HoYoverse新作『崩壊:スターレイル』を遊んだ感想は…キャラへのこだわりがすごい大作RPGとして高評価
- 文
- セスタス原川
- 公開日時
HoYoverseが配信予定のスペースファンタジーRPG『崩壊:スターレイル』のファイナルベータテストに参加してきました! ということで、こちらの記事では本作の魅力をじっくりお届けしていきたいと思います。
本作は、『原神』などで知られるHoYoverseが手がける『崩壊』シリーズの新作。iOS、Android、PCのプラットフォームで展開されており、今回はPC版でプレイしています。
※本稿でお伝えする内容はクローズドβテストでの内容であり、リリース版と異なる場合がありますのでご了承ください。
スペースファンタジー×王道RPG! ワクワクが詰まってます
本作のゲームジャンルはRPG、それもかなり王道の“ザ・RPG”という印象。謎に満ちた主人公、壮大な世界観、個性豊かな仲間たち……「こういうの、好きだよね?」というのを真正面から突き付けられている感じです。良いですね。
今回ベータテストでプレイできた範囲では、シナリオに合わせてバトルに挑んだり、お題をクリアしたりと、道筋がはっきりした展開が印象的でした。寄り道的な要素もありますが、基本的には一本道を進むような感覚です。そのおかげもあり、その時に何をすればよいのかがハッキリわかる仕組みでした。
豊富なコンテンツをまとめて用意されるのも、バイキングのような感覚で面白いですよね。ただ、人によってはどれからやって良いのやら……となりがち。ですが、本作は1個1個丁寧に「次はこれをやりましょう!」と進むので、あまりのコンテンツ量にパンクしてしまう心配もなさそうです。
とはいえ、ゲーム性があっさりしているわけではなく、後述するバトルや育成はさまざまな要素が詰め込まれています。キャラクターたちへのこだわりも相まって、やりごたえは十分すぎるほど。『崩壊:スターレイル』の世界に引っ張り込まれるのに、そう時間はかからないはずです。
銀河を駆ける列車で惑星を巡る。旅の果てには何が……?
銀河を列車で旅するスペースファンタジー、とされている本作。宇宙を舞台にしているため、SFらしいメカニカルな要素を含みつつ、列車が銀河を駆けるというファンタジー色もある物語が展開されます。
世界観の厚みゆえか固有の用語も多く登場しますが、プレイを進めるうちに少しずつ内容が補完されていくので、ある程度序盤をプレイすれば、ストーリーの内容が頭に入ってくるでしょう。アーカイブのような形で、用語を確認できる場所もあります。
冒頭に登場する女性のカフカたちが探しているものが、惑星を揺るがす力を持つとされる“星核”。それはとある星神(アイオーン)が撒いた、災厄の種とされているものでした。主人公は何故か、その星核を体内に埋め込まれることになります。
謎多きカフカたちはその場を去り、その後目覚めた主人公が合流することになるのが、銀河で活動を行う“星穹列車”のメンバーです。三月なのか、丹恒(たんこう)の2人は、宇宙ステーションからの救援依頼を受けてやってきたとのこと。
なのかは宙を漂っていた氷の中から救出された少女で、記憶喪失の身ではありますがとても明るいのが印象的です。こういった人物が近くにいると安心できますね。一方、丹恒は一見クールな青年、という印象を抱きますが、なんやかんやで面倒見が良い頼れる存在でもあります。
何が何だか、となる主人公ですが、そこに機械とも生き物とも言えぬような襲撃者が現れます。息つく間もなく、宇宙ステーションも破壊しかねないほどの強大な敵が襲来し、主人公の力が暴走しかける場面も。
なのかたちの仲間であるヴェルトや姫子の協力もあって、何とかその危機的状況を脱し、自身のことを知るためにも“星穹列車”に所属することになった主人公――ここから、銀河と“星核”の謎に迫る、長い長い物語が始まります。
序盤は列車やステーション内などの室内マップが中心ですが、ゲームを進めるにつれてさまざまな惑星を訪れることになります。最初に訪れる場所“ヤリーロVI”が氷雪に覆われた星であるように、惑星にはそれぞれ特色があるので異なる雰囲気を楽しめますよ。
気になる点としては『崩壊3rd』と同名のキャラクターが登場するところでしょうか。ただのサラリーマンを自称するヴェルトはそちらの世界から来ていることが明かされていますが……?
