だったら最後までその“欺瞞”を貫いてみせなさいよ……!(サラ)【軌跡シリーズ名言集】

Zenon
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 日本ファルコムの名作ストーリーRPG『軌跡』シリーズの名言集をお届けします。

 本記事で紹介するのは、『閃の軌跡』シリーズに登場するキャラクター、サラ・バレスタインのセリフ。記事執筆時点で放送中のTVアニメ『The Legend of Heroes 閃の軌跡 Northern War』とも縁の深い彼女の名言を紹介していきましょう。

※本記事内にはゲームの物語およびTVアニメのネタバレを含む表現がありますので、ご注意ください。

だったら最後までその“欺瞞”を貫いてみせなさいよ……!(サラ)

●第三章_鋼の鼓動~海都繚乱~(英雄伝説 閃の軌跡III)

 サラは『閃の軌跡』シリーズの主人公リィンが所属する《旧VII組》の担任教官として登場。最年少A級遊撃士の記録持ちで、その実力は《紫電(エクレール)》の渾名で轟いています。


 私生活がだらしなく、教官としてどうなんだというほど酒好きな一面も(英雄伝説 閃の軌跡I:改 -Thors Military Academy 1204-より)。


 しかし成長途上のリィンたちを救い、先達として導くサラ教官の姿にはシビれた人も多いハズ。この圧倒的強者感よ(英雄伝説 閃の軌跡II:改 -The Erebonian Civil War-より)。

 そんな彼女を語るうえで、教官、遊撃士ともう1つ外せない立場があります。それこそがTVアニメ『The Legend of Heroes 閃の軌跡 Northern War』で焦点が当てられているノーザンブリアの猟兵団《北の猟兵》です。


 ノーザンブリアの孤児として育ったサラは、養父であるバレスタイン大佐に憧れて《北の猟兵》へ入隊。中隊長まで昇格して《紫電》と呼ばれるほどの戦闘力を身につけるも、誰かの欲望のため誰かの命を奪う地獄でその精神をすり減らしていきます。

 そして、猟兵団《ニーズヘッグ》との戦闘中、窮地に陥った彼女を救うために駆け付けたバレスタイン大佐が致命傷を負ってしまいます。TVアニメでは、彼の死が戦闘中の負傷ではなく策謀によるものだと描かれていて驚きました。


 彼はサラが猟兵となるのに反対していたのですが、最後に娘を救い、「この道を進むかどうか、今一度、よく考えてみなさい」と言い残してサラの腕の中で亡くなってしまいます。“英雄”と呼ばれた彼が存命なら、ノーザンブリアは違った歴史をたどっていたかもしれませんね。

 そもそも《北の猟兵》は天変地異《塩の杭》事件で貧しくなってしまった故郷を救うために立ち上げられた猟兵団。ミラさえ積まれればどんな仕事でもこなす、外貨獲得を主目的とした集団でした。


 バレスタイン大佐の最後の言葉でその在り方、罪もない外国の人たちや土地を血と硝煙に塗れさせる“欺瞞”に気付き、涙を流して哀しんだというサラ。当時18歳の出来事です。

 その後、命を救われたサラは《北の猟兵》を脱退し、遊撃士となります。理由は猟兵稼業による血に汚れたお金ではなく、綺麗なお金を故郷へ届けるためとのこと。そんな強い動機もあって、最年少でA級へと駆け上がれたのかもしれませんね。

 やがて帝国の内戦で《北の猟兵》はケルディックという村を焼き討ちする暴挙に出ました。帝国貴族のアルバレア公爵による要請だったのですが、事実は事実。内戦後に帝国政府はそのことを非難し、ノーザンブリアに対して賠償金を請求します。

 その結果『閃の軌跡II』と『閃の軌跡III』の間に勃発したのが《北方戦役》と呼ばれる戦い。詳しくはゲームとTVアニメを参照してほしいのですが、最終的にノーザンブリアは帝国へ併呑されてしまいます。

 《北方戦役》には《灰色の騎士》として騎神ヴァリマールを駆るリィンや、駆け付けた遊撃士サラの姿も。一般市民の被害を減らすため、焔のなかを奮戦したとのこと。

 『閃の軌跡III』では、一部の《北の猟兵》が暗躍を開始。仇を《北方戦役》で陣頭指揮を執ったオーレリア将軍に定め、《紫の猟兵》として海都オルディスを襲撃します。

 故郷を奪われた怒りと喪失感を埋め、誇りを示すために暴挙に出た元・北の猟兵たち。「バレスタイン大佐のように、故郷の犠牲となろう!」と言いながら、列車砲という兵器を奪取し、ジュノー海上要塞を占拠。ここを死に場所として最後の意地を見せようとします。

 彼らに手を貸すのは結社《身喰らう蛇》。なかでも伝説の武人として名高い《鋼の聖女》率いる精強な部隊が相手で、最上階では至高VS最強の戦いが繰り広げられるのですが、それはまた別のお話。

 要塞攻略中、元・北の猟兵たちと対決します。しかしそこは《黄金の羅刹》オーレリア、《紫電》のバレスタイン、《灰色の騎士》リィンがそろったチームが相手。か、勝ち目ねぇぇ……。



 「殺せ!」と迫る元・北の猟兵たちの求めに応じないオーレリア。ここを自らの死に場所と定めていた彼らは自決しようとしますが、それをリィンとサラが阻止します。

 安易な死を選ぼうとする元・北の猟兵たちを「甘ったれてんじゃないわよ!」と一喝するサラ。お待たせしました、ここからが今回の名言となります。







「だったら最後までその“欺瞞”を貫いてみせなさいよ……!」

 いつの間にか見失い、はき違えていた《北の猟兵》の在り方。彼らの暴走を食い止めることができたのは、サラがその想いを共有してきた仲間であり、彼らが“英雄”として掲げていたバレスタイン大佐の娘でもあったからだと思います。

 誇りなんかじゃない。故郷の貧しさを紛らわせ子どもたちを笑顔にするため、誰かの命を奪う“欺瞞”。バレスタイン大佐のように、と掲げるなら、彼の想いも忘れないでほしい。そんな意味が込められたサラの言葉でした。


 かくして、忘れていた《北の猟兵》の真の誇りをサラの説得によって思い出した彼らは、自決することなく気絶していきました。まるで張っていた緊張の糸が切れたように。


  • ▲余談ですがその後、サラが大人になったリィンを飲みに誘う場面も。気にかかっていた元《北の猟兵》の暴走も片が付き、すっきりと美味しい酒を飲み交わす2人。良い笑顔です。

 はい、というわけで今回はサラの名言をお送りしました。本当は『閃II』の《北の猟兵》相手に1人で立ち向かった時の話も入れたかったのですが、ボリュームが膨らみ過ぎたので削ることに。またの機会があればそちらも紹介したいと思います。

 シリアスなものからコメディ的なものまで、軌跡シリーズにはほかにも数々の名言が存在します。今後もそれらを不定期にピックアップしてお届けしていく予定なので、お楽しみに!

※画面はPS4『英雄伝説 閃の軌跡I:改 -Thors Military Academy 1204-』『英雄伝説 閃の軌跡II:改 -The Erebonian Civil War-』『英雄伝説 閃の軌跡III』のものです。
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