一度手を血に染めたら、もう戻れない…。『Loretta』はじわじわと物語に引き込まれるサイコスリラーアドベンチャー【電撃インディー】
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電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、Yakov ButuzoffがSteamで配信中の『Loretta』をご紹介します。
なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!
『Loretta』レビュー記事
一度手を血に染めたら、もう戻れない…じわじわと引き込まれるサイコスリラーアドベンチャー
本作は、1940年代のアメリカを舞台に繰り広げられる、サイコスリラーアドベンチャー。
主人公のロレッタは、夫とともにニューヨークから田舎へと引っ越してきた主婦です。都会での華やかな暮らしを忘れられず、田舎での生活に不満を持っている彼女は、少しずつ夫との関係も冷えはじめてしまい、やがて恐ろしい計画を立てることに。
プレイヤーは、そのロレッタの立てた計画にどこまで協力していくか、を選択することになります。ストーリーの大筋は決まっていますが、選択によって細かい展開が変わるシステムとなっています。
恐ろしいのは、一度なにかの犯罪に手を染めてしまうと、歯止めが効かなくなってしまうこと。
一度殺人を犯してしまったら、それが露見しないようにさらに誰かを手にかけ、嘘をつき……だんだんと、まるで息をするように凶器を手に取りはじめるロレッタが、非常に恐ろしく感じます。
とはいえ、それはロレッタ自身が置かれている境遇から逃れるためにもがいた結果であり、丁寧に描かれる心理描写のおかげで、ぐんぐんストーリーに引き込まれます。
まるで一本の映画を見ているような、感情を揺さぶられる作品となっていますので、ぜひ遊んでみてはいかがでしょうか。
Loretta — Teaser Trailer Steam Fest
『Loretta』とは(Steamストアページより)
『Loretta(ロレッタ)』はプレイヤーがヒロインと共犯関係となり、自身の作り出した悪夢の中へと手を引かれてゆくサイコスリラーです。
物語は、1940年代の激動の時代に、裏切りや不貞を働く夫との問題を乗り越え、自らの主体性を取り戻していくひとりの女性を中心に展開していきます。
ロレッタが自ら作り出した悪夢の中で、会話を選択し、対象物とインタラクトし、彼女の堕落の渦の深さを決定していきます。
ロレッタは主婦。彼女の夫、ウォルターは作家。華やかで魅力的なニューヨークシティから、南部の田舎にある荒れ果てた農場へと引っ越すことになったふたり。
仕事もうまく行かず、経済的に困窮している上に夫婦の関係も冷え切っていた。しかしロレッタは、夫の不貞と、彼の名前で掛けられた多額の生命保険があることを知り、恐ろしい計画が静かに根をはり始める。ロレッタがどこまでその計画を遂行するのかはプレイヤー次第だ。
特徴
・ロレッタの物語が、蜘蛛の巣のように張り巡らされた嘘や、転落の一途をたどる血塗れの殺人へと続くのか、対話や発見を通してプレイヤーが決定。
・フィルム・ノワール、アンドリュー・ワイエスやエドワード・ホッパーの作品、アルフレッド・ヒッチコック、フィリップ・リドリー、スティーヴン・キング、ウラジーミル・ナボコフの映画などから着想を得たゲームコンセプト。
・ロレッタの傷ついた過去の深みへと導く謎めいたパズルを解き、彼女の感じている絶望のレベルを知り、彼女の生活を立て直そう。
・ヒーローのいないこの物語であなたは誰の側につく?複雑に枝分かれし、エンディングは複数あるので、何度プレイしても違ったゲーム体験が楽しめる。ロレッタの運命を選択し、彼女の前に提示されたたくさんの機会を探索しよう。
※画像はSteamページのものです。
©Yakov Butuzoff
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