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人生の7割を“ポケモン”と生きてきたライターがアニポケ新シリーズ1話を見た感想は?

江波戸るく
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最終更新

 4月14日から放送を開始した『ポケットモンスター』新シリーズ。人生の半分どころか3分の2以上を“ポケモン”と生きてきたライターによる感想記事をお届けします。

【注意】以下のテキストでは、『ポケットモンスター』1話“はじまりのペンダント 前編/後編”の物語に関する記述があります。

名前のない探し物をするリコと、自由気ままに生きるニャオハ。1人と1匹の距離感がイイ

 物語は主人公の1人である少女・リコが、カントー地方にある“セキエイ学園”へ入学するところから始まります。

「自分でも分かんない何かを知りたいから、きっと、ここまで来たんだ……と、思う」

 パルデア出身であるリコは、自分が抱える“分からない何か”について、思い悩んでいる様子です。この独白に感情が詰まっているなあ、と感じました。これくらいの年頃の少女が抱えがちなもの、といったところでしょうか。故郷を離れて、遠く離れた地で自分探しをする等身大の少女、という印象があって良いですね。

 新しい生活に飛び込んだリコが、学園で最初の1匹として出会ったのはくさねこポケモンの“ニャオハ”でした。気まぐれで甘えん坊、という性格であるニャオハは、それはもう遠慮なくリコを振り回します……否、ニャオハにリコを振り回しているという気は一切ないのかもしれません。自由気ままに振る舞っているだけなんですよね。

※リコが持ち上げた時のサイズ感がキュート。

 そんなニャオハですが、ベッドの上で丸くなる前に、さりげなくふみふみしていたところが可愛いの一言に尽きます。『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』公式の説明曰く、戦意を喪失させるほどの効果がある甘い香りを放つニャオハの“ふみふみ”ですが、その仕草だけでも魅了されてしまいそうなほど。かわいい。

 すぐには上手くいかないところはなんだかサトシとピカチュウが出会ったばかりの頃を思い出しますが、こういった部分は王道と言うべきでしょうか。“何を考えているのか分からない”“無茶をする”というところが似ているリコとニャオハは、逆に相性ぴったりなのかもしれませんね。ここからあらゆる壁を超えて強い絆で結ばれていくのだと思うと、頑張れ……! と応援したくなります。

 自分は『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』をプレイしたときにホゲータを選んでいたので、ロイの相棒として出番が多そうで嬉しいです。1話ではフリードたちライジングボルテッカーズの面々が登場した際、彼らのホゲータが出てきましたが、あのぽけっとした表情が可愛らしい……。リザードンの上に乗って応援していた光景は何度でも見たくなります。

1話からまさかの……。この先どうなる?

 気まぐれさに振り回されつつも、少しづつ歩み寄っている様子が微笑ましかったリコとニャオハ。しかし、その時間も長くは続きませんでした。

 世界を旅する一団・ライジングボルテッカーズと謎の組織・エクスプローラーズ、2つの勢力が謎のペンダントを巡って対立し、その騒動に巻き込まれる形となってしまったリコ。自分探しの旅、物語のはじまりにトラブルはつきもの……であると思ってはいますが、何が何だか分からないうちに巻き込まれていくリコを見ていると「誰か説明してあげて……!」という気持ちにもなってしまいます。ちょっともどかしい。けれど、そんな時間も作れないほど、状況は目まぐるしく変わっていきます。

 どちらも譲らない騒動の中、リコは打ち解け始めていたニャオハと離れ離れになってしまいましたが、こういった出来事も彼女の背を押す追い風に変わるはず。まだ冒険は始まっていませんし、パルデアから出たことのないリコにとってはかなり衝撃的な一歩となりそうですが、勇気を持って踏み出せばニャオハの手をまた掴めるはず! 頑張れリコ!

 リコは学校へ通っている身なのにどんな経緯で旅立つんだろう、と思っていましたが、この騒動がそこへ繋がってくるのでしょうか。何はともあれ、「君と一緒なら!」という想いで繋がりかけたリコとニャオハが無事に再会できることを祈りつつ、次回を待とうと思います。

 予告を見たところ、ニャオハは相変わらず気まぐれな感じなので少し安心してしまいましたが……(笑)。

 ところで、キャプテンピカチュウ(キャップ)は、椅子の上では尻尾で立つのがデフォルトなのでしょうか……? 尻尾まで逞しいことが伝わってきて好きです。頼れるキャプテン、という風格が漂っていてステキですね。

アニメ『ポケットモンスター』

【スタッフ】※敬称略
監督:でんさおり
クリエイティブディレクター:冨安大貴
アクションディレクター:矢嶋哲生
シリーズ構成:佐藤大
キャラクターデザイン:山崎玲愛
サブキャラクターデザイン:伊藤京子
音響監督:三間雅文
音楽:コーニッシュ
アニメーション制作:OLM

【出演声優】※敬称略
リコ:鈴木みのり
ロイ:寺崎裕香
フリード:八代拓
オリオ:佐倉綾音
マードック:三宅健太
モリー:真堂圭
ランドウ:塾一久
アメジオ:堀江瞬
ジル:田邊幸輔
コニア:志田有彩
ぐるみん:青山吉能
キャプテンピカチュウ:大谷育江


江波戸るく:永遠に新米のライター兼編集者。業が深いと判断したキャラクターを“海溝”と定めて沈むことに生きがいを見いだす。



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