『龍が如く 維新! 極』注目キャラはこちら! 幕末物だが『龍が如く』らしい味付けで誰でも入りやすいドラマも注目

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 セガの“龍が如くスタジオ”が贈る『龍が如く』シリーズ最新作の『龍が如く 維新! 極』

※対応プラットフォームはPlayStation5、PlayStation4、Xbox Series X|S、Xbox One、Windows/PC(Steam)

 本作は2014年発売の『龍が如く 維新!』を、モデルとなるキャラクターの一部をオリジナル版から刷新し、Unreal Engineを採用したグラフィックの美麗な進化、新規コンテンツの追加などでフルリメイクした作品です。

 今回は、『龍が如く』のナンバリング作品はプレイ済みだが、スピンオフ作品の本作をプレイしたことがない人に向けて、世界観の補足となる物語や登場人物たちを解説します。

舞台は幕末の京、主人公は時代を動かした土佐藩郷士・坂本龍馬!!

 まずお伝えしておきたいのが、『龍が如く』とタイトルにはありますが、あくまでキャラクターの造形、そしてシステムが『龍が如く』なだけで、物語はシリーズの知識がゼロでもまったく問題ないということです。

 坂本龍馬をはじめ、幕末の偉人たちの名前に少しでも覚えがあれば、存分に楽しめるドラマになっています。にわか幕末ファンの自分でも、「そうきたか!」「このエピソードをこう描くか!」と、とにかく驚嘆しっぱなしのプレイで、気づけば積極的に幕末の情報を調べたくなるほどハマりましたね。

 そしてもちろん、シリーズのファンであればあるほど馴染みの顔触れと、出演する方々の熱演により、ドラマを深く楽しめることは間違いありません。『龍が如く』成分があるからこそ、幕末物というゲームにしてはニッチなジャンルでも入りやすくなっていると言っても過言ではないでしょう。まずはプロローグを紹介するので、出だしからワクワクするキーワードが満載のドラマにぜひ期待してほしいです。

~プロローグ~

 剣術修行に出ていた江戸から、故郷である土佐に戻ってきた龍馬。しかし、そこで彼が目にしたのは相も変わらず上士たちが民衆を虐げる時代の現実だった。

 病気の子どもを医者に見せることよりも、上士の目通りが優先される現実に怒りを覚えた龍馬は、その上士を殴り飛ばしてしまう。当然のように投獄された龍馬だったが、その危機を育ての親でもあり、土佐藩・参政の吉田東洋に救われた。

 東洋は龍馬にこの時代を変える考えを告げ、高知城に彼と兄貴分である武市半平太を呼び寄せる。“この土佐から時代の変革が起こる”。だがそう思われた矢先、覆面の男の乱入により東洋の命は奪われてしまった。

 遅れて駆け付けた役人たちに東洋殺しの汚名を着せられて土佐藩を脱藩した龍馬は、“斎藤一(はじめ)”と名を変えて1人で京に潜伏。そこで龍馬は、東洋を殺した犯人を見つけ出すための情報集めに奔走する。手がかりとなるのは、東洋を殺した覆面の男が見せた“天念理心流”の構えのみ。その使い手を捜し、京の町を駆け回る。

 やがて“天念理心流”の使い手が、“壬生狼(みぶろ)”と呼ばれる最強の人斬り集団“新選組”にいるという情報を得た龍馬。己の名を捨て、“斎藤一”という偽りの名で、死と隣り合わせの潜入を決意するのであった――。

<ドラマがより楽しめる幕末KEY WORD!>

 本作の物語は幕末の史実をベースに、『龍が如く』シリーズならではの味付けがされたドラマとなっています。そのため、歴史上のさまざまな要素がドラマには登場し、緊迫した幕末の時代が描かれていくことになります。そこでドラマを100%楽しむために知っておきたい重要用語をピックアップ。ぜひ事前にこれで予習してプレイを進めることをオススメします。

【新選組】幕末の京において、反幕府勢力を取り締まった武装集団。トップである局長の近藤勇以下、十番隊まで組が存在した。彼らの処断は苛烈なもので、“壬生狼”として人々に恐れられた。とくに元治元年(1864年)の“池田屋事件”は、彼らの名を世に轟かせる大事件となった。

【倒幕派】日本の王である天皇を敬い、その組織である朝廷のために戦うことを目的とした“勤王派”。江戸から続いてきた日本の現状を壊そうとする改革派であり、そのために幕府を倒すことを目的にした倒幕派でもある。

