大河ドラマ『どうする家康』12話感想。ついに氏真と家康が仲直り… 御恩を忘れなかった家康に感動!
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- キジカク
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毎週日曜20時からNHKで放送の大河ドラマ『どうする家康』。第12回“氏真”のレビューをお届けします。
【💨まもなく #どうする家康】
— 大河ドラマ「どうする家康」 (@nhk_ieyasu) March 26, 2023
第12回「#氏真」
[総合] 午後8:00
戦国大名・今川の最期の時が、迫る。
信玄(#阿部寛)から攻め込まれ
家臣にも見限られた氏真(#溝端淳平)
妻・糸(#志田未来)の進言にも耳を貸さず
家康(#松本潤)と最終決戦へ…https://t.co/keoKzOuTfr pic.twitter.com/UGj5ACATcV
家康に嫉妬心を抱いていた氏真が不憫でならない
武田信玄との交渉により、今川領である引間城を攻め入った家康。その戦いの際に瀬名の親友である敵方の田鶴と衝突し、不本意ながらも田鶴を失ってしまうことになりました。一方で武田信玄は家康の育った都市である駿府を制圧し、成すすべがなくなった今川氏真は駿河・今川館を捨てて逃亡します。
1度自決を図ろうとするも、以前父である今川義元から言われた「そなたに将としての才はない」という言葉を思い出す氏真。涙を流しながらも“才能がない自分”に抗うため、最後まで抵抗することを決意しました。確かに民を率いるような責任が問われる立場であれば、そう簡単に負けを認めないのも納得。やすやすと“才能がない”と認めてしまうのは、男としてのプライドが許しません。
そして逃亡する中、必死に後をついていく氏真の妻である糸。幼い頃の怪我の影響で片足を引きずっており、逃亡の足手まといに。家康と瀬名のような仲睦まじい関係とは違って、氏真は糸に対して苛立ちを募らせます。何だか糸が不憫に思い、氏真の自己中心的な考え方にイライラしてしまいました。もっと寄り添ってあげてほしかったです…。
その後、氏真の回想シーンに。実は自身の妻として瀬名を迎えたかった氏真は父の言いつけで、北条の姫である糸と夫婦になりました。結果的に瀬名は家康の妻となったため、氏真は家康に対して嫉妬心を持っていたのかもしれません。意中の女性を格下と思っていた男に奪われてしまうのは、確かに悔しいことですね。
しかし氏真が嫉妬する理由は他にもありました。というのも、過去に家康と氏真が剣術や武術での練習試合をおこなっていましたが、どれも氏真が勝利。そんなある日、義元は家康に対して“わざと負けていた”ことを指摘します。家康が格下と思っていた氏真は真実を知り、大きなショックを受けるのでした。家康の技術が自身よりも上回っていたことを知り、途端に嫌な印象を持ってしまったのも仕方ないと思います。
糸の発言によって重荷が取れた氏真に安堵…
話は戻って、氏真が逃亡した先は徳川領に近い掛川城。家康軍との戦が始まりましたが、まさかの長期戦に。4カ月ほど経過した頃、まだ戦に決着がつかないことに痺れを切らした信玄は、徳川軍が手をつけていた遠江まで軍を進めてプレッシャーをかけます。
家康の家臣から信玄の軍に加わることを提案されるも、家康は「関わりない!」「これはわしと氏真の戦じゃ!」と却下。珍しく家康の漢気を感じる言動に、今回の氏真との戦が特別であることが窺えました。
そして家康は直々に戦に出向き、氏真との一騎打ちに。かつての練習試合が実戦となり、お互いが槍を持って戦います。勝負は一瞬で決まり、家康が柄の方を腹に突き立てて氏真に勝利しました。途端に氏真は自決を試みるも必死に食い止める家康。氏真が「腹を切らせろ!」「なぜじゃ」と抵抗するも、家康は「死んでほしくないからじゃ」「今も兄と思っておるからじゃ!」と心の声を叫びました。
それでも氏真は抵抗して「父上もわしを認めなかった…」と言葉をもらした後、糸が「それは違います!」と話を割って入ります。
糸の話によると、“己を鍛え上げることを惜しまぬ者はいずれ必ず天賦の才ある者を凌ぐ”と語っていた義元。さらに“家康と手を組めば、今川を益々と栄えさせる姿が目に浮かぶようだ”とも話していたとのことでした。
しかし桶狭間の戦によって帰らぬ人となったため、その思いは伝えることができず、今日まで“才能がない”ことにコンプレックスを抱いていた氏真。糸は最後に「ずっとあなた様をお認めでございました」と伝え、家康も泣きながらこれまでの無礼を詫びで「申し訳ございませんでした!」と謝罪しました。
思い違いによって自身を追い込んでいたことを知った氏真は、すべての呪縛から解き放たれたような表情で「北条殿に身を寄せたい」「力添え願う」と家康に依頼。ついに家康と氏真の関係が修復に向かい、“不器用ながらも家康の想いが伝わった瞬間”でもありました。御恩を忘れない家康の姿勢が最終的に報われて本当に良かったです。
最後に氏真は糸と肩を組んで去るとき、家康に向かって「まだ、おりるな」「そこで、まだまだ苦しめ」と発言。これからの戦に対して鼓舞しているような言葉で、ようやくかつての関係性に戻ったことが垣間見えました。「これでめでたし、めでたし」かと思いきや、ここで黙っていないのが信玄です。
氏真を逃がしたことを知った信玄は、「わしに喧嘩を売ってるらしい」「信玄は大いに怒っておる…そう岡崎のわっぱに伝えておけ」と激怒。今後家康と信玄はどのような戦いを繰り広げていくのか、目が離せないですね。
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