チェーンソー、ガラスのつるぎ、じごくぐるま。『魔界塔士Sa・Ga』は名アイテムの宝庫！【メモリの無駄づかい】

文: レトロ

公開日時: 2023年04月08日(土) 11:30

最終更新: 2023年09月04日(月) 23:26

　三つ子の魂百までと言われますが、幼少期に限らず、ゲームを遊んだ思い出は脳に深く刻まれるもの。

　何年、何十年たっても、「なんでオレ、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。

　そんな脳のメモリ（記憶・容量）を無駄づかいしている例を語ります！

『魔界塔士Sa・Ga』はトップオブ意欲作！　世界観から物語、アイテム名まで尖りまくり!?

　『魔界塔士Sa・Ga』。ゲームボーイ用タイトルとして1989年12月15日に発売されました。スクウェア（現スクウェア・エニックス）初のゲームボーイ用タイトルとして発売された本作ですが、それはそれはもうチャレンジングな作品でした。

　なかでも有名なのは、やはりラスボスであるかみがチェーンソー一撃で倒せてしまうこと。成功したあとに表示される「かみはバラバラになった」というメッセージも衝撃的ですよね。そんなかみとの会話でも名言ががんがん飛び出しますし、子どもながらに興奮したのを今でも覚えています。ちなみに、初プレイではチェーンソーは使わず、普通に倒しましたよ！

▲写真は『Sa・Ga COLLECTION』より。

　本作の注目ポイントはいろいろあります。4つの世界が存在し、それぞれ特徴が異なること。各世界で展開する物語が波瀾万丈で、妙に人間臭さを感じさせること。BGMがどれも素晴らしく、ゲームがより一層盛り上がること。アイテムに使用回数があり、回数を消化するとなくなってしまうこと。モンスターは肉を食べることで変身して強くなっていくこと――。

　この作品は何周も遊びましたし、面白かったからこそ、その後の『Sa・Ga2 秘宝伝説』、『時空の覇者 Sa・Ga3』も発売日に買いましたからね。今でもこの三部作（と呼んでいいのかな？）は個人的には傑作として心に刻まれています。

▲写真は『Sa・Ga COLLECTION』より。

　そんな『魔界塔士Sa・Ga』ですが、ゲーム内容とともに印象深かったのはアイテムの数々。ファンタジーな世界観かと思いきや、途中の都市世界では荒廃した都市が舞台になるなど、さまざまな世界観が同じ作品のなかに登場します。そのためか、登場するアイテムのバリエーションがすごいんです。冒頭でも語ったチェーンソーはその代表格ともいえるでしょう。ここでは、とくに印象深かったアイテムをランキング形式で紹介していきます。チェーンソーは殿堂入りということで、あえてはずしています。

インパクト大のアイテムランキング

5位かんうのよろい

　5位は“かんうのよろい”。小学生時代の僕は気づきませんでしたが、のちにあの関羽だということがわかりました。関羽の鎧なら、そりゃ強いわけです。ファンタジーな世界観の中で、なんで関羽の鎧が出てくるのかは今でもわかりませんが、きっと「三国志」の世界観が好きな方がいたんでしょうね。“こうめいのくつ”も出てきますし！

4位アライのメット

　4位も防具で、“アライのメット”です。これものちにアイテム名の由来に気づくわけですが、著作権がゆるかった時代だからこそのネーミングだったんだなと思います。でも、強そうなのは伝わりますよね！　宣伝効果も少なからずあったかも？

3位じごくぐるま

　じごくぐるま？　と思う方も多いネーミングのアイテム（技）でしょう。これは某柔道マンガで登場した投げ技で、のちに『ストリートファイターII』でケンの投げ技としても採用されています。そんな技が武器として登場しているのが『魔界塔士Sa・Ga』のスゴイところ。ちなみに、ほかにも“パンチ”や“キック”、“とびひざげり”、“ヤマアラシ”などの技も登場しています。

2位ガラスのつるぎ

　ラストエリクサー症候群という言葉があります。これは、貴重なアイテムがもったいなくて使えず、結局使わずに温存したままクリアしてしまうことを指す言葉ですが、世の中にラストエリクサーというアイテムが登場する前に、すでに“ガラスのつるぎ”でまったく同じ状況に陥っていました。

　この武器は一度攻撃することでなくなってしまうため、やっぱり使えませんでした！　威力は高いので、かみとガチバトルをするならぜひ使うべきでしょう。

1位かくばくだん

　このネーミングの武器がゲームに登場することに、まずはびっくり。この“かくばくだん”も使用回数が1回なので、もったいなくて使えなかったアイテムです。威力も高く、まさに一撃必殺のアイテムでした。ほかにも“はどうほう”という敵を消滅させるアイテムもあったりと、とにかくバリエーション豊かなアイテムたちに楽しませてもらいました。