【佐幕派】徳川幕府300年の歴史を守るため、勤王志士たちが集まる京に監視役として派遣されたのが、近藤勇が率いる“新選組”や佐々木只三郎が率いる“京都見廻組”。ただ、旗本(正式な幕府の役人)である京都見廻組と、浪人たちの集まりである新選組は犬猿の仲である。なお、佐幕とは幕府を補佐するという意味。

【土佐藩】龍馬が属する藩で、現在の高知県にある外様藩。戦国時代に活躍した山内一豊の家系が歴代の領主を務め、ゲーム開始時の当主は山内豊信こと山内容堂。尊王佐幕と公武合体の狭間で揺れた藩。

【尊王攘夷】江戸幕府の外交政策と専制体制を批判、反対した幕末の政治運動。

【尊王佐幕】幕府があってこその尊王攘夷だという政治思想。

【公武合体】“公”である朝廷の伝統的権威と“武”である幕府や各藩を結び、幕藩体制の再編強化を図った政策諭。

【土佐勤王党】武市半平太を筆頭に、幕末の土佐藩で尊王攘夷を掲げて結成された組織。おもな所属メンバーには坂本龍馬、中岡慎太郎、岡田以蔵らがいた。

【長州藩】現在の山口県あたりを統治していた外様藩。幕末期には討幕運動の中心となり、明治期には多くの人物を政治の中心に送り込んだ。

【薩摩藩】現在の鹿児島県および琉球王国を統治。幕末期には、公武合体や尊王攘夷を主張し、のちに薩長同盟を結び維新の原動力となった。

オリジナル版の発売後に登場した作品から新たな顔触れがモデルに採用!

『龍が如く 維新! 極』の大きなポイントとなるのが、坂本龍馬を始め歴史上の偉人たちのモデルに『龍が如く』シリーズのキャラクターが採用されている点です。ここでは物語を動かす主要メンバーを紹介していきます。



土佐藩郷士 坂本龍馬 出演:黒田崇矢

 土佐でも最も身分の低い“郷士”の生まれ。武市半平太ら同じ境遇の若者たちが藩を変えるべく奔走する中、自分の成すべき事を見出せず苦悩している。だがその剣の腕は土佐でも随一で、江戸での剣術修行を許されるほど。その剣の腕を見込まれて吉田東洋、武市半平太とともに、藩の改革に向けて動き出すことになるが、すべての準備が整った革命前夜にある事件が起き、龍馬の人生は大きく動き始める。

土佐勤王党 盟主 武市半平太 出演:中野英雄(NEW CAST)

 龍馬と同じ境遇に生まれ、幼い頃から龍馬を守ってきた兄弟分。ともに吉田東洋に見込まれ、支援を受けて成長した。剣を取っても土佐最強と謳われる龍馬に匹敵するほどの腕前。土佐勤王党はそんな武市を慕って参加した者も多い。江戸から帰った龍馬を土佐勤王党へ招き、盟主に次ぐ席である“筆頭”を任せるほど龍馬とは深い信頼関係にある。しかし、育ての親・吉田東洋の死を巡り、龍馬と武市は初めてそれぞれ違う道を歩むことになるのだった……。

土佐藩 参政 吉田東洋 出演:石塚運昇

 土佐藩の大殿・山内容堂の懐刀と呼ばれる切れ者で、名実ともに藩の中心人物。最も厳格な支配者であると見なされ、恐れられている。しかし、真の彼は正義感に溢れた情に厚い男であり、この理不尽な支配体制を誰よりも憎んでいた。東洋は、差別を受け親を失った下層階級の子供たちを引き取り、密かに支援する活動を長年続けてきた。すべてはこの藩を変える人材を育むために。そうして育った一人が坂本龍馬であり、その兄貴分である武市半平太だった。革命前夜、凶刃に倒れた東洋。その死は龍馬と武市、2人の“息子”の人生を大きく狂わせていく……。

土佐勤王党 岡田以蔵 出演:中谷一博

 寡黙だが、常にその眼に殺気を宿す危険な男。武市を慕って土佐勤王党へ参加したが、武市へ抱く気持ちは心酔に近い。この岡田以蔵こそ龍馬が出会う最初の強敵であり、その因縁は、龍馬の長い旅路の中で幾度となく二人を巡り合わせることになる。

土佐藩士 中岡慎太郎 出演:山路和弘

 どことなく気だるそうな雰囲気を持つ男。しかしその眼は鋭く輝き、物事の本質を見抜く力を備えている。中岡は東洋の付き人であり、その死によって人生を大きく狂わされることになる。

新選組 局長 近藤勇 出演:大塚明夫(NEW CAST)

