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『神様しばい』ついに配信スタート! で、どんなゲームなの? 開発Dに直撃インタビュー

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 ついに配信がスタートしたゲーム『神様しばい』(かみしば)。
 本作は、WEBラジオ“木村良平・岡本信彦の電撃Girl'sSmile”(ガルスマ)から誕生したオリジナル作品。WEBノベル連載やドラマCD発売などで展開し続け、ついに昨日ゲームアプリの配信がスタートしました!

 そこで、ゲーム『神様しばい』の概要や魅力をディレクターに直撃インタビュー! 開発中の裏話などもお聞きしました♪

『神様しばい』とは

――まず『神様しばい』は、どんなゲームなのでしょうか?

神様しばいディレクター(以下神D):WEBラジオ“ガルスマ”から誕生したスマホ向けアプリゲームです。パーソナリティーの木村さん、岡本さん、そしてリスナーのみなさんからいただいた提案や意見を取り入れながら制作しました。

 ミニゲームなども入っていますが、基本的には物語を追って芝居を楽しむアドベンチャーゲームです。ストーリーは、北欧神話の神様と男子高校演劇部が、芝居を通して、青春したり、成長したり、関係性を深めていったりするお話。主人公はロキ(CV木村良平)と真尋(CV岡本信彦)の2人で、ユーザーはロキや真尋、時にはほかの演劇部員の目線からストーリーを追う形になります。

――“ガルスマ”から誕生した経緯や詳細を教えてください。

神D:“ガルスマ”は当初、ガルスタオリジナル作品『プリンス・オブ・ストライド』(プリスト)を宣伝、紹介するラジオ番組としてスタートしました。『プリスト』は、おかげさまで本当にファンに愛され、小説連載からCD、ゲーム、アニメ、2.5次元舞台とさまざまに広がりました。一旦原作としての展開が落ち着いてきた頃に、そんな『プリスト』のように愛され、乙女を笑顔にできるコンテンツをまた作りたい! と、この企画がスタートしています。じつは、メインキャストの木村さん、岡本さんだけでなく、制作スタッフ陣やノウハウの多くは『プリスト』からそのまま引き継がれています。

 今回は、原作がない0からのスタートでしたが、せっかく乙女向け作品に多数出演している木村さんと岡本さんがパーソナリティーで、ユーザー(リスナー)さんの声が直接聞ける“ガルスマ”という媒体があるので、番組の力を借りて“みんなで作っていく”楽しさも詰め込もうと、みなさんからのたくさんのお声、力をお借りして形にしていきました。

――木村さん、岡本さんとも何度も打ち合わせを重ねたとか。

神D:企画の相談を木村さん、岡本さん、そしてラジオスタッフにさせていただいたのが、2016年の夏頃だったと思います。そこから、“ガルスマ”の収録のたびに、収録の前後で時間をいただき、ブースの中や、時にはスタジオを飛び出して貸し会議室で話し合いを重ねました。

 最初からゲームだと決まっていたわけではなく、どんなメディアにするのか、設定は、キャラクターは、ラジオとどう絡めるのか……などなど、大きなことから本当に細かいところまで意見を出し合いました。きちんと話し合いの場を設けたもの以外にも、キャストお2人に立ち話で聞いた「キャラのヘアースタイルはどんなものがいいと思うか」をロキと真尋に反映したりしました。

本気の“劇中劇”

――『神様しばい』のポイントを教えてください。

神D:当初はアイドルモノや魔法使いモノなど、本当にいろいろな案があったのですが、木村さんと岡本さんが「芝居がしたい!」と仰った一言から『神様しばい』が生まれ、大きく動き出しました。スタッフもみんなお2人のお芝居が本当に大好きなので、その軸だけはブレないようにと、とにかく“2人の芝居を最大限に活かしてユーザーへ届ける”ことに注力しています。“芝居パート”には、そのこだわりを詰め込みました。

――“芝居パート”とは?

神D:作中で、ロキと真尋をはじめ役者キャラクターが劇中劇を披露するシーンを描いたパートです。本編のアドベンチャーパートとはまったく違う描き方をしています。そのパートのみで1本の完成した芝居を楽しめる、キャラクターが演じるオリジナルのドラマCDが1本入っているようなイメージです。ただドラマCDとは違い、そこに演出や効果のついたイラストが入り、さらに芝居内容に入り込めるように作っています。

――そんな“芝居パート”に詰め込まれたというこだわりは?

