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“極”シリーズの真髄を見た! 『龍が如く 維新! 極』は物語も育成もバトルアクションもすべてが最上級の仕上がり

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 セガの“龍が如くスタジオ”が贈る最新作『龍が如く』シリーズ最新作の『龍が如く 維新! 極』

※対応プラットフォームはPlayStation5、PlayStation4、Xbox Series X|S、Xbox One、Windows/PC(Steam)

 この『龍が如く 維新! 極』は2014年に発売された『龍が如く 維新!』を、極上のクオリティでリメイクした“極”として発売される作品です。そんな本作はモデルとなるキャラクターの一部をオリジナル版から入れ替え、Unreal Engineを採用したグラフィックの刷新、60fpsの実現、新規サブストーリーの追加など多岐にわたって手が加えられています。

 なかでも『龍が如く0 誓いの場所』に出演した竹内力氏、中野英雄氏、小沢仁志氏の登場は強烈過ぎて、どうしてもそちらに注目が集まりがちですよね。でも個人的に『維新! 極』の醍醐味は単なる寄り道で終わらない深い遊びが、これでもかと限界まで詰め込まれている点だと考えています。そこで本レビューでは、それら遊びを軸に魅力を語りたいと思います。

積極的にガンガン敵と戦いたくなる快適なバトル

 まずは『龍が如く』シリーズといえば、アクションバトルの完成度の高さ。本作は4つの型(格闘、一刀、短銃、乱舞)をバトル中に自由に切り替え、戦う相手に優位な状況に持ち込めるように戦うのがポイントです。

 この型の切り替えがあることで、操作できるのは坂本龍馬(斎藤一)だけですが、バトルは単調な印象を受けることがなく常にド派手なんですよね。型の切り替えもメニューをわざわざ開くのではなく、方向キーの入力だけでサッと変更できるし、この爽快さは触れてみたらきっと病みつきになるはず。

  • ▲多人数を相手にするときは無双で、タイマンに持ち込んだら格闘や一刀に変えるなど、状況判断が重要になります。

 ちなみに、龍馬が新選組に入隊してから挑める“バトルダンジョン”では、カードで引いた新選組隊士を仲間にしてダンジョンに挑めるのですが、オリジナル版とは異なり街中でもその効果を発揮させることができるようになりました。

 いろいろな隊士を育成したくなるし、育てた隊士を使うチャンスが増えるしと、個人的にはかなり好印象ですね。先ほど言ったバトルの単調さを感じさせないアクセントにもなりますし、コンプリート欲がそそられます。

  • ▲隊士の能力で一発逆転を狙うことも不可能ではない!?
  • ▲DLCの“三番隊・軍備拡張つめ合わせ”では、レジェンダリー隊士が手に入ります。『龍が如く7 光と闇の行方』に登場した春日一番の“春日 一之丞”を始め、シリーズのファンにはたまらない顔ぶれですよ!

 あとこれはちょっとしたネタですが、オリジナル版と違いダメージ表示が出るようになったのはいい調整ですよね。やはり大ダメージをドンと出したとき、数字でハッキリわかると爽快感が増します!

4つの型をどう育てるのか自由度が高い育成

 次は先述した型の育成です。能力の強化はバトル中に各型を使い込んでランクアップで手に入る魂球、もしくは龍馬のレベルアップ時に手に入る修練の球を型の盤面にはめ込み行います。このとき修練の球はどの型でも使用することができ、専用の魂球が足りない部分を補うことが可能です。

 そのため、基本は魂珠でステータスを伸ばしつつ、あとちょっと届かない部分を修練の球で補うなどの工夫が求められます。もちろん、ひとつの型をグンと伸ばすのもありだし、成長方針に正解はないので自分の好きなように龍馬を育ててみてください。