 新選組の頂点“局長”であり、本来無法者の集団に過ぎない新選組を一大組織へまとめ上げる希代の手腕を持つ男。しかし新選組のたむろする屯所には滅多に姿を現さず、隊長格でさえ近藤の顔を見たことがない、という者がいるほど。

新選組 副長 土方歳三 出演:中村獅童

 新選組のNo.2である副長として、常に不在の近藤に代わり組の実務を取り仕切る。その支配体制は“法度”と呼ばれる掟を作り、それに反した隊士を容赦なく処分するというもので隊長といえど土方に逆らうことは許されない。その冷酷さに加え、滅多に表情を変えないことから、隊士の間では密かに"鬼の副長"とあだ名されている。

新選組 参謀 伊東甲子太郎 出演:小沢仁志(NEW CAST)

 新選組のNo.3。隊の戦略立案や指揮を執ることに特化した立場で新選組の頭脳と言える。丁寧な態度や言葉遣いとは裏腹に、常に他者を出し抜くことを考えており新選組をいずれ自分のものにすべく隊内での政治工作を進めている。

新選組 一番隊隊長 沖田総司 出演:宇垣秀成

 幕末最強を誇る新選組の中でも最強と呼ばれる男。その結果浅葱色の羽織は返り血で汚れ、禍々しい雰囲気をまき散らしている。その圧倒的強さ故に、厳格な新選組の隊規をないがしろにできる唯一の男であり土方も沖田だけは制御しきれずにいる。

新選組 二番隊隊長 永倉新八 出演:小山力也

 土方らに並ぶ剣の使い手であり、新選組の中でも最古参幹部の1人。私利私欲にまみれた者達がひしめく新選組において、近藤の理念実現のために忠実に任務を果たし続ける仁義の男。

新選組 三番隊隊長 齋藤一 出演:黒田崇矢

 出生のすべてが不明で、本名すら定かでない謎の浪人。酒と博打に明け暮れる世捨て人のような暮らし振りで定宿“寺田屋”の女中からはいつも嫌味を言われている。しかしその正体は吉田東洋の殺害犯を追うために名を捨て、京に潜伏している坂本龍馬その人である。一年に渡る執念の調査の結果、全ての謎が新選組にあると察した龍馬は、独り血に飢えた狼の群れに足を踏み入れるのだった。

新選組 四番隊隊長 松原忠治 出演:東地宏樹

 新選組隊長の中では比較的最近隊長に格上げされた男。非常に生真面目な性格で、勤王志士や不逞浪士の討伐に誰よりも熱心に取り組んでいる。そのため他の隊長の不真面目な勤務態度に憤っており、この不満がどのような形で爆発するか、予断を許さない状況になっている。

新選組 五番隊隊長 武田観柳斎 出演:竹内力(NEW CAST)

 光州流軍学と呼ばれる兵術を極め、部下を率いた集団での戦闘に長けた隊長。そのため単独で戦闘に臨むことは多くないが、その剣の腕も確かだという。五番隊の隊士は「訓練」と称して武田と二人きりになることがよくあるらしいが、そこでどんな訓練が行われているのかは五番隊隊士の誰一人として口を開こうとしない。

新選組 六番隊隊長 井上源三郎 出演:咲野俊介

 隊長の中では最年長。かつては相当な使い手だったが寄る年波には勝てず、今や“無用の六番隊長”と蔑まれるまで衰えたといわれる。その一方で、局長の近藤に最も近い人物とも言われており、一筋縄ではいかない人物であることだけは確かだ。

新選組 七番隊隊長 谷三十郎 出演:竹田雅則(NEW CAST)

 九番隊の鈴木と並び、新選組幹部の中でも特に金に貪欲な男であり、隊長の立場を悪用してさまざまな利潤を得ている。手柄を得るため戦闘では常に先陣切って敵の渦中に飛び込む無鉄砲な性格だが常に生還することからその実力は確か。

新選組 八番隊隊長 藤堂平助 出演:岡本信彦(NEW CAST)

 幹部の中では最年少で、まだ少年の面影を残す男。性格は快活で社交的であり、殺伐とした隊内では異色の存在といえる。一見人斬り集団にそぐわない雰囲気を持つが、その剣さばきは凄まじく、返り血を体中に浴びてなお無邪気な笑顔を絶やさないその姿に、敵よりも藤堂が何より恐ろしいと戦慄する隊士は数多い。

新選組 九番隊隊長 鈴木三樹三郎 出演:谷田歩(NEW CAST)

 非常に好戦的な性格で、かつ金に貪欲な男。この男にとって新選組は殺戮を存分に楽しみ、金を得るための体のいい場所に過ぎない。その一方で自らの安全には人一倍執着があり、懐には常に「切り札」を忍ばせているという。

