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【電撃清アター】その眼でしかと見よ、王の伝説を! 『バーフバリ』に見るインド映画の魅力

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 皆さんこんにちは! 声優の清水彩香です。

 秋ですね! 気温もちょうどいい過ごしやすい季節。よく〇〇の秋っていいますが、皆さんはなんの秋を楽しみますか? 食欲の秋、芸術の秋、スポーツの秋、読書の秋……どれもこれも魅力的! 特に食欲の秋なんて考えただけでお腹が減っちゃう! 秋刀魚にキノコ、さつまいもに栗ごはん……食べたい。

 ですが! やっぱりこのコラムを見てくださっている皆さんには映画の秋をおすすめしたい! じっくりたっぷり映画を楽しんでほしい!

 ということで、今回は私がおすすめする秋の夜長にぴったりな映画をご紹介します! PlayStation Videoでも配信されているこの作品、1本140分の2部作で大ボリュームとなっております!

 初めて劇場でこの作品を観たときは心が震えました……。正直最初は「私はなにを見ているんだろう」と混乱したりもしましたが、見終わるころには心の中で拳を突き上げて主人公の名前を叫んでいる私がいたものです。

 「エンターテイメントとはこういうことだああああああ!!!」と言わんばかりの豪速球を投げつけてくれた作品。それは……

『バーフバリ』

『バーフバリ/伝説誕生』と『バーフバリ/王の凱旋』の2編からなる、インド映画界が壮大なスケールで贈る物語!

 赤ん坊を抱いた高貴な女性が大勢の兵に追われているところから物語はスタートします。彼女は赤ん坊を救うため命を落としてしまいますが、赤ん坊は村人に助けられました。

 “シヴドゥ”と名付けられた彼は勇ましい青年に成長していきます。ある日シヴドゥはアヴァンティカという美しい女性と出会い、恋に落ちます。ですが彼女の一族は暴君バラーラデーヴァが統治する王国と戦い続けており、囚われた王妃を救いに向かう使命を背負ったアヴァンティカの力になるため、シヴドゥは単身王宮に乗り込むのでした。

 あらすじだけ読むと王道ものっぽいんです。ものすごく正統派な物語で一見「ん?普通のヒーローものでしょ?」って思うんです。しかーし! そんな心配はご無用! 序盤から飛ばす飛ばすバーフバリ節! 細かいことは気にするなといわんばかりの怒涛の展開! めくるめくやってくる突っ込みどころ! ド迫力のアクションシーン! どこをとっても最高なんです! 好き!!

 アヴァンティカが少し寝ていた隙に、水の中から現れたシヴドゥが彼女の手にタトゥーを施します。起きた彼女はびっくり! 怒って正体を突き止めようと追いかけます。そして出会った二人は紆余曲折あった末に愛し合っていくのです。……はい、突っ込みポイントが渋滞してます。でもそれでいいの! バーフバリの世界ではこれはとても素敵でロマンティックな展開なんですよ! 現実にこんなんされたら引くどころじゃ済まないというか水の中からって普通にホラーだけどシヴドゥだから許されるのです!

 アクションもすごい! 特に王の凱旋編ではアクションシーンがかなり多いのですが、武器も戦術もこちらの予想なんて遥かに超える迫力ぶり! 私が大好きなシーンのひとつが悪王バラーラデーヴァがいる城に乗り込むところ。守りも城壁も高い城にどうやって乗り込むのか考えた彼らが出した答え、それは……ヤシの木高跳びをすることだったのです!!! ……え? 意味わかんないって? 安心してください。私も何書いてるかわかんなくなってきた。でもそう表すしかないシーンがあるのです! ぜひ映像でご覧いただきたい!

  • ▲これが王の威風であるぞー!

エンターテイメントのすべてが、濃厚特盛でやってくる

 さぁ、もうお分かりいただけただろうか。バーフバリ、アクションもロマンスも日常も終始このノリで物語が進んでいきます。あぁ……好き。

 インド映画と言えば外せないミュージカルシーンは豪華絢爛! 愛の語り合いを音楽と歌、ダンスで表現します。セットや衣装もとても作りこまれていて、見ているだけで幸せな気分になってきます。ロマンティックな歌もあれば、ユーモラスな歌もあって、見応えたっぷりですよ!

 ヒロインたちの美しさにも注目です! 伝説誕生編、王の凱旋編、どちらのヒロインもそれぞれの魅力があって素敵! ハッとするような美しさの中に凛とした芯の強さや可愛らしさ、大胆さがあって目を奪われます!

 そして悪役たちの清々しいまでの悪っぷり! どこか日本の時代劇を観ているような、「この人悪役です!」と言わんばかりの立ち居振る舞いが本当に好き! どこか憎めないところもあって、そこがまたいいんですよね。

 1本140分と長い作品なので、続けてみると約5時間にもなる今作なのですが、あっという間に時間が過ぎること間違いなし! ちなみにカットされたシーンを含めた完全版というバージョンもあるのですが、そちらは1本160分とさらにカロリー高めになってます。

 秋の夜長、インド発の大スペクタクルエンターテイメントをご覧になってはいかがでしょうか? そして観終わった後にはきっとこう叫びたくなっているはず!

 バーフバリ!バーフバリ!!バーフバリ!!!!(拳を突き上げる)

今回の清アター推しポイント

 今回は推しアクターではなく……

【インド映画】を推してみる!

 “ボリウッド”という単語を耳にしたことはありませんか? これはインド映画製作の中心地ムンバイの旧称ボンベイと米国映画の中心地ハリウッドを掛け合わせて作られた言葉です。インド映画=ボリウッドというイメージを持たれている方も多いかもしれないですね。

 でも実はこれ、インド映画全体を表す言葉ではないんです! というのもインドは多言語国家。同じ国内で作られる映画でも地域によって言語が違うんです。ボリウッドというのはヒンディー語映画のことを示すんですね。

 ちなみに今回ご紹介したバーフバリはテルグ語映画のトリウッド。他にもタミル語映画のコリウッド、マラヤ―ラム語のモリウッド、カンナダ語のサンダルウッドなどがあります。

 言語だけではなく、北インドと南インドでは映画の特色も違うんですよ! そのあたりの違いも見比べていくと面白いかも!

 インド映画にしかない魅力、ぜひ体感してみてくださいね! 
 
 今回の電撃清アターはここまで。次回は12月3日(火)公開予定です。お楽しみに!

 ハッシュタグ #電撃清アター にて、このコーナーへのご意見・ご感想、そして皆さんが観た映画の感想なんかも募集しています。ぜひ、ご参加くださいませ!

 清水彩香
 AIR AGENCY所属の女性声優。
 好きなものは猫。趣味は映画鑑賞、麻雀。
 代表作は『スカーレッドライダーゼクス』麻黄アキラ、『ハイスクール・フリート』若狭麗緒、『Tokyo 7th シスターズ』臼田スミレなど。

【告知】
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