【インタビュー】『温泉むすめ』がASMRに! 温泉に行きたくなる癒しのボイスドラマとは?

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 ボイスドラマ配信アプリ『mimicle(ミミクル)』より『温泉むすめ』のASMRシチュエーションボイスドラマが発売されます。

 『温泉むすめ』は、株式会社エンバウンドによる各地の温泉地をモチーフにした地域活性クロスメディアプロジェクトです。

 今回はそんな個性的な作品からASMRボイスドラマ化が実現するということで、『mimicle(ミミクル)』担当者の大村さん、エンバウンド代表の橋本さん、作品プロデューサーの田中さんにお話をお伺いしました。

『温泉むすめ』ASMRの気になる内容は

――『温泉むすめ』ASMRの企画を依頼したきっかけをお聞かせください。

大村さん:『mimicle』では、キャラクターIPによるASMRシチュエーションボイスドラマ(以下、ASMRボイスドラマ)を制作して配信する目的がありまして、ASMRボイスドラマと相性が良さそうなキャラクターIPを探していたときに、スタッフのひとりから『温泉むすめ』の提案があった次第です。

 キャラクターIPによるASMRボイスドラマは、“キャラクターが主人公を癒やしてくれること”や“その癒やす行為が作品の世界観に合っていること”といった条件が合致すると、とても相性がいいのです。

 というのも、収録はダミーヘッドマイクによるバイノーラル録音になるのですが、キャラクターが耳元で囁く声や息遣い、そしてちょっとした仕草の音を立体的に表現できるので、好きなキャラクターがあたかもそこに実在するかのような体験ができるんです。

 特に“癒やし”シチュエーションは、好きなキャラクターがそばに来て癒やしてくれるわけで、“温泉”をテーマにした『温泉むすめ』は癒やし効果が倍増するに違いないと、エンバウンドさんにご相談させていただきました。

――ASMRボイスドラマのお話を受けた印象はいかがでしたか?

田中さん:『温泉むすめ』は2016年から運営しているコンテンツで、すでに7年目を迎えており、温泉地やキャラクター、そして声優さんなど、さまざまなファンの方に応援していただいております。今回『mimicle』さんの企画がボイスコンテンツでしたので、これは『温泉むすめ』ファンの方に喜んでもらえそうと、期待値の高い企画でした。

 最近はASMR要素を含むボイスコンテンツが人気になっていましたので、タイミング的にも非常に面白いお話かなと思いまして、ぜひ進めていただきたいということでスタートした次第です。

――実在する温泉地による作品ですが、ASMRボイスドラマ化するにあたって気をつけたことはありましたか?

大村さん:『mimicle』からご相談したのは、1作品1キャラに絞った構成にしてほしいことぐらいでしょうか。ASMRボイスドラマの場合、キャラクターと聞き手(主人公)はふたりきりだけの世界の方が没入しやすいため、そこだけお願いしました。

 それ以外はすべてエンバウンドさんにお任せで、『温泉むすめ』の世界をASMRボイスドラマで現出していただきました。

――『温泉むすめ』ならではのASMRボイスドラマの特徴はなんでしょうか?

橋本さん:彼女たちは、ある意味、温泉の看板のような存在なので、ASMRボイスドラマとしてのクオリティやストーリーだけに留まらず、温泉の魅力を知っていただいて、現地に足を運びたくなるような作品にしています。

 実際、22年末に発表した際も、ファンの方から「実際に現地で聞きたい」という声もありました。本作は自宅でも楽しめますが、温泉旅館に宿泊して聴くと、より雰囲気が出るよう意識しています。

 そして温泉地の看板を背負っていますから、キャラクター性と可愛らしさに全振りした内容となっています。『温泉むすめ』はキャラクターや温泉地、声優などさまざまな切り口でファンに支持いただいているコンテンツなので、本作を聴いたときに失望させないようしっかり楽しめる要素を入れました。

――今回『温泉むすめ』ASMRとしてリリースするのはどれくらいありますか?

橋本さん:まずは3本をリリースする予定です。すでにキャラクターは決まっていまして、第1弾は南房総日由美になります。第2弾が奥津かがみ、そして第3弾が鬼怒川日向となります。キャラクターの選定もお任せいただきましたので、現地に推していただいているキャラクターであり、担当声優さんのファンが多いという部分で決定しました。

  • ▲南房総日由美(声優:徳井 青空さん)
  • ▲奥津かがみ(声優:久保田未夢さん)
  • ▲鬼怒川日向(声優:富田 美憂さん)

――脚本はどのような内容になっているのでしょうか?

