レビュー:『IDEA』はパズルゲームだけど、4K画質のリアルな風景で世界中を旅している気分も味わえる【電撃インディー#437】

紅葉つかさ
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 電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回はTLR Gamesの『IDEA』を紹介します。

 電撃オンラインでは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

俯瞰視点で4K画質の風景を堪能

 本作は、ドローンを用いて撮影された4K画質の風景に、アイデア(電球型のアイコン)を転がして、目的地を目指すパズル要素が含まれたゲームです。

 なんと言っても注目したいのは、目的地を目指す道中で通り過ぎる圧巻の画質の風景。4K画質で撮影されており、建物や車などの人工物、森林や川などの自然物がキレイに表示されます。

 ゲーム内の風景はドローンで撮影されたもので、すべて現実に存在。なお、車が走っていたり、人が歩いていたりするので、静止画ではなく動画になっているのも特徴です。

 アイデアが画面の外に転がると、異なる風景へと切り替わります。ゲーム中に使用されている風景は、かなり多い印象でした。風景は地続きになっており、切り替わるときは急に工場から森の中になるといった、不自然なことは起きません。

 切り替わる風景は、ランダムではなく固定されているので、何度もプレイすると狙った場所に行くことができます。頭の中でマップを考えて、ルートを導き出すのがパズルの要素です。

 また、風景を上空からの見下ろしているのも本作の魅力。普通に生活していると、横や下から風景を見るのが基本で、高いところに行かない限り、風景を見下ろすという機会は少ないですからね。

アイデアを弾いて目的地へ向かう

 そういった風景にまず目を奪われてしまいますが、風景はあくまで目的地を目指す道中で映し出される要素のひとつです。目的地へ向かうには、その場所までアイデアを誘導する必要があります。

  • ▲アイデアのデザインは電球の形で表現されますが、変更することも可能です。

 肝心のアイデアですが、基本的には画面の下に向かって勝手に転がっていきます。感覚としては、画面の上から下に向かって重力が働いているというイメージですね。

 また、画面下に向かって傾斜のゆるい場所では、アイデアの転がるスピードが遅くなり、傾斜がない場所だとストップしてしまいます。本当に重力が働いていると捉えてプレイするのがいいかもしれません。

 さらにアイデアが転がっている最中、建物やガードレールなどに当たれば、反射して転がる方向が変化。車に当たれば吹っ飛ばされます。こういった自然な球体の転がりを利用するのが、本作のもっとも大事なところですね。

 重力に従ってアイデアが転がるイメージなので、傾斜のない場所や、何かに引っかかって球体が転がらなくる場所もあります。そのときは、アイデアを弾いて転がる向きを変えたり、引っかかった場所から抜け出させることができます。

 ただし、アイデアを弾ける回数は決まっています。適当に弾いていると、必要なときに弾けなくなるので使いどころが大事。画面が切り替わると弾ける回数が増えますが、無駄遣いは控えましょう。

 目的地はいくつか用意されていますが、その場所は発光しているので、すぐにわかるようになっています。目的地に到達すると、場所ごとに実写映像が流れ、そこでプレイが終了となります。

 なお、一度にプレイできる時間には制限があります。時間の制限は2種類あり、ひとつはオーソドックスな制限時間。もうひとつはゲーム中に流れているBGMが終わるまでです。制限をオーバーすると、目的地に関係なく終了となります。

  • ▲画面上には、ほかのプレイヤーがその場所までたどり着いた証となるマークが表示されます。これを参考に目的地を探してみるのもいいかもしれません。

 目的地はどこにあるのかわからないので、まずはアイデアを転がしてさまざまな風景の中から目的地を見つけましょう。発見した後は、目的地へ向かうために球体のアイデアをどう転がすか、プレイヤーの頭の中のアイデアが試されます。

 このように、ゲーム性は非常にシンプルですが、現実の風景の中で、透き通るようなBGMを聞いていると、それだけで叙情感があふれてきます。そして、多様な風景を転がり続けていると、世界中をふわふわと旅しているような錯覚を覚えますね。

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©TLR Games

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