新選組 十番隊隊長 原田左之助 出演:安元洋貴

 幹部の中では唯一槍を操る男。土方ら最上級幹部の力で統制されているものの、本来無法者の集団である新選組。その中でも特に粗暴なのが原田率いる十番隊であり、京の人々は新選組の中でも彼らの姿を何よりも恐れているという。

新選組 監察 山崎烝 出演:中村悠一(NEW CAST)

 新選組の中でも諜報活動に特化した部隊“監察”。山崎はその中でも変装の達人であり、その技を駆使して勤王志士など敵の懐に潜り込み、あらゆる情報を手に入れる。また拷問の手口にも精通しており、いかに決死の覚悟を持っていようと山崎の手にかかって口を割らない者はいないという。

薩摩藩軍賦役 西郷吉之助 出演:岩崎征実

 鍛え上げられた巨躯。金色に染まった髪。出会う人すべてに強烈な印象を与える風貌。性格は好戦的で豪快そのものだが、幕府要人や他の雄藩首脳といった並み居る策士たちと渡り合うしたたかさも兼ね備えている。薩摩の、西郷の狙いは何なのか。それを知る者はまだ誰もいない。

長州藩士 新堀松輔 出演:山寺宏一

 飄々とした雰囲気で、掴みどころのない男。新堀という名前も偽名だと自ら公言しており、その正体を知る者はごくわずか。京のどこかに活動拠点となる店を構え、自分の女に運営を任せているらしいが、その真偽のほどは誰も知らない。

江戸幕府第十五代征夷大将軍 徳川慶喜 出演:徳重聡

 徳川幕府300年の歴史において、最も困難な局面の舵を取る男。若いながらもその知力・胆力は歴代首脳陣の中にあって唯一この国のために“成すべき事”に気づいている。土佐を脱藩し隠れるように生きる龍馬と、この国の頂点に坐する慶喜……。正反対の立場にあるこの二人の男。出会いの時は、果たして訪れるのか……?

京都見廻組 佐々木只三郎 出演:西凜太朗

 新選組と対をなす存在として、京にその名を轟かせる戦闘集団、それが“京都見廻組”。新選組が隊士の出自を問わず、ただ強い者に門戸を開くのに対し、見廻組は将軍家直参の武士によってのみ構成される、いわば名門である。京の護衛という同じ任務を担うこの2つの組織。表面上こそ協力関係にあるが、水面下では京の覇権を巡り、激しく対立している。佐々木は見廻組を率いて、事あるごとに新選組の前へその姿を現し、立ち塞がる。

幕府軍官奉行並 勝麟太郎 出演:鳥海浩輔(NEW CAST)

 海外列強の脅威が迫る中、防衛の要である幕府海軍を統括する男。今の幕府を支える重要人物の一人だが、一方では薩摩藩の西郷吉之助と個人的に接触しイギリスと強い繋がりを持つという謎の武器商人“坂本龍馬”を引き合わせるなど不穏な動きを見せている。

役が変更されたキャラクターは誰もがイメージにピッタリでハマる!

 オリジナル版の発売以降、数多くの作品が発売された『龍が如く』シリーズ。そのため、今回はその作品から話題になった人物が、新たな役として配役されることになりました。

 個人的には強烈なインパクトを残した『龍が如く0』に出演した竹内力氏、中野英雄氏、小沢仁志氏の出演は、ただでさえアクの強い新選組がより強固になったというか、威圧感が増した感じでよかったです。

  • ▲とくに参謀の伊東甲子太郎の腹に一物を抱えた言い回しは、キャラクターモデルである久瀬大作と重なる部分も多くて、副長とのやり取りを聞き入っちゃいました。緊張感が半端ない!

 また、『龍が如く7』からも多くの顔触れが登場したのもうれしい限り。局長の近藤勇は、大局を見据える視線や物腰が、足立宏一と通ずる部分もあり、これもまた絶妙な配役だと感心しました。『龍が如く7』からシリーズに触れた人も多いでしょうし、新たなファンへのアピールが抜かりない点も見事です。

  • ▲藤堂平助がとあるシーンで冷酷に任務を遂行する姿と言動は、趙と最初に出会ったときに抱いた感情と恐ろしいほどシンクロ。ここは期待してほしいです!

 というわけで、今回は物語やキャラクターに焦点を絞ってお届けしました。ゲームとしての遊びの魅力はレビューでお伝えしたので、歴史物だからと敬遠していた人も、逆に歴史物が好きだけど『龍が如く』シリーズを未経験という人も、ぜひ琴線に触れる部分があれば本作を手に取ってもらえたら幸いです。


(C)SEGA

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