『ミュータント タートルズ:シュレッダーの復讐』はベルトスクロールの入門にピッタリ!【電撃インディー#400】
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電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は現在配信中のPS5/PS4/Switch/Xbox One/Steam用ソフト『ミュータント タートルズ:シュレッダーの復讐』のレビューをお届けします。
なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!
原作を知らなくても問題なく楽しめる
『ミュータント タートルズ:シュレッダーの復讐』は、タイトル名からもわかる通り海外で人気のTVアニメ『ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ』シリーズを題材にしたベルトスクロールアクションゲーム。
「いや、僕はそのシリーズを知らないのでパスで……」
ちょっと待った! その気持ちもわかるのですが、本作は原作を知らない人でも存分に楽しめます。そして、そもそもゲームの出来がすばらしいので、ぜひプレイしていただきたいのです。
プレイヤーはタートルズらを操作して、宿敵シュレッダーの率いるフット団と戦っていきます。この設定さえわかっていれば、問題ないかと。とにかく街を占拠する悪い奴らを倒せばいいので、英語のセリフを聞き取れなくても平気です。はい、わかりやすいですね。
プレイアブルキャラであるタートルズと、レポーターのエイプリル、武術の師匠であるスプリンター先生は攻撃方法がそれぞれ異なり、性能も違います。射程、速さ、パワーのパラメータから好みのキャラを選ぶといいでしょう。もちろん見た目で選んでもいいのですが、最初はリーチが広いキャラが個人的にはオススメですね。
なお、隠しキャラのケイシー・ジョーンズだけは射程があって、パワーもあるという上位互換キャラ。ストーリークリア後に使えるようになるので、ゲームに慣れるのもかねてまずはストーリーを遊んでみましょう。
各キャラを操作して気持ちいいのは攻撃時のモーション。武器や四肢を駆使した攻撃モーションが書き込まれているので、見ているのも楽しめます。なんなら攻撃を受けている時のモーションもいいくらいです。使えるアクションは基本的に同じですが、アクションみたさに伝いたくなる。そんな魅力がありますね。
書き込まれているといえば、背景もポイント。攻撃が当たると壊れたり爆発したりと地味に見逃せません。
さらに敵のパターンも多くて細かいのは好きなポイント。背景の一部から姿を見せたり、手にしている小道具を捨ててから襲いかかってきたり、公園で横になっていたりとなくてもいい部分まで用意されています。
パソコンを使ったりファーストフードを売ったりと、住人のようにも見えるところは個人的なツボ。街のいろいろなところに入り込み、支配しているわけですよ。
回復アイテムはタートルズらが大好きなピザ。全キャラが回復するものや、必殺技を一定時間使い放題になるものもあります。マルチプレイでは均等に回復したほうがいいので、独り占めしないように。
各ステージの最後にはボスが登場。わかりやすい攻撃から、わかっていてもかわしにくい攻撃までさまざま。そんな攻撃パターンを読み切り、攻撃を叩き込んで倒すというアクションゲームの醍醐味がつまっています。何より、雑魚敵とは違うバトルを楽しめるのがいいですね。
個人的に好きなのは“メタルヘッド”とのバトル。タートルズに似せて作られたロボットという設定に加えて、ボスの攻撃を利用するゲーム性がいいですね。
ストーリーのクリアに必要なアクションを伝授
モードには、各ステージをクリアしつつ、ミッションなどをこなしつつレベルを上げていくストーリー、全ステージクリアまでノンストップで挑むアーケードモード、そのアーケードの派生として、11項目におよぶルールを設定してプレイするカスタムゲームがあります。
最初に遊ぶのであれば、プレイすることでレベルが上がったり、ステージが増えていったりするストーリーがいいかと。何より、1ステージはそこまで長くなく5~7分くらいでクリアできるんで少しプレイする時にもピッタリ。街のちょっとした探索も楽しいです。
ストーリーとはいえ、敵の攻撃は地味に強力。中でも盾を持っているタイプや遠距離攻撃をしかけてくるタイプ、メカ系の敵はやっかいです。
ここでポイントになるのが必殺技。攻撃力が高く、範囲が広い優れものなので、ぶっちゃけ雑魚敵であればこれを連発すれば倒せるほど。必殺技を使うにはニンジャパワーがゲージ1本必要ですが、挑発をすると最低1本になるので、挑発⇒必殺技⇒挑発と繰り返せばわりとなんとかなります。コレ大事!
