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『Wo Long: Fallen Dynasty』死にゲーレビュー。攻撃を受け流して攻めに転じる流れが快感!

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 3月3日に発売予定のコーエーテクモゲームスのダーク三國アクションRPG『Wo Long:Fallen Dynasty(ウォーロン フォールン ダイナスティ)』の先行プレイレビューをお届けします。

 本作は『仁王』シリーズを手掛けるTeam NINJAの最新作。いわゆる「死にゲー」的ゲーム性、ハクスラ、ステージクリア型など、『仁王』シリーズの要素を受け継ぎつつも受け流しを軸とした独自のアクションが加えられた、ダーク三國死にゲーとなっています。

 この記事では、本作を先行でプレイしている担当ライターによるレビューをお届けします。

ダーク三國死にゲーを生き抜け!

 本作の設定は、「妖魔」と呼ばれる氣の乱れから生じた魔物たちがはびこっている後漢末期の中国。そこで活躍する1人の義勇兵として、かの有名な武将たちと共に乱世を生き抜くというもの。

 魔物たち以外にも、人知を超えた力を得られる「丹薬」が密かに流通しているほか、氣をエネルギーとした仙術など独自のエッセンスも加えられ、三国志の物語をなぞりつつオリジナリティも加えられたダークファンタジーとなっています。

 ゲームはステージクリア型で、最奥にいるボスを倒せばクリアとなり新しいエリアが解放。ストーリーの進行に関わる主戦場のほか、本編が進展しないサブクエスト的な副戦場もあります。

 また推奨レベルが表記されており、ステージクリアで報酬も獲得できるため、段階を追って強化できるのは目安があって遊びやすい点です。もちろん主戦場だけをクリアして物語だけを追従していくプレイも可能です。

 こだわるプレイヤーも多いキャラクリは輪郭、眉間の広さ、目の間隔などなど、かなり詳細な調整が可能です。ゲーム冒頭でキャラクリが始まりますが、本編をしばらく進めると、キャラクターの再編集が無条件で何度でも可能になります。

 キャラクリだけでなくレベルアップで割り振った能力の振り直しも同時に解禁されます。早い段階でこの辺りの要素が自由にできるのは、とてもユーザビリティを考慮していて嬉しく思いました。

受け流しから一転攻勢を狙うゲーム性

 本作のアクションは、各行動で増減する「氣勢(きせい)」と受け流しの「化勁(かけい)」の2つが中心。

 自身と敵に存在する「氣勢」は±0を基本とし、攻撃を当てると増加、攻撃を受けると減少します。敵の氣勢を下限値まで減らすと敵は体勢を崩すので、強烈な一撃「絶脈」で追撃! 強敵やボスはこの「絶脈」を狙うのがセオリーとなっています。

 また、自身の増加している「氣勢」を攻撃に上乗せし、敵の「氣勢」を大きく削る「氣勢攻撃」を駆使することでチャンスを作れるため、いかに「氣勢」をプラスに保つかが重要になってきます。そこで活躍するのが受け流しの「化勁」。

 「化勁」は敵の近接攻撃だけでなく、矢や術も受け流すことができ、受け流しに成功すると「氣勢」が増えていきます。これによって激しい攻撃の中でも自身の「氣勢」を減らすことなく、むしろ敵の攻撃をもチャンスとして活用できるのが面白いシステム。攻防の流れを途切れさせないのが爽快ですね。

 「化勁」に失敗したり攻撃を受けることで「氣勢」がどんどんマイナスに向かうため、相手の行動の分からない最初こそ苦戦しますが、そこは死にゲーというジャンルらしく、失敗の経験が見えないステータスとしてプレイヤー自身を強くしてくれます。段々と目が慣れてくれば「化勁」の成功率も上がっていくので、着実に達成感が増していく作り。

 また、嬉しいのは死亡時にレベルアップに必要な仙氣を半分だけ落とすこと。0にならないので、強敵相手に突破ができずにレベルアップもできない、という状況になりにくく、成長の余地を少しでも残してくれているのはいい点だなと思います。当然、自身を倒した敵にリベンジできれば落とした仙氣が返ってくるフォローもあり。

