

 『ダイハード』でいうところのハリー・エリス(マクレーンに投降を呼びかける役を買って出て、ハンスに即射殺された人)を思い出します。セオリー通りなら殺されそうなんですが(笑)……さすがにメインキャストに死人はでないかな。

 そして次回からは、“鬼退治編”のスタートのようです。唯一姿を見せてない紫鬼と警察の内通者(同一人物?)、そして、因幡と“鬼”たちとのコラボ配信に注目です!

これまでに判明した“鬼”たち

青鬼:???? (菊池風磨)リーダー
緑鬼:周防誠  (村上淳 )医師の土佐に恨みを持つ
赤鬼:???? (忍成修吾)常に青鬼と行動
黑鬼:???? (ベッキー)女性
黄鬼:???? (柏原収史)軍事経験者?、白鬼と夫婦?
白鬼:???? (真飛聖 )女性、黄鬼と夫婦?
桃鬼:常陸亜理紗(浅川梨奈)女性、灰鬼と親子
灰鬼:常陸潔  (水橋研二)武蔵の担当医、桃鬼と親子
茶鬼:???? (大水洋介)橙鬼と兄弟
橙鬼:???? (森田甘路)茶鬼と兄弟
紫鬼:???? (????)病院外にいる、警察内部の内通者?

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