橋本さん:ストーリーは、湯者(聞き手)が温泉地を訪れて、そこの温泉むすめから一日おもてなししてもらう内容となっております。

――どれぐらいのボリュームになっているのでしょうか?

橋本さん:尺はかなりありまして概ね80分ぐらいのボイスドラマになっています。セリフの文字数で言うと1万4千文字くらいで結構長いので、たっぷり楽しめると思います。

大村さん:温泉むすめキャラクターとのシチュエーションに重きがおかれた脚本で、普遍的な内容のため、何度でも聴くことができる飽きの来ない作品になっています。

――シリーズ3作品の共通コンセプトなどはあるのでしょうか?

橋本さん:3作品、すべてに通じるのは、聞き手が湯者として温泉地を訪れるので、温泉むすめたちが三者三様の方法で癒やしてあげるシチュエーションを共通コンセプトとしています。“癒やし”という部分で、それぞれのキャラクター性を活かしています。彼女が町を案内してくれたり、彼女と宿でまったりしながらくつろいだりと、温泉むすめたちと温泉地で過ごす雰囲気を感じていただける作品になっています。

――シチュエーションボイスを収録した際の様子を聞かせてください。

橋本さん:ASMR作品は経験されているとのことで、スタジオに入った瞬間に慣れた様子で収録していただけました。

 キャラクターの演じ方も心得ており、台本の立ち位置指定にも、声優さんの方から「ここからあちらのほうに動いた方が良いかも?」と提案いただくこともあり、台本に沿って演じるだけでなく、一緒に作品を作り上げてもらった感覚です。

 今回ご依頼した徳井青空さん、久保田未夢さん、富田美憂さんは、みなさん経験も豊富でしたので、長尺な作品でしたが、収録はスムーズに終わりました。素人目線ではダミーヘッドマイクを前にどうやって声を当てるのか想像もつかないのですが、各声優さんとも臨場感ある声の入る距離感を把握されていて、声優さんのすごさを体感しました。 

『mimicle』と『温泉むすめ』の今後の展開

――『mimicle』の今後の展開についてお聞かせください。

大村さん:ASMRボイスドラマと相性のよいキャラクターIPの作品を制作して配信しつつ、もっと色々な人に“ASMR作品”を楽しんでもらいたいなと考えています。自分の推しキャラが耳元で囁くようなぞくぞくする臨場感は、マンガやアニメでは表現できないASMR要素ならではの特徴ですからね。

――何か新しい試みは考えていらっしゃるのでしょうか?

大村さん:キャラクターIPとASMRボイスドラマの組み合わせは、海外ファンにも喜んでもらえると思っています。『mimicle』では自動翻訳で字幕を付けられるような機能を開発中で、海外ファンにも推しキャラの音声を字幕付きで楽しんでもらうことを考えています。

――『温泉むすめ』の今後の展開についてお聞かせください。

橋本さん:『温泉むすめ』は2017年から本格的にはじまり、今年で7年目を迎える作品です。最初は9人から始まったコンテンツも、今や123人のキャラクターになりました。ただ、日本には温泉地は3,000カ所あるので、あと2,800人は作れることになります(笑)。

 コロナ禍で、観光業界は海外旅行客を含めて空白の3年間となりましたが、これから状況が元に戻ってくるということで『温泉むすめ』も展開を続けていきたいと思っています。これまで観光地にいわゆる萌えキャラクターを使った観光促進は受け入れられづらい傾向がありましたが、今は『温泉むすめ』は18人ものキャラクターが観光大使に選ばれています。

――すでに多くの場所で『温泉むすめ』のキャラクターが親しまれていますよね。

橋本さん:今回のASMRボイスドラマで採用した3人のキャラクターもグッズの発売やイベント実施など温泉地と密接な関係にあります。最近でも毎週のように『温泉むすめ』の誕生日イベントが各地で行われていて、グッズも早いところでは3日で完売するような状態にもなっており、観光促進のコンテンツとしてうまく機能していると実感しています。

 地方の自治体や観光協会から多くのご相談をいただいている状態ですが、今後もそういった地域が増えてくるのではないかと思っています。そのためにはコンテンツが重要になってくると思うので、これからも本作のような現地に足を運びたくなるようなコンテンツをお届けして行きたいです。今回のボイスコンテンツもその導入の一環でもあります。

――どのくらいのペースでキャラクターを増やしているのでしょうか?