オーソドックスさの中にこだわりが光るバトル
本作のバトルは、コマンド選択式のターン制バトル。HoYoverseのゲームはアクション要素があるバトルが多いという印象だったので、ここであえて地に足のついたターン制バトルを導入するのが意外でした。
このターン制についても、さすがHoYoverseクオリティ! と言いたくなります。コマンド1つ1つの派手なアクション、細かい動きの演出などで、アクションゲームさながらの躍動感をバトルで感じられます。キャラクターたちに対する、開発陣のこだわりが詰まっています。
個人的に面白いと感じたのが、必殺技を好きなタイミングで打てるシステムです。ターンの行動と必殺技の発動は別枠扱いとなっており、主人公が攻撃をした直後に再び必殺技で連続攻撃したり、相手の攻撃の直後に割り込んで攻撃したり……といったことができる仕組みです。
ただ行動順が流れてくるのを待つだけでなく、自分の選択が順番に介入するので、プレイヤーの戦略がしっかりと活きてきます。バトルを単調にさせずにプレイヤーを楽しませてくれます。
必殺技の演出は“最高”の一言につきます。派手な攻撃&特徴を活かした動きやセリフは、全キャラクターぶんこの眼でしっかりと拝みたいですね。むしろ、これだけ眺めていたい気持ちにもなってしまうほど。かっこいい必殺技は浪漫です、浪漫。
敵を倒すためには、相手の靭性を削って本体HPを削ることが重要になってきます。靭性はいわゆるアーマーのようなもので、ダメージは入るものの靭性がある限り決定打には繋がりません。
靭性を削るには弱点攻撃を仕掛ける必要があり、ここがキャラクター編成に影響してきます。ゲームを進める際には、なるべく被らない属性を入れてさまざまなシチュエーションに対応できる編成が有効に感じました。
ほかにも、敵からターゲットを受けた味方に予め防御バフをかけたり、単体攻撃と全体攻撃を使い分けて効率よく相手を倒したりと、ターン制バトルならではの戦略性もあります。バトルの面白さはアクション系のバトルに引けを取りません。オート&倍速機能も搭載されているので、周回しやすいのも好印象でした。
キャラ育成と装備品強化は比較的簡単
育成にもいくつかの要素があります。キャラクター自身のレベル、光円錐(装備品)、光円錐のレベルアップ、など、多数の要素を育てる形です。普段からRPGを遊んでいる方であれば「なるほど、これがアレね」と感じられますね。
育成要素が多い=キャラ育成のカロリーは高い……と思いきや、探索中はストーリー進行の報酬などで素材は多く手に入るので難易度はそこまでという印象です。何より道中の敵の強さのバランスが絶妙で、その時の適正レベルで詰むことはありませんが、しっかりとバトルを楽しめる程よい強さに設定されていました。
装備品である光円錐は、キャラクターと同じガチャから排出されます。これをプラスに捉えるかどうかは好みが出る部分ですが、個人的には嬉しい仕組みです。ちなみに、それぞれにフレーバーテキストの形でストーリーが書かれているので、入手したらぜひ目を通してみてくださいね。
細部まで隙がない! クオリティの高さはさすがの一言
本作をプレイしていると感じるゲームクオリティの高さですが、それに目が行く理由はグラフィックだけではありません。少しだけ前述しましたが、細かいこだわりを感じる要素が多いのです。
一例を挙げると、メニューを開いたときのキャラクターの様子です。メニューを見ている際のスマホのカバーは、キャラクターそれぞれのデザインが施されています。こんなところにも個性が!
また、しばらく操作しない状態でいると、キャラクターがちょっとしたアクションを取ります。待機モーション、と言えば分かりやすいでしょうか。これもそれぞれに用意されています。
最初に仲間になる三月なのかはその場で自撮りを始めるほか、いい景色を撮影しようとしている姿も見られます。こういった細かいキャラクターごとの演出は、全員ぶん見たくなりますね……。
もちろん、キャラクターデザインのこだわりも細かいところまで入念に行われています。手に入れたキャラクターをいろいろなアングルで見るだけでも楽しめますね。綺麗に刺さるキャラクターが多く、物語を追いかけてより彼らのことを知りたい、と思わざるを得ません。
デザインやUIも細かい部分まで作り込まれており、まさに隙がないと言えるクオリティです。「これが新時代のRPGか……」と圧倒されるレベルの作り込みでした。まさに開拓。
じっくりプレイできる王道RPG。ソーシャルゲームの枠を超えているかも
HoYoverseが送る期待の新作『崩壊:スターレイル』。同社の出している『原神』や『崩壊3rd』との違いが気になる方もいると思いますが、こちらはカチッとしたガッツリ系RPGという印象です。
バトルも落ち着いてプレイできるので、ゲームの造りとしての良い部分はシェアしつつ、上手く住み分けができていると感じました。どちらも捨てがたいですが、筆者はRPGはご飯でも食べながら片手でまったりと遊びたいこともあるので(笑)、本作のようなアクション要素が抑えめで落ち着いた作品もかなり好みです。
クオリティの高さゆえにプレイしている際の満足感はとてつもなく、本作のリリースによってまたRPGの歴史に新たな1ページが刻まれたと言えるでしょう。しかも、このゲームが基本プレイ無料とはすごい時代になったものです……。
今回はPC版をプレイしましたが、操作感については問題なくプレイできたうえ、見どころであるグラフィックの良さも十分体感できました。スマホ版ではカーソル切り替えのコマンドが必要なくプレイできるので、さらに快適なプレイができそうです。クオリティ重視はPC、操作性重視はスマホでのプレイが良いかもしれませんね。
今回プレイしたのは序盤にすぎませんが、それでも『崩壊:スターレイル』の秘めたポテンシャルはヒシヒシと伝わってきました。悩んでいるならプレイするべきと断言しましょう! 正式リリースが待ち遠しい限りですね。
(C) COGNOSPHERE
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります