『夢現Re:Master』工画堂スタジオのガールズラブゲームを体験。甘々な百合模様が描かれると思いきや!?

ライターM
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 工画堂スタジオから、6月13日に発売されるPS4/PS Vita/Nintendo Switch(ダウンロード専用)/PC/Steam用ソフト『夢現Re:Master』。今回はネタバレしないレベルでのプレイインプレッションをお届けします。

 本作は、工画堂スタジオのしまりすさんちーむによる、ゲーム制作会社を描いたアドベンチャーゲーム。帝都東京の都心からほど近い街、“虹園寺(こうえんじ)”にある小さなゲーム開発会社“ユリイカソフト”を舞台に、ゲーム制作者や声優たちの努力と葛藤を描きます。

 発売前に、ゲーム本編を触れさせていただきました。物語や特徴、キャラクターなど、筆者がプレイして感じた魅力をお届けしていきます。

 本題に入る前の簡単な予備知識として、『夢現Re:Master』の概要をざっくり紹介しておきます。ジャンルは“キラ☆ふわガールズラブゲーム制作会社アドベンチャー”となっていますが、早い話が女の子同士の恋愛を描く、いわゆる“百合ゲー”と呼ばれる作品です。

 虹園寺にある小さなゲーム開発会社、“ユリイカソフト”に集ったクリエイターが繰り広げる悲喜こもごもの日常や、ちょっと非日常的なストーリーが紡がれていきます。

 なお、ネタバレについては極力留意していますが、まっさらな気持ちでプレイしたいという人はご注意を。予備知識の有無でおもしろさが損なわれるほど薄っぺらい作品ではありませんが、何も知らずにプレイした方が感動もショックも(!?)大きいと思います。

訪ねてきた姉に対して妹が放ったひと言は……

 “ユリイカソフト”で出迎えてくれたのは、人当たりがよすぎて本心が読めないメイドコスプレの事務員さんと、机の下に棲息する社会人ギリギリのシナリオライターという布陣。
 主人公“大鳥あい”が会いたがっていた妹の“柳谷こころ”はというと、あいが上京すると知って社員寮を引き払ってしまうという有り様。数日後、いざ再会するというシーンでは涙が出そうになりました。……それはもう妹が冷たすぎて。

  • ▲数年ぶりに再会した実の妹に悪魔呼ばわりされる姉の心境たるや……。

 筆者の場合、仕事の都合である程度の予備知識がある状態でプレイをしていたため、あいを演じられた声優・吉岡麻耶さんの「演じるたびに心が荒んでいった」というコメントも聞き及んでいたのですが、もはや“塩対応”を超えて親の仇レベルとは予想外でした。

 設定では“長年離れ離れになっている妹を助けるべく、ド田舎から上京してきたお姉ちゃんが主人公”だったので、歓迎されないまでも、もう少し百合っぽく甘々な姉妹関係を期待していたのでそれなりにショックです。

 ことあるごとに姉の心を全力で削りにくる妹とどうやったらラブラブな関係になるのか? そもそも何が起きたらここまで剣呑な関係になるのかなど、序盤からドキドキが止まりません(サスペンス的な意味で)。

生々しすぎるクリエイター描写は必見!

 テーマの1つがゲーム制作ということで、作中にはディレクターやグラフィッカーなど、さまざまな職種の女性が登場します。

 いずれもゲーム業界に造詣の深いライターさんが手掛けているだけあって、フィクションとしておもしろおかしく味付けされつつも、見え隠れするリアルさ、生々しさは他の作品では味わえません。

 その中でも強烈だったのが、シナリオライターの“無限堂さき”です。ライターとしてのプライドの高さもさることながら、自己中心的ながらも全体を俯瞰している冷静さ、クオリティにこだわる姿勢などはプロそのもの。一方で、締め切りや納期を鼻クソ程度にあしらうだらしなさや、自分のことを棚に上げての傍若無人な物言いなど、魅力と欠点を兼ね備えた人物です。ただ、それでいて憎めないキャラクターとなっています。しかも見た目は金髪で幼い女性と、いろいろな人に刺さるかと!

 特に“人間関係を読めず、抜き身の正論で喚き散らすこころ”と“相手の言い分の正しさを承知したうえでなお、勢いと理不尽さでクールにやり込めるさき”の対決は見ものです。

 ヒロイン一人一人について魅力を語りたいところですが、どうあがいてもネタバレにふれてしまうので軽めにしておきます。

 イラストレーター、原画家の“マリー・マーラー”のルートでは、百合強めながらもキナ臭い陰謀を背景にした緊迫感あふれる展開となって、これまでとは毛色の違ったストーリーを楽しめます。

 声優(ユリイカソフトの事務バイト兼業)の“太刀花なな”は普段の道化回し的な役割から一変、彼女の主観視点に切り替わって描かれるドロドロとした内面や葛藤、彼女の生い立ちがキーとなる人間ドラマなど、これまた異なる味わいのストーリーとなっています。

 肝心のメインルート(こころルート)については、中盤から盛大なネタバレとなってしまうため、割愛させていただきます。ただ、作中に登場する同人作品『ニエと魔女と世界の焉わり』が重要になるとだけ、言わせていただきます……。

お楽しみの百合成分は……

 男性が存在しない世界という時点で少なからず百合ファンタジーとなっていて、ソフトな百合描写は序盤から散りばめられています。

 ヒロインもそれぞれ個性的なので好みは分かれるところですが、初見ではナチュラル女性キラーというか、宝塚の男役といった立ち居振る舞いのマリーに惹かれる人が多いのではないでしょうか。
 わりと誰彼構わずアプローチするものの空気が読める大人の女性ゆえに、引くところでは引いて、隙あらば壁ドンするようなところは見逃せません。

 口づけをかわしたり同じベッドで朝を迎えたりと、わりと直接的な表現も用意されていますが、そこは各ヒロイン別のルートに入ってからのお楽しみ。ちなみに各ヒロインのルートごとにいろいろなエンディングがあり、時にはエグい結末となる場合も……。

  • ▲全ルートを攻略すると、出演声優陣のスペシャルメッセージを楽しめます。

 ひと通りプレイして感じたのは、ヒロイン一人一人のストーリーが膨大で、予想以上に遊び応えがあるということ。テキストアドベンチャーをよくプレイしているという人も、初めて遊ぶという人も満足してもらえるのではないかと。分岐フラグはそこまで複雑ではないので、アドベンチャーゲームが苦手な人もぜひ自力で挑戦してほしいですね。

 現在、本作の世界観の一部を楽しめる体験版が配信中。PS4/PS Vita/Nintendo Switch、PC/Steamと、発売される全ハードで用意されているので、気になっている人はまずはこちらで本作にふれてみては?

(C)KOGADO STUDIO,INC.

夢現Re:Master

  • メーカー: 工画堂スタジオ
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: ADV
  • 発売日: 2019年6月13日
  • 希望小売価格: 6,800円+税

夢現Re:Master(ダウンロード版)

  • メーカー: 工画堂スタジオ
  • 対応機種: PS4
  • ジャンル: ADV
  • 配信日: 2019年6月13日
  • 価格: 6,800円+税

夢現Re:Master

  • メーカー: 工画堂スタジオ
  • 対応機種: PS Vita
  • ジャンル: ADV
  • 発売日: 2019年6月13日
  • 希望小売価格: 6,800円+税

夢現Re:Master(ダウンロード版)

  • メーカー: 工画堂スタジオ
  • 対応機種: PS Vita
  • ジャンル: ADV
  • 配信日: 2019年6月13日
  • 価格: 6,800円+税

夢現Re:Master(ダウンロード版)

  • メーカー: 工画堂スタジオ
  • 対応機種: Switch
  • ジャンル: ADV
  • 配信日: 2019年6月13日
  • 価格: 6,800円+税

夢現Re:Master

  • メーカー: 工画堂スタジオ
  • 対応機種: Windows
  • ジャンル: ADV
  • 発売日: 2019年6月13日
  • 希望小売価格: 6,800円+税

夢現Re:Master(ダウンロード版)

  • メーカー: 工画堂スタジオ
  • 対応機種: Windows
  • ジャンル: ADV
  • 配信日: 2019年6月13日
  • 価格: 6,800円+税

夢現Re:Master 限定パッケージ版

  • メーカー: 工画堂スタジオ
  • 対応機種: Windows
  • ジャンル: ADV
  • 発売日: 2019年6月13日
  • 希望小売価格: 未定

夢現Re:Master(ダウンロード版)

  • メーカー: 工画堂スタジオ
  • 対応機種: Steam
  • ジャンル: ADV
  • 配信日: 2019年6月13日
  • 価格: 6,800円+税