レビュー:ドット絵、サイバーパンク、ネコ。『ミスト探偵』は嫌いな人がいないものが詰まったパズルアドベンチャー【電撃インディー#418】

カワチ
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 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、サイバーパンク謎解きアドベンチャー『ミスト探偵』を紹介します。

 なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

とにかく雰囲気が最高なんです!

 人間と自我を持つロボットが共存する近未来を舞台に、元・警官のレックスを操作して精算な殺人事件の謎を解き明かすという内容のゲームになっています。

 物語はチャプターごとに分かれており、関係ないと思っていた事件が最後に繋がっていく展開は「おぉっ」となります。

 序盤のストーリーは、レックスが昏睡状態から目覚めるところから始まり、鳥の仮面をかぶった謎の男に追いかけられるところからスタート。ここで歩く、ダッシュ、アクションといった基本アクションを覚えることができます。

 逃げる途中で、レックスは高いところから落ちて、謎の男も姿を消します。

 下水道に落ちたレックスは大怪我を負いますが、飼い猫である黒猫のウィリアムの力を借りて、体を修復するために必要なパーツを集めることに成功。ここで話は3日前にさかのぼり、本格的な物語が始まります。

 優秀な警官だったものの、退職してしまい現在は貧乏探偵をしているレックス。彼はロボットアシスタントのBB-Xと暮らしていました。

 自分の体の一部が弱って力を失っていることに気づいたレックス。彼はBB-Xに身体検査を手伝ってもらうのですが、負荷がかかりすぎてダメージを受け、動かなくなってしまいます。


 必要なパーツを探すためにロボット修理専門店を訪れるレックスですが、そこにウィリアムが現れて、血の付いた布を持ってきます。

 ウィリアムが路地裏で死体を発見。その後、警察が到着して、旧友の警察官・ロイドに事件の捜査協力を依頼される……というものになっています。。


 ゲーム自体はサイドビュー形式で、謎解きパズルをクリアしながら物語を進めていく方式。基本的な操作は移動とダッシュ、調べるという3つだけなので、普段あまりプレイしないという人でも安心して遊べます。パズル部分もアクションを要求されることはなく、じっくり考えながら攻略できます。

 警備用のドローンに狙われたり、敵と戦ったりする場面もあり、失敗するとゲームオーバーになってしまいますが、それほど激しいアクションは要求されないので、詰まることは無いかと思われます。

 個人的にいちばん感動したのは街並み。当たり前のようにロボットが働いたり、空をタクシーが飛び交っていたりするほか、うさん臭い漢字の看板やオブジェクトが並んでいたりと、映画やアニメで観ていたサイバーパンクの世界がドット絵で見事に表現されています。この雰囲気たっぷりの街を歩き回れるだけでも本作はかなり価値があります!

相棒のネコ、ウィリアムが可愛すぎる

 本作には人間もロボットもどこか憎めない愛すべきキャラクターたちが揃っています。世界観はハードボイルドですが、彼らのとぼけた会話のおかげで重くなりすぎないところがいいですね。


 とくに注目のキャラクターは相棒であるネコのウィリアム。めちゃくちゃ可愛いので癒やしになってくれます。ウィリアムを操作するパートもあり、小さい体を生かして潜入操作をしたり、ほかの動物から情報を得たりと大活躍します。

 ウィリアム以外のネコも登場するので、ネコ好きなら必見ですよ!


パズルの難易度は基本的に低め

 物語を進めていくと登場するパズルは基本的に難易度は低め。コードを正しく繋げるものや配線を組み替えて電力を流すものなどがあり、総当たりでクリアできるものが多いですね。

 なお、一方で少し難易度が高いかな?と思う謎解きも存在しました。パズル好きはぜひ挑戦してみて欲しいです。

 メインストーリーを進める以外にもTIPSという要素があり、オブジェを調べることでこの世界にまつわるさまざまな情報を収集することができるようになっています。ぜひ、隅々まで探索してみて欲しいです。


 サイバーパンクの世界に浸りたい人やネコ好きな人ならハマれる作品になっているのでぜひチェックしてみてください!


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