橋本さん:今は半年に1人くらいのペースで追加しています。キャラクターを作って欲しいという問い合わせは毎日のように来るのですが、すでに100件以上ご依頼が来ており、3年待ちくらいの状態です。

 キャラクター1人作るにしても、声優さんのオーディションをしたり、設定を詰めたり、1人ごとにカロリーも時間もかかります。今後はペースを早めていくのか、それとも今のペースを保つのか、新たな展開をしていくのかを思考している最中です。最近だと、『温泉男子』を作ってくれなんていう声も各地からありますね。

――キャラクター作成の際にはやはりリサーチも入念に行うのでしょうか?

橋本さん:温泉地の看板を背負っていますし、地域の方もその場所が大好きなので、キャラクターを作る際にはネットの情報だけでなく、書籍も読み、もちろん現地にも足を運んでリサーチを重ねます。

 その甲斐もあって、今までに温泉地さんから「イメージと違う」と言われたことは一度もありません。名前、誕生日、好きなモノなど全部に理由があるので、その由来を探してもらうのも面白いと思っています。

 誕生日を迎えたキャラクターが地元新聞一面で掲載されたこともあります。その費用は地元の方が出し合ってくれたそうです。やはり地域に密着するためにはその地域に対する敬意は重要だと思います。そこは他の擬人化コンテンツとの差ですね。

――今後の展開も楽しみです。

橋本さん:すでに立ち上げから7年目を迎えていますが、今はまだじっくりゆっくりと育てていく期間ですね。将来的には何十年も続くようなコンテンツにしたいと思っています。

――最後にファンの方、購入を考えている方に向けてメッセージをお願いします。

大村さん:本作は全トラック冒頭部分の試聴ができるので、まずはお試しで聴いてもらって内容を聴いていただければと思います。さらに将来的にちょっとした仕掛けも考えていまして、ファンに楽しんでもらえる作品となっていますので、よろしくお願いします。

田中さん:キャラクターを通じて、ぜひ温泉地のことを知って訪れるようなきっかけになってくれればと思います。そうすると、大村さんが仰っていた仕掛けもわかるはずです。本作をきっかけに実際の温泉地まで楽しんでいただければ、作り手側としては嬉しい限りです。

橋本さん:今回123人のキャラクターのうち3人のキャラクターを選ばせていただきましたが、このようにキャラクターを深掘りする機会はそもそもの数が多い故に難しいです。

 そのため、今回のような一緒にいるような体験をできるコンテンツは貴重だなと思っています。

 みなさんいろいろな推しがいると思いますが、まずはこの3人のASMRシチュエーションボイスドラマを楽しんでいただいて、それが応援となり形となれば次のキャラクターにも繋がってくると思います。ぜひよろしくお願いいたします。

『温泉むすめ』ASMR販売情報

第1弾:『ASMRボイスドラマ 温泉むすめ 南房総日由美とあなたのあまあま小説』

ストーリー

 南房総温泉へ招待してくれた日由美から「小説を書くための経験として一日だけ恋人になってほしい」と頼まれる。

 身体を寄せての全身リラックスさせるもてなしから始まって──。

発売日
2023年4月14日(金)
価格
2,200円(税込)
※アプリ内通貨2200コイン
販売
mimicle(作品ページ)
トラックリスト
トラック01 日由美による注意事項とバイノーラルテスト
トラック02 ふたりで恋人ごっこ
トラック03 全身ゆらゆらリラックス
トラック04 カワイイわんちゃん
トラック05 胸がドキドキ恋の物語
トラック06 アマアマな添い寝タイム
トラック07 ありがと&またね!

徳井青空さん(南房総日由美 役)からのコメント

 南房総日由美ちゃんのASMRが登場!

 じっくり演じるのは今回が初めてになるのでとても嬉しいです。南房総ちゃんの趣味である小説もたっぷりたのしめます。

 ASMRならではのストーリーになっています! ぜひ近い距離で彼女の魅力を味わってくださいね♪

『温泉娘』ASMRボイスドラマ発売記念フォロー&RTキャンペーン

 『温泉娘』のASMRシチュエーションボイスドラマの発売を記念して、南房総日由美 役である徳井青空さんの直筆サイン色紙が3名に当たるキャンペーンを実施中です。

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