あと、本作全体を通して言えるのは、飛んでいる敵との軸あわせはやや難しいこと。ただ、対空攻撃である“ライジングアタック”の判定が強いのか、この攻撃であればわりと当たります。
そこからジャンプ攻撃“ダイブアタック”を繰り出す行動が強いので、対空攻撃⇒ジャンプ攻撃⇒対空攻撃と繰り返せばわりとなんとかなります。コレ大事(2度目)。
ならば必殺技や対空攻撃だけ出していたらクリアできるのかといえばそうではないのがおもしろいところ。必殺技の発動後や対空攻撃の着地時には隙があり、そこに敵が攻撃を繰り出すとしっかりくらいます。なのでその隙を考えて使う必要があるわけです。
マルチプレイであれば、誰かが出している必殺技の範囲内で挑発をし、その人の必殺技の隙を別の人が必殺技でカバーしてあげれば完璧ですね。飛び道具を投げてくる敵はどうにもならないので、早めにつぶしましょう。
また、ステージに隠されたアイテムなどを見つけるミッションがあります。とりあえず、破壊できそうなものを見かけたら殴ってください。
それでも難しければ、“よゆう”、“ふつう”、“ムズい”という3段階の難易度が用意されているので下げてしまうのもいいかと。“ふつう”でも中盤くらいからは歯ごたえがありますよ。“ムズい”の後半はボスよりも数で迫ってくる雑魚敵のほうが気を抜けなくなります。
6人でワチャワチャ楽しむオンラインマルチプレイが最高
昔のゲームのような遊びを踏襲していますが、便利なオンラインプレイを搭載しているため、離れた場所に住む友だちや海外のプレイヤーとの協力プレイが可能です。
ストーリーはレベルを上げていく楽しみや探索要素があって、1人で楽しむのに向いていますが、クリアまで1時間半から2時間かかるアーケードモードは誰かとプレイするのがいいでしょう。
なおPS4/PS5では、オフライン協力プレイの最大人数が4人、オンライン協力プレイの最大人数が6人となります。
6人でプレイすると画面が少々うるさくなりますが、制圧力があるうえに敵をフルボッコにできてとにかく爽快。思わず笑ってしまうほどおもしろさがあります。
オンライン時の設定は自由にできるのですが、誰でも入れるようにしておくと、途中で参加してくれるのでアーケードモード時はそちらにしておくのがオススメ。入ってもらえるかはどうかは運になりますが……。
一方でタートルズのシルエットが近いため、視認性はやや悪め。持っている武器とカラーは違うんですが、近くにいるとパッと見が似ているため、自分の操作キャラを見失いがちです。自分のキャラは前に表示されるや、他の人が使う必殺技のエフェクトは地味な見た目になるなどがあってもよかったかなと思いました。
他に気になったのは、一部のボスのアクションと自動スクロールステージ。ボスのアクションはターン性になっており、相手の攻撃を避け続けてから、こちらが攻撃するというのはわかりやすいのですが、やや単調にも感じるかなと。
ステージがオートでスクロールし続けるステージは敵に高低差を合わせにくいうえに、飛んでくる回復アイテムのピザをとり逃すため、もし次回作があるとしたらその辺りをもう少し遊びやすくしてほしいですね。
少し気になるところも書いたのですが、全体的なクオリティは高く、本当によくできているタイトルです。“電撃インディー”のコーナーで紹介しましたが、インディーの枠にとらわれることなくオススメできるタイトルだと思っています。値段もお手頃ということで満足度は高いので、ぜひ触れてみてください!
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