 あくまで「化勁」はチャンスを作るものであり、攻防の流れを崩さずに戦えるシステム。すべての攻撃を見切る必要はなく、むしろ道中の雑兵は攻撃だけで楽に倒せるほどのバランスです。

 強敵以上であれば、敵の秘技(ガード不能技)を「化勁」することで大きなチャンスを作り出せるので、狙いをこれだけに絞る戦いもときには必要でした。

戦場の動き方の指標になる士気ランク

 敵の頭上には士気ランクという数字が表示されており、簡単にいえば敵の強さを表しています。自身と敵の士気ランクの差によってダメージ量に影響が出るため、明らかに数字の大きな敵と戦うことがリスクになるわけです。

 戦場が広く、比較的自由に攻略できるのが本作の良さの一方で、順路をすっ飛ばせるので迷いがち。突然、士気ランクが10も上の敵と遭遇することも珍しくありません。なので、敵の士気ランクの低いところから戦場を踏破していくのが目印としても機能していると感じました。

 戦場の各地にはチェックポイントになる軍旗と探索要素の標旗が点在しています。これらは士気ランクが上昇するほか、本来死亡時に0に戻る士気ランクの低下を防いでくれる不屈ランクという効果もあります。

 この不屈ランクのおかげで、死亡からの復帰時に士気ランクを上げ直す工程を省けるのがいいですね。踏破していたルートにすぐさま戻れるほか、最奥のボスは士気ランク20でいることが多いため、ボス戦のリトライもすぐに行えます。

 なお、士気ランクは敵の秘技を受けると低下してしまうため、ボス戦ではとくに注意したい要素です。また敵に「絶脈」を決めると敵の士気ランクを低下させられます。つまり攻撃を受け流しリターンを決めていくことで徐々に士気ランクの差が広がり、ボスが倒しやすくなっていく流れも面白いなと思いました。

仙術に神獣、武将との共闘と多彩な手段で踏破!

 仙術という「木火土金水」の属性に分かれた魔法的なスキルや、強力な効果を持つ神獣を召喚できるなど、攻撃手段も豊富。これらを駆使して幅広い戦術を立てて攻略できるのも面白さのひとつ。とくに仙術は攻撃的なものから体力回復や氣勢ゲージの増減を助けるものなど揃っており、バリエーションもあります。

 仙術の使用には「氣勢」を消費するだけ。いわゆるMP的なものがなく「氣勢」がマイナス状態でも問題なく使用できるのが大きな利点となっています。使いすぎると氣勢が最低値まで下がってしまい、ダウンしやすい状況になりますが……。

 さらに、戦場では自身を含めた最大3人の武将(NPC)と共闘が可能です。勇猛果敢に敵へ向かってくれるほか、武将の持つ有利効果が自身に発生する恩恵も。武将を呼ぶにはアイテムを消費しますが序盤から使用可能です。攻撃面だけでなく、敵のターゲット分散に有用と、心強い味方が用意されているのも嬉しいですね。

 敵の攻撃を受け流す「化勁」という技術こそ重要な戦闘システムですが、敵の攻撃や秘技はどれも即死攻撃ではなく、失敗してもチャンスがあるのがとくに良いと思いました。失敗を経て反撃の「化勁」を確実なものにしていく、そんな技術の成長を感じられるゲームです。

 早い段階で共闘の解禁やレベルアップの振り直しなど、プレイスタンスを制限しない作りも優しく、遊びやすいのも◎。もちろん死にゲーらしい難所やいやらしい配置、攻撃などもあるので、歯ごたえもたっぷりです。装備を整えていくハクスラ要素もあるので、好みのビルドを整えるのが好きなプレイヤーにもオススメしたい作品です。

商品概要

タイトル名:Wo Long:Fallen Dynasty(ウォーロン フォールン ダイナスティ)
対応機種
・PlayStation5
・PlayStation4
・Xbox Series X|S
・Xbox One
・Xbox Game Pass
・Steam
・Microsoft Store
ジャンル:ダーク三國アクションRPG
発売予定:2023 年3月3日 ※世界同時発売
CERO:D(17歳以上対象)

■PS5『Wo Long:Fallen Dynasty Treasure Box』

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