レビュー:大海戦タワーオフェンス『バッカニヤ』の海上バトルは新鮮で癖になる面白さ! 自分だけの船を改造して大海原へ旅立とう

セスタス原川
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  サクセスより4月20日発売予定のNintendo Switch/PS4向け新作ゲーム『バッカニヤ』のプレイレビューをお届けします。

 本作は、海洋世界を舞台にした冒険アドベンチャー&海洋戦闘ゲーム。ジャンルはタワーオフェンスゲームに分類されており、海上を舞台にした戦略的な戦いが楽しめます。

父の示した場所へ向かう大航海の幕開け

 本作の物語において、主要キャラクターとなるのが、カンナ・ダイクン、リーリア・スペル、アリシア・エイムの3人のヒロインです。

  • ▲カンナ・ダイクン(CV:倉本一花)

  • ▲リーリア・スペル(CV:桜沢優花)

  • ▲アリシア・エイム(CV:ふなきかなみ)

 そして、彼女たちの船には進化した猫の乗組員たちが搭乗。3人と大勢の猫で、父親が残した手紙を頼りに大海原へと旅立ちます。


 ゲームの流れは、シナリオ進行にあわせて次々と現れてくる航海ルート(ステージ)を進めて、その都度ストーリーを読み進めていく形式。全体での占める割合ではバトルをプレイする時間の方が長い印象で、しっかりと“ゲームしている感”を楽しめます。

 本作のゲームフローで面白いと感じた部分は、実際の航海と同じように海に出るにはコストがかかるような仕組みにしているところ。バトル終了時には整備費や医療費など、その戦闘でかかった経費が報酬から差し引かれます。

 お金がなくて何もできなくなる……ということはありませんが、うまく戦いを進めれば進めるほど貰える報酬の総額が多くなる仕組みです。

 ほかにも、搭乗員となる猫を港で雇ったり、ドックで船の装備や人員配置を決定したり、しっかりとした下準備も必要。本作のアドベンチャー要素は、本当に航海に出たらこういった事が必要になりそう……という要素をゲームにうまく落とし込んでいます。

 ヒロインの3人の誰を船長にするかによって船の得意な行動も変化します。装備や人員配置をどうするのかはプレイヤー次第。自分が最も戦いやすいと思うオリジナルの船とメンバーで旅立ちましょう。船は色や模様まで自由に変更可能です。

 港ではクエストを受けることができ、それによって新たな航海ルートが現れることも。クエストで寄り道をすれば、クリアの報酬だけでなく探索できるルートも増えます。用意された道筋通りにストーリーを進めるのも良いですが、いろいろなエストを受けて冒険を楽しむのもアリですね。

 また、もう1つの個人的なお気に入りポイントは、キャビンで過ごす搭乗員である猫たちの様子。バトルが終わってレベルアップのたびに雇っている猫たちの様子が映されるのですが、これがもうとてつもなく可愛らしいのです。

 雇うたびにどんどんと猫が増えているので、本作のコンセプトとはズレますが、猫をどんどん雇って自分だけのニャンニャンパラダイスを築く……というのもアリかもしれませんね。


  • ▲食べ物に釣られてしまうなど、ストーリー上でも猫たちの可愛らしい一面がたくさん見られます。

 可愛らしいヒロイン3人と猫の組み合わせは、まさに可愛い×可愛いで最強の組み合わせ。彼女たちと猫たちのクスっと笑える日常のやり取りも必見です。

オリジナルの船と戦略で海戦に挑む

 本作のバトルは円状の海上フィールドで戦います。射撃は自動で行われるので、プレイヤーは船の移動と船員への指示出しが主な仕事になります。

 移動だけならば簡単かと思いきや、船の操作は独特な癖があり、慣れるまではかなり苦戦を強いられそうです。意識するコツとしては、船は常に前進を続けるので、行きたい方向に船先を曲げる感覚。カクっとすぐに曲がれないので、先読みをした移動入力が必要です。

 攻撃もただ自動で撃つのを待っていれば良いだけでなく、戦況に応じた装備切り替えが必要です。

 敵には海上戦力と航空戦力の2種類があり、それぞれ攻撃できる武装が異なります。相手のタイプを見て、それに合った武装切り替えをしなければ、いつまでたっても敵が倒せない……なんてことも。

 そのため、船をカスタマイズする際には海上と航空のどちらを意識するのかも大切。武装切り替え機能である程度は柔軟な対応ができますが、事前のカスタマイズでバランスを考えると、よりバトルの戦略的な部分を楽しめますね。

 装備はバトル中に撃破した敵からドロップしたものを獲得可能。これは難易度に応じたランダムドロップになっており、ゲームを進めていく過程で強い装備がドロップした際は歓喜すること間違いなし。手に入れた装備は余計な手間なくすぐに船に乗せて試せるのも嬉しい仕組みです。

 ゲームを進めれば装備だけでなく、新しい船も獲得可能。船によっては巨大戦艦のように大量の装備を乗せて戦うことも可能です。強力ですが、そのぶんクルーや経費などがかさむ点には注意。強力ですが、時には小さめの船でエコに戦うことも必要かもしれませんね。

  • ▲出撃して自動で攻撃をしてくれる艦載機も。さまざまなスタイルで戦場を切り抜けましょう。

 他にも、戦闘中は回復優先、攻撃優先などの指示出しから、全速前進やターン、ブーストを消費した素早い移動など、プレイヤーが操作で介入する要素は満載。少しゲームを進めるとエーテルを消費して強力な武装を使えるようになり、より戦略の幅が広がります。

 自動攻撃ではありながらも、その他の要素でかなりバトル中は忙しい操作が要求されるので、舐めていると足元をすくわれる可能性大。かなり歯ごたえのある戦いが味わえました。

  • ▲ゲームを進めると強大な海洋生物とのボス戦も発生します。

 さまざまなカスタマイズ要素のある本作ですが、それぞれに自動装備・編成など手間をかけずに行えるような機能も取り入れられており、非常に遊びやすく作られています。

 最初はどこをどうやってカスタマイズしたものやら……となってしまいがちですが、まずは強い装備をつけて乗せられるだけ船員を乗せておけば問題なし。徐々に「この装備はこの状況で強いな!」と理解が深まり、カスタマイズ機能の楽しみ方を理解できるようになります。

 遊びやすくわかりやすいゲーム性ながら、やり込んでいくとバトルやカスタマイズの奥深さがわかる本作。自分で構成や作戦を考えるストラテジー系のゲームが好きな方には間違いなく刺さる内容となっています。また、メインストーリーのクリア後には所属するギルドごとに競うオンラインモードがプレイもあり、長く楽しめるところもポイントの1つです。

  • ▲謎の敵も登場する様子。一体彼女たちの冒険にはこの先どんな困難が待ち受けているのでしょうか?

 ストーリーも伏線のようなものが用意されており、先が気になる内容です。ヒロインたちの父親が記した場所と伝えたかったこととは? 戦略的なゲーム、可愛いヒロインと猫たち、先が気になるストーリーと、見どころ満載の作品です。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

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