『どうする家康』14話感想。あの信長に反論!? 命をかけて走り続けた阿月に応えるため、家康が大激怒!

キジカク
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 毎週日曜20時からNHKで放送の大河ドラマ『どうする家康』。第14回“金ヶ崎でどうする!”のレビューをお届けします。

ギャグやツッコミが冴えわたる家康のユーモアに一笑

 上洛を拒んだ朝倉義景を討つために、信長の幕府軍と家康軍は北上して金ヶ崎の敦賀に到着。早速攻略した金ヶ崎城で夜に宴会を開きますが、やはり幕府軍のトップである信長を楽しませなければならないために、家康の家臣は“謎のカニ踊り”をおこないます。

 その流れで家康にも踊るようにムチャ振りされて、何をするのかと思いきや、並べてあったカニを手に取り、「カニがーさきにおわしゃーす」といわゆる一発ギャグを披露。信長は一瞬真顔でしたが、ややしてから大爆笑し、宴会は大いに盛り上がっていきました。

 時代が違えど宴会の席でのギャグは雰囲気を盛り上げるために欠かせないものと思いつつも、家康のような状況でスベッた時のことを考えると、自分だったら恐怖のあまりにボケられそうにありません。信長なら簡単に「つまらないから打ち首」と命令してもおかしくないですよね…。

 信長は上機嫌だったのか明くる日、家康にちょっとした悪ふざけをします。信長が遠方を指さして「あれが唐だ」と説明し、家康が「あれが唐でござるか」と関心しているところに、「見えるわけなかろう」とそれが冗談であることを明かしました。

 家康は笑い者にされますが、小声で「ざけんな…」とツッコミ。家康のコミカルな部分が連続し、ここで初めて信長が家康を弟として認めていることが理解できた気がします。やはり、いじりやすい者というのは可愛がりたくなるようですね。

そんなことありえない…家康が信長に反論!

 しかし良いムードは長続きしませんでした。朝倉軍が幕府軍に向かって進行し始め、さらに後方からは信長が可愛がっている弟分の浅井長政軍も向かってきているとのこと。普通に考えれば浅井軍は味方だと考えるべきですが、家康は一抹の不安を信長に打ち明けます。

 そして家康は信長に恐れながらも“裏切りの可能性があるため、1度退くこと”を提案。まさかの発言に豊臣秀吉らは笑ってみせるも、信長の機嫌は一気に悪化していき、「わが弟は義の弟じゃ。2度と辱めるな」と忠告します。

 いつもの家康ならここで簡単に引きそうなものですが、「義の弟であるがゆえ、裏切ることもあろうかと」と食い下がる家康。もはや喧嘩は避けられないほどの強気な姿勢に「俺がやっていることに義がないのか」と信長が返し、家康はさらに「そう思うものもおると申しておるのじゃ」と返答。そこから言い合いはエスカレートしていき、感情的になった家康は「あほたわけ!」と激怒するのでした。

 あの信長にここまで反発する家康を初めてみましたが、回を重ねるごとに勇ましさが上がっているような気がして、「よくぞ言った!」と爽快感さえも感じます。

 結局、仲直りをしないままに家康たちは自分たちの部屋に戻り、家臣のアドバイスに従って翌日、信長に謝罪することを決めた家康。しかし翌日、まさかの展開に発展し、信長は家康の忠告通りに一時撤退を決めることになります。

命を懸けた阿月の“サバイバルマラソン”に大感動

 信長が金ヶ崎で待機している頃、お市に連れ添っている侍女・阿月は長政の謀反を知らせるために自身の脚力のみで金ヶ崎に向かい始めました。金ヶ崎まではおよそ40kmほどで、マラソンとほぼ変わらない距離。さらに浅井軍よりも先に到達しなければならず、草木が生えた獣道を通過していくことを考えればかなり過酷なミッションです。

 しかし侍女に引き上げてくれたお市に応えようと必死に足を動かし続けた結果、何と浅井軍よりも早く金ヶ崎に到着。家康と対面すると、残り僅かな命を振り絞って「お引きそうらえ」と発して阿月は息を引き取りました。

 家康の悪い予感は的中し、再度信長に忠告。それでも信長は「お主の指図は受けん」と突っぱねたために、家康は再び感情的に「逃げんか、あほたわけ!」と憤怒します。家康の凄みによって考えが変わったのか、軍撤退時の後方を守るための“シンガリ”を秀吉に託し、家康には“自由にしろ”と命令。

 ずっとイエスマンだった家康が、ついに自身の発言によって信長を動かすことに成功します。いくら頼りない男であっても引けない戦いがあり、それを最後まで貫き通した姿には感動しました。

 しかし、ここで家康が手を引けば悪い噂を流すと秀吉に脅迫されたので、家康はこのまま秀吉と一緒に朝倉・浅井軍と対決することに。かつて顔を合わせた長政と家康には、このまま命を奪い合う道しか残っていないのでしょうか? 次週の展開からも目が離せそうにもありません。

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