Switchと紙で謎解き『少年探偵団と丘の上の奇妙なカラクリ屋敷』を親子でプレイしたら親のほうが頭が固すぎた!

飯島範久
公開日時

 今や空前の謎解きブーム。リアル脱出ゲームのような体感型施設でのプレイだけでなく、地域活性を狙って観光地で謎解きゲームのイベントを行なったり、書籍やスマホなどの謎解きゲームが数多く発売されています。

 そうした中で、Nintendo Switchから謎解きゲーム『少年探偵団と丘の上の奇妙なカラクリ屋敷』が発売されました。

 このゲーム、画面の中だけで完結するのではなく、公式サイトから提供されるPDFを紙に印刷して、それも活用しながら謎を解いていくというハイブリットタイプなのです。そんな新感覚なゲームを、今回は筆者の息子たちと一緒にこの謎解きに挑戦しました。

※“謎の用紙”は公式サイトよりダウンロードできます。

子供たちが即のめり込む謎解きゲーム

 『少年探偵団と丘の上の奇妙なカラクリ屋敷』は、ダウンロードでの販売のみ。紙に印刷して使う“謎の用紙”は、公式サイトから別途ダウンロードします。

 PDF形式で16ページの構成となっており、カラーとモノクロの2タイプが用意されています。内容は変わらず、モノクロでも謎は解けるようになっているので、どちらか一方を印刷すればOK。

 「家にプリンターがない!」という人でも大丈夫。コンビニなどにあるネットプリントサービスを利用するための、ファイル分割されたPDFも用意されています。

 紙に印刷するときの注意点としては、1ページ1枚に印刷すること。文字などを書くだけでなく、ハサミを使って切り取ったりする謎解きもあるので、両面印刷はしないように。

 また、これはあとから気が付いたのですが、ふちなし印刷設定ができるのであれば、ふちなしで印刷するのがオススメです。筆者は、2ページ目にこの注意書きがあることをプレイ中に知ったのですが、ふちありでも謎解きには問題ありません。

 さっそくゲームとPDFをダウンロードし、紙にプリンターで印刷して準備万端。“謎の用紙”を見かけたとたん、息子たちが「なになになに」と寄ってきました。筆者の息子は、この4月から中学1年生と小学5年生になる2人。

 謎解きゲームは、テレビ番組で楽しんだり、地元のイベントで挑戦したりと、ズブズブにハマっているわけではないのですが、謎が解けたときのスッキリ感は楽しいようです。

画面と用紙の特性をうまく使った謎の数々

 Switchでゲームを起動すると、カケルとココロ、マナブの3人が登場。同じ小学校に通う仲良し三人組で、カケルの下駄箱に一通の手紙が入っており、丘の上の奇妙なカラクリ屋敷へ招待するとの一文が。

 さらに、「まずは、屋敷の前の6つの石碑を見て謎を解き、カエルの石像に合言葉を伝えよ」と最初の謎解き指示が添えられていました。ココロとマナブは、気味の悪い屋敷に躊躇しますが、好奇心旺盛なカケルの「これから直行するぞ!!」の一言で、3人揃って屋敷へ向かうことに。

 屋敷に到着すると、“第1章 屋敷前の謎”と書かれた謎の用紙3ページ分を準備しようと指示が。ゲーム画面でカーソルを動かし“虫眼鏡”マークが出てきたところを調べることで、謎を見つけ出します。

 まずは、“カエルの石像”を調べろとの指示なので、調べてみます。すると「石像の謎をすべて解き現れた“キーワード”をひらがなでここに入力しろ」と書かれていました。近くに6つの石碑が並んでいるので、1つ1つ調べていきます。

 すると、謎の言葉や記号がそれぞれの石碑に書かれています。これらを、謎の用紙のそれぞれの設問に記入していくと、問題文が完成。

 ここからは用紙に書かれた謎を解いていくことになります。ゲームを進めていかないと、問題文がわからないため、用紙だけ見て答えを導くことはできないし、キーワードを入力して正解しないと次へ進めません。ハイブリットならではの仕組みで、その辺はうまくできています。

 兄は、問題を見てしばらくすると閃いたらしく、答えを導き出し始めます。一方弟は、まだ知識が不足ぎみなのか、なかなか閃きません。なので、親である筆者が問題の意味と着目点をわかりやすく説明していくと「あぁぁぁ」と、用紙に書き出します。

 画面上だと、試行錯誤するのに線を引いたりメモ書きをしたりできませんが、紙ならいくらでもできますし、鉛筆と消しゴムで何度もやり直しが効きます。なんなら、印刷し直せばまっさらな状態からやり直せるところが、アナログの良さでしょう。

 一方画面のほうは、音や映像を用いた紙ではできない設問や各問題にヒントが用意されていて、わからないときに見られます。

 ヒントはいくつかの段階に分かれているので、上から順に開いていけば答えが導き出せるでしょう。逆にこれが紙に書かれた状態だと、すぐ見られてしまうため面白みが半減しそうです。このあたりがハイブリットを生かした謎解きのよさではないでしょうか。

 ネタバレしてしまうと、謎解きの楽しさがなくなってしまうので多くは語れませんが、第1章から複数の問題を解きつつ、それらを合わせて答えを導き出さなければならないため、大人な筆者でも躓いたし、ヒントを見たい思いに駆られたりして、結構時間がかかりました。

 むしろ、兄のほうが閃き力はあり、筆者より先に答えを導き出していたりしました。ちょっとショックですが、謎解きを早く解決するには頭の柔らかさが必要ですね。

 謎解きを進めていくと、画面上でも謎を解きつつ、用紙上では折ったり重ねたりハサミで切ったりして謎を解明していくことになり、画面と紙のそれぞれの特性を活かした演出により、より深いものになっていました。イベントやリアル謎解きに近い感覚ではないでしょうか。

 実はPDFだったので最初iPadに表示して、ペンで文字を書いていけばいいじゃん、と思ったのですが、紙じゃないと解けないところもあり、キチンとプリントアウトしてプレイしましょう。

ぜひ家族で一緒になって挑戦してほしい

 ふつうのゲームとは違い、謎解きは頭を働かせて発想力が養われるだけに、「ゲームは1日1時間まで」と決めている筆者宅でも、「まぁこれならいいんじゃない?」という感じになります。ゲーム画面をテレビの大画面に映し、家族みんなで挑戦していけばプレイしやすく、子供の成長を見守りつつ絆が深まっていくのではないでしょうか。

 各設問は、漢字にふりがなが振られていないので、小さなお子さんでは問題自体が理解できないかもしれません。親がそのあたりをサポートしつつ、自分の力で答えを導けたという実感が得られるようゲームを進めていくといいでしょう。

 「あぁ、それを使うのかぁ」とか「そういうことかぁ」と、問題文だけでなく画面や謎の用紙全体を見回さないと謎が解けない設問も多いので、すべての謎を解くには一筋縄ではいきません。1980円とお手ごろ価格で家族揃って楽しめる謎解き。ぜひ挑戦してみてください。

製品情報

商品名
少年探偵団と丘の上の奇妙なカラクリ屋敷
価格
1,980円(税込)
発売日
2023年3月23日
プレイ人数
1~
プラットフォーム
Nintendo Switch
ジャンル
謎解き

※“謎の用紙”は公式サイトよりダウンロードできます。

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