神D:まずは脚本と演出です! 脚本は、2.5次元舞台をはじめ多数人気舞台を手掛けている劇作家・ほさかようさんに、すべての脚本を書き下ろしていただきました!! 本編のストーリーやキャラクターの心情とリンクした内容にしたい……と無茶を言ったのですが、何度も打ち合わせを重ね、本当に素敵な脚本を執筆してくださいました。脚本のチェックで泣いたことは一度や二度ではないです。今後配信されていく劇中劇すべて、ぜひご期待いただきたいです!

 そして演出! 『プリステ』で演出を担当されていて、第一線で活躍中の演出家・松崎史也さんに、本編の芝居を作っていく過程や演出家のセリフなどを監修いただいたのですが、“芝居パート”では、なんと立ち位置付けまでお願いしました。実際に舞台で上演することを想定した、役者の立ち位置や向きを、細かく付けていただきました。物語に、より奥行きや表現が生まれています。

 ほかにも、ゲームとしての見せ方が難しいところをご相談した際に、「舞台上でこういう魅せ方ができる」と、演出面から解決していただいたことがありました。本当に目からうろこが勢いよく飛び出す方法で、衝撃でした。今は、早くその章をユーザーさんへお届けしたい気持ちでいっぱいです!

――“芝居パート”は収録方法も話題ですね。

神D:“芝居パート”のもう1つのこだわりは、なんと言っても収録方法です! ダミーヘッドマイク、かつ木村さん、岡本さん同時の長回しによる収録をしています。ダミーヘッドマイク収録は木村さんから、キャスト同時長回し収録は音響監督のなかのとおるさんからのご提案でした。「とにかく芝居をリアルに、魅力をそのまま伝えたい」という思いをお伝えしたところ、このご提案をいただきました。

 役者にとっても、音響監督にとっても、決して楽ではない収録になるのですが、それでもこのご提案を両者からいただけたことが本当にありがたく……。チーム内の士気もグッと高まりました。この収録方法によって、臨場感や距離感、2人の呼吸や温度を本当にリアルに収録することができています。

 “ガルスマ”で木村さんが「複数人でダミーヘッド収録はかなり難しい」というお話をされていましたが、精密に音を拾う状態でマイクワークが必要とされるだけでも大変なのに、相手役がいるというのは本当に難しい収録になります。木村さんと岡本さんの信頼関係があって初めてできるものかもしれません。ユーザーみなさまには、ロキや真尋であり、観客でもある目線から、迫力のステージを楽しんでいただければと思います! 

――“芝居パート”は基本2人芝居なのでしょうか?

神D:序盤はロキと真尋の2人芝居ですが、ライバル校の虹架高校の芝居シーンも制作しています。虹架は公式サイトに掲載しているキャラクター全員が役者なので、5人での舞台になります。2人芝居とはまた違う魅力があるので、そこも楽しみにしていただきたいです。さらに、それぞれの学校ごとではない組み合わせの芝居シーンもあります! 期待していてください。

登場キャラクターの持つ魅力

――“芝居パート”以外のオススメポイントはありますか?

神D:なんと言っても、キャラクターに注目していただきたいです。『神様しばい』には個性豊かなキャラクターが多数登場します。当初は“芝居”を創る・活かすことを中心に設定を作っていましたが、ストーリーを描いていくうち、バックボーンや葛藤が深くなっていき、そのキャラにしかない魅力が自然とできていきました。

 普段明るく振る舞っていたり、強気なキャラクターの裏側、逆に普段自信のないキャラが自信をつけるエピソードなど、ぜひとも見ていただきたいです。また、キャラクター同士の関係性はどのコンビもそれぞれ色や味があるので、きっと好きな組み合わせを見つけていただけるのではないかと思います!

――イラストもかわいいですね!