  • ▲個人的には格闘の型がお気に入り。シリーズファンとしては師匠があの小牧なのもうれしいですよね! なお、師匠からはヒートアクションと同様にヒートゲージを使う“絶技”が習えます。
  • ▲修練の球をはめても魂珠で上書きが可能(逆は不可)なので、使い惜しみする必要がないのはありがたいです。

極みに達するまでの道は果てしない武具の作成&強化

 3つ目は龍馬のバトル能力を左右する鍛冶屋での武具作成&強化。これがまたいわゆる一本道の制作ではなく、某狩りゲーのような作成ツリーが用意されており、その素材を集めるだけでも膨大な時間がかかるんですよね。もちろん、そのぶんできあがった武具での試し斬りは楽しさMAX!

  • ▲いまは作れない武具でも、ツリーを見ているだけでニヤニヤしちゃうのは自分だけ?(笑)

 また、作成した武具には“印”と呼ばれる珠をはめ込むことで、ステータスを上昇させたり、属性を付与したりなどの効果が得られます。この“印”集めはハクスラ的で熱いし、なにより自分好みの武器に仕立てられるのがいいんですよ。

  • ▲印を武具にはめ込むときは成功率も重要。なお、鍛冶屋の練度が上がれば成功率上昇や鍛冶費用が安くなるなどのメリットも。

 これまでのシリーズでも武具の強化要素はありましたが、ここまでやり込めるボリュームはなかったので、プレイすれば圧倒されること間違いなしです。なお、鍛冶で使う素材はたいてい“ダンジョンバトル”で揃います。ぜひ足しげく通ってみてください。

コンプリート欲が刺激される圧倒的な数の“精進目録”

 こちらもシリーズでおなじみの要素で、食事の回数やバトル回数などを一定数こなすと“徳”が得られる“精進目録”。この“徳”を交換してアイテムの所持数を増やしたり、ダッシュ可能な時間を伸ばしたりできるので、積極的に達成して“徳”を集めることで、圧倒的にゲームプレイがラクになります。

 項目は膨大な数があるので、とにかくコンプリート欲が刺激されるんですよね。プレイ中はどれが達成できそうか、画面右上にガイダンスが出るので親切ですし、ぜひ意識してプレイしてほしいです。


  • ▲個人的には釣りのアタリが早くなる釣具を先に取るのがオススメ。“精進目録”も達成しやすいし、釣った魚は売却や料理にも使えますから。

遥と暮らす“アナザーライフ”はもはや別ゲーム!?

 最後にお伝えするのは、第四章から解放される“アナザーライフ”。これはシリーズのヒロインでもある遥といっしょに、京都郊外の別宅で田舎生活を送るモードになります。ここでは野菜を育てたり料理をしたりできるのですが、いちばんの目的はお金を稼ぐこと。

 そもそもこのモードの目的は遥の借金100両の返済なのですが、育てた野菜などを行商することでお金に変えられるのです。一度に多くは稼げませんが、継続すればかなり稼ぐことができます。自分はこういったチマチマした遊びが大好物なので、ひんぱんに京と別宅を行き来し過ぎて、本編がさっぱり進まない感じになっちゃいました(笑)。

  • ▲育てる野菜は決められたスペース内に、パズルのように配置して決めます。なお、時間経過で育つのでとくに手入れの必要がない点もGOOD。
  • ▲料理はリズムよく包丁を切ったり、火加減をボタンで調整したりとけっこう忙しいです。ただ、うまく完成したときは気持ちいいですね!
  • ▲遥と親密度が上がるとイベントも発生。殺伐とした人斬りのちょっとしたオアシスに!?

 というわけで、もともと完成されていたオリジナル版が、限界突破した感じで“極まった”『龍が如く 維新! 極』。あえて今回は物語には触れませんでしたが、幕末物好き、『龍が如く』好き、アクションゲーム好き、RPG好きなどあらゆる方面の欲求を満たしてくれる作品になっています。ぜひ未体験の人も、オリジナル版を遊んだ人も手に取って欲しいです!


(C)SEGA

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