神D:そんなキャラたちを、キャラクターデザイン・イラストを担当している たまさん が描くと、本当にかわいく、かっこよく、凛々しく、愛らしく生きてくるんです。表情差分が上がってきたときには、収録前なのに感情豊かな声が聴こえてくるようでした。たまさんの、あの明るく華やかな色使いは、ゲーム画面を見ているだけで楽しくさせてくれます。イベントCGなども、細かく丁寧に監修いただいたので、どのイラストも見応えがあると思います!

 余談ですが、たまさんのイラスト監修はとにかく分かりやすいだけでなく、メッセージがすごく丁寧で、かわいいお手紙のようでした。そんなお人柄のかわいさも、イラストに表れている気がします。

 そして、芝居パートはもちろん、日常シーンでもお芝居を作っていく高校生たちのドラマがたっぷり描かれています。繰り返しになりますが、舞台を作っていく過程、芝居に関する描写は、松崎史也さんにご監修いただきました。リアリティーとエンターテイメントのバランスを、絶妙なさじ加減で調整しています。脚本、稽古、音楽、衣装を作る様子などが出てくる場面も多く、ユーザーさんにお芝居が好きな方、また現在・過去に演劇部だった! という方がいらっしゃれば、共感していただける部分があるかもしれません。

“ゲーム”の新たな形

――ゲームは買い切りアプリという珍しい形での配信ですが、ここにもこだわりがあるのでしょうか?

神D:そうですね。ガチャ課金などの運要素のある課金はなく、購入したらその分しっかり楽しめる。そしてきちんとエンディングがある。ストーリーをキャラクターとともにじっくりと追う……ゲームの作りとしては、PS VitaやSwitchなどのコンシューマ向けに作られているタイトルに近い作りになっています。ただ、アプリはゲーム機本体(スマホ)をほとんどの方がすでに手にしているという点が魅力的でした。コンシューマは、ハードとソフト両方を購入し、遊んでみて初めて自分に合うか合わないが分かるので、できればもう少し気軽に手にとっていただきたいという想いがあり……。

 コンシューマの骨太さとアプリの手軽さ、両方のいいとこ取りをしたいと思い、この形式になりました。いいとこ取りをしたつもりだったのですが、前例があまりなく、チーム内でも非常に揺れたところでした。岡本さんにも「本当に大丈夫ですか?」と心配されたのを覚えています(笑)。発表当時は「アプリなのに有料」「コンシューマじゃないならやらない」といった声も、実際少なくありませんでした。落としきりアプリでも成功されている例がいくつかありますが、この形のゲームがまた1つ生まれるということは、ゲーム業界、女性向けコンテンツ業界全体にとっても、選択肢が広がる足がかりになるのでは、という期待もあります。

メッセージ

――最後に、ファンや気になっているという方へメッセージをお願いします。

神D:シナリオチェックや収録で、何度泣かされたか分かりません。ロキと真尋、そして演劇部員たちの成長や絆を、ぜひ一緒に体験していただきたいです。そして、何より木村さん、岡本さんの2人芝居! 序盤は明るい演目が多いですが、中には通好みの渋めの題材の演目もあります。これがまた、お2人の演技が本当に素晴らしく、収録では鳥肌が収まりませんでした……。お2人のファンはもちろん、芝居モノに興味がある方、無い方も! 本当に、観て損はしません!!

 また、そんな素晴らしいお芝居、キャラクター、作品に育ててくださった、ほさかさん、松崎さん、たまさん、それからシナリオの犬井さん、三糸さん、ゆーますさん、ご尽力いただいた制作陣みなさま……本当に感謝の言葉もありません。

 ゲームではありますが、イメージは、電子書籍+ドラマCDをスマホでDLして楽しむ感覚に近いのではないかと思います。ミニゲームもついて、システムボイスやサブストーリーまですべてフルボイスで、しかも第1章は無料です!(笑)ぜひ一度、手にとって遊んでみていただけたら嬉しいです!

(C)KADOKAWA CORPORATION 2018

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『神様しばい』

  • メーカー:KADOKAWA
  • 対応機種:iOS/Android
  • ジャンル:神様×芝居×男子高校生ドラマチックカレイドアドベンチャー
  • 配信日:2019年11月28日配信予定
  • 価格:アプリ本体(プロローグ&第1章)無料 第2章以降有料(各